イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#351 Used to be Duke/Johnny Hodges (Verve)

Johnny Hodges


A
1.Used to be Duke
2.On the Sunny Side of the Street
3.Sweet as Bear Meat
4.Madam Butterfly
5.Warm Valley

B
1.Autumn in New York
2.Sweet Lorraine
3.Time on My Hands
4.Smoke Gets in Your Eyes
5.If You were Mine
6.Poor Butterfly

Johnny Hodges (as) Harold "Shorty" Baker (tp) Lawrence Brown (tb)
Jimmy Hamilton (cl,ts) Johnny Coltrane (ts→onlySide-A) Harry Carney (bs)
Richard Powell (p) Call Cobbs (p→onlyA-2) John Williams (b) Louis Bellson (ds)

Rec-1954



このあたりのレコードは当方のジャズの聴き初めの頃によく載せた中の一枚で、ホッジスを初めとした心地よいアンサンブルを専ら楽しんだ思い出の作品です。確か北海道の親戚の家にこのレコードがあって、そこで聴いたのが最初の体験だったことを思い出します。当時中学生だった私は、自宅に元々あったジャズのラインナップと微妙に違う親戚のレコードにワクワクし、ほとんど外へ出かけずにそれらを聴き、カセット・テープに落とす作業に明け暮れていました。それこそ夢中でジャズを楽しんだ熱中の時期で、振り返っても懐かしい楽しい記憶が甦ります。そういった下地が今なおジャズに執着させる一因になっております。当然同級生とは音楽の話が全く合わず、変人扱いをされていました(汗)。唯一、一人だけ兄貴の影響を受けてジャズ&クロスオーバーを聴いていた仲間がいましたが。

この作品はホッジス率いるオーケストラが、エリントンの元を一時離れて、寛いだジャム・セッションを収めたなかなかの好盤です。彼らの十八番ナンバーが多々収録されており、豊穣なアンサンブルを浴びることが出来ます。

またこのレコードが別の意味で注目されるのは、A面になんとコルトレーンが加わっており、スウィング&トラッド・ファン以外の関心をも得た作品になっているようです。ただし、何度聴いてもどこにコルトレーンがいるのかさっぱり判りませんが。またB面は6曲のバラッドをメドレーでプレイしており、パウエル→ホッジス→ベイカー→カーネイ→ハミルトン→ブラウンの順で曲ごとにフィーチュアされています。

個人的に思い入れのあるタイム・スリップ盤です。
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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/31(水) 01:51:32|
  2. Alto Sax
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#350 Sonny's Time Now/Sonny Murray (Jihad Productions)

Sonny Murray


A
1.Virtue
2.Justice (part.1)

B
1.Justice (part.2)
2.Black Art

-Add 7'inch-

A
1.The Lie

Sonny Murray (ds) Albert Ayler (ts) Don Cherry (tp) Henry Grimes (b)
Louis Worrell (b) Leroy Jones (reading→onlyB-2)

Rec-1965



我ながら節操のなさに呆れます。今まで取り上げてきたアルバムを見ればもちろん判ることですし何を今更なのですが、レパートリーのバラバラさ加減は思わず噴き出してしまうくらいの統一性のなさで、自分が果たして何が好きで何が苦手で何がどうでも良いのか判らなくなるくらいに雑多なジャズが棚に渾然一体となって詰まっています。

自分のジャズ探求のルーツはスウィング&ディキシーであるのですが、以後あらゆるものに手を伸ばし収拾がつかなくなっているのが我ながら可笑しく、振り返ればそんなこと、どうとも思っていない自分自身に唖然とします。もともとジャズというジャンルのみに執着する訳でもなく、結果的にはジャズに一番多く一番長く付き合っているというだけで、根本的な雑多性はジャンルを超えたものであるようです。

ブログを始めた当初、フリーに関してはあまり得意ではない旨の意見をしましたが、何故かフリーといわれるミュージシャンも、その手の作品も結構の数が手元にあり、食わず嫌いという以前に今までの購入の脈絡のなさに呆気にとられます。それでも日々ログを付けるにあたり、その雑多なものを選り分けることもせず鑑賞するのでフリー耳がこなれてきているのは確実で、大量に抱えているのは意外と先見の明があったのかも、と恥ずかしながら救いようのない考えに至ってしまいました。

前置きが長いのは、なかなかサニー・マレイに対して筆が進まないのが正直なところ。なんて云っていいのか判らんカオスと焦燥がパックされたグニャグニャした内容です。聴いた感じでは過激さは少ないですが、こんな駄文をしたためている黄色人種の凡人には到底理解し難い思想が含まれた内容と察します。近年認知されるようになった「ジハード」なる名を冠にしたレーベル名も内容を勘案するのを助ける意味合いがあるのかもしれません。

この作品には同ジャケの7インチ盤(EP)が添付されていて、A面に「The Lie」の一曲のみの片面収録の体裁のものなのですが、基本的には本編とあまり変わらない内容と感じました。結局自分はなーんにも判っちゃいないことが露呈してしまいました。フリーは一筋縄にはいかないですなぁ。さあて今BS2で放送している「東京JAZZ 2007」でも見ることにします。

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  1. 2007/10/30(火) 00:11:24|
  2. Drums
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#349 Intuit/Kurt Rosenwinkel Quartet (Criss Cross Jazz-CD)

Kurt Rosenwinkel


1.How Deep is the Ocean
2.Conception Ⅰ
3.Darn That Dream
4.Dewey Square
5.When Sunny Gets Blue
6.Sippin' at Bells
7.Epiphany
8.Segment
9.Summertime
10.Conception Ⅱ

Kurt Rosenwinkel (g) Michael Kanan (p) Joe Martin (b) Tim Pleasant (ds)

Rec-1998



クリス・クロスというレーベルには、今までの歴史の中で優れたギタリストをたくさん抱えていた印象が私にはあります。ジェシ・ヴァン・ルーラー、アダム・ロジャース、ピーター・バーンスタイン、ジョナサン・クライスバーグ、以前取り上げたフィリップ・キャテリーン等々興味深いメンツが揃っております。何せ第一作目がジミー・レイニーですしね。このカート・ローゼンウィンケルもなかなかの腕前で他の作品も気になるようになってきました。

もともとデビュー作はフレッシュ・サウンド・ニュー・タレントから1996年に出したトリオ作の『East Coast Love Affair』で、コレはまだ未聴です。近年は何やら彼はマルチ奏者の様相を呈しており、ギターの他にもキーボードやらドラムやらプログラミングやらと隅々に亘り活動の幅の広さを見せつけていますが、この作品は彼のギターにスポットを当てた渋い仕上がりになっています。

彼の奏でるギターは深遠で深く、さらに太い音色で濃密なサウンドが満喫できます。ギターのハコが良く鳴っており、丸みのある音色はソフトで提示される曲もふくよかに仕上がっています。ここではマイケル・カナン・トリオの心憎いサポートも光っておりローゼンウィンケルのマイルドな旋律を殺さないいぶし銀のバッキングでバックアップし派手さはないものの良質なギター・ジャズを楽しむことが出来ます。

近年はヴァーヴやインパルスなどメジャー・レーベル主体に活躍しており、前述したようなオーソドックスなスタイルから殻を破る動きを見せているので今後も楽しみなギタリストです。

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  1. 2007/10/29(月) 17:40:17|
  2. Guitar
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#348 All Alone/Dolo Coker (Xanadu)

Dolo Coker


A
1.Reflections
2.Sine and Cosine
3.Just You
4.Cabin in the Sky

B
1.All Alone
2.The Things You Never Said
3.Spectrum
4.Try a Little Tenderness

Dolo Coker (p)

Rec-1979



台風で外が豪雨であったので、出かけるのも億劫になり家で温もりのある物でも聴いていようということになり、適当なものを色々と物色してみた。で、なんとなくこのレコードを載せてみる。

ドロ・コーカーのソロ・ピアノ。うーん、猛烈に渋い。ジンワリ来る。セピア色である。雄弁でなく訥々としゃべっているようである。何かホッとする音色がします。でも暖炉のようで好いピアノです。流し聴きだとサラッとしたプレイに受け取るかもしれないけれど、タッチは結構重く、彼のピアノは端々に薄っすらと黒さが滲み出ている。

最近シミジミとしたものに惹かれる自分がいる。あまりそのような印象にドロ・コーカーを結びつけるのは怒られそうな気もするが仕方ない。ここでのコーカーは一音一音を大切に弾いているように感じられ、ピアノに対する真摯な姿勢に好感が持てます。以前はなかなかコレの良さを認識できずに苦労したけれど、こういう音楽を受け入れられるような齢になったことを喜ばしく思っています。

年相応のものが理解できて来たような感じというのは自分が勝手に言っているだけであるので、客観的には「どこが?」と言われそうな気もします。実際にワイルドなジャズを人一倍喜んで聴いているのでねぇ。

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  1. 2007/10/28(日) 00:54:37|
  2. Piano
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#347 Opus in Swing (Savoy)

Opus in Swing - Frank Wess


A
1.Kansas City Side
2.Southern Exposure

B
1.Over the Rainbow
2.Wess Side
3.East Wind

Frank Wess (fl) Kenny Burrell (solo-g) Freddie Greene (rhythm-g)
Eddie Jones (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1956



駄目だ。昨日聴いた「バッド・プラス」が頭から離れない。ああいう突拍子もない劇物を吸収するとハイになり、元から緩んでいる顔が更に呆けた情けない面となって、最早修復の効かない哀れなハリボテに成り下がる。

そんなんで、ここのところパワフル系ハード・ジャズばかり聴いていたので少し息抜きをしたくなっていました。取り上げた作品に怒られそうですが他意はないのでお許しを。こういうのは落ち着くなぁ、メインストリームから外れたフルートというのがまた渋く、味があって心地良い。個人的にフルートは好物なのです。

コレは厳密にはノン・リーダーものという扱いなのでしょうかね。でも冠を付けるとすればフランク・ウェスのフルートがメイン・ディッシュということになるのでしょう。そして付け合せはケニー・バレル。いよいよ怒られそうですなぁ。ジャケットにある三つの楽器が絶妙のバランスで溶け合っています。

でももっと言うと、フレディ・グリーンが「よくぞココに居てくれた」てな感じで愛しくなるのです。いつもながらの堅実な仕事。上目線で恐縮ながらも上役として見渡せば、評価されるべき社員としてフレディ君を推挙することに躊躇はありません。何とも滋味なるカッティング、安心できる縁の下の力持ち、専売特許と云ってよい名プレイでしょう。

ウェスのフルートは良く唱い、それにバレルのギターが纏わりつきます。そしてグリーンの心地よいリズム、エディ・ジョーンズのベースはラインをしっかり忠実にトレースし、ケニー・クラークのさりげないブラシはグリーンのカッティングに絡み合い一級品です。

日々のジャズ漬けにはメリハリを付ける役割の盤は重要で、緊張を解き収縮した神経を弛緩させる絶好の内容と感じます。とろける美味しさでした。ゴッチャンです。

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  1. 2007/10/27(土) 00:07:45|
  2. Flute, Clarinet, Tuba, Violin, etc
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#346 These are the Vistas/The Bad Plus (Columbia-CD)

Albert Mangelsdorff (Jacket)


1.Big Eater
2.Keep the Bugs Off Your Glass and the Bears Off Your Ass
3.Smells Like Teen Spirit
4.Everywhere You Turn
5.1972 Bronze Medalist
6.Guilty
7.Boo-Wah
8.Flim
9.Heart of Glass
10.Silence is the Question

Ethan Iverson (p) Reid Anderson (b) David King (ds)

Rec-2002



一聴して参ったなぁ、と思った。コレがかなり好きである。もし聴いていてダレるジャズと比較するならば、絶対にコチラを支持したい、と思う。かなり衝撃の一枚。

コレはジャズではない、という硬派なジャズ・ファンの叱責が聴こえそうですが、この音楽にジャズ云々を語るのは野暮だと思います。この連中も来日してたのね・・・、見れなくて残念。でもその時の『Live in Tokyo』がCD化されています。

凡そジャズを連想させないグループ名として、この『The Bad Plus』と『Sex Mob』は自分の中でずーっと引っかかっていました。幸いにこの時代はある程度の試し聴きをMP3で出来る為、あちこちのサイトに行ってチェックをしていました。自分の好みは「バッド・プラス」だなぁ、とは漠然と考えておりましたが、満を持して数タイトルを引っ張ってみました。今更ながらこの過激な発想とサウンドに拍手を送りたい。だいたい曲名に「Ass」なんて単語を見かけるだけで普通でないことが判る。

このグループに関しての論評は「轟音ピアノ・トリオ」との形容を見かけます。実際激しい曲での三者は轟音で、それこそヘッド・バンキングをカマしそうなグルーヴ感です。一曲目から半端ない迫力で、彼らを知った喜びが一際高まります。ココで取り上げられた曲にも笑ってしまう。このアルバムではニルヴァーナ、ブロンディ、エイフェックス・ツイン。他のアルバムを見ても、ピクシーズ、ブラック・サバスetc、ジャンルがバラバラだし・・・。そして彼らが提案するオリジナルはクールでダイナミックでシリアスで手に汗握ります。派手な曲に耳が行きがちですが幻想的なナンバーもあり、硬軟取り混ぜた選曲には明らかに彼らの力量が只者ではない水準にあることを示しています。煌びやかで豪快なピアノ、弦を擦る指の音まで聴こえるダイナミックで地鳴りのするベース、スネアの皮を極限にまで張ったようなカン高い乾いたアタック音と鮮やかで巧みなシンバル・ワークが気持ち良いドラム。三者がお互いを鼓舞し合い、聴く者を興奮の坩堝へ叩き落します。エイフェックス・ツインの曲なんかは、ドラマーが手動で打ち込みの真似を行っており発想の柔軟さに改めて感服しました。

実際にこのアルバムは相当売れたようで、彼らの名刺代わりの一枚になっているようです。購買層が通常のジャズを買うファンとは全く違うような気はしますが。しかしながら知らないものを聴くのは楽しいですなぁ。こういうひっくり返りそうになるアルバムも発見できますしね。

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  1. 2007/10/26(金) 00:17:24|
  2. Combo
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#345 In the Beginning There was the Rhythm/Zsolt Kaltenecker & Des (KCG-CD)

Zsolt Kaltenecker & Des


1.The Rhythm of the Heat
2.Do You Remember?
3.Hungarian Folk Song No.1
4.She's so Far Away
5.December '99
6.Eternal Energy
7.The Five Planets
8.You
9.Mr. Brooks
10.Hungarian Folk Song No.2 & 3
11.Waiting for the Sun

Zsolt Kaltenecker (p) Andras Des (perc)

Rec-2000



超絶技巧との言葉に限りなく弱い。技巧の何たるかも知らん人間のクセに、である。この四文字を見せられては黙ってはおれない性分でそそくさと手配してしまいました。

ハンガリーのピアニスト、ソルト・カルトネツカーのデュオ作品。バリバリ弾きまくるカルトネツカーにパーカッショニストがバックで鼓舞する何ともスリリングな作品でした。素晴らしい。

このピアニストの作品をガッツ・プロもプッシュしており、以前来日もしているそうです。いやー、コレは見たい。是非見たい、と思った。今頃素晴らしさを発見した愚鈍さに絶望した。是非再来日希望。絶対見に行く。

気になったのでぶっちゃけると、あまりジャズの匂いがしません。ジャズでない、とは言いません。ジャズでしょうがジャズっぽくないと言ったらいいのか・・・ややこしいですね。でもパーカッションのみをバックに弾きまくるこの発想は面白いです。裏をとると異色なアプローチを結構とっている人ということが解ってきました。エレピやキーボードを多様した作品、スクラッチによるターンテーブルとの対話、興味は尽きません。またジャキ・バイアードに師事したとの記事が。ちょっとビックリ。

カルトネツカーの曲は幻想的で自国のフォーク・ソングを採用しているあたりに更なる土着的な雰囲気が加味されます。またパーカッションは当方の耳にはコンガやボンゴなどのいわゆる定番楽器という感じにはあまり聴こえず、どちらかというとドラムに限りなく近いサウンドの体をしております。詳しくないのでこれ以上言及すると墓穴を掘りそうですが、例えばティンパニとかそんな感じに聴こえるものや、それ以外にも違うエクイップメントを駆使したサウンドに聴こえます。

スローな曲でのピアノとパーカッションとの対話や、高速で連打されるリズムに乗ったピアノはメリハリが効いていて、流暢なメロディとブロックを多用する力強いタッチは興奮モノでインパクトは抜群です。遡ってチェックしたくなったピアニストです。

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  1. 2007/10/25(木) 00:13:43|
  2. Piano
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#344 Trilogue-Live!/Albert Mangelsdorff-Jaco Pastorius-Alphonse Mouzon (MPS)

Mangelsdorff-Pastorius-Mouzon


A
1.Trilogue
2.Zores Mores
3.Foreign Fun

B
1.Accidental Meeting
2.Ant Steps on an Elephant's Toe

Albert Mangelsdorff (tb) Jaco Pastorius (el-b) Alphonse Mouzon (ds)

Rec-1976



しつこくピアノ・レス・トリオを。

アルバート・マンゲルスドルフのベルリン・ジャズ・デイでの実況録音。コレもライブ・アルバムです。

ただコレは今まで取り上げたものとはちょっと毛色が変わっていて、かなり即興性の高い作品です。そもそもジャズ自体が即興音楽ですが、アプローチの仕方が若干前衛的な部分があるのと、メンバーでも解る通り繰り出されるサウンドは斬新であり彼らの持つユニークな面も強調されています。

マンゲルスドルフの一筋縄でいかないトロンボーンは何とも掴み所がなく飄々としており、ライナーの受け売りですがこのライブでは全面的にマルチ・ヴォイス奏法というアプローチを使っています。聴いた感じでは、同時に声を出しながらトロンボーンを吹くということのようです。字面だけだと奇抜な感じがしますが実際はそうでもなく個の強い三人にはこのくらいの自己主張は逆に必要な気がします。

ジャコはどのようなシチュエーションでもそれと判るプレイはさすがで、この作品でもワン・アンド・オンリーのベース・プレイが展開されます。ジャコ・パストリアスとして特筆すべき演奏は、自身のリーダー作をはじめ、他の作品のほうに秀逸なものがあるのは間違いないと思いますが、凡百のベーシストと一線を画する存在感はさすがといえます。

アルフォンス・ムザーンのプレイはラリー・コリエルあたりのアルバムで聴いたことがあり、ドタバタした特徴のあるサウンドが耳の奥にこびりついていましたが、このライブではさらにそのサウンドがパワー・アップしておりエキサイティングで圧巻です。

決して万人向けとは云えない内容ですが、この異色の組み合わせは一聴に値するもので、ジャズの概念を払拭したサウンドが問答無用で迫ってきます。刺激を得てみたい方にオススメします。

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  1. 2007/10/24(水) 01:25:58|
  2. Trombone
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#343 Puttin' it Together/The New Elvin Jones Trio (Blue Note)

Elvin Jones - Puttin’ it Together


A
1.Reza
2.Sweet Little Maia
3.Keiko's Birthday March

B
1.Village Greene
2.Jay-Ree
3.For Heaven's Sake
4.Ginger Bread Boy

Elvin Jones (ds) Joe Farrell (ts,ss,fl) Jimmy Garrison (b)

Rec-1968



自分がピアノ・レス・トリオが好きなのは、恐らくこのあたりにルーツがあるんだろうと思っています。

コルトレーンの元を離れたエルヴィンのとった道がこのスタイル。BNに残された彼の数作は多少の編成の増減はあるのですが、ピアノが入りません。ピアノ・レスでのトリオとしてのフォーマットではこのアルバムと、全く同じメンバーで録音された『The Ultimate』があり両方とも好きで良く聴きます。いずれもデューク・ピアソンがプロデュースしているんですね。どちらにしようか迷いましたが、エルヴィンらしさをよりこのアルバムに見出しているので今日はBNでの第一作目のコレを。そういえばエルヴィンはロリンズの超ド級の名盤『A Night at the Village Vanguard』(Blue Note)の6曲のうち5曲をピアノ・レス・トリオで10年以上前に参加していましたねぇ。彼のこのスタイルがシックリ来るのはこのアルバムの存在があったからなのかも知れません。

エルヴィン&ギャリソンという最強のリズムにジョー・ファレルの縦横無尽のリードが舞う絶品の展開で、濃密なひと時が得られます。こういうウネリを感じられる作品は聴いていて無意識に揺さ振られる威力があります。ココでのファレルはその魅力を十分に発揮しており三種の管を駆使したプレイは圧巻です。奥さんにバースデイ・マーチを捧げたA-3では、クレジットされているフルートがピッコロの間違いでは、という意見を拝見したのですが、なるほどそんな感じですねぇ。相変わらず指摘されて意識する駄耳っぷりです。ギャリソンのベースとエルヴィンのドラムの相性が抜群なのはこのアルバムでも当然で、エルヴィンは結構ソロも執っており重戦車リズムをこの作品でも食らわされます。

エルヴィンは好きなドラマーなので全貌を掴むべく全てを聴いてみたいのですが、まだまだ道半ばの状態です。何合目辺りにいるのかすら判りませんが・・・。



御礼:本日を以って二年目に入りました。愚にもつかぬものを日々披露し赤面の至りですが幸いに貴重なご意見も賜り大変有難く思っております。PCトラブルと旅行で留守にした時以外、デイリーで更新できたのは飽き易い当方にとってはささやかながら個人的快挙であります。今後もショボイ感想文を性懲りも無く日々挙げていくと思いますが冷やかしにでもいらして下されば幸甚です。今後とも宜しくお願い申し上げます。

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  1. 2007/10/23(火) 00:08:16|
  2. Drums
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  4. | コメント:4

#342 Live at Copenhagen Jazzhouse/Petter Wettre Trio (Household-CD)

Petter Wettre Trio


1.Geronimo
2.Sweet on You
3.Kosher
4.Omnipresent
5.Bad Hair Day
6.The Obserber
7.Catch
8.Are You Happy Now

Petter Wettre (sax,b-cl) Anders Christensen (b) Anders Mogensen (ds)

Rec-2002



何度も書くのですがライブ・アルバムがご馳走です。ライブにも良い出来や悪い出来があるでしょうが、概してアルバムとして発表する場合イカさない音源はボツになる場合が多いでしょうからセレクトする側としては期待せずにおれないのです。稀に未発表音源と称して没後などにココぞとばかりに開陳し、頂けない内容でガッカリという可能性もあるのですが・・・。この作品も白熱のライブ・アルバム。ライブ自体は熱気を孕んでおり素晴らしいのですが、オーディエンスが若干淡白なのではないかなぁ、と。ノルウェーのペッター・ウェトレのサックス・トリオ。タイトル通りデンマークでのライブです。

以前、「ジャズ批評」が125号でサックス・トリオの特集を組んだことがあります。なかなか素材の見つけにくい難特集と思いましたが、当方には興味深い内容で参考になるものでした。一本の管楽器+リズムの構図は思う以上にスリリングで、あくまでも私にとってはドーパミンが猛烈に噴出する刺激的なセットなので色々と試したくなるのです。この作品もその中で取り上げられていたアルバムで思った以上にサックスもリズムも激しく、結構ヤラれています。

ウェトレがバリバリ吹きまくっているのが気持ち良く、それ以上にリズムが凄いことになっています。編成が小さいので各々の比重が高まるのは当然なのですがそれにしてもここでのドラムは強烈で、主役にシャシャリ出てきています。ウェトレのテナーは淀みなく雄弁で、曲によってはバス・クラを使用し表情を変えたりしています。クリステンセンのベースは強靭で粘り強く、モルゲンセンのドラムは力強くタイムを打ち抜きます。

彼の新譜が出るということで9月にオーダーを掛けているのですが、未だに入荷してこない。2週間以上前に既に新宿ユニオンの店頭で見かけたのに・・・。

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  1. 2007/10/22(月) 00:02:00|
  2. Tenor Sax
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#341 Come Escape With Me/Amina Figarova (Munich-CD)

Amina Figarova


1.Come Escape With Me
2.Hot on the Trail
3.Flight of Fancy
4.Mr. T. M.
5.Dancing in the Wind
6.Buckshot Blues
7.Zealot
8.Awakening
9.Blues for Wiro
10.Destiny
11.Market Place
12.Reaching Out to You

Amina Figarova (p) Marcel Reys (tp,fl-h) Tom Beek (as,ss)
Kurt van Herck (ts) Bart Platteau (fl,B-flat-fl,wooden-fl)
Wiro Mahieu (b) Chris Strik (ds)

Rec-2005



分厚いホーン・セクションにアゼルバイジャンの女流ピアニスト、アミーナ・フィガロワが挑むセプテット。

とにかくホーンセクションが凄いというので引っ張ってきたのですが、確かに4人の様々な楽器が一斉にテーマを奏で、各々がしっかりとソロを展開する作りであるので興奮度が増しますなぁ。しかもアミーナ嬢の提案するものはダイナミックな楽曲が多く、そしてクールな曲が満載でなかなかの手応えを感じました。しかもそういった展開を統率するのが彼女自身なので、当然埋もれることなく応戦しておりそのプレイにも主張が感じられ、男勝りと言ってはなんですが骨っぽいところも窺わせ、一転して静かな曲ではリリカルなタッチも見せます。

1曲目や4曲目、6曲目などのスリリングな曲は実に爽快で、豪快でゴージャスな演奏は大きめの編成での醍醐味を満喫できる内容です。ちょっと病み付きになりそうです。

彼女の作品は今日取り上げたものを聴いたのが最初なので、まだどのような力量の持ち主か計りかねますが、残されている作品はクインテット以上の中編成ものが多く、またヴォーカルを執っているものもありコンテンポラリーな内容のものも含まれているようで奥行きの深さを感じさせます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/21(日) 17:28:15|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#340 South Pacific in Hi-Fi/Chico Hamilton Quintet-The King and I/The Mastersounds (World Pacific)

Chico Hamilton - The Mastersounds


A

-South Pacific in Hi-Fi-

1.A Wonderful Guy
2.This Nearly Was Mine
3.Dites Moi
4.Some Enchanted Evening
5.Bari Ha'i

Chico Hamilton (ds) Paul Horn (as,fl) John Pisano (g) Fred Katz (cello)
Hal Gaylor (b)

Rec-Unknown

B

-The King and I-

1.Medley : Hello Young Lovers, Whistle a Happy Tune
2.We Kiss in the Shadows
3.Shall We Dance
4.Epilogue

Monk Montgomery (el-b) Buddy Montgomery (vib) Richie Crabtree (p)
Benny Barth (ds)

Rec-Unknown



ブロードウェイ・ミュージカルをA面B面を別のアーティストが受け持ったカップリング作品。チコ・ハミルトンとマスター・サウンズというのがいかにもワールド・パシフィックといったところでしょうか。

A面のチコ・ハミルトンはいつもの室内楽サウンド。チコ・ハミルトンがあまり得意ではないのに実はかなりの作品を所有している。でもコレは比較的スウィングしており個人的には楽しめる作品です。

B面はマスター・サウンズ。これもまた洒脱なサウンドでフロントのモンゴメリー・ブラザーズが美しいサウンドをクリエイトしています。

チコ・ハミルトンもマスター・サウンズも以前に取り上げたのですが、どうしてもジャズの醍醐味であるエネルギッシュさに欠けアドリブよりハーモニー重視なので、当方にとっては純喫茶音楽の様相を呈しているような感じに陥ってしまいます。どうしても本命盤の間に挟みこむ息抜き盤の扱いをしてしまうので彼らの音楽を語る資格が全く無いのですが、A-4,B-3は適度な疾走感があり楽しんでいます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/20(土) 14:39:09|
  2. Combo
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#339 Live/Philip Catherine Quartet (Dreyfus-CD)

Philip Catherine


1.Piano Groove
2.Dance for Victor
3.I Fall in Love too Easily
4.Rene Thomas
5.Wondering Why
6.Nem Um Talvez
7.Mingus in the Sky
8.Freddie Freeloader
9.Stella by Starlight
10.December 26th

Philip Catherine (g) Bert van den Brink (p,key) Hein van de Geyn (double-b)
Hans van Oosterhout (ds)

Rec-1996



ライブ・アルバムがご馳走である。うーん、カッコ良いなぁ。ココでのオーディエンスも良い反応を見せている。作品自体に超ド級の派手さというものはないがジンワリ沁み入る巧さがある。ロンドン出身のフィリップ・キャテリーン(カテリーン)のオランダでのライブ・アルバム。バックの名手もオランダのメンバーが務めています。

以前、ココに参加しているピアニストのベルツ・ヴァン・デン・ブリンクの『Between Us - Live at the Bimhuis』(Challenge)を取り上げたときから彼の印象が若干変わってきました。前記の彼のピアノ・トリオでのライブ・アルバムはどちらかというと綺麗にまとまった印象で、もう少し抑揚をつけてもらいたいなぁと思っていました。自身のアルバムより6年遡ったこのキャテリーンのライブではヴァン・デン・ブリンクのタッチは相変わらず美しいのですが比較的アタックが強く、また時折パワフルな面も覗かせます。曲によってはキーボードを使用しており、荘厳なイメージをデコレートします。

キャテリーンは相変わらず巧いですなぁ。そして凄く深みがあります。また彼の自作曲は印象に強く残るメロディ・ラインを持っていて余韻が楽しめます。特に2曲目などはエキゾチックな旋律が耳から離れません。4曲目には彼のアイドル「ルネ・トーマ」なるオリジナルが。さすがギタリスト。

またバックのベーシスト&ドラマーの快演もいいですね。特にドラマーの小気味良さは快感で、音質も良いこのライブではテクニックが際立って引き立っています。

スリリングな部分と美しさの極みも見せつける部分とが混在した何度も聴きたくなる愛聴盤です。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/19(金) 21:57:01|
  2. Guitar
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#338 Follow the Red Line/Chris Potter Underground Live at the Village Vanguard (Sunnyside-CD)

Chris Potter Underground


1.Train
2.Arjuna
3.Pop Tune #1
4.Viva Las Vilnius
5.Zea
6.Togo

Chris Potter (ts) Craig Taborn (el-p) Adam Rogers (g) Nate Smith (ds)

Rec-2007



うわぁ・・・コレは見たいなぁ、と思った熱狂ライブ。ちょっと凄すぎる。一聴するとコレはファンク・アルバムではないのかと考えるくらいにエネルギッシュで、ジャズはフォービートとのたまう人間を張り倒す暴力的な音楽がありました。いやぁ、過激でシビれました。

同じヴィレッジ・ヴァンガードの作品で『Lift』(Sunnyside)というのがあり、これはいつもお世話になっているSonnyさんがご自身のログに残されておられたので、当方もチェックして『Lift』を楽しんでおりました。『Lift』のポッターもアグレッシブで、ライブ・アルバムに特別の思い入れのある私にはかなり歯応えのある美味しい内容で愛聴していましたが、「アンダーグラウンド」名義でのこのアルバムはワイルドでカッコよく、ちょっと暫らくは止められない危険な作品になりそうです。

実はこのアルバムと同時にストリングス入りの作品『Song for Anyone/Chris Potter 10』が発売されましたが、ストリングス入りというところに引っかかり見送っていました。ちょっとコレも引っ張ってこなければならないようです。

ポッターのエネルギッシュな吹き上げにシビれ、もはやロックなのかブルースなのか判別のつかないアダム・ロジャースの唸るギター、フェンダーローズにまるでディストーションを掛けたようなクレイグのワイルドなプレイ、ネイト・スミスの暴走ドラムが一丸となって迫ってきます。

5曲目以外は10分以上のダイナミックな演奏が続き、息をつくヒマがありません。通して聴いてドッと疲れて、でもすぐにリピートさせられる演奏には、そうそうお目にかかれるものではありません。

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  1. 2007/10/18(木) 20:52:20|
  2. Tenor Sax
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  4. | コメント:6

#337 Seven Standards and a Blues/Ernie Henry Quartet (Riverside)

Ernie Henry - Seven


A
1.I Get a Kick Out of You
2.My Ideal
3.I've Got the World on a String
4.Sweet Lorraine

B
1.Soon
2.Lover Man
3.Specific Gravity
4.Like Someone in Love

Ernie Henry (as) Wynton Kelly (p) Wilbur Ware (b) Philly Joe Jones (ds)

Rec-1957



タイトル通りの作品か、と思ったら8曲収録されていた。何のことはなくこちらの読解力が足りないだけで、7曲のスタンダード+ブルース=8曲なんですね。「7曲のスタンダードとブルース」と理解すると全然違うのですねぇ。恥ずかしながら無知を披露しました。

アーニー・ヘンリーは50年代に活躍したアルト奏者。とはいえこのアルバム収録と同年の57年にお亡くなりになられました。この作品の約3ヵ月後のことです。コレをを吹き込んだ後の記録としてドーハム名義でフィーチュアリングされた『2 Horns, 2 Rhythm』(Riverside)で聴けるそうなのですがコレを所有していません。気になるレコードがまた一枚増えました。

ですので、アーニー・ヘンリーの単独名義としてのラスト・アルバムということになるのでしょうが、ラストの作品に在りがちな「憂い」というものは全く無い、何とも軽快な8曲が並んでいます。当方には彼の亡くなられた原因が解っていないので何とも言えないですが、少なくともコレを聴く限りでは健康状態に関するような事ではないような気がします。しっかりとしたブロウが聴かれ、彼特有の僅かな雑味を感じさせるアルトが全体で鳴っています。

ひとつの自作のブルース(B-3)と、七つのスタンダード(それ以外)はクオリティが高く、ウィントン・ケリーのピアノ、堅実なウィルバー・ウェアのベース、フィリー・ジョー節があちこちに顔を現す御馴染みのドラムが一体となって、数少ない彼の作品に花を添えます。

どこを切っても軽快さが残る、明るいラスト・アルバムでした。

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  1. 2007/10/17(水) 18:18:39|
  2. Alto Sax
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#336 Here and There/Eric Dolphy (Prestige)

Eric Dolphy - Here and There


A
1.Status Seeking
2.God Bless the Child

B
1.April Fool
2.Don't Blame Me (Take 2)

A-1

Eric Dolphy (as) Booker Little (tp) Mal Waldron (p)
Richard Davis (b) Eddie Blackwell (ds)

A-2

Eric Dolphy (b-cl)

B-1

Eric Dolphy (fl) Jaki Byard (p) George Tucker (b) Roy Haynes (ds)

B-2

Eric Dolphy (fl) Bent Axen (p) Erik Moseholm (b) Jorn Elniff (ds)

Rec-1960,1961



コレって未発表作品を没後にリリースしたものなんですね。ジャケットのメンバーを見て、随分とっ散らかっているので寄せ集めだなぁとは思っていましたが、A面のファイブ・スポットのライブとB-2にはデンマークでの客演が収められています。CDにはB-1での同一メンバーで、同録の「G.W.」という曲も収録されているようです。そこではドルフィーがアルトを吹いているようですが。

A-1には『The Quest』(Prestige)にもトップで収録されている「Status Seeking」がライブで演奏されている。聴き比べると面白くこれはライブなので若干の雑さが感じられるのですが、原曲の持っている怪しさと枠にはまらないドルフィーのアルトは健在でキャラの立ったプレイが満足できる内容です。A-2は深遠なドルフィーのバスクラが堪能できます。オーディエンスの反応が薄いのが残念。B-1にはフルートでの小品が収められています。B-2は近年注目されているベント・アクセンがピアノで参加した貴重なトラック。フルートは味わい深く、好きな楽器なのでジンワリと沁み入ります。

ドルフィーの代表的な楽器であるアルト、フルート、バスクラがバランスよく配置され、楽器の妙が堪能できるお得盤です。

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  1. 2007/10/16(火) 21:42:30|
  2. Piano
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#335 Hands/Kasper Villaume (Stunt-CD)

Kasper Villaume - Hands


1.Green Chimneys
2.Captain Kirkland
3.Cloudy & Blue
4.Gone
5.Hands
6.The Sniper
7.Meaning of the Blues
8.Grooves Street

Kasper Villaume (p) Chris Potter (ts,ss→only4) Chris Minn Doky (b)
Ali Jackson (ds,perc)

Rec-2005



デンマークのピアニスト、キャスパー・ヴィヨーム。彼の作品は手元にコレと『Outrun』『117 Ditmas Avenue』の3枚しかまだ持ってないのですが、好きなタイプのピアノだったのでこれからも追いかけていこうと思っているアーティストです。

今のところ彼のピアノを堪能したい時はジェフ・ワッツとやったトリオ作品の『117 Ditmas Avenue』が重たい音色とリズムをタップリ浴びれるので好んで載せますが、取り上げた作品はクリス・ポッターのパワフルなサックスが入ったカルテットです。もう一枚の『Outrun』には同じくデンマークのラース・メラーが入っているのですが、こちらはソフトな音色が前面に出たテナーで、耳元を撫で回されます。

ヴィヨームのピアノを個人的見解で云うとアタックが強くガンガン弾いてくれるタイプで明快な奏者です。ただ彼の提案する楽曲は一癖あり、これが実に感情移入させられる威力を持ちます。

このアルバムにも個性的な曲がセレクトされており、彼のオリジナルは2,3,5,8と4曲収録されています。1曲目にいきなりモンクの曲を持ってきて聴き手を集中させます。2曲目の疾走感も素晴らしくポッターも熱く応えます。3曲目はブルーなムードを持つナンバー、4曲目はポッターがソプラノに持ち替えガーシュインのナンバーに勢いをつけます。タイトル曲の5曲目と続く6曲目はテンポがとても気になるナンバー、7曲目はピアノ・トリオ。ヴィヨームのピアノがしっとりと雰囲気を作り上げます。ラストも個性的なオリジナル、一筋縄でいかない展開にワクワクします。

単純だとつまらない、単調だとすぐ飽きる、自分の色を持っていないと残らない、そういったことが現在の私の趣向のベースにあり、このアーティストを無視できないのはその欲求を全て満たしてくれるのに他ならないからです。

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  1. 2007/10/15(月) 22:16:43|
  2. Piano
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#334 My Heart Sings/Polly Bergen (Columbia)

Polly Bergen


A
1.I'm in the Mood for Love
2.Come Rain or Come Shine
3.When I Fall in Love
4.You Better Go Now
5.Don't Blame Me
6.Sophisticated Lady

B
1.Lucky Day
2.Just One of Those Things
3.My Heart Sings
4.The Lady is a Tramp
5.I Cried for You
6.I Want to be Happy

Polly Bergen (vo) Luther Henderson (cond.)

Rec-1959



女優ポリー・バーゲンのコロムビア吹込みの作品。彼女は多作家でジュビリーやフィリップス、カムデン辺りからも出しており、コロムビアには8枚のタイトルが残されています。昔中古屋周りをやっていた時にはポリー・バーゲンのレコードは良く見かけました。今でもそうなのでしょうかね。比較的安価な設定だったのであまり考えることも無く手を出したものが数枚手元に残っています。

最初彼女のヴォーカルを聴いた時は、随分声の低いヴォーカルだなぁ、と思っていました。そしてヴィヴラートがかなり効いた唱法で正直言うとあまり得意なタイプでないなぁと思っていました。でもその後に他の数枚を聴いた後の感想ですが、決して低音域のみの唱い方でなく高域も十分で伸びもあり、迫力もありまた繊細さも感じました。ただ誤解を恐れずに云うと太めの声質には感じられ、その部分が自分の中に引っかかっていたような気はします。

この作品はコロムビア時代の5枚目の作品で、比較的明るめの楽曲を揃えた佳作です。オーケストラをバックに歌うポリーはダイナミックなヴォイスで豪快に仕上げた曲で映えます。もちろんバラードなども良いのですが、彼女にはスケールの大きいサウンドがあっているように個人的には感じています。

ブルーでダークな曲こそ彼女の本領発揮した姿、との評もありましたが、確かにそのような楽曲を多くこなしているシンガーではあるのでそのイメージは良く判ります。そういった意味ではこの作品は「明」のポリーが上手くパッケージされたアルバムといえるかもしれません。勝手な解釈で恐縮ですが、結構好みの分かれそうなシンガーであるような気がします。

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  1. 2007/10/14(日) 20:41:09|
  2. Vocal
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#333 Don Rendell Reunion with Ian Carr & Michael Garrick (Spotlite-CD)

Don Rendell Reunion


1.Linger With Lester
2.Pause and Effect
3.I Can't Believe That You're in Love With Me
4.Penthouse Serenade
5.Bernie's Tune
6.If You Only Knew
7.If I Could be With You One Hour Tonight
8.Afterhought
9.Smoke Screen
10.How Deep is the Ocean
11.Struttin' With Some Barbecue

1,2,7,8

Don Rendell (cl,ss,ts) Mark Bassey (tb) Michael Garrick (p) Mario Castronari (b)
Alan Jackson (ds)

3,4,5,6,9,10,11

Don Rendell (fl,as,ts) Ian Carr (tp,fl-h)
Richard Busiakiewicz (p) Mario Castronari (b) Robin Jones (ds)

Rec-2001



レンデル=カーの入手難関作品が2004年に英BGOから、多くのタイトル数を一挙に2in1仕様で復刻し、それを喜んだ人はかなりおられたようで、これらの作品は実際に相当数売れたとの記事もどこかで読んだ憶えがあります。待ち望んでいた方が大挙して発注を掛けたり店頭で手に取ったりしたのは、レンデル=カーを再発させることに期が熟していたことだったということでしょうし、だからこそ大きな売り上げになったのでしょう。評判の良さと入手の困難さが増幅していくと爆発的に売れるのでしょうねぇ。特に『Shades of Blue』と『Dusk Fire』のパックは垂涎盤だったので快哉を叫ぶ方多数だったことでしょう。

再発以前は実際に彼らのアルバムを見かけることが滅多に無く、見かけてもとても買えるような代物ではない状態で、当方もまだ見ぬこれらのアルバムが手に届かず悶々としていた時期がありました。首尾よくゲットした後は噂に違わぬ名演を楽しんでおりました。

その彼らが40年近くの時を経てタイトル通りリユニオンしたのがこの作品です。この作品には2セットあり、レンデル=カーのセットと、レンデル=ガーリックのセットが混在してパックしてあります。ジャケを見た感じだけでは復刻盤のような風合ですねぇ。

このオヤジたちはだいぶ丸くなりましたねぇ。聴いていて寛げる渋いアルバムになっていました。レンデルのリードはどれも柔らかく、1曲目などはまるっきりトラッド臭が漂う演奏で嬉しくなります。時々不安定なところも散見されますが、枯れた味わいがまた堪らなくジンワリと温かくなるものがあります。イアン・カーのペットもマイルドで、ガーリックのピアノも刺々しさがなくなっていました。

ゆるーい気分でマッタリ出来る暖炉のような温もり盤です。

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  1. 2007/10/13(土) 22:10:26|
  2. Combo
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#332 Live Again/Georges Arvanitas Trio (Futura)

Georges Arvanitas - Live Again


A
1.In Your Own Sweet Way
2.Sing Sing

B
1.Loverman
2.Electric

C
1.Stella by Starlight
2.Yesterday

D
1.Indian
2.Con Alma

Georges Arvanitas (p,el-p) Jacky Samson (b) Charles Saudrais (ds)

Rec-1973



昨日のレナート・セラーニとこのジョルジュ・アルバニタを買ったのですが、単純に比較してアルバニタのこの作品のほうが楽しめました。単純に美しいプレイが多いものよりもダイナミックなサウンドに反応しやすい当方の資質がそういう評価を下しているだけです。

アルバニタのFutura盤は何といっても『in Concert』で、最初聴いた時にゴキゴキと弾きまくるピアノに戦慄を覚えました。病み付きになったのは云うまでもなく、他の彼のアルバムに色々手を付けていたのですが、この作品は今まで縁がありませんでした。『in Concert』の約3~4年後のこのアルバムにもその要素がパッケージされていたのが大変嬉しく、2枚組にもかかわらず緩むことなく聴くことが出来ました。

とにかくこの人のタッチは硬くゴキゴキといった形容がピッタリ来ると思っています。彼の用いるブロック・コードがそうさせるのでしょうか。滑らかな旋律も滑らかに聴こえにくく彼の色ともいえるダイナミックさが前面に出てきます。

このアルバムではベースとドラムもエネルギッシュでライブならではの激しいやり取りも窺えます。エレピも2曲で弾かれているのですが、こちらはちょっと考えすぎな感じもします。エレピにワウを掛けたようなサウンドは結構奇抜で往時の音の流行のようなものを垣間見ることが出来ます。

一曲ずつが長めのものですが、徐々に盛り上げる傾向の曲が多く次第に引き込まれていく自分がおります。約一時間半をタップリ楽しむことが出来ました。

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  1. 2007/10/12(金) 20:42:39|
  2. Piano
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#331 Renato Sellani Jazz Piano (Dire)

Renato Sellani


A
1.Invitation
2.Lush Life
3.A Meno Cha
4.I'll Remember Clifford

B
1.'Round About Midnight
2.I Fall in Love too Easily
3.Nostalgia
4.Tribute to Someone

Renato Sellani (p)

Rec-1968



イタリアのピアニスト、レナート・セラーニのソロ・ピアノ。

先週久しぶりにおのぼりさんで上京し宿泊することもあって、ただ帰らずに翌日にはさらに久しぶりなレコ屋を覗いてみようと思い実際に徘徊してみました。予算的なこともあって買わずに冷やかし程度で帰ろうと思っていたのですがやっぱりダメですな。小脇に抱えてしまったレコの選別に難儀するほど目移りしていけません。10枚以上抱えていたものからヒイヒイ言いながら2枚だけ購入。コレと、CDより安いからという単純な動機でアルヴァニタの『Live Again』(Futura)。

Direというレーベルが好きで、例えばギド・マヌサルディ、フランコ・アンブロゼッティ、ゴードン・ベック、ジョルジオ・アゾリーニ、そしてヴォーカルではレナータ・マウロ等々このレーベルの作品は、当方に十分な刺激をもたらしてくれます。

セラーニも60~70年代、マイナー・レーベルに多くの作品を残しており、この作品には今まで縁が無かったので購入した次第。近年もファブリツィオ・ボッソ等と共演し、元気なところを見せてくれています。

聴いた感じは結構ゴージャスなタッチ。ソロ・ピアノなので力量を測りやすいのですが、感情を上手くコントロールした演奏は上質な雰囲気を醸し出します。音質がイマイチなところが残念ですが、内省的なプレイが柔らかな音色を奏で、心にジンワリと沁み入る優しい音楽です。

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  1. 2007/10/11(木) 00:49:09|
  2. Piano
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#330 Hello, Dolly!/Ella Fitzgerald (Verve)

Ella Fitzgerald - Hello, Dolly!


A
1.Hello, Dolly!
2.People
3.Can't Buy Me Love
4.The Sweetest Sounds
5.Miss Otis Regrets
6.My Man

B
1.How High The Moon
2.Volare
3.The Thrill is Gone
4.Memories of You
5.Lullaby of the Leaves
6.Pete Kelly's Blues

Ella Fitzgerald (vo) Johnnie Spence (cond.→onlyA-1~A-4)
Frank DeVol (cond.→onlyA-5,A-6,Side-B)

Rec-1964



エラ・フィッツジェラルドの全貌を捉えようとすれば、とてつもない労力と出費を伴うであろうことは想像に難くありません。ためしにエラのCDをHMVのサイトで検索をかけると400枚以上出てきました。オムニバスを含めた数量であるのは承知の上ですが、それにしても録音の多さはヴォーカルでは抜きん出ています。特にヴァーヴには名作が目白押しですが、名声の高い『in Berlin』や『Opera House』などよりも思い入れがあるのがこのアルバムです。

正確に言うとあくまでも当方にとってという意味で、このアルバムのA-3がエラの全てであると言っても過言ではありません。ちなみにエラの曲ではなくビートルズの曲なのですが。そしてビートルズのリリースと同年の'64年録音です。ちなみにタイトル曲の「Hello, Dolly!」に関してはエラではなくてルイ・アームストロングが当方にとってのベストになります。

このアルバムのA-1~A-4はロンドンでの録音で豪快なフル・バンをバックにダイナミックな歌唱が聴かれます。ロンドン録音なのでビートルズの曲なのかどうか判りませんが、そういう作用があったかもしれないという想像は出来ます。A-1,A-3,A-4の迫力あるヴォーカルは他の追随を許さない説得力があります。素晴らしい。A-2はストリングスでしっとり唱い上げます。

それ以降に収録されているのは別のセットで、ストリングス入りのナンバーが殆どになります。ココで聴かれるテナーがズート・シムズであるとの表記がどこかのサイトに記されていました。恐らくB-1あたりに出てくるものの事を指しているのだと思います。甘いテナーが彼女の声に更なる彩りを添えます。

個人的にはA面のリピート率が圧倒的に高い盤ですが、エラの作品の水準はどのアルバムを取っても高いですね。

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  1. 2007/10/10(水) 00:12:44|
  2. Vocal
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#329 Detained at the Blue Note/Jeff "Tain" Watts (Half Note-CD)

Jeff


1.107 Steps
2.JC is the Man
3.Mr. JJ
4.Sigmund Groid
5....Like the Rose

Jeff "Tain" Watts (ds) Kenny Garrett (as) Marcus Strickland (ts)
Dave Kikoski (p,syn) David Gilmour (g) Eric Revis (b)

Rec-2004



先日行ったコットン・クラブの今後のスケジュールを記した小冊子を見ていたら、12月にジェフ・ワッツが来ることを知った。新作の『Folk's Songs/Tain & The Ebonix』がリリースされ、そこに参加しているクリスチャン・マクブライドが一緒だという。うーん、見たいなぁ・・・。新作はまだ未聴なんだけど・・・。ピアノがデヴィッド・キコスキー、テナーにマーカス・ストリックランドと今日取り上げたアルバムでも熱演を見せている連中も来るではないか!揺らぐ自分がおります。先日終わってしまいましたが6日、7日とニルス・ラン・ドーキー・トリオが来ていたのですが、そこにアレックス・リールがドラムで参加していて実はそれも見たくて悶々としていました。ジェフ・ワッツはテクニカルで強烈なドラマーですので来日を知ってしまった以上、欲求を抑えるのが大変です。

2004年のこのライブは激しいサウンドがパッケージされています。ライブならではと云えると思いますが、ココに収録されている5曲は全て10分以上ある長尺の演奏で、それこそ火の出るエネルギッシュな演奏は、アクのある黒さとともに聴き手の頬に張り手を食らわします。

この作品は彼の『Bar Talk』(Columbia)からの選曲が多いのですが、一発目に何とビョーク(Bjork)の曲を持ってきていて、エネルギッシュで興奮モノです。良く判らないのですが彼女の映画での曲だそうで、私にとってはシュガーキューブスの頃が知っているビョークであるのでソロになってからは見当がつかないのです。凄く熱いものが込み上げてきます。繰り返されるフレーズは空になった頭の中を無限にループします。そしてギタリストのデヴィット・ギルモアに痺れます。2曲目のJCは良く判らんのですがコルトレーンのことでしょうかね。連中の「JC is the Man!」の掛け声とともにワッツのテクニック溢れるドラミングが素晴らしい。オーディエンスもノッています。3曲目は何といってもケニー・ギャレットの独壇場です。ココでのケニー・ギャレットは完全に何かに取り憑かれています。佳境になると悲鳴にも似たフリーキー・トーンが炸裂し何も寄せ付けない凄まじさを感じます。Coltrane-Likeと説明があるのも頷けます。4曲目もサックス陣大活躍ですがキコスキーの煽るようなピアノは特筆すべきであろうと思います。ジェフ・ワッツのエルヴィンの幻影をよぎらせる様な破壊的なプレイが脳天を直撃します。5曲目はキコスキーの導入に続いてヴォーカルが現れます。どこかジャズを超越したようなサウンドは、ソウル・ミュージックかと思うほどホットでエンディングのワッツのドラム・ソロは、同様にジャズ・ドラムを超越しています。

あまりにスリリングで脈拍の速くなる音楽です。ジャズに張り倒されたい方にオススメします。嗚呼ジェフ・ワッツ・・・。見たい・・・。どうしてくれよう・・・。その前に新譜聴かなくちゃ。

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  1. 2007/10/09(火) 00:20:18|
  2. Drums
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#328 Dockings/Michel Portal (Label Bleu-CD)

Michel Portal


1.Barouf
2.Dolphy
3.Lion's Dream
4.Mutinerie
5.Next
6.Solitudes
7.Embrouille
8.K.O.
9.Tourniole
10.Ida Lupino
11.Illusion in B Flat

Miche Portal (b-flat-cl,b-cl,bandoneon,as) Markus Stockhausen (tp)
Bojan Zulfikarpasic (p) Steve Swallow (el-b) Bruno Chevillon (b)
Joey Baron (ds)

Rec-1997



フランスのレーベル、ラベル・ブルーはどうやら癖のある作品をリリースする会社との認識が一般的になされているようで、アルバムのラインナップも実際のサウンドも確かに一筋縄ではいかないメンバーが名を連ね、特異な楽器を用いたサウンドは期待を裏切ったり期待以上のものを与えてくれたりと私の感想としてはビックリ箱のような面白さがあります。このレーベルはフランスのある自治体の文化局、音楽出版部門が興したとのことですが、自国の無名アーティスト以外にもアメリカのビック・ネームやこのアルバムのようにフランスの巨匠も名を連ねており、まさに玉手箱のような作品群に拍車をかけています。

当方にとってのこのレーベルは「ボヤンZ」こと、ボヤン・ズルフィカルパシチが全ての始まりで、彼のリーダー作が完全にこちらのツボに入ってきて止められなくなりレーベル全体を積極的にディグするようになりました。彼の『Xenophonia/Bojan Zulfikarpasic』での重低音を響かせるピアノにヤラれ、かといってジャズと言っていいのか解らないくらいに異質なアプローチは、変わり物好きの当方にはあまりに刺激的で繰り返し聴いていました。

ボヤンZの関連作品をチェックしていて引っかかったのが、ラベル・ブルーでの4作目であるミシェル・ポルタルのこのアルバム。相変わらずおもしろ楽器をチョイスしたパーソネルに目がいってしまう。ボヤンZは自身のリーダー作以外にもかなり他のアーティストの作品にも参加していてアンリ・テキシェやシルヴァン・バフなどの作品にも顔を出しています。そして米欧混合の作り出す音はさらに無国籍な新たな音をクリエイトします。

ポルタルのこのアルバムは冒頭からなんといったらいいのか、中東色と云えばいいのか、異様さからいえば一級品です。彼のバスクラとアルトは怪しさを醸し出し、マーカス・ストックハウゼンのミュートの利いたペットがそれを増幅させます。このレーベルの特色と言えるかもしれませんがリズムが個性的でドラムがエキゾチックなシチュエーションに雰囲気をしつらえてくれます。当方にとってはかなり面白がって聴いている作品の部類です。

聴き手を選ぶ音であるので万人向けとはいえないのですが、ジャズの枝葉の一端としてみれば、こんなに興味深い対象もなかなか無いような気がします。

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  1. 2007/10/08(月) 14:30:07|
  2. Flute, Clarinet, Tuba, Violin, etc
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#327 A Jones for Bones Tones/Conrad Herwig (Criss Cross Jazz-CD)

Conrad Herwig


1.24 for Frank
2.Raulzinho's Ride
3.Slide's Routine
4.Que Viva Barry
5.For Albert
6.Jay Dot
7.Dubios' Delight
8.Eje's Dream

Conrad Herwig (tb) Steve Davis (tb) Orrin Evans (p) Boris Kozlov (b)
Donald Edwards (ds)

Rec-2007



最近比較的新しいものをアップしていますが本日はコレを。トロンボーンのコンラッド・ハーウィグ。何度か触れたのですが、ウチはトロンボーン奏者のリーダー作が極端に少ないので色々と触手を伸ばしておりました。

ジャズの新譜を予備知識ナシに購入するのは十何年振りでしょうか。たまたま新譜情報を物色していたら、9月発売でクリスクロスから3枚の新譜がリリースされるとの情報を知り、その中にトロンボーン奏者のアルバムが入っていたので一丁釣り上げてみようと思って引っ張ってみました。しかも同時リリースの他の2枚も一緒に。他はオランダのピアニスト、ビーター・ビーツ(Peter Beets)とアメリカのテナー奏者のジミー・グリーン(Jimmy Greene)。

クリスクロスというレーベルは、オランダのレーベルであるのにアメリカのプレイヤーを数多く世に問うている会社で、近年はピーター・ビーツのように自国のアーティストにもスポットを当てておりますが、スタンスは変わらず米ミュージシャンの作品も多いですね。

このコンラッド・ハーウィグもアメリカ人で、しかもツー・トロンボーンというおまけつき。さらに気になっていたオリン・エヴァンスがメンバーとして名を連ねているので文句なしに手に取りました。オリン・エヴァンスはこのレーベルにたくさんのリーダー作を残していますね。

8曲全てをハーウィグのオリジナルで固めた意欲作ですが、スタイルは至ってオーソドックスでこれぞアメリカン・ジャズといったところでしょうか。目新しさを求めずに悠然と奏でられるツー・トロンボーンのアンサンブルは心地よく、トランペットやサックスなどの主役を食ってしまう楽器が参加しなかったのも二本のトロンボーンのフレーズをクッキリ浮かび上がらせるのに成功しています。8曲目はスウェーデンのトロンボーンの巨人、エイエ・テリン(Eje Thelin)に捧げたのでしょうか。軽快なオリン・エヴァンスのテーマに続くハーウィグとスティーブ・デイヴィスのソロは爽やかで、〆に相応しい選曲です。ただし彼らの演奏のアプローチはエイエ・テリンと全く違うタイプなのですが。

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  1. 2007/10/07(日) 22:57:16|
  2. Trombone
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#326 Mood/Robert Glasper Trio (Fresh Sound New Talent-CD)

Robert Glasper-Mood


1.Maiden Voyage
2.Lil Tipsy
3.Alone Togerther
4.Mood
5.Don't Close Your Eyes
6.Blue Skies
7.Interlude
8.In Passing
9.L.N.K. Blues

Robert Glasper (p) Mike Moreno (g→only4) John Ellis (ts→only4,9)
Marcus Strickland (ts→only9) Bob Hurst (b) Damion Reed (ds) Bilal (vo→only1,5)

Rec-2003




いつも当方の稚拙なログにコメントを寄せてくださるSonnyさんが、以前ロバート・グラスパーの3rdアルバムのレビューをご自身のブログにアップされていました。いつも当方のヘンテコなラインナップにも関わらずコメントを寄せてくださるpiouhgdさんもグラスパーの3rdを取り上げておられました。ロバート・グラスパーの名は知っていたのですがお二方がログにされるまでは未聴の状態でした。グラスパーに対するヒップ・ホップ絡みのネタは、元来音楽をジャンルで分け隔てすることはしたくない当方にとっては充分興味を惹くに値する要素でした。もう既にクラシックとなったPete Rock & C.L.SmoothやThe Pharcyde、近年モノだとTuff Loveなどどちらかというとジャズ寄りの音を作る連中が好みのワタクシであるので、ジャズ・ピアニストとしてのグラスパーがどういう音楽を作っているアーティストであるのか、どういう要素を持ったプレイヤーであるのか好奇心が湧きました。お二方のレビューは当方が聴くキッカケとして格好の物でした。そして発表されている3枚のアルバムを取り寄せ彼の個性的なスタイルを楽しんでおりました。お二方の遣り取りを拝見していて彼の来日の報を知り、ギリギリまで決めかねていたライブに行ってみようと決心し10月5日のチケットを抑えたのが公演の前々日、そして彼の最終日の2ndステージを観てきました。おのぼりさん故に昨晩は宿泊することになりましたが。

会場はほぼ満員状態。コットン・クラブのHPによると当初予定だったドラマーがキャンセルとなり、初日の2日の2セットはベースとのデュオだったようです。彼のスタイルからデュオはどうかと思ったのですが、ステージを見終わった今、大変興味深い編成であるなぁと感じた次第。デュオを見た方のブログでは大変良かったとの印象が。

メンツはRobert Glasper (p), Vicente Archer (b), Eric Harland (ds)のピアノ・トリオ。ベーシストは2nd,3rdのアルバムでも共演しています。演奏されたのはアンコールを含め曲単位としては4曲、約1時間15分。近作『In My Element』からのプレイで、しかも美味しいところを完全に網羅した充実した内容でした。初っ端は「g & b」~「Of Dreams to Come」の流れで約30分の熱演。ライブならではの即興も相まって興奮しっぱなしでした。続いて「f.t.b.」と「Maiden Voyage」。「Beatrice」あたりのフレーズも散見されました。全体的には1曲ごとが長尺な演奏でしたが長さを感じさせない圧倒的パフォーマンスで完全に入り込んでしまいました。アンコールは「Y'outta Praise Him」の導入部分をバラッドにて。完全に没入状態で終了したので、後ろ髪を引かれる想いで会場を後にしました。

大変楽しみ満足したライブですが、個人的に感じた細かな部分ではドラマーの音圧が強いセッティングだった為、若干全体的なバランスを汲み取りにくい感じがしたのは否めません。しかしジャズ・ドラムの枠を超えたプレイはココでも健在で、グラスパーの特徴である繰り返されるフレーズが爆発し、体全体が渦に巻かれたような高揚感でした。彼らのエモーショナルなパフォーマンスは期待通りのもので未だに余韻を引きずっています。

今回の体験はSonnyさん、piouhgdさんの記事がなければライブには行けなかったわけで、お二方には大変感謝しております。すみません(汗)、観てきちゃいました(汗)。最後に御礼申し上げます。どうも有難うございました。

本日取り上げているのは彼のファースト・アルバム。ライブで演奏された「Maiden Voyage」はこの『Mood』の1曲目にもヴォイス入りで収録されています。彼の作品3枚とも楽しんでいますがコレの2曲目の「Lil Tipsy」と6曲目の「Blue Skies」を気に入っています。ギターとテナーの入った4曲目「Mood」も情熱的な作品ですね。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/06(土) 22:23:06|
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#325 The Trumpet Player/Avishai Cohen (Fresh Sound New Talent-CD)

Avishai Cohen (tp)


1.The Fast
2.The Trumpet Player
3.Dear Lord
4.Olympus
5.Idaho
6.Shablool
7.Giggin'

Avishai Cohen (tp) Joel Frahm (ts→only4,5,7) John Sullivan (b)
Jeff Ballard (ds)

Rec-2001



コレも最近引っ張ってみた一枚。イスラエルのトランペッター、アヴィシャイ・コーエンの1st。先日2ndが出たばかりですが。最近のトランペッターはイキが良いですね。ファブリツィオ・ボッソ、フラヴィオ・ボルトロ、ラッセル・ガン、マグナス・ブルー等々。新たな奏者を探すのが楽しくてしょうがない。

このアヴィシャイ・コーエンと全く同名のイスラエル人ベーシストもおりますが、そちらはまだ未体験です。以前、ケニー・ギャレットのピアノ・レス、サックス・トリオの『Triology』を取り上げましたが、コレはトランペットのピアノ・レス・トリオ。曲によって3曲にテナーが加わりカルテットになりますが、基本的にはベースとドラムの二人三脚の上にペットのメロディが走るというスリリングなものです。

とにかく豪快に吹きまくっています。若干癖のある節回し、ヌケの良い音、最高です。テナーが入ってもトランペットの絶対的優位は揺るがず、主役を張り続けます。聴後には爽快感の残る気持ちの良いサウンドです。

小さな編成でのプレイはアラが見えやすいのですが、彼の場合はそのような心配は無用で、逆に己の全てを曝け出す気概を持った潔さを感じます。それはこのアルバムのタイトルにも表れているような感じにも受け取れ、自信に満ちたプレイは堂々としていて圧倒的な存在感で余韻を残してくれます。オススメです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/05(金) 01:34:27|
  2. Trumpet
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#324 Going Places/John Harrison Trio feat. Alvin Queen (TCB-CD)

John Harrison Trio - TCB


1.You Say You Care
2.I Have Dreamed
3.Three Views of a Secret
4.Never Let Me Go
5.I Hear a Rhapsody
6.When I'm With You
7.On the Street Where You Live
8.A Nightingale Sang in Berkley Square
9.Alone too Long
10.If I Should Lose You
11.I'll Remember April
12.Ceder's Blues

John Harrison III (p) Peter Kontrimas (b) Alvin Queen (ds)

Rec-1995



今から10年以上も前の作品であるのに最近購入し頻繁に聴いている。CD時代になってJazzから徐々に遠ざかり、特に1990年代のものは自分の中から完全に抜け落ちています。音楽を聴く余裕も無かった時期のことで、今更ながら必死になってその時代の作品を後追いしていますが、如何せん結構な時が経っていて引っ張るのにかなり難儀しています。後悔先に立たず。

少しずつでも新品でも中古でもいいからと思い、アンテナを張っておりますが道のりは遠いですなぁ。取り敢えず手に入るものからコツコツと地道に聴いていきます。

このジョン・ハリソンはあちこちで評判が良かったので是非にと思って引っ張ってみました。実は彼の『Roman Sun』(Whaling City Sound)を先に購入しそちらを楽しんでいたのですが、あまりの上手さにかなりの刺激を受け、他のものにどんどん手を付けて行った末、やっとこの作品に巡り合えました。

とにかく印象的なのは彼の流れるようなタッチ。特に高音域の使い方に痺れます。非常に唱心のあるピアニストです。それと特筆すべきはリズムのキレが抜群に良く、強靭なベース音と、敢えてフィーチュアリングされたアルヴィン・クイーンの素晴らしさ。凡庸なリズムだとピアノが優れていてもその良さが霞みますが、この作品の三者は当方にとってパーフェクトでどこを切っても果汁が滴ります。

豪快に弾きまくる曲とジックリ聴かせる曲とが交互に配置され、流れに抑揚をつけています。どちらも素晴らしいのですが、個人的好みで云えばタップリと弾いてくれる前半の奇数曲が大変好く、特に出色なのはオープニングに相応しい煌びやかな1は最高です。また3に関しては、季節外れのお年玉を貰ったような気分で嬉しくなります。まさかジャコ・パスの大好きな名曲をピアノ・トリオで聴けるとは思わなかった。しかも素晴らしい。感涙にむせびます。

知ってる人には今更ながらの今回のレビューでした。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/04(木) 00:12:43|
  2. Piano
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#323 Free Action/Wolfgang Dauner (MPS)

Wolfgang Dauner


A
1.Sketch Up and Douner
2.Disguise
3.Free Actuin Shot

B
1.My Spanish Disguise
2.Collage

Wolfgang Dauner (p,prepared-p) Jean-Luc Ponty (vin) Gerd Dudek (ts,cl)
Eberhard Weber (cello) Jurgen Karg (b) Mani Neumeier (ds,tabla)
Fred Braceful (ds)

Rec-1967



ドイツのピアニスト、ウォルフガング・ダウナーは時代によって表情を変えるアーティストです。70年代はポップで強烈なタテノリの作品を沢山残していますが、それ以前はアバンギャルドでフリー・タッチなアルバムも結構あります。コレなどはその中で硬派でシリアスなテンションが充満し、前衛的なセプテットがパッケージされています。

彼がシーンに登場した60年代前半のスタイルはオーソドックスだったのですが、澤野からジャケ違いとはいえ再発された『Dream Talk』(独CBS)は気合の入ったハードなピアノが聴け、それをさらに進化させ過激なアプローチを執ったのがこの作品と云えると思います。ただノイジーなものでは決してなく、特異なアプローチで以って迫ってきます。A-3あたりは厳しい方がおられるかも知れませんが。

当方のパターンからいうと、お決まりのようにフリー・スタイルで向かってくるサウンドに当初は閉口し放り投げた一枚だったのですが、フリー耳がこなれてくるとこのテンションが堪らなくなってしまうのが不思議です。内なる炎を燃やすようなピリピリした緊張感は、手に汗握るといった形容がピッタリ来る演奏で、眉間に血管が浮き出るのが判るハードな内容です。

A-1の主役はステファン・グラッペリでしょうか。ヴァイオリンのフリー・フォームというのはあまり経験が無いので斬新に聴こえます。A-2はタブラをベースに各自の即興が始まります。A-3はゲルド・デュデクのテナーが吼え、特徴のあるグニャグニャしたサウンドはカオス感を漂わせます。B-1はデュデクのクラリネットでの咆哮が聴けます。B-2はマニ・ノイマイヤーの壮絶なドラミングが興奮度をアップさせます。楽器編成を見て頂ければ判る通りインパクトのある音が飛び出してきて異様な雰囲気は他にあまりない種類のものです。

ダウナーはポップよりフリーのほうが一般的には評価されているのでしょうか?私は相変わらずの両刀聴きを継続しております。ポップなダウナーはクラブの方で火が点いているようですね。ポップ・ダウナーにも堪らん魅力が満載ですよ。

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  1. 2007/10/03(水) 01:05:32|
  2. Piano
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#322 Seven Steps to Heaven/Miles Davis (Columbia)

Miles Daves - Seven Steps to Heaven


A
1.Basin Street Blues
2.Seven Steps to Heaevn
3.I Fall in Love Too Easily

B
1.So Near so Far
2.Baby Won't You Please Come Home
3.Joshua

A-1,A-3,B-2

Miles Davis (tp) Victor Feldman (p) Ron Carter (b) Frank Butler (ds)

A-2,B-1,B-3

Miles Davis (tp) George Coleman (ts) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b)
Anthony Williams (ds)

Rec-1963



ジャズを何年もながーく聴いていると、自分が入門した頃の作品群を暫らく聴いていないことに気づいたりする。ジャズに限った話ではないかもしれないが、聴きたいものがどんどん増えるにつれ愛聴盤がどんどん変化していくのは致し方ないことなのかもしれません。ましてや新譜でリリースされるジャズが魅力的でそれを追っかけ始めている現在、潤沢な資金と潤沢な時間が割けない場合はどうしても新譜の購入を優先し、どうしても新譜を聴く時間に充ててしまうのは仕方の無いことだとも思います。

で、マイルス・デイヴィスですが暫らく聴いていませんでした。当方が本格的にジャズに関わった当初は、ビック・ネームと云われるアーティストの名盤と云われる作品から入りましたので、その演奏の噂に違わぬ内容に満足し、それらを繰り返し聴いていました。

今回久しぶりにマイルスを聴くにあたり、自分にとっては懐かしの指針本(と敢えて云う)、中山康樹氏の『マイルスを聴け!』の一番新しいものを取り寄せてみようと思い、発注したものが先日届きました。マイルスやコルトレーン、ビル・エヴァンスなどのビッグ・ネームにはディスコ代わりにもなるような内容で、立派な装丁を施したものが著名な評論家の方々から出版されていますね。最初に出た『マイルスを聴け!』や文庫で出た『2001』は読んだのですが手元に残っていませんでした。今回取り寄せたのは既に1年前に出版されたものですが改訂7版を数え、文庫本であるにも関わらず1600円というちょっと信じられない価格でした。

届いてみてビックリ、1000頁近くあり幅が3.5cmもあるモノに変貌していました。いやはやなんというヴォリューム。正直あきれてしまった。昔、講談社学術文庫から発売されていた辞典シリーズと厚さが変わらない。ザッピングの如く中身をパラパラやっていたらとてつもない量のブートや未発表が収録されている。今更ながらこのアーティストの凄さと全貌を明らかにしようとする執念を垣間見た気がします。80年代以降の掘りおこしはとんでもない膨大な量にまで達していますなぁ。

前置きが長くなりましたが、マイルスの『Seven Steps to Heaven』。コレを選んだ理由に深いものはまったくありません。マイルスの作品が刺さっているところから見当を付けず抜いただけです。2セットのカルテットとクインテットが交互に収録されています。今更ながら懐かしく、またシビれます。中山氏の言葉を借りれば、まずフェルドマンのセットで上記の6曲を録音し、後日ハンコック&トニー・ウィリアムスのセットで録音し3曲分が差し替えられた、とのこと。もちろん比較して出来の良いほうが取り上げられ、フェルドマンのボツ・テイクが別の形でリリースされた、と。氏はA-2,B-1,B-3に絶対的価値を見出しているようですが、フェルドマンのセットも渋い鈍色の光を放っていると思うのですが・・・。

この『マイルスを聴け!』。仰向けに寝っころがって読んでいたらあまりの自重に本体がカバーから外れ顔面に落下してきた。仰向け読書派の私としては厄介なことこの上ないですなぁ。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/10/02(火) 00:06:54|
  2. Trumpet
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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