イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#931 Wise One/Bobby Hutcherson (Kind of Blue-CD)

Bobby Hutcherson - Wise One

1.Wise One
2.Like Sonny
3.Aisha
4.Equinox
5.All or Nothing at All
6.Nancy (With the Laughing Face)
7.Spiritual
8.Out of This World
9.Dear Lord

Bobby Hutcherson (vib) Joe Gilman (p) Anthony Wilson (g) Glenn Richman (b)
Eddie Marshall (ds)

Rec-2009



前回取り上げたマイク・ジャニシュのアルバムを聴いていたら、しっかりと曲の髄が出たヴィヴラフォンが聴きたくなったので今日はこんなアルバムをチョイスしました。日々届く新鮮なアルバムを横目に見ながら少し前に出ている作品を振り返ることも忘れません。これもリリースされてから既に3ヶ月ほど経ったでしょうか。

前作 "For Sentimental Reasons"(Kind of Blue) からはメンバーを完全に入れ替え、カルテットからさらにギターを加えたクインテットとして3年ぶりに大御所ハッチャーソンが帰ってきました。60年代のブルーノート時代の彼のサウンドは鋭利にトンがっていて、ヒリヒリするくらいにシリアスなアルバムを立て続けに発表していましたがそれも過去の話、現在はまさに円熟の境地、音からも「まろみ」を感じさせます。前作はハート・ウォーミングな穏やかさを感じさせる音色が横溢していて、当方のささくれ立った感情を鎮静するのに大変効果のあるアルバムで日頃から愛聴しておりましたが、今回は前作と比較すると少し雰囲気が変わったようです。メンバーや編成が変われば印象に違いが出てくることは理解できるのですが、どうやら基本的にアルバム・コンセプトから相違があることが感じられます。常日頃からそれこそ「トンがったジャズ」が大好きな自分であるので、ここのところ購入しているものもその路線が多いのですが、そんなトンガリ親父にも前作のハッチャーソンは心の安寧を与えてくれました。彼自身がもはや60年代のサウンドを踏襲するようなことはないでしょうが、このアルバムの若干の雰囲気の違いは取り上げられた素材から来ていることに気づくのには時間が掛かりませんでした。

アルバムのタイトルで前もって把握はしていましたが、ここまでコルトレーンの曲を前面に出していたとは思いが至りませんでした。全9曲のうち5曲(1,2,4,7,9)でコルトレーンの楽曲が取り上げられています。しかも3曲目にはマッコイ・タイナーまで。もちろん現在のハッチャーソンのフレーヴァーで料理されているので当時の空気とは似て非なるものですが、当方の頭の回路は単純に出来ているので曲名を聞いただけですぐにあの時代のサウンドが湧いてきます。ましてや同年代にブルーノートで存在を示したハッチャーソンであるので脳内で変なシンクロを起こし、聴く前から勝手な誤変換をして白子脳がプスプスと音をたてます。何のことは無い、出てくる音を素直に吸収するだけでいいのにいらぬことをする、我ながら全く疲れる男であります。

今作のクインテットは不勉強なことに御大以外のサイドメンに殆ど馴染みがありませんが、ギターが加わったことによってさらなるコクが出ているように感じました。コルトレーンの楽曲には当然のことながらその独特の芳香があり、特に1曲目や7曲目などは荘厳さを漂わせてニヤリとさせられます。シンプルな響きながらもエモーショナルなハッチャーソンのヴァイヴはいつものように高尚で、アンソニー・ウィルソンのシングル・トーンが楽曲の輪郭を浮かび上がらせます。ジョー・ギルマンのピアノは煌びやかさも兼ね備え、リズムの二人は必要以上の装飾を排除した堅実さでサポートします。現在のスタイルから見ても、ハッチャーソンがことさらソロを強調したりとか他のメンバーが個を全面に突出させるような演奏ではなく、やはり彼らの醸すトータル・サウンドに身を任せて楽しむのが本筋ではないかと考えます。オリジナルを取り上げている訳では無いので既知のトラックが多く、さすがの駄耳でもトレースが容易でそれなりに理解度が深まった感じを抱きました。自信過剰かしらん?
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  1. 2010/02/09(火) 01:31:50|
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#772 For Sentimental Reasons/Bobby Hutcherson (Kind of Blue-CD)

Bobby Hutcherson - For Sentimental Reasons


1.(I Love You) For Sentimental Reasons
2.Ode to Angela
3.Embraceable You
4.Along Came Betty
5.Somewhere
6.Jitterbug Waltz
7.What are You Doing the Rest of Your Life
8.Don't Blame Me
9.Spring is Here
10.I Wish I Knew
11.I'll be Seeing You

Bobby Hutcherson (vib) Renee Rosnes (p) Dwayne Burno (b) Al Foster (ds)

Rec-2006



元日のフリー・ジャズから一転して静かで平穏なお正月に併せてボビー・ハッチャーソンのヴァイヴも堪能しています。60年代あたりのハッチャーソンにはなかなか感じられなかった、ゆとりと包容力の大きさを感じさせるような実に滋味深い作品です。一音一音の響きに慈愛が感じられ、優しい気持ちになれるジャズに仕上がっています。

ハッチャーソンに限ったことではないのですが、当方の場合は50年代60年代と活躍した往年のプレイヤーの作品をそれ以降に継続して聴けていない状況が殆どです。ましてやジャズに中抜けのあるリスナー歴であるので、ハッチャーソンはブルーノート時代のイメージがこびり付いて離れません。というよりもブルーノート時代しか知らず、しかも60年代に限定されてしまっています。ですから作品の遍歴を確認するべく彼のHPのディスコを見て調べてみました。するとリーダー作に関しては活動当初の1960年代半ばから1980年代後半まではコンスタントに録音がありました。大雑把な括りかたですが1977年あたりまではブルーノートに作品を残し、それ以降はコロムビア、タイムレス、マイルストーン、ランドマーク等のレーベルからリリースされていました。やはり時代によってその頃の主流のサウンド作りがなされているようですが、聴けていないため憶測の域を出ません。90年以降はリーダー作もめっきり少なくなっており、今回取り上げたアルバムはリーダー作としては10年弱のブランクがあったようです。しかしながらそんなことは一切感じさせないふっくらとしたハッチャーソンのヴァイヴが堪能出来るアルバムで、このアルバムを聴き始めてから一年ほど経ちましたが味わい深さが日に増して感じられる、暖かいサウンドになっています。

60年代のピリピリした辛口なサウンド作りが堪らなかった当方にとって久しぶりに接した彼のジャズは、当然のことのように深みが増してデビュー時の対極のような表情を見せてくれていて顔も緩んでしまいます。ジャケットの写真のように落ち着いた佇まいのハッチャーソンの創造したジャズは各メンバーにも伝播していて、リニー・ロスネスのピアノもハッチャーソンのヴァイヴを真綿で柔らかく包むように優しいタッチで素晴らしいです。寒い部屋に灯る暖炉のような1曲目からグッと引き込まれていきます。

ジャズに対して余計な線引きをせず、要らぬ先入観を極力排して探求していきたい当方にとっては、ハッチャーソンの変遷をさらに探るべく過去の作品にも接していきたいのですが、毎度のことながら手に入れることの出来る作品は限られてくるようです。同じことの繰り返しなのですが、いつも今になって後悔してしまいます。

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  1. 2009/01/02(金) 23:59:07|
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#648 Another Opus/Lem Winchester (Status)

Lem Winchester

A
1.Another Opus
2.Blues Prayer

B
1.The Meetin'
2.Like Someone in Love
3.Both Barrels

Lem Winchester (vib) Frank Wess (fl) Hank Jones (p) Eddie Jones (b)
Gus Johnson (ds)

Rec-1960



レム・ウィンチェスターのことは殆ど知らない。なので本日は色々とウェブで調べものです。彼の名で検索しネットを徘徊して解ったのは、やたらミルト・ジャクソンの名前が散見されること。またその絡みでタイトルからミルト・ジャクソンの1955年発表の『Opus de Jazz』(Savoy)と、このアルバムとの関連性に気づく。そしてミルトのその作品とサイドメンがほぼ同一ミュージシャンであることを認識した次第です。ミルトから5年後のこの作品では、ドラマーのケニー・クラークが既に渡欧していたのでガス・ジョンソンが変わりに務めています。ここまできてやっと二つの作品の繋がりを理解するとは、相も変わらず己の頭の回転の悪さは絶好調なことを痛感します。

A面の2曲とB-3の併せて3曲がウィンチェスターのオリジナル。快調にスウィングするウィンチェスターのヴァイヴに軽快なウェスのフルートが絡む様は実に楽しく、ミルトの作品を多分に意識した内容はジャズの楽しさが爆発した好演奏を繰り広げています。どこまでも堅実で見事なプレイのハンク・ジョーンズは何時聴いても安定感があり、エディ・ジョーンズのベースはムチムチしています。ガス・ジョンソンのドラムも的確で、派手さはないですがしっかりと屋台骨を支えます。

レーベルに関してですが、このアルバムはNew Jazzの一作としての発売だったようで、当方の手元にあるのは廉価再発レーベルのStatus(ステイタス)から復刻というかたちでリリースされたものと思われます。それと調べものでもう一つ解ったことは彼の生涯が33年間しかなかったこと。このアルバム以外に彼のリーダー作を知らないなぁと思っていたので、この事実を知りその現実に結びつきました。この作品の翌年の1961年に出演中のクラブでなんとロシアン・ルーレットで亡くなられたそうな。しかしながら往年のジャズマンはなんという無茶をやらかすんでしょうかねぇ。

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  1. 2008/08/28(木) 21:31:32|
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#595 Dialogue/Bobby Hutcherson (Blue Note)

Bobby Hutcherson - Dialogue


A
1.Catta
2.Idle While
3.Les Noirs Marchant

B
1.Dialogue
2.Ghetto Lights

Bobby Hutcherson (vib,marimba) Freddie Hubbard (tp) Sam Rivers (ts,ss,b-cl,fl)
Andrew Hill (p) Richard Davis (b) Joe Chambers (ds)

Rec-1965



ボビー・ハッチャーソンの昨年リリースされた新作『For Sentimental Reasons』(Kind of Blue)を聴いて、角が取れて丸みを帯びた現在のプレイ・スタイルに接したことによって彼に対する固定的なイメージを揺るがされました。彼に限らず50年代、60年代から現在まで長きに亘って活躍するミュージシャンの変遷というものを捉えきれていない当方にとっては、近作を聴くことによってミュージシャンの履歴の一部を垣間見ることは大変興味深いことになっています。先日発売されていたジュニア・マンスのライブ盤『Groovin' With Junior』(Sackville)なども、そのスタイルの一途さに関心していたところです。これらのベテラン・ミュージシャン全てに関して云えることなのですが、当方の場合は70年代後半から近年までが完全に中抜け状態であるので、その変遷を把握していないというのが現実であり無念な部分であります。今後どこまでフォロー出来るのか判らないのですが、可能な限り触れていきたい願望があります。

自分の知っているボビー・ハッチャーソンはブルーノート時代に集中しているため、若干前衛的なテイストが含まれたサウンドと、その独自な世界感によって形成された演奏と云うイメージでずっと捉えてきました。久しぶりに聴いたこのアルバムでもフリー的アプローチもとりつつもA-1のようなブルーノートを代表するような名演も残すところにも彼の存在感の高さが発揮されており、ハッチャーソンに対する概念として当方の頭にはこの年代の演奏がにモロに影響を受けて固着していました。一癖も二癖もあるメンバーが織りなす世界は辛口のスパイスのように刺激的で、冷静な演奏ながらもそれ以上のテンションを感じ取ります。その中でもサム・リヴァースやアンドリュー・ヒルの効果はやっぱり絶大であることが窺え、ハッチャーソンもヴァイヴにマリンバを使用しヒリヒリするくらいの硬質なサウンドを作り出しています。

明らかに60年代のブルーノート・レーベルでの一翼を担った需要な作品であると認識しています。

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  1. 2008/07/06(日) 23:59:00|
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#532 African Tarantella /Stefon Harris (Blue Note-CD)

Stefon Harris


-From the New Orleans Suite by Duke Ellington & Billy Strayhorn-
1.Thanks for the Beautiful Land on the Delta
2.Portrait of Wellman Braud
3.Bourbon Street Jingling Jollies

-From the Queen's Suite by Duke Ellington-
4.Sunset and the Mocking Bird
5.The Single Petal of a Rose

-From the Gardner Meditations by Stefon Harris-
6.Memoirs of a Frozen Summer
7.African Tarantella
8.Dancing Enigma

9.[Untitled]

1~4,6~9

Stefon Harris (vib,marimba) Steve Turre (tb) Anne Drummond (fl)
Greg Tardy (cl) Junah Chung (viola) Louise Dubin (cello)
Xavier Davis (p) Derrick Hodge (b) Terreon Gully (ds)

5

Stefon Harris (vib,marimba) Louise Dubin (cello) Derrick Hodge (b)

Rec-2005



コレは渋い。最初はとっつきにくくてどうかと思ったがジンワリと渋さが伝わってきた。こりゃいい傾向だ。長く付き合えそうな気がする。

ステフォン・ハリスというヴァイヴ奏者のアルバム。複数の作品をリリースしていますが例によってコレが初めて接した作品。頭の上にタランチュラを乗せるという悪趣味極まりないジャケットで、どれだけおどろおどろしい音が飛び出してくるかと構えていたのですが、ダークな音感のオーケストラに拍子抜けしました。でも沁みてくるんですよ、だんだんと。HMVのサイトに記されている「非商業主義的」との文句に逆に惹かれて引いてみたのですが確かにコマーシャルなところが全く見えずその通りですわ。昨日聴いたEgea Orchestraと同様インテリジェンスを感じるものの、その質が違うというか当方にとって抵抗のないカッコ良さを実感することが出来る演奏に徐々に嵌り込んでいます。派手さの全くないプレイが逆に潔く感じられます。こういう作品に反応した自分がちょっと意外に感じられました。

この作品はエリントンとビリー・ストレイホーンに捧げられた作品。ハリス自身のゴージャスなオーケストレーションが展開され、ヒンヤリとしたクールに仕上げたサウンドが全編を支配しますが4曲目のように陽の部分を感じられる曲や、5曲目のように大編成から離れてヴァイヴにスポットをあてた小品も含まれているのがこのアルバムが単調にならない要因となっているようです。しかし全体的にメリハリを付けるとまでは云えず、あくまでも一本筋の通った統一感を与えています。7曲目のタイトル曲も良いですね。隠れトラックの9曲目はこの作品の中で一番ホットな演奏になっていてドラマーがパワフルに全体を鼓舞しています。

自分の趣向の範疇からかなり離れた作品との認識なのですが、思いのほかこのクールなサウンドにヤラれていて自分自身の新しい一面が開けたのかな、などと思っています。そもそも積極的に拾おうとしなかったタイプの作品ですので、彼を通じて受け入れ態勢を築いていければと思っています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/05/04(日) 03:09:36|
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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