イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#381 Last of the Whorehouse Piano Players/Ralph Sutton & Jay McShann (Chiaroscuro-CD)

R. Sutton & J. McShann


1.Honey
2.Old Fashioned Love
3.'Four Day Rider
4.On the Sunny Side of the Street
5.Sweet Georgia Brown
6.Do Wah
7.Indiana
8.'Deed I Do
9.Crazy Rhythm
10.Cherry
11.Pretty Baby
12.I've Found a New Baby
13.Jazz Speak

Ralph Sutton (p) Jay McShann (p) Milton Hinton (b) Gus Johnson (ds)

Rec-1989



ある極々短い曖昧なレヴューを読んで、何となくコレにトラッド臭を感じたので引いてみたアルバム。見事的中。調べてみれば片やストライドの名手、方やカンサス・ジャズの重鎮。全く難しくなく全くシリアスでない、さらに目を見張るアドリブも無いがトータルなサウンドとして聴かせ退屈させない、私にとって痒い所に手が届く作品。Wピアノでトロける演奏をされるのが嬉しい。名前はよく知っているのですがラルフ・サットンもジェイ・マクシャンもこのアルバムが初めての体験。ニュー・ジャージーでの録音。

ニューオーリンズっぽくラグタイムっぽい演奏が満載で、私の聴いてきたジャズのルーツのような演奏に感性が凄く刺激されます。クレジットには無いものの曲によってはしゃがれ声のヴォーカルも入り、ゴキゲンなサウンドが温もりを与えてくれます。短めにまとめコンパクトに圧縮された全13曲に耳元を撫で回されます。

アドリブの炸裂するハードなジャズの対極にあるため、この手のものばかりになると退屈感も否めませんが、シリアスなものの間に挟み込めば効果が倍増します。緩さが心地よい極上のピアノが楽しめました。
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  1. 2007/11/30(金) 20:16:55|
  2. Piano
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#380 Levitation/Magnus Broo Quartet (Dragon-CD)

Magnus Broo Quartet


1.Balance
2.Yellow-Orange
3.Moksha
4.Ladies and Labyrinths
5.Levitation
6.Tha Ballad of the Forgotten
7.Space Tourist
8.Next Door
9.Touching Man
10.Now

Magnus Broo (tp) Torbjorn Gulz (p) Mattias Welin (b) Jonas Holgersson (ds)

Rec-2001



知識が浅はかで良く解ってもいないのにこういうものを検証も無くデイリーでつけていると、後日とんでもない間違いや勘違い、出鱈目を犯したことに気づき冷や汗をかくことが儘あります。そういう場合は過疎ブログであるのをいいことに、タイムマシン宜しく密かに修正しに遡ったりしています。恥をさらすと先日もタル・ファーロウのアルバムを聴いていて、彼のピッキングや音色から連想したものとして、自分の頭の中に鳴っていた音はジョー・パスの「Night and Day」だったのにログにジャンゴ・ラインハルトと書いていたことに気づき愕然としました。そもそもタルとジョー・パスの関連性も怪しいものなので自分の危うい感覚のみで書いている時点で失笑モノだろうと思います。まあ、これは検証以前の自身のボケである部分が大ではあるのですが。こんな状態のものを開陳していてよいのかどうかを自問自答する日々です。

さて今日取り上げたこのアルバム、ノルウェーのトランペッターのマグヌス・ブルーの作品です。この作品のレヴューをある本で読み興味を持ちました。そこにはこのアルバムのジャケ写&データとともに、初リーダー作、内容として全6曲、短くて8分長くて17分半、スタジオ・テイクに納得いかずライブ収録に変更、緊張感と熱気の大迫力アルバムとの記事が。大いに期待してアルバムを取り寄せ、すぐに?が沢山出てくる結果になりました。聴いてみてまずスタジオ作であること、全10曲であること。なんか変だな、と思ってネットで調べてみる。

以下結論です。自分が参考にした本は、ジャケ写&パーソネル等のデータが2nd、レヴューが1stという混同記事だったことが解りました。マグヌスのリーダー作は3枚あり、この作品は2ndということになります。3rdアルバム『Sugarpromise』(Moseribie-2003)を既に所持し好感触で聴いていたので次はライブ作と期待していたのですが・・・。

この2ndは既に楽しんでいた3rdよりもヴァラエティに富んだ曲が多いように感じました。3rdはストレートに吹かれる直情的なタイプの曲が多かったのですが、コレは陰陽のハッキリしたタイプの曲が多く収録されています。この作品は全10曲全てを各メンバーが書いたオリジナルで占めています。さらにマグヌスの三作全てが全く同メンバーのカルテット作品になるので、どのような進化を遂げて来たのか聴けていない1stのライブへの期待がさらに高まった状態です。マグヌスのトランペットは猛々しく多様な雰囲気を持つ楽曲に対応する能力は素晴らしく感じます。バックのピアノ・トリオのテンションも高く、彼らのトータル・バランスも優れていることを実感させてくれました。

肝心の初リーダー作は『Suddenly Joy』(Dragon-1999)といい、レヴュー通り全6曲のライブ作のようです。ただ入手がかなり困難なようで残念です。ところでこの評者はどちらを紹介したかったんでしょうか?

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  1. 2007/11/29(木) 00:07:43|
  2. Trumpet
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#379 Miss Soul/Eric Legnini Trio (Label Bleu-CD)

Eric Legnini


1.The Memphis Dude
2.Sugar Ray
3.Home Sweet Soul
4.For All We Know
5.Joga
6.Horace Vorace
7.La Strada
8.Miss Soul
9.Daahoud
10.Prelude to a Kiss
11.Back Home
12.Lisbon Stomp

Eric Legnini (p) Rosario Bonaccorso (b→except1,2,12) Mathias Allamane (b→only1,2,12)
Franck Agulhon (ds)

Rec-2005



素晴らしい。このノリをどう表現してくれよう。ベルギーのエリック・レニーニのこのアルバム。到着を楽しみにしていてその期待に応えてくれた喜び。嬉しい。

当方にとってはこの作品が彼を聴く初めての作品。ただ、一連のレニーニの作品に比べてこれが異色のものであるということを発注前から承知した上でこのCDをセレクトしていました。云われていることとして過去のレニーニのスタイルは透明感とか叙情性とかという表現がされているようです。実際他の作品を聴いていないので何も意見できませんが、正直云えばその手のアルバムに最近の自分は食指が動きにくくなっていました。ただ、この作品に関してはソウルフルで黒いなどと評されている。ベルギーで黒いは無かろう、と思ってタカを括っていました。ベルギー+黒=黒ビールを連想する、お目出度い解析能力を持つ自分の白子脳にほとほと呆れる次第です。そもそもベルギーに黒ビールなるものがあるかすら定かではないのですが。

で、聴いてみてやっぱり黒いと言う表現はこの場合には適切とは云えないと思うのですが、ソウルフルで押しの強いサウンドにヤラレています。特に1曲目のインパクトはホームラン級で、タッチの重いピアノはヨーロッパにも沢山いますが、透明感や叙情性を謳われるピアニストにしては比類なきパワーを感じました。もちろん聴かせるバラードやラベル・ブルーの作品だと連想させる特色を持つプレイのキースの12曲目などもありますが、全体的にはパワフルな楽曲に興味を惹かれる内容になっていると思います。何せ1曲目が強烈です。

レニーニは今月初めに「ギンザ・インターナショナル・ジャズ・フェスティバル2007」で来日していて気になっていました。他にはフラヴィオ・ボルトロのカルテットなどソソるメンバーも来ていたので今となっては悶絶しています。嗚呼都心に住みたい。

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  1. 2007/11/28(水) 00:34:30|
  2. Piano
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#378 'Early' Burton & More...Fly Me to the Moon/Ann Burton (Blue Jack Jazz-CD)

Ann Burton - Blue Jack Jazz


1.Just in Time
2.Fly Me to the Moon
3.Let's Get Away From it All
4.Close Your Eyes
5.Bags' Groove
6.I Didn't Know What Time it was
7.Again
8.Nice and Easy
9.I Won't Dance
10.Afterthoughts

1~5

-Ann Burton + Flamingo Combo & Guest-

Ann Burton (vo) Hans van Jaarsveld (p) Jack Kraal (g) Dezso Racz (b)
[Guest] Louis Debij (bongo)

Rec-1962

6~10

-Ann Burton + Rob Agerbeek Trio & Guest-

Ann Burton (vo) Rob Agerbeek (p) Harry Emmery (b) Frits Landesbergen (vib→only7,9)
[Guest] Ack van Rooyen (tp→only9)

Rec-1988



アン・バートンの未発表作品集が出たので買ってみた。アン・バートンと云えば、ルイス・ヴァン・ダイクとやった『Blue Burton』(Epic-1967)と『Ballads & Burton』(Epic-1969)のインパクトがあまりにも大きい為に他の作品が霞みがちという残念な状況にもなっています。ただそれだけ強烈な作品を生み出したということが幸せなことでもあるのですが。

この作品は2セットから成り、さらに両録音のブランクが26年と約四半世紀の開きがあるという変わった内容です。前半の5曲がフラミンゴ・コンボというグループがバックを務めておりドラムの代わりにゲストでボンゴが入っています。彼女の録音の最初期のものではないかと思われます。後半の5曲はロブ・アフルベーク・トリオのバックでゲストにトランペッターが加わっています。コレは彼女の亡くなる前年の1988年の録音ということで、何とも極端なカップリングです。そして約35分という短い収録時間。短いながらも大変貴重な資料と言えるでしょう。

定かではありませんが、どちらの録音も彼女の出身地のオランダのメンバーで固めているような感じです。考えてみればルイス・ヴァン・ダイクもオランダ人ですし、ローカルな作品がコレだけの名声を得るというのは素晴らしいことですね。当初の目的はここでのロブ・アフルベーク目当てだったので、取り寄せてからこの作品の稀少性を認識しました。

前半の5曲は録音の状態がイマイチですが、アン・バートンのウィットに富んだ唱い方は健在で、後の名作に繋がる要素を見せております。ボンゴの入ったカルテットは軽快そのもので演奏の水準も高くなかなかのものです。後半の5曲は円熟の極みのアン・バートンが楽しめます。バックの基本はピアノ&ベースにクレジットの無いドラマーを含めたトリオか、7曲目に見られるヴァイブ&ベースのデュオ編成になっており、洒脱なバートン節が聴かれます。ヴァイブ奏者がドラムを兼任する可能性も考えましたが9曲目ではドラムもヴァイブも同時に聴かれますのでその可能性は低いようです。ラストの10曲目はピアノとバートンのデュオです。

録音の良し悪しも含め対比すればもちろん違いはありますが、唱法は首尾一貫しており時期は違えど彼女の個の確立は早かった模様です。好みのシンガーでもあるので興味深く聴いていました。

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  1. 2007/11/27(火) 01:23:35|
  2. Vocal
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#377 Gifts and Givers/Jimmy Greene (Criss Cross Jazz-CD)

Jimmy Greene


1.Mr. McLean
2.Greene Blues
3.Forever
4.Magnolia Triangle
5.26-2
6.Blue Bossa / Boudreaux
7.Eternal Triangle

Jimmy Greene (ts,ss) Marcus Strickland (ts) Mike Moreno (g) Danny Grissett (p)
Reuben Rogers (b) Eric Harland (ds)

Rec-2007



マーカス・ストリックランドに触れたのでこのアルバムを。ジミー・グリーンの最新作。駄耳の持ち主としては困りものの作品。

ジミー・グリーンにしろマーカス・ストリックランドにしろ、当方にとって聴くのがほぼ初めてといっていい程度のアーティストである為、同じテナーでフロントに立たれるとサッパリどちらがどちらなのか判らない。6曲目にグリーンがソプラノでプレイするところでしか判断できず、それを他の曲に対して応用が利かない自分の耳が悲しい。ただそういう部分に目を瞑ればかなり楽しめた充実のアルバムです。ユニゾンで吹かれるとテナーの深みが二倍になり、挟み込まれたギターの存在が効きまくっています。懐の深いサウンドに嵌まり込んでいます。

このアルバムの二人のテナーはまさに芳醇。良く唱っており力強く太い鳴りは気持ちのいいものです。ハーモニーも素晴らしくオリジナルも他の曲も統一感があり違和感なく通して聴くことが出来ます。またマイク・モレーノの浮遊感のあるギターがテナーに呼応して弾かれる様がアクセントになっているのは前述の通りです。それとクレジットに表記は無いのですが、曲によって用いられるダニー・グリセットのものであろうエレピがギターとシンクロし、奥行きを感じさせるサウンドに仕上がっています。リューベン・ロジャース、エリック・ハーランドのリズムもクリアに録られており、特にベースの臨場感は一聴に値します。

相変わらず印象ばかりの半人前の聴き方に我ながら呆れますがテナーの差異をほぼ初聴で分析するのはちょっと難しいなぁと改めて弁明してみたりして。内容としては、正直あまり期待しないで引っ張ってみただけに良さが沁みて嬉しい誤算ではありました。
  1. 2007/11/26(月) 00:13:59|
  2. Tenor Sax
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#376 Unrehurst/Robert Hurst (Bebop-CD)

Robert Hurst


1.Mr. Thomas
2.Bu Waynea
3.Unrehurst
4.April Foolproof
5.Unflurgenized Colorations
6.Dr. Bleuss
7.Thowed

Robert Hurst (b) Robert Glasper (p) Damion Reid (ds)

Rec-2000



ロバート・グラスパー買い。彼のリーダー作である過去の三作に感銘したのと先月ライブ体験をしたことをキッカケに、彼の全仕事を探るべくサイドに回ったものを聴いてみようと思った次第。品切れでなかなか手元に来なかったのですが、やっと到着したので早速楽しんでいます。彼の初リーダー作からさらに2年前のこの作品でどういうプレイをしているのか興味は尽きませんでした。

彼のほかの仕事を見てみると、ジェレミー・ペルトやマーカス・ストリックランド、テレンス・ブランチャード等の管奏者のリーダー作にも名を連ねていますが、まずは自身の作品に近いであろうピアノ・トリオを引っ張ってみようということでこのアルバムに目をつけました。

パーソネルとしてグラスパーの他に彼名義の三作全てで共演しているドラマー、ダミオン・リードとこの作品のリーダー、ロバート・ハースト。グラスパーのファースト『Mood』(Fresh Sound New Talent)のベースはボブ・ハースト(Bob Hurst)とクレジットされていますが同一人物なのか?違うような感じですが一応あとで調べてみよう。また、この作品には「Volume 1」と銘打たれていますが、その後続編が出ていないようです。

で結論、イメージとはかなり違う辛口でテンションの高いハードなジャズでちょっと意外だったのと、なるほどなぁと現在のスタイルが垣間見えたりと、かなり納得する部分があったりして面白がっています。さらにいうとかなり好みの作品です。

近作に見られるスタイルでのグラスパーの繰り返されるフレーズは影を潜めており、違う形でのリフレインが僅かながらここに具現化していました。上手く表現できませんがヒップ・ポップ的なアプローチではなくジャズ的なアプローチのリフレインであるような。ここら辺は首を突っ込むと抜け出せなくなるくらい当方には迷宮であるので軽く流したい部分でもあります。Sonnyさんも言及しておられましたが真っ先に思い出すのは60年代のハンコックのような硬質なプレイ、特にこの作品のプレイにはそれが感じられなんともワクワクします。またドラムのダミオン・リードの印象も若干違います。非常にテクニカルな奏法はそのままですが、立ち位置がヒップ・ポップでなく明らかにジャズにあります。スネアの使い方、シンバル・ワーク、タムの効果、ピリピリした空気感が堪らない。そしてロバート・ハーストのツボを捉えたベースはテンポに変化をつけ、疾走感を高めます。

刺激的な音の連続で気分が高揚しますが、解らん人間なりに思案すれば、彼らの持つベクトルがこの時期にはハンコックあたりのジャズにあり近年では上手い具合にジャズとヒップ・ポップが融合しかけている途中といったところなのでしょうか。彼らの地軸が若干違う位置にあるような感じに受け取りました。まだ他の作品も聴いてみないと判断しにくいので結論は持ち越しにします。また楽しみが増えました。

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  1. 2007/11/25(日) 18:37:48|
  2. Bass
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#375 The Guitar Artistry of Tal Farlow (Verve)

Tal Farlow - Artistry


A
1.A Foggy Day
2.The Man in My Life
3.Sweet Lorraine
4.Wess Side

B
1.Telefunky
2.Blue Funk
3.Saratoga

A-1,A-3,B-1

Tal Farlow (g) Bobby Jasper (fl,ts) Milt Hinton (b)

A-4,B-2

Tal Farlow (g) Frank Wess (fl,ts,as) Dick Hyman (p) Wendell Marshall (b)
Osie Johnson (ds)

A-2,B-3

Tal Farlow (g) Frank Wess (fl,ts,as) Dick Hyman (p) Joe Benjamin (b)
Osie Johnson (ds)

Rec-1959



ジャズに「粋」を見出すのも変な話だとは思いますが、小粋というかコジャレたというか、雰囲気満点のタル・ファーロウのアルバム。これが室内楽的な様相を呈すると、それだけで私はお手上げになってしまうのですが、危ういギリギリの境のところまで行きつつもしっかりとジャズしており、フルートと相まって実にいい塩梅です。

大まかに分けてギター・トリオとクインテットの2セットなのですが、特にトリオの滋味深さは格別で、ピアノとドラムが入らないだけでこんなに洒落たものが出来るのかと感心しきりです。

ココでのタル・ファーロウのギターは生き生きとしており、しかもアンプを通してても生音に近く感じられ、深みのある音はまさにハコが鳴っているという感じです。太くてプリプリした音は快感です。すみません、変な形容で。この盤の、この音を聴いていてジョー・パスの「ヴァーチュオーゾ」を思い出したのは、やはり駄耳のなせる業なのでしょうか?

そしてなんと言っても二人のフルート奏者が最高の仕事をしています。ベルギーのボビー・ジャスパーとアメリカのフランク・ウェス。この二人はテナーも曲によっては使用しているのですが、自分の耳がフルート贔屓なので軽快さに勝るフルートのほうに注目してしまいます。そしてジャスパーが好みの管奏者であるので個人的な価値がまたアップします。さらにピアノにディック・ハイマンが名を連ねているのも嬉しい限りです。

知らなかったのですが、タル・ファーロウは「オクトパス」というニック・ネームがあるんだそうな。大体想像はつきますが、彼のギターの指使いから付いたのだそうです。

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  1. 2007/11/24(土) 21:23:55|
  2. Guitar
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#374 Motion/Lee Konitz (Verve)

H. Edison & B. Clayton


A
1.I Remember You
2.All of Me
3.Foolin' Myself

B
1.You'd be so Nice to Come Home to
2.I'll Remember April

Lee Konitz (as) Sonny Dallas (b) Elvin Ray Jones (ds)

Rec-1961



今日は何を聴こうかと棚をガサガサやっていたら、コレの前で手が止まる。以前ピアノ・レス・トリオを続けてアップした時期があったのですが、コレの存在を忘れていました。

リー・コニッツのピアノ・レス・トリオ。ココでもやっぱりエルヴィンがサポートしている。ピアノ・レスと問われると条件反射的に彼のドラムを思い出す。

クールなジャズと言われるリー・コニッツもこう云うフォーマットで、さらに後ろにエルヴィンがいるとホットになるといったところでしょうか。大分雰囲気が変わりますね。強力なリズムに後押しされて違う人が吹いているようにも感じられます。

A-1,A-2のコニッツのそれこそホットなプレイは明らかにバックに影響された感じを持っています。ソニー・ダラスの明確な輪郭を持つベース・ライン、エルヴィンの豪快なドラミング、A-2ではエルヴィンのソロもタップリ執られています。組み合わせの妙が楽しめるナンバーです。A-3は若干落ち着いた、ゆったりとしたコニッツのプレイが楽しめます。B-1もいいですねぇ。全体的に熱い演奏で、曲の後半にはコニッツが引っ込み、ベースとドラムの二人三脚が繰り広げられ圧巻です。ラストのB-2も今までの曲の延長のようにいきなりアドリブから始まり、後ろではネチっこいビートが延々と繰り出されます。

ココに取り上げられた5曲は殆どが有名なナンバーですが、想像するイメージと全く違う展開でビックリします。コニッツのイメージを打ち破る圧倒的破壊力を持ったアルバムです。



余談:ブログも一年以上になって、取り上げた作品ももうすぐ400枚に届こうかといった状態になると、だんだんアップした作品を把握するのがややこしくなってきました。ネタはまだまだ山のようにあるのですが、気をつけていないと重複して取り上げてしまうことにもなりかねなくなってきました。特に気に入っている盤などは頻繁に聴いているので一番厄介ですねぇ。

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  1. 2007/11/23(金) 20:59:10|
  2. Alto Sax
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  4. | コメント:4

#373 Herbie Mann in Sweden (Prestige)

Herbie Mann in Sweden


A
1.Cherry Point
2.Hurry Burry
3.Serenata
4.Adam's Theme
5.Early Morning Blues

B
1.Nature Boy
2.Ow!
3.Polka Dots and Moonbeams
4.I Can't Believe That You're in Love With Me
5.Song for Ruth

A-1,B-4,B-5

Herbie Mann (fl,ts) Bengt-Arne Wallin (tp) Arne Domnerus (as)
Rolf Blomqvist (ts) Lennart Jansson (bs) Gunnar Svensson (p) George Riedel (b)
Egil Johansen (ds)

A-2~A-5,B-3

Herbie Mann (fl,ts) Ake Persson (tb) Knud Jorgensen (p→onlyA-4,B-3)
George Riedel (b) Joe Harris (ds)

B-1,B-2

Herbie Mann (fl) Bengt-Arne Wallin (tp) Rune Ofwerman (p)
George Riedel (b) Egil Johansen (ds)

Rec-1956



ハービー・マンの作品を熱心に聴く方はどのくらいおられるのでしょう。私はフルート好きでもあるので割と意識して聴いているほうだと思いますが、相変わらず自身の理解度は低いのかもしれません。

この作品は自分にとってはとても貴重なアルバム。50年代中期のヨーロッパ・ジャズというのは紹介される機会が実に少なく、残っているだけでも稀少なのですが、後年にヨーロッパ・ジャズを牽引している重要なアーティストが複数参加しており、その黎明期の記録がココにあります。個人的に気になるのはアルネ・ドムネラス、オキ・ペルソン、クネード・ヨリエンセン、ルネ・オファーマンあたり。

この作品は『Mann in the Morning』(Prestige-7136)のリイシュー盤でオリジンはスウェーデンのメトロノーム盤だそうです。

この作品は3つのセットからなっており、一番大きなオクテット編成と、クインテットが2セット(一部はカルテット)収録されています。大きな編成ではハーモニーに重きを置き各自のソロを交互に配した内容でアンサンブル豊かな内容です。カルテット&クインテットはマンのフルート&テナーがタップリと楽しめます。またA-2,A-3,A-5とピアノレス・カルテットが含まれ、オキ・ペルソンの大らかなトロンボーンの掛け合いが面白いナンバーが入っているのも嬉しいところです。

ハービー・マンはボサノバを演る一面も持っていて、どちらかというとボッサのほうが人気があるのかもしれません。しかしながら注目度が少ないことに変わりは無いのですが、最近はベツレヘム辺りの秀逸なカバー目当てにコレクトの対象になっているような気もします。こういった場合、如何なる理由であれ関心を持たれることは良いと割り切ったほうがいいのでしょうかねぇ?

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  1. 2007/11/22(木) 01:46:46|
  2. Flute, Clarinet, Tuba, Violin, etc
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#372 Piano Jazz/Guido Manusardi (Dire)

Guido Manusardi - Piano Jazz


A
1.Doina
2.Krying
3.Eruption

B
1.Clavis Vennium Suite 1 Parte
2.Clavis Vennium Suite 2 Parte

Guido Manusardi (p) H. Schell (tp) Dan Mindlira (ts) Nicolae Farcas (tb→onlySide-A)
Johnny Raducanu (b) Macky Ganea (ds)

Rec-1969



グィード(ギド)・マヌサルディの作品を取り上げるのは3度目になります。以前は『Romanian Impressions/Guido Manusardi Quartet』(Amigo)『Outstanding!/Guido Manusardi Trio Live in Tirano』(Splasc(h))をアップしています。このアルバムはさらに大きい編成でトライしたアグレッシブなジャズが聴けます。

このアルバムの情報を当方が持ち合わせていなくて色々と調べてみたら、どうやらコレはタイトル&ジャケ違いの2ndイシューのアルバムのようです。タイトル検索で引っかからなかったので、レコ番を入力してみたら次の作品と同様であることが解りました。オリジンは『Guido Manusardi Sound』(Dire)といい、ジャケットは下記のもののようです。ヨーロッパもののタイトル&ジャケ改変もアメリカ盤と同様結構あるようでして、しかも資料的なものや出回っている数が絶対数少ないので把握するのが困難です。

Manusardi - Original

このセクステット(B面はクインテット)は、実にシリアスでピリピリしたムード漂うサウンドで、凛とした空気感が漂う当時の王道を往く硬質なヨーロッパ・ジャズといった様相を見せています。比較的テンションの高いジャズを演っています。いたずらにフリー寄りのアプローチを執る訳でなく、緊張感を孕んだサウンドは辛口で喉に障る酒のようです。こういう硬派なジャズも好きなので喜んで聴いています。

希望を云えば録音状態がイマイチなので多少迫力を削がれているかもしれません。それ以前に当方の装置がチープである為、パッケージされた記録のうち何割が表現できているのか、心許ないのでありますが。

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  1. 2007/11/21(水) 00:06:03|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#371 Bright Moments/Rahsaan Roland Kirk (Atlantic)

Karin Krog


A
1.Introduction
2.Pedal Up
3.You'll Never Get to Heaven

B
1.Clickety Clack
2.Prelude to a Kiss
3.Talk (Electric Nose)
4.Fly Down Nose Blues

C
1.Talk (Bright Moments)
2.Bright Moments Song
3.Dem Red Beans and Rice

D
1.If I Loved You
2.Talk (Fats Waller)
3.Jitterbug Waltz
4.Second Line Jump

Rahsaan Roland Kirk (ts,fl,manzello,stritch,nose-fl,misc.inst,)
Ron Burton (p) Todd Barkan (syn,tambourine) Henry Mattathias Pearson (b)
Robert Shy (ds) Joe Habad Texidor (perc)

Rec-1973



動くローランド・カークが気になっていました。ジャズを聴き初めの頃、カークのレコードから飛び出してくる音は刺激的で時に突拍子もなく、さらにホイッスルやらサイレンやらが出てくるのでどんな状態なのか気になっていました。これを一人で首にぶら下げ同時に吹いていると知って果たしてどんな動作をしているのか猛烈に興味を持っていました。時代は流れ、こうやってネットで全世界が繋がり動画サイトなるものが誕生し、貴重なミュージシャンの映像が簡単に見ることが出来るようになって自分の要望も叶いました。初めて見たカークは衝撃的で何と器用な男であろうかと感嘆致しました。盲目であるカークの自己表現の術を目の当たりにしあまりの迫力に絶句しました。大変いいものを見させて貰いました。

カークの短い人生の中で代表作として取り上げられるのは20代後半の作品が多いように思いますが、実は彼の晩年の(晩年といっても彼の人生は42年間だったのですが)作品を愛聴しています。前回このブログで取り上げたのは『Hip!』というイギリスのフォンタナが出した彼のマーキュリー時代のベスト的な作品で、若かりしカークのベスト・プレイがチョイスされたお得な内容のものでした。

ライブ好きとしては後年のこの作品が大好きです。実にファンキーで楽しく、オーディエンスを含めた一体感が全体を支配しています。このアルバムはキーストン・コーナーで収録された2枚組ですがソウルフルでエネルギッシュなカークの音楽が満載です。曲の所々にブリッジでトークも収録されており会場の雰囲気が伝わります。

A-2の長尺な演奏は有名な曲(「エリーゼのために」とか)をたっぷり引用し遊び心のあるカークが見られます。A-3はロン・バートンのピアノがよい効果を出したナンバーでカークも良く唱っています。B-2はピアノとのデュオで最高に甘美なカークを聴く事が出来ます。彼に対して凝り固まったイメージを払拭するに余りあるナンバーだと思います。B-4はノーズ・ブルースなるインパクト大の曲、エレクトリック・インストゥルメントを駆使したカークの本領が発揮された楽しい曲です。C-2はフルートを使ったサビが印象的なナンバー、C-3は何とニューオーリンズ・ジャズを再現してくれます。オーディエンスの手拍子がその盛り上がりを象徴しています。D-1はテナーが奏でる豪快なバラードで力強いサウンドに釘付けになります。D-3はファッツ・ウォーラーの名曲、ラストのD-4は短い疾走するブギウギで〆ます。

昔はローランド・カークに対して「グロテスク・ジャズ」などと評する輩がいたようですがとんでもない暴言だと思っています。過去の評価はリアル・タイムで体験していないので良く判りませんが、現在知る限りではカークの人気は高く、サウンドも言われるほど奇抜なものではないので先入観無く楽しまれるのが一番だと思います。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/11/20(火) 01:19:37|
  2. Tenor Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

#370 Travels/Pat Metheny Group (ECM)

Pat Metheny Group - Travels


A
1.Are You Going With Me?
2.The Fields, The Sky
3.Goodbye

B
1.Phase Dance
2.Straight on Red
3.Farmer's Trust

C
1.Extradition
2.Goin' Ahead
3.As Falls Wichita, so Falls Wichita Falis

D
1.Travels
2.Song for Bilbao
3.San Lorenzo

Rat Metheny (g,g-syn) Lyle Mays (p,syn,org,autoharp,synclavier)
Steve Rodby (b,el-b,b-syn) Dan Gottlieb (ds) Nana Vasconcelos (perc,voice,berimbau)

Rec-1982



パット・メセニーを評価しています。作曲、編曲、ギター、彼が作り上げるサウンド全てを肯定します。一時期結構な頻度で聴いていました。久しぶりにメセニーのレコードを聴いてみようと思ってコレを選びました。

ただメセニーがどんなシチュエーションで演ろうとジャズを感じません。くだらないカテゴライズをすると彼のギターは当方にとってジャズ・ギターではなく、メセニーのギターということになります。同様のことをジャコ・パストリアスにも感じています。ジャズ・ベースではなくジャコ・パスのベースであるというように。なので、ブラッド・メルドーやマイケル・ブレッカーなどのアルバムに参加しているメセニーもそのような認識です。彼をジャズに嵌め込むのは無駄なことなのだろうと自分の中では思っています。

メセニー・グループでもオーネット・コールマンとやっても近年のジャズ作品も含めても、全てが彼のスタイルになっていることは個を確立出来ずもがき苦しむアーティストをせせら笑うぐらい圧倒的です。それ故にメセニーとの相性の悪い方もおられるようです。

そんなメセニーの膨大な作品の中でもこのアルバムが一番好きです。メセニー・グループ時代のライブで忘れられない特別な曲が沢山収録され、しかも壮大なパフォーマンスに涙腺が弛みます。

A-1は本家「Offramp」よりも数段凄いパフォーマンスと感じます。よくぞこんなものを作り上げたなと怒りたくなるくらいに全身に電気が走ります。そして耳に憑いて離れないB-2、これはどういうリズムになっているのか?理論に全く無理解である私の頭の中に「?」が沢山出てくる強烈なインパクトを持った曲です。この曲が極私的メセニー・グループのナンバー・ワンのトラックです。そして対比として極上のB-3、メセニーらしさが全開の美曲です。耳を素通りしない温かいメロディのD-1、ホカホカな気分になります。

2枚組ですがダレるところがなく緻密な編曲にやられっぱなしです。そもそもこのライブは1982年に行われた80本のツアーの中からメセニー自身がチョイスしたベスト・テイク集とのことで、指摘されないと判らないくらいの統一感です。彼の初期のベスト・パフォーマンスを記録した傑作と思っています。

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  1. 2007/11/19(月) 00:15:37|
  2. Guitar
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#369 The Modern Touch/Benny Golson Sextet (Riverside)

Benny Golson - Sextet


A
1.Out of the Past
2.Reunion
3.Venetian Breeze

B
1.Hymn to the Orient
2.Namely You
3.Blues on Down

Benny Golson (ts) Kenny Dorham (tp) J.J.Johnson (tb) Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b) Max Roach (ds)

Rec-1957



随分、旬を過ぎた話で恐縮なのですが、先月でしたか「東京JAZZ 2007」の模様がNHK-BSで放送されていました。バラエティに富んだ出演者で、JAZZの冠も相当に過大解釈されたと思われる面々が次から次へと出てきて結構面白がって見ていました。基本的に自分は何でも屋であるのでごった煮のようなラインナップは新しいアーティストを知ることが出来る良い機会で概ね歓迎しています。4日間に亘って正味6時間分ほどが放映されたのですが、全てを見終わった後にベニー・ゴルソンに一番ホッとし、一番ジンワリ来た自分に気がつきました。基本的にどんなものでも食いつき吸収消化する自分としては、自分自身でこのことがちょっと意外に感じられ、長年聴いてきたミュージシャンというものに久しぶりに遭遇する時、ちょっとした安心感みたいなものが生まれるのかなぁ、などと考えてみたりしました。あのステージのゴルソンは円熟の極みで渋く沁み入りました。ブラウニーとの共演歴もある巨人ですが、その人間性は画面から見た限りでは柔和で温厚な人柄が伝わってきました。78歳にしてなおも現役、素晴らしい。

たくさんあるゴルソンのアルバムの中で、比較的扱いが地味なこのセクステットの作品を聴いてみます。メンバーを見れば巨人揃いなのですが実にゆったりしたサウンドで適度な哀愁も感じられ安心して接することの出来るジャズがあります。王道を往くそのサウンドはフロント3人のホーン・コントロールが気持ちよく、御馴染みのリズム陣とケリーの控えめなピアノがサポートします。B-2のゴルソンのカスレ具合なんかは最高に心地よく響きます。

音楽に安心を求めるのもアリなのかなと最近は思うようになってきました。

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  1. 2007/11/18(日) 17:27:21|
  2. Tenor Sax
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#368 Jazz at the Blue Note/Maurice Vander (Fontana)

Maurice Vander


A
1.Take the "A" Train
2.Willow Weep for Me
3.Walkin'
4.Autumn Leaves

B
1.I'll Remember April
2.The Nearness of You
3.Django
4.Blue Lester

Maurice Vander (p) Pierre Michelot (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1961



フランスのピアニスト、モーリス・ヴァンダー(ヴァンデール)率いるトリオのパリ、ブルー・ノートでのライヴ盤。

活躍の場を早々にヨーロッパに移していたケニー・クラークと、当時のキャリアで約10年ほど経ったモーリス・ヴァンダーにフランスの名手、ピエール・ミシュロを加えた興味深いメンバー。

どうなの?と問いたくなるくらい定番のスタンダードのオンパレード。このあたりは推測としてライナーにも言及がされているのですが、ライブということもあって、移住組のベテラン、ケニー・クラークとヨーロッパ組がやり易いナンバーを組んだのではないかということが書かれていて、この作品の2年後に収録されたデクスター・ゴードンの『Our Man in Paris』(Blue Note)を引き合いに出して語られています。で、改めて所持しているデックスのアルバムを確認してみると、メンバーがデックス、バド・パウエルとこのアルバムのリズムであるミシュロ、クラークが名を連ねている。この作品では当初デックスのオリジナルを演ろうとしていたのにパウエルに覚える気がないのでスタンダードを演奏したとのこと。こういうことは人に指摘されないと全く結びつかないことで、真意はさておき改めてなるほどなぁと思った訳です。

ヨーロッパのレーベルということもあって古い録音ですがクリアに録れていて、特にリズム陣のレベルが際立って良く記録されています。肝心の演奏はヴァンダーのピアノは派手さは無いものの比較的力強いパフォーマンスを見せており、良く唱うピアノといった印象です。ミシュロのベースは堅実でケニー・クラークのドラムは存在感があります。

当方にはこの音源がライブ録音であるのにあまりそういった感じが出ておらず、エンディングの拍手で認識するような若干拍子抜けするようなところがあるのですが、概してヨーロッパの連中の実況作品の中にはそういったものが多くあるような気がしてなりません。

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  1. 2007/11/17(土) 20:28:47|
  2. Piano
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#367 Universality/Matej Benko (Arta-CD)

Batej Benko


1.Dastant Relative
2.Absence
3.Fairytale About Caroline
4.Loro
5.Granny's Room
6.Smoke Gets in Your Eyes
7.All Fool's Day
8.Universality - Piano Intro
9.Universality
10.Chan Chan

Matej Benko (p) Jan Greifoner (double-b) Branko Krizek (ds)

Rec-2006



今現在、自分の中にフィットする最右翼ピアニスト。強打される鍵盤、唸るベース、冴えるドラム。言うことありません。全てに満足しています。

スロヴァキアのピアニスト、マテイ・ベンコ。彼のピアノを最初に知ったのがチェコのベーシスト、ヴィート・シュベッツ(Vit Svec)のアルバム。とにかくアタックの強い弾き方に圧倒されヨーロッパの若手の奥深さに驚愕しました。シュベッツの作品でジャーナリズムが推奨する曲は眼中に無く、それ以上に特異な発想とその豪快なパフォーマンスに度肝を抜かれ、とり憑かれたように聴いていました。

自身の名義によるこの初アルバムは彼の魅力がさらに濃縮されてパッケージされたものでした。素晴らしい。1曲目のラテン・フレーバーたっぷりの曲から全開で、繰り出される連打が快感になります。メロディ・ラインが美味しい2曲目、しっとりとしたピアノも聴かせることを認識させる3曲目、ジョヴァンニ・ミラバッシがフラヴィオ・ボルトロと演ったことでも有名な最高のパフォーマンスの4曲目。この曲は私はマテイ・ベンコのほうに軍配を上げます。陽気な5曲目、妙にアメリカっぽい。逆にスタンダードが入ることによって違和感が出る6曲目、内容はいいんですよ。当方にはバランス的に全体から浮いたような感じに聴こえたりします。でもベース・ソロが満喫できてなかなかです。7曲目の高揚感は堪らない。静かな導入から壮大な東欧の世界に入っていく8~9曲目、ラストは渋さの光る曲です。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで聴いたような。

何と彼も今年の春先に新宿Pit-innでライヴをやっていたんですね。後追いで知ると今が旬のライヴを逃しまくっていることに気づきます。やってられんですなぁ。というよりもこのあたりのピアニストが続々来日していることのほうが驚きでもあります。

彼のHPで、ヴィート・シュベッツとの数曲を始め、このアルバムの2曲目と4曲目、9曲目も聴くことが出来ます。お試しあれ。

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  1. 2007/11/16(金) 00:46:12|
  2. Piano
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#366 Gato Barbeiri Quartet (ESP)

Gato Barbieri


A
1.In Search of the Mystery
2.Michelle

B
1.Obsession No.2
2.Cinemateque

Gato Barbieri (ts) Calo Scott (cello) Norris Jones (b) Bobby Capp (ds)

Rec-1967



ガトー・バルビエリである。往時のジャズ喫茶で一世を風靡したらしい。凄い音のテナーです。一番最初にガトーに接した時にぶっ飛びました。何だコレは。

例によって全てを聴いた訳ではないので自分の中でかなり曖昧な状態であるのは否めないのですが、自分が概念として持っているフリー・ジャズの枠に収まりきれない力量の持ち主で、一刀両断できない物凄く何かが引っかかるアーティストです。言及が難しいのですが激しさの中に埋もれた解り易さがこれほどハッキリした例をあまり知りません。

よく言われる彼の出自がアルゼンチンでそれが色濃く音に反映されている旨の記事、ああ、なるほどと思うものの本当にそれだけなんだろうか、とも感じる部分があってスッキリしないモヤモヤが残ります。自分の中には彼が発する音の中に掻き毟られる何かが存在しています。

自分の中でフリーに対峙する場合、多少大げさに言うと「次に載せるのは一年後」盤と、極少ない「もう一度繰り返し」盤があり、ガトーは後者に属するミュージシャンということになります。なんだろう、この音楽に抵抗が少ないといいますか、完全にフリーであるにもかかわらず違うジャンルに接しているような。

ガトーに関する記述を色々読んでみて、実際その受け入れられ易い部分がコアなフリー・ファンにそっぽを向かれる原因となっている旨の評があり、さもありなんと思った次第。どう聴いても一線を画するサウンドがあるような気がしていました。また、大いに同意したいのはディストーションの掛かったようなテナーの音色という表現。歪みまくる咆哮はまさにそんな感じに聴こえます。この作品でも激しい叫びのようなガトーのテナーが散りばめられています。凄すぎる。また崩しが少なくストレートに噴出する音色は圧倒的な力強さで、脳髄に直撃してくる危険な鏃のような存在です。

「偉大なる一発屋」的な有難くない冠を付けられるガトーですが、今更ながらに興味を持ち始めています。しかし・・・、昨日デイヴ・ペルで今日ガトー。この節操の無さは我ながら何なのでしょうか。

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  1. 2007/11/15(木) 00:16:42|
  2. Tenor Sax
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#365 The Dave Pell Octet Plays a Folio of Seldom Heard Tunes by Rodgers & Hart (Trend)

Dave Pell - Trend


A
1.Why Do You Suppose?
2.Have You Met Miss Jones?
3.You are too Beautiful
4.Mountain Greenery
5.A Ship Without a Sail
6.Blue Room

B
1.I've Got Five Dollars
2.Sing for Your Supper
3.It Never Entered my Mind
4.The Lady is a Tramp
5.Spring is Here
6.Ten Cents a Dance

Dave Pell (ts,b-cl) Don Fagerquist (tp) Ronny Lang (bs,fl)
Ray Sims (tb) Toni Rizzi (g) Donn Trenner (p) Rorry Bundock (b)
Bill Richmond (ds)

Rec-1954



アンサンブルの重鎮デイヴ・ペル。オクテット編成のコンボで一世を風靡しました。アレンジの効いたハーモニー重視のジャズで、有名なアトランティック盤も同様な感じですがこれもやっぱり心地よさが先に来る音楽です。「火の出るアドリブ」なんて形容は無縁のものですが、コレはコレで往時の洒落たスタイルが満喫できます。

個人的な感想を正直に言えば刺激の少ない軽音楽ジャズという感想で、多少退屈になるような要素も含まれているのでなかなか手が伸びることがありません。ただ、全く見るべきものがないと捨て去るようなことは無く、アレンジの妙が楽しめたりするのでマイナスのみのイメージは持っていません。でも極私的なことで恐縮ですが、ウエスト・コースト・ジャズにどうしても弱い部分(苦手な部分)を私が持っており、その象徴のようなサウンドでやっぱり食指は動かないのが実際のところです。

加えてこの所有盤がガタガタで、ノイズを多く有しているためますます手に取るのが遠のきます。今日は満を持して聴いてみました。やっぱりいつもと同じ感想ですねぇ。うーん、コレを理解するのはもう少し齢を重ねなければならないようです。否、理解できるかどうかも自信がありません。苦手なものを書くのは非常に難儀ですなぁ。

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  1. 2007/11/14(水) 00:13:59|
  2. Tenor Sax
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#364 The Compleat Musician/Bobby Scott (Atlantic)

Bobby Scott


A
1.You're the Top
2.How are Things in Glocca Morra
3.The Trolley Song
4.Roses in the Rain
5.Way Down Yonder in New Orleans
6.It Happens Every Spring

B
1.The Prison Yard
2.Baby Won't You Please Come Home
3.Lush Life
4.Ironsided Train
5.Without a Song
6.Every Day

Bobby Scott (vo,p,cond.,arr.) rhythm, unidentified big band, including strings

Rec-1960



久しぶりに男性ヴォーカルを聴こうと思ってこの作品を取り上げる。

そもそも男性ヴォーカルといっても、バックにジャズ・コンボが配置されるなどの興味を惹くような要素がある場合を除いて、主にオーケストラ等をバックに唱う彼のようなポップス寄りな対象は一般的にジャズ・ファンからは無視されてしまう存在で、一部のビッグ・ネームを除けば少数の好事家のみが対象にしているのが現実なのでしょう。かく云う当方もポピュラー・ヴォーカルはほとんど知識がなく(まあ全てにおいて知識がないのですが)、正直語ることすらままならないのですが単純に聴くということは好きでそこそこの枚数も所持しており、今回のようにたまに聴きたくなることがあります。

この作品はボビー・スコットが唱い、ピアノを弾き、オーケストラをアレンジしとタイトル通りコンプリートな仕事をやった作品。無名のオーケストラがバックに入っておりボビーの要求に応える仕事をしていますが、自身の渋い弾き語りなども含まれ、なかなか楽しめる内容です。B-4などは最高の出来でたまにはこういう音楽もいいなぁ、と思ってしまうのです。

ボビー・スコットも良いけれど、同じ名前でボビー・ショートやボビー・ダーリンなんかもいいですね。ボビー・トゥループなんて方もおられましたなぁ。

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  1. 2007/11/13(火) 00:31:50|
  2. Vocal
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#363 Ondas/Mike Nock (ECM)

Mike Nock


A
1.Forgotton Love
2.Ondas

B
1.Visionary
2.Land of the Long White Cloud
3.Doors

Mike Nock (p) Eddie Gomez (b) Jon Christensen (ds)

Rec-1981



ECM繋がりでもう一枚。マイク・ノックのピアノ・トリオ。この作品はいかにもECMといった風合のものです。

ニュージーランドのピアニスト、マイク・ノック。ドイツのレーベル、ナクソス・ジャズ(Naxos Jazz)のディレクターを務めていたようで、彼のナクソスへの貢献度は非常に高く、過去に自身の作品も複数リリースしています。しかも世に送り出された作品も多様で面白いものが結構多かった。何よりもこのレーベルは新譜でも安価であるのが嬉しいですね。現在HMVだとマルチ・バイで788円。素晴らしすぎる。旧譜の復刻でもボッタくるこの国の事情を鑑みればこういうレーベルは宝ですね。ただ発足より10年以上が経ち、近年はアーカイブ的な作品が単発でリリースされるだけで目立った動きが見られません。なんとか継続して新譜の供給が維持されることを願うのですが既に手遅れなのかもしれませんねぇ。

マイク・ノックを知ったのは20年以上前の1986年に雑誌でこのアルバムが激賞されていたのを読んだのが始まりで、すぐ購入し楽しんでいました。ただ自分としてはあまりに美しすぎてジャズとしてどうなんだろうという疑問も持ったのも正直なところです。深遠で澄み切ったサウンドと美しい余韻がこの作品でもバッチリ捉えられています。マイク・ノックのピアノはもちろん、エディ・ゴメスのベースは深みに満ちた音量で分厚く、ジョン・クリステンセンのドラムはクリアで、シンバルの音の響きが永遠に続くような透明度です。

ただ、このマイク・ノックという人の経歴は一筋縄ではいかないようで、ホーキンスやラティーフ、ブッカー・アーヴィン等の共演や60年代初頭にはナベサダとも共演しているようです。また70年代にはジャズ・ロック・バンドで活躍したり、エレクトリック路線を続けていたようです。音楽遍歴も多彩ですねぇ。近年はアコースティック・トリオを中心に多数録音しております。

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  1. 2007/11/12(月) 00:16:22|
  2. Piano
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#362 Paris-Concert/Circle (ECM)

Circle-Paris


A
1.Nefertitti
2.Song for the Newborn

B
1.Duet
2.Medley : a) Lookout Farm, b) 73゜Kalvin (Variation 3)

C
1.Medley : a) Toy Room, b) Q & A

D
1.No Greatrer Love

-Circle-

Anthony Braxton (as,ss,fl,b-cl,perc) Chick Corea (p) Dave Holland (b,cello)
Bally Altschul (ds)

Rec-1971



昨日ECM絡みで書いたので、何かこのレーベルの作品を聴こうと思って選んだのがこの作品。でもECMらしさといったらいいのか、このアルバムはそういう感覚は微塵も感じさせないものと私は思っています。

サークル名義で行われた71年のパリ・コンサートでの実況盤2枚組。実質活動1年弱、アルバムも数タイトルしか残っていないこのグループのことは当方にとってもわからないことが多く、且つこの作品しか手元にありません。知識を持ち合わせていない状態で感想を書いてみようと思います。

それにしても興味深いメンバー。単にアンソニー・ブラクストンがフロントというだけで構えてしまいます。ブラクストン名義の作品で『For Alto』(Delmark)を所持しているのですが、アルト一本で立ち向かってくるフリー・インプロヴィゼーションは、当方は体調のいいときに満を持して臨む迫力盤です。しかもその作品は2枚組であるので聴後は軽くクラクラした状態になります。

そのブラクストンなのですが、前述作とのギャップにちょっと拍子抜けしました。もっと激しいかと思ったのですが、他のメンバーを見て中和された感があるような気もします。チック・コリアのピアノはこの時代を体現したシリアスなラインを持つテンションの高さで、ホランドのベースは強靭且つテクニカルで存在感があります。ドラムのバリー・アルトシュルは全体の空気感を高める抜群のプレイを見せています。ただしかなり全体的に革新的な要素が多い内容なので、フリーが苦手な人は楽しむことが案外難しい音楽といえるかもしれません。

A-1はチックの導入から始まるマイルスの名演で御馴染みの曲で、四者のハードな対決で緊張感を持った内容です。ブラクストンのアルトはパワフルで、時折フリー特有の咆哮が見られますがフレージングのアイデアの多さに感心させられます。チックのレスポンスもかなり自由な解釈で硬派な演奏が続きます。続くホランドのベースはメロディアスで、ソロもタップリ取られています。A-2はホランドのベース・ソロで、自身の子供に捧げられた曲とのことです。しかしながら物凄くテクニカルで早い指の動きには言葉を失います。B-1はブラクストンがソプラノでチックのピアノに絡むデュオ作品。互いの掛け合いが強烈で、静かな進行ながらも徐々に激しい応戦が見られる内容です。現代音楽的解釈も見られるとライナーに出ていましたが確かに難解であるけれど印象に残る曲だと思います。B-2もまた不思議な解釈で奏された曲でアルトシュルのハードなドラム・ソロの後、ブラクストンはフルートやバスクラ、パーカッション、ホランドはベースとチェロを交互に用い、多分に実験的な展開です。C-1はフルートやアルトを使用した幻想的な演奏でエンディングはフリー・アプローチになだれこみます。D-1は今までの流れを一変した解り易いプレイでちょっと安心させるのですが、やはり徐々にフリー・パフォーマンスに移行していきます。

時代背景からすると同時期にウェザー・リポートという巨人がいたことを対比すれば、あまりにコンセプトが両極端なグループであろうし、サークルが欧州のECMでこのアルバムを発表したりドイツやフランスでライブをしたという図式は往時の趨勢から鑑みても判るような気がします。なにやらメンバー間の対立でこのグループは解散したとのことですが音楽的なことではなく経済的なことだったらしいです。以後チックはリターン・トゥ・フォーエバーで1年後にブレイクするのでこの流れがまた興味深いですねぇ。

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  1. 2007/11/11(日) 00:04:17|
  2. Combo
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#361 Montreal Diary B/Enrico Rava - Stefano Bollani (Label Bleu-CD)

E.Rava & S.Bollani


1.Theme from Jessica
2.Le Tue Mani
3.The Way You Look Tonight
4.Amore Baciami
5.Tango for Vasquez y Pepita
6.Certi Angoli Segreti
7.Le Solite Cose
8.Bandoleros

Enrico Rava (tp,fl-h) Stefano Bollani (p)

Rec-2001



ひと月ほど前でしょうか、キース・ジャレットの『My Foolish Heart - Live at Montreux』がECMから発売されています。早々に購入し、当方にとって久しぶりのキースを楽しんでいます。あちこちブログ巡りをしていると、このキースの作品を取り上げられている方が多く、キースの人気と実力を改めて実感した次第。とはいっても2001年のモントルーでのライブ音源なのですが。

さて、ほぼ同時期と思いますが、エンリコ・ラヴァ&ステファノ・ボラーニの新譜『The Third Man』が同じECMから出ています。しかしながらこちらの作品を取り上げる方はあまりいませんでした。このアルバムも取り寄せて聴いてみましたが、深みのあるラヴァの音色とボラー二のピアノに感銘を受け、やはり繰り返し聴いています。

ひねくれ者のワタクシであるので、ラヴァ&ボラーニの作品をアップするにあたり、さらに遡ってこのアルバムを選んでみました。2001年のモントリオールでのライブ音源です。この作品は『Diary B』と銘打っているので、当然『Diary A』が存在します。『A』のほうはカルテット編成でラヴァ&ボラーニに加えてベース&ドラムスの陣容で、「Play Miles Davis」との副題があって5曲収録されています。寛げるカルテットでオーディエンスの反応も良く、水準の高い演奏を聴かせてくれています。

この『B』は近作と同様デュオでやっており、ラヴァの自由なスタイルで吹かれるペットにボラーニのピアノが呼応し、二人だけの世界ながらもスケールの大きな演奏は聴き手を集中させます。

イタリアの巨人、エンリコ・ラヴァは既に60歳を超えているそうで、方やボラーニは半分ぐらいの年齢だそうです。阿吽の呼吸で展開される演奏には、ココにはジェネレーション・ギャップが存在しないといってもよさそうです。それもそのはず1996年からのコンビということで、既に10年以上の競演だそうな。さすがです。今年BN-Tokyoでライブがあったようで、相変わらずの後悔の連続です。

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  1. 2007/11/10(土) 00:12:44|
  2. Trumpet
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#360 Jazz Straight Up/Stanley Clarke (Vertical Jazz-CD)

Stanley Clarke


1.Lover Man
2.Mack the Knife
3.Salt Peanuts
4.I Mean You
5.Now's the Time
6.Take Five
7.Jeru
8.Manteca
9.Oleo
10.Perdido

Stanley Clarke (b) Patrice Rushen (p) Ndugu Chancler (ds)

Rec-2000



例えば長年ジャズを聴いていて、70~80年代の当時フュージョンの台頭に頭にきていたジャズ・ファンは、このメンツは全く眼中になくスルーするパターンになるのかもしれません。

かく云う私はしっかりフュージョンもリスニング歴の中にトレースされているので全然抵抗がありません。ただ純粋にジャズに対峙した彼らというのを想像していませんでした。音楽の流行り廃りで方向転換する例は普通に見られることで、往年のフュージョン・プレイヤー達も優れたジャズ・アルバムをリリースしていますね。

スタンリー・クラークといえば、問答無用のエレキ・ベース奏者としてフュージョン時代に君臨し、弦が千切れるのではないかと心配させるくらいのチョッパー・ベースに、私も度肝を抜かれた口の人間です。『School Days』『Rocks, Pebbles and Sand』『I Wanna Play for You』『Time Exposure』あたりをヘッドホンで大音量で聴いて脳味噌をシェイクしていたことを懐かしく思い出します。

この作品はフュージョンでブレークした3人が奏でるジャズで、超定番の10曲が演奏されています。結論から云うととても素晴らしくエネルギッシュなものになっています。とにかく勢いが物凄く、象徴的なのはレオン・チャンクラーの壮絶なドラミングであることは間違いないと思います。ジャズではあるのですがアプローチはかなり柔軟で、自由度の高い演奏はパワフルで刺激的です。スタンはアコースティック・ベースを全編で使用し、エレベでのチョッパーのようなインパクトのある奏法を用いませんが、それに余りある力強いビートで本領を発揮します。パトリース・ラッシェンのピアノは豪快で切れが良く、静かな曲では流れるような滑らかなプレイを披露します。レオン・チャンクラーのドラムはエキサイティングで、特に3曲目のイントロなどは本能的に尻が浮き上がるようなパワフルさです。この演奏だけでもこのアルバムを知った喜びを感じます。

先日の東京JAZZでも、リトナーやボブ・ジェームスがなかなか味のある演奏を見せておりましたが、こういったフュージョンの寵児のようなミュージシャンが、新たなアプローチで演奏していることを嬉しく思っています。

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  1. 2007/11/09(金) 01:14:54|
  2. Bass
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#359 New Horn in Town/Richard Williams (Candid)

Richard Williams


A
1.I Can Dream, Can't I?
2.I Remember Clifford
3.Ferris Wheel
4.Raucous Notes

B
1.Blues in a Quandary
2.Over the Raimbow
3.Renita's Bounce

Richard Williams (tp) Leo Wright (as,fl) Richard Wyands (p)
Reginald Workman (b) Bobby Thomas (ds)

Rec-1960



リチャード・ウィリアムスの唯一のリーダー作。とはいっても先日取り上げたユセフ・ラティーフのアルバムにも参加している通り、サイドでの仕事は決して少なくなく、常に渋い仕事をこなしている職人です。

イメージというのは困ったもので、キャンディドのこの時代に吹き込まれた作品全てに少なからず闘争的な印象を持っていて、マックス・ローチやミンガスあたりの作品のインパクトが大きかったのか、私にはどれも並列的に見てしまいがちになっています。そういう構えでこの作品に接すると肩透かしを食らうぐらいに真っ当なジャズが奏されており、実に気持ちの良い吹きっぷりはそういうイメージの対極にあるものでした。

彼のオリジナルがA-4,B-1,B-3で、ピアノで参加しているリチャード・ワイアンズのオリジナルがA-3で取り上げられています。他は御馴染みの曲ですね。

ウィリアムスのトランペットは実直でひねくれたところが少ない音色に感じます。メロディを奇抜な解釈で表現するようなタイプではないようです。聴いていて真っ直ぐなフレーズに心地良くなります。サイドのレオ・ライトはアルトとフルートで参加しており、ウィリアムスのトランペットと同様の渋いプレイに徹しております。ワイアンズ・トリオもフロントを引き立たせる堅実な演奏です。特にレジー・ワークマンの的確な仕事が際立っています。

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  1. 2007/11/08(木) 00:21:17|
  2. Trumpet
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#358 Distant Thunder/Manfred Schoof (Enja)

Manfred Schoof


A
1.Mitochondria

B
1.'Round About Midnight
2.Distant Thunder
3.Hachi

Manfred Schoof (tp) Yosuke Yamashita 山下洋輔 (p) Akira Sakata 坂田明 (as)
Takeo Moriyama 森山威男 (ds)

Rec-1975



日本の怒れる元祖ドシャメシャピアニスト、山下洋輔率いるトリオの面々が、こちらもヨーロッパのフリーの雄、マンフレート・ショーフをフロントに迎え、ドイツのシュツットガルトで行われた実況録音。物凄い熱気です。激情型演奏に呑み込まれます。

今やミジンコ研究家として名を馳せる坂田明氏のペンによるA-1の「ミトコンドリア」、彼の微生物好きは永年のものであることが判るようなタイトルですなぁ。ライブということもあって彼らのフリー・パフォーマンスは更に自由度を増し、過激さの極みに達した演奏に熱いものが込み上げてきます。B-1はショーフのトランペットのソロ作品。比較的忠実に吹かれますが所々で彼のスタイルが現れます。B-2は山下のソロで地を這うような旋律のピアノが緊張感を高めます。B-3の森山のオリジナルは本来のカルテットに戻り、ショーフはバリバリ吹きまくり、続く坂田が咆え、山下は鍵盤にエルボー・ドロップを決めるが如き演奏です。森山のドラムは徹頭徹尾激しく、関節が外れるのではないかとの心配をさせます。ハードな演奏の連続でこちらが疲れ果てます。

当方にとってのフリー・ジャズに対しての垣根は、以前よりははるかに下がっているのは間違いがないのですが、その理由を自分の中で消化できないでいます。何故抵抗がなくなってきているのかの問いに、繰り返し聴き続けているからとしか答えようがない状態にあります。フリーに関する本質を解こうとして挫折し、一方でフリーを先入観なく受け入れつつある自分は、何か決定的なものを欠落させながら聴き続けているという矛盾を抱えているような気もします。

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  1. 2007/11/07(水) 00:10:12|
  2. Trumpet
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#357 Music for 4 Soloists and Band No.1/Friedrich Gulda (SABA)

Friedrich Gulda - SABA


A
-Music for 4 Soloists and Band No.1-
1.1st Movement
2.2nd Movement

B
-Music for 4 soloists and Band No.1-
1.3rd Movement
2.Minuet
3.Prelude and Fugue

-Eurojazz Orchestra-

-Soloist-

Friedrich Gulda (p,leader,comp.,arr.) Jay Jay Johnson (tb) Freddie Hubbard (tp)
Sahib Shihab (bs,fl)

-Orchestra-

Stan Roderick (tp) Robert Politzer (fl-h) Kenny Wheeler (tp,mellophone)
Erich Kleinschuster (tb) Harry Roche (ventiltrombone) Rudolf Josl (bass-tb)
Alfie Reece (bass-tuba) Herb Geller (as) Rolf Kuhn (cl,ts) Tubby Hayes (ts,fl)
Pierre Cavalli (g) Ron Carter (b) Mel Lewis (ds)

Rec-1965



フリードリヒ・グルダのジャズ作品にはいつも思うことがあって、豪華なメンバーがたくさんいるのにソロを執るメンバーが限られているのが勿体無いなあ、とパーソネルを見ながら溜息が出ます。このブログを始めた当初に取り上げた『From Vienna with Jazz!』(Columbia) あたりも凄いメンバーが揃っているのに・・・。いや、物凄く分厚いゴージャスなアンサンブルはこのメンバーならでは、というのは判っているのですが、今をときめくメンバーがバックのみとは贅沢すぎて仕方がないように思えるのは私だけでしょうか。

グルダのジャズ・アルバムの中でもコレはオーケストレーションが壮大で、かなりクラシック寄りのアプローチとでもいえるかのようなスケールの大きさです。ジャケットもそれっぽいですねぇ。A~B面に亘って奏される組曲は何とも圧巻で、4人のソロイストがダイナミックなホーンをバックに唱い上げます。グルダ以外は3人のホーン奏者がソロを執り、ジェイ・ジェイ、ハバード、サヒブ・シハブと興味深いメンツがせり出してきます。バックのオーケストラにはケニー・ホイーラー(ウィーラー)、ハ-ブ・ゲラー、ロルフ・キューン、タビー・ヘイズなど世界各国の名手が散見され、つくづくソロを執らせたい衝動に駆られます。グルダの硬質なピアノはこの作品でも健在で、編成の大きさに埋もれない存在感を発揮します。ジェイ・ジェイは伸びやかで、ハバードのペットも冴えています。サヒブ・シハブは通に好まれるバリトン奏者ですが、ココではバリトンもフルートも大きくフィーチュアされているので貴重な音源と云えると思います。B-2はさらにクラシック的アプローチを見せ、B-3はダイナミックなグルダのソロ作品です。

今やグルダの作品を検索すれば数百枚のクラシックのアルバムが引っかかり、その中に埋もれた数枚のジャズを探すというような有様で、あまりにグルダ・ジャズに陽があたっていないのは残念です。ただこの作品を含めたSABA/MPSの全仕事が5枚組みになってリリースされているのを見つけました。どんどんグルダ・ジャズを世に問うて頂きたいなぁと個人的には思っています。セールスは厳しいでしょうが。

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  1. 2007/11/06(火) 00:23:50|
  2. Modern Big Band
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#356 Jazz 'Round the World/Yusef Lateef (Impulse)

Yusef Lateef


A
1.Abana
2.India
3.You, so Tender and Wistful
4.Yusef's French Brother
5.The Volga Rhythm Song

B
1.Trouble in Mind
2.The Good Old Roast Beef of England
3.Raisins and Almonds
4.Utopia
5.Ringo Oiwake

Yusef Lateef (ts,bassoon,fl,oboe,shanas) Richard Williams (tp)
Hugh Lawson (p) Ernie Barrows (b) Lex Humphries (ds)

Rec-1963



ユセフ・ラティーフのマルチ・リードが楽しめる好盤。なかなか飄々として捉えどころのないラティーフがこの作品でも楽しめます。このレコード結構好きです。

扱われる楽器からして聴き手が先入観を持ちがちなラティーフですが、決して異質なものではなくとても楽しいジャズに仕上がっています。

恐らくこのアルバムのコンセプトはタイトルから類推するに、世界の曲をジャズと融合させて演奏するということなのでしょうかねぇ。なにやら聴いたことのある曲が・・・。当方にはこの作品に対して詳しいことが全く判らない状態であるので、曲を聴いただけでの感想を。

A-1は若干ラテン・タッチな要素を含んだナンバーで、ラティーフの珍妙なテナーにリチャード・ウィリアムスの軽快なペットの対比が面白いです。A-2はエキゾチックな曲でタイトル通りインドっぽいです。A-3はダークな曲調、A-4はいきなり「ロンドン橋」のフレーズが出てきてひっくり返りそうになります。A-5はヴォルガの舟歌が演奏されています。B-1はオーボエでしょうか、ラティーフの愛らしいプレイが聴かれます。B-2はテナーとペットの絡みが楽しい曲。B-3はフルートで叙情的に語られる小品、B-4もフルートの曲で、ウィリアムスはミュート・プレイを披露しています。B-5に何とも渋い「リンゴ追分」がテナーで収録されており、ラティーフの奥行きの深さに絶句します。

クラブ絡みの結果なのでしょうか驚くほどラティーフの作品の復刻が進み、もはや想像できないくらいの量のアルバムがCD化され現在もリリースされ続けているのは、どちらかというと今までカルト的な扱いであったラティーフを知っているので隔世の感があります。ちょっとビックリしました。

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  1. 2007/11/05(月) 00:06:33|
  2. Tenor Sax
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#355 TNT/Steve Turre with James Carter, Dewey Redman, & David Sanchez (Telarc-CD)

Steve Turre


1.Back in the Day
2.Puente of Soul
3.Stompin' at the Savoy
4.The Nearness of You
5.Hallelujah, I Love Her so
6.Eric the Great
7.E.J.
8.Dewey's Dance

1,4,5,6

Steve Turre (tb) James Carter (ts) Mulgrew Miller (p) Buster Williams (b)
Victor Lewis (ds)

3,8

Steve Turre (tb) Dewey Redman (ts) Stephen Scott (p) Peter Washington (b)
Lewis Nash (ds)

2,7

Steve Turre (tb,claves) David Sanchez (ts) Stephen Scott (p) Peter Washington (b)
Lewis Nash (ds) Giovanni Hidalgo (conga,timbales,campana)

Rec-2000



スティーブ・ターレの旧譜がリイシューされていたので取り寄せてみました。メンバーにも惹かれたので期待して到着を待っていました。

結論はバラエティに富んだスタイルを散りばめたものと云えるもので、メリハリが程良く効いたなかなかお得な作品でした。全体的に漂う雰囲気はアンサンブルも楽しめる渋いジャズといった感じで、派手さは全くないものの安定感のあるサウンドが心地よく響きます。

ターレのトロンボーンは伸びが良くソフトでふくよかな音色で、楽器本来の魅力を存分に引き出したプレイに感じます。そこに3人の別々のテナーを配した3つのセットで構成されているのですが、アルバムの半数を占めるジェームス・カーター&マリグリュー・ミラーのセットはファンキーなプレイとハードなプレイ、メロウなサウンドを交互に織り込んだ多様な作品が並んでおり、このアルバムの肝を担ったグループとなっています。マルグリュー・ミラーを私は久しぶりに聴いたのですが、表情豊かなとても良いピアニストになっていたので嬉しくなりました。とはいっても7年も前の作品なんですよねぇ。

デューイ・レッドマン&ステファン・スコットのセットはゆったりとして微笑ましい3曲目とデューイの名を冠したエキゾチックな8曲目。デューイ・レッドマンはターレのトロンボーンに実に渋く呼応したプレイを見せています。

デヴィット・サンチェス&ステファン・スコットのセットはこのアルバムでは2曲を担当していますが、2曲目のラテン・タッチのナンバーとハードに迫る7曲目の対比が面白いです。

こういう温もりのある音がたくさん詰まっているアルバムは、今日のような冷え込んだ深夜には、暖かいコーヒーのように一息つける効果があって実に良く合います。それにしても寒いですねぇ。当地は昨日の午後7時以降、気温が既に一桁になっています。

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  1. 2007/11/04(日) 00:13:47|
  2. Trombone
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#354 Concert by the Sea/Erroll Garner (Columbia)

Erroll Garner


A
1.I'll Remember April
2.Teach Me Tonight
3.Mambo Carmel
4.Autumn Leaves
5.It's All Right With Me

B
1.Red Top
2.April in Paris
3.They Can't Take That Away from Me
4.How Could You Do a Thing Like That to Me
5.Where or When
6.Erroll's Theme

Erroll Garner (p) Eddie Calhoun (b) Denzil Best (ds)

Rec-1955



ジャズの楽しさ、ライブの楽しさに開眼した個人的に記念の一枚となっているアルバム。

エロール・ガーナーは大好きなピアニストで、派手でキュートなパフォーマンスが見事にパッケージされているものはコレが筆頭ではないかと思っています。事実ガーナー関連の文献に登場するのはこのアルバムと『Plays Misty』(Mercury)が多いのではないでしょうか。

どこをとってもガーナー節が満喫できる強烈な個性が散りばめられたライブ盤です。「うにゅぅ~」と唸りながら繰り出されるガーナーのパフォーマンスが見事に炸裂し、さらに抑揚の付け方も抜群でオーディエンスが楽しんでいる様子が伝わってきます。ノリの良いブロック・コードと繊細で煌びやかな装飾音は聴いていて最高で、ジャズが持っている楽しさを完璧に具現化して披露するアーティストは簡単には見当たらず、私の中では稀有な存在として超然と君臨しております。

古い録音であるのとショボイ装置で聴いている為、ベース&ドラムスがクリアに再生できないのが残念ではあるのですが、有無を云わせぬ圧倒的パフォーマンスは清々しく爽快感が残ります。定期的に載せたくなる真の名盤です。

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  1. 2007/11/03(土) 00:11:16|
  2. Piano
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#353 One,Two,Free/Eric Kloss (Muse)

Eric Kloss


A
1.One,Two,Free (Suite in Three Parts)
a) One,Two,Free b) Elegy c) The Wizard

B
1.It's too Late
2.Licea

Eric Kloss (as) Pat Martino (g) Ron Thomas (el-p,tambourine)
Dave Holland (b,el-b) Ron Krasinski (ds)

Rec-1972



先日までBN-Tokyoでデイヴ・ホランドがライヴを行っていたので、触発されて彼の参加しているアルバムでも聴いてみる。取り上げたものが、かなり昔の作品ではありますが。

エリック・クロスのこの作品はなかなか歯応えのある内容で、70年代初頭のハードなエレクトリック・ジャズが記録されています。ただ個人的にはエレクトリックな部分に対してそれほど意識がいかず熱いプレイのほうに集中する為、興奮度の高い忘れられない作品となっています。

特にこの作品の組曲となっているA面は、呪術的な三拍のリズムが脳裏にこびりついて離れない独特のもので始まり、まさに「One,Two,Free」というタイトルがその体裁を表わしています。エリック・クロスのアルトはクールな表情とシリアスな表情を併せ持ち、ただならぬ雰囲気を漂わせます。マルティーノとロン・トーマスのエレクトリック・コンビがサウンドに迫力をつけ、ホランドのベースがリズムをループさせ続けるというグッとくる内容です。またドラマーのロン・クラシンスキーのプレイもインパクトがあり、特にシンバル・ワークは聴き手を煽り立てます。

一転してB-1はキャロル・キングの名曲を小気味良くブルージーに仕上げた一品で、極端な対比を見せています。原曲を忠実にトレースするような真似をしないのはさすがで、マルティーノの渋さが全開し、クロスのアルトは独自の節回しを見せます。B-2は八分の九という変拍子で、クラシンスキーの妻の名を冠した曲。静かに潜行するが如き曲調ですが各自が静かながらも主張する、耳をすり抜けるようなものでは終わらない存在感があります。

このあたりの作品も埋もれがちになりやすいものですが、ジャズの転換期に産み落とされた強烈な個性として受け取りたいと思っています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/11/02(金) 00:07:30|
  2. Alto Sax
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#352 Now Hear This/Hal Galper (Enja)

Friedrich Gulda


A
1.Now Hear This
2.Shadow Waltz
3.Mr. Fixit

B
1.First Song in the Day
2.Bemsha Swing
3.Red Eye Special

Hal Galper (p) Terumasa Hino 日野皓正 (tp,cor) Cecil McBee (b) Tony Williams (ds)

Rec-1977



この時代のヒノテルの他流試合が結構好きです。以前、ケン・マッキンタイアーの『Introducing the Vibrations』(SteepleChase)を取り上げましたが、混沌としたサウンドが好きで何度も聴いていました。で、もうひとつ出せばコレなんかも素晴らしい内容で、怪しさも漂うスリル満点の極太な演奏が聴けます。

一曲目に針を落とした瞬間に音の塊が飛び出してきます。豪快です。硬派です。ガッツのある演奏は聴くものにも気合を注入します。ハル・ギャルパーのピアノは滑らかとは云えないゴツゴツとしたタッチで音弾が連射されるような錯覚に陥ります。ヒノテルのペットは武骨で男らしく、ギャルパーのピアノに絡んでウネリながら迫ってきます。でもこの作品で一番ぶっ飛んでいるのはリズム陣で、マクビーの太いベース・ラインと超絶ドラミングのトニー・ウィリアムスが濃厚で、しつこいぐらいの怒涛の攻撃を食らわします。

この作品はモンクのB-2を除いてギャルパーがペンを執ったオリジナルです。モンクの曲もよくぞこのグループで取り上げたと思わせるくらいにマッチしており、さらにギャルパーのオリジナルはA-2を除いてエネルギッシュで個性的で非常に面白く彼らがプレイするのにベストな選曲と感じました。特にA-1,A-3,B-2,B-3のインパクトは素晴らしいです。

どちらかというとB級品のような扱いを受けているこの作品ですが、この個性はなかなか侮りがたく病み付きにさせる作用を持ったアルバムと感じています。

僻地住まいの当方ですが日野氏はこんな田舎にも年一でパフォーマンスをしにやって来てくれます。隣町というところがなんとも泣かせてくれますが・・・。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/11/01(木) 00:05:07|
  2. Piano
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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