イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

#412 The Jazz Skyline/Milt Jackson (Savoy)

Milt Jackson - Savoy


A
1.Lover
2.Can't Help Lovin' That Man
3.The Lady is a Tramp

B
1.Angel Face
2.Sometimes I'm Happy
3.What's New

Milt Jackson (vib) Lucky Thompson (ts) Hank Jones (p) Wendell Marshall (b)
Kenny Clarke (ds)

Rec-1956



暮往く年にミルト・ジャクソン。ホッとするひと時。極上の時間。ささやかな幸せ。

玉のように転がるミルト・ジャクソンのヴァイヴが沁み入ります。同様にハンク・ジョーンズのピアノも心地よい。しかし個人的にはラッキー・トンプソンの存在がとても嬉しい。この人の関わる作品は全て聴いてみたい衝動に駆られます。背筋がゾクゾクするようなサックスを鳴らす、当方にとっての数少ない名手。ココでは使用されていませんが、もちろん彼のソプラノも極上です。吐息のように聴こえる艶っぽい音色に耳元を撫でまわされます。ウェンデル・マーシャルとケニー・クラークの控えめながら献身的なリズムも良いですね。

何と言ってもA-1の洒落たテーマから引き込まれる。当方にとってのハイライトであります。渋さの極みのA-2、一転アップ・テンポのA-3、ブルージーなB-1、ミドル・テンポのB-2、哀愁のメロディB-3とジックリと聴き込めば聴き込むほどに奥深さを堪能出来ます。

ミルト・ジャクソンのサヴォイでのラスト・セッションである本作は、どちらかというと埋もれがちな位置づけにある作品ではありますが、いぶし銀の役者の揃った渋い映画を観るが如き味わい深い作品であります。



御礼:本年もお付き合い下さり誠にありがとうございました。当方の突っ込みどころ満載の感想文をも満たさぬ戯言に、各位より貴重なご意見を賜り感激をしております。稚拙な代物を披露しているにも拘らず温かく接して戴きまして更新の励みになっております。いつまで続けられるか判りませんが、ネタはまだあるのでもう少々お付き合い下されば幸甚でございます。皆様良い年をお迎え下さい。
スポンサーサイト

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/31(月) 01:34:07|
  2. Vibraphone
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#411 Live at Jazzbaltica/Don Friedman Salzau Trio (Skip-CD)

Don Friedman Salzau Trio


1.I Hear a Rhapsody
2.You Must Believe in Spring
3.Bud Powell
4.Alone Together
5.Memory of Scotty
6.35 W 4th Street
7.Half & Half

Don Friedman (p) Martin Wind (b) Terri Lyne Carrington (ds)

Rec-2004



翌年1月末来日します。ドン・フリードマン・トリオ。予定のメンバーではフリードマン、ベースはこのアルバムと同様マーティン・ウィンド。ドラマーがトニー・ジェファーソン。

そしてコレは2004年、ドイツの「ジャズバルティカ」にて行われたフリードマン・トリオのライブ。

「ジャズバルティカ」には2005年もジョー・ロヴァノ、ジム・ホール等と出演、2006年もベニー・ゴルソンやシダー・ウォルトンと出演しているようです。今年はどうだったのでしょうかね。

この2004年のセットで気になるのはテリ・リン・キャリントンの参加。なかなかアグレッシブでサウンドをパワフルに魅せる良い効果をもたらしていると思います。女性らしからぬテクニックで煽り立てるようなリズムを刻みます。ベースのマーティンは的確なピッチで5曲目では全面的にアルコでプレイしており演奏の幅を示します。そしてフリードマンは年齢を感じさせない滑らかなプレイで抑揚のしっかりした感覚はさすがと頷くところです。

フリードマンといえば『Circle Waltz』(Riverside)の印象が強いのは致し方ないのかな、とも思うのですが、このアルバムでも彼の美しいタッチのピアノが健在で、加えて力強さも見事に表現されていることは嬉しい限りです。裏ジャケにはこのライブのメンバーとともに齢69歳のフリードマンが佇んでいます。「サークル・ワルツ」の裏ジャケにも当時の彼のポートレートがありますが、良い歳の召し方をされたようで柔和な笑顔が素敵です。そして来月に72歳になった彼がやって来ます。
  1. 2007/12/30(日) 02:22:06|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#410 The New Boss Guitar of George Benson with the Brother Jack McDuff Quartet (Prestige)

George Benson & Jack McDuff


A
1.Shadow Dancers
2.The Sweet Alice Blues
3.I Don't Know

B
1.Just Another Sunday
2.Will You Still be Mine
3.Easy Living
4.Rock-a-bye

George Benson (g) Jack McDuff (org,p) Red Holloway (ts) Ronnie Boykins (b)
Montego Joe (ds)

Rec-1964



久しぶりにベンソンの鬼ピッキングが聴きたくなりました。それでこの作品を取り出したのですが、露出度はベンソンに関してはイマイチかな。以前取り上げた『It's Uptown』(Columbia)のほうがベンソンのギターが明らかに唸っているでしょうね。この作品では自慢の喉は披露しておりませんが、自慢のギターを渋くブルージーに聴かせるといった内容です。盟友(といってよいのでしょうか?)ジャック・マクダフは元来粘度の高いオルガニストでありますが、彼もここではそれほどでもないような気がします。まぁ、それでも音がネットリ絡まってジンワリ汗をかきますが。この手のサウンドには欠かせないキーマン、レッド・ホロウェイの存在がこの作品では大きめに感じられ、全面にコッテリしたサウンドが溢れ出てきます。

実はホロウェイのような奏者があまり得意ではないのですが、実際にこういうソウルフルなサウンドには持ってこいなのでしょうね。サラッとしすぎたりするテナーはこのサウンドには合わないでしょうし、適材適所ということなのでしょう。

このアルバムはジョージ・ベンソンのデビュー作とのことなのですが、感じることはトータル・サウンドを考えたのか、各人のバランスが比較的均一に保たれており、冒頭述べたようにベンソンが一人でフロントを張るようなものではなく、私にとってはホロウェイがやっぱり一番目立つような気がするのです。あとパーソネルには記載がないですがA-1ではコンガのようなパーカッションが聴かれ、B-3では何とマクダフのピアノがお披露目されています。

年末は連日寒くなるそうなので、こういうムンムンする濃ゆいモノを摂取するのも悪くないでしょう。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/29(土) 20:21:12|
  2. Guitar
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#409 Brotherhood/Marcus Strickland (Fresh Sound New Talent-CD)

Marcus Strickland -Brotherhood


1.Brotherhood
2.Values & Imperatives
3.Splendour
4.Amen
5.Predator
6.Epiphany
7.Excerpt
8.Saouse
9.The Unsung Hero

Marcus Strickland (ts,ss) Robert Glasper (p→only1,2,5,7,8,el-p→only3,4,6,9)
Brandon Owens (b) E.J. Strickland (ds,perc,frame-drum→only4,tambourine→only4)
Jeremy Pelt (tp→only2,5)

Rec-2002



マーカス・ストリックランドを知ってからというもの、彼の参加するセッション全てに興味を抱いており、当分収拾がつかない状態になりそうです。まずは手に入る彼のリーダー作を一つずつ地道に拾っていこうと思っていました。インディーズである新作の『Open Reel Deck』(Strick Muzik)や『Twi-Life』(Strick Muzik)は自分が把握している範囲では送料が掛かるところでしか現在在庫がないようなので、おのぼりさんをした時にでも買おうかと思っているのですが、最近の新譜事情を鑑みると手遅れになってしまうかな。我ながら考えが相変わらずセコイですなぁ。そんなんで入手し易かったFSNTレーベルの2枚を引っ張って聴いてみました。

2000年発表の『At Last』(Fresh Sound New Talent)が、香辛料のようなピリッとしたサウンドのアコースティック・ナンバー全9曲なのに対し、本日取り上げる『Brotherhood』はロバート・グラスパーが約半分の曲でフェンダー・ローズを使用しており、奏されるサウンドは華やかになっています。またこの作品には大好きなジェレミー・ペルトのペットが2曲ゲスト参加しており、その分サウンドに変化がもたらされ分厚くなっています。2枚ともゲストを除けば同様のメンバーで録られており、ドラマーのE.J.は兄弟で何と双子なんだそうな。このドラマー素晴らしいですね。実に熱いプレイを繰り出しています。

このアルバムですが、ほぼ交互といっていい感じにピアノのアコースティック・サウンドとエレピのエレクトリック・サウンドが配置されていて、グラスパーはピアノと同様のタッチでエレピを演奏するので、流れに違和感がなく没入してしまいます。また彼らの提案する「やや辛口」な楽曲が当方のツボを刺激しまくり感激してしまいます。

ストリックランドのプレイはテナーでもソプラノでも好きですが、何度も繰り返し聴くことによって自分の好みが彼に関しては、テナー<ソプラノであることに気がつきました。彼はこの作品ではヤナギサワのソプラノを使用しているのですが、澄んだ素晴らしい音色を聴かせてくれます。好いなぁ、コレ。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/28(金) 19:39:07|
  2. Tenor Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#408 Jazz in the Garden at the Museum of Modern Art/The Teddy Charles New Direction Quartet (Warwick)

Teddy Charles Quartet


A
1.Scoochie
2.Cycles
3.Embraceable You
4.Blues de Tambour

B
1.Take Three Parts Jazz
Part 1 : Route 4, Part 2 : Byriste, Part 3 : Father George
2.The Confined Few

-The Teddy Charles Quartet-

Teddy Charles (vib) Mal Waldron (p) Addison Farmer (b) Ed Shaughnessy (ds)

guests : Booker Ervin (ts) Booker Little (tp)

Rec-1962



今宵はテディ・チャールズのヴィヴラフォンを聴いています。

当方の想うテディ・チャールズに関しては実験的なイメージが常に伴っております。これはもう先入観であるのですが、そういった印象が纏わりついています。そして彼の率いるテンテットという大所帯をすぐ連想してしまいます。でもコレはゲスト入りのセクステットという形になっています。

このアルバムはタイトルで判るとおりニューヨーク近代美術館でのライブ録音で、テディ・チャールズのカルテットにゲストとしてブッカー・リトルとブッカー・アーヴィンが参加しているという体裁です。両ブッカーが二管でフロントを形成し、ヴァイヴのソロもタップリ割かれています。

冒頭に実験的などと書けばこの作品に対してもそのような解釈を与えますが、A面では至って真っ当なジャズを展開しています。とは云ったものの個性的な楽曲もやっぱり含まれており、B-1などの組曲などはナチュラルに耳を通り過ぎるような作りではないような感想を持ちました。この組曲は管を除いたカルテットで演奏されておりMJQと同様の編成になっているため比較され易い対象となるような気がします。

残念なのが音質がイマイチ良くありません。62年と比較的新しめな音源なので期待できそうですが、美術館の庭園での録音とのことが悪いのか、理由は定かではないですがあまりクリアに録れてはいません。

A-3以外は彼らのオリジナルで、A-1はブッカー・アーヴィンの、B-2はブッカー・リトルのペンによるものです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/27(木) 23:34:13|
  2. Vibraphone
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#407 Morning Song/David Murray Quartet (Black Saint)

David Murray - Black Saint


A
1.Morning Song
2.Body and Soul
3.Light Blue Froolic

B
1.Jitterbug Waltz
2.Off Season
3.Duet

David Murray (ts,b-cl) John Hicks (p) Reggie Workman (b) Ed Blackwell (ds)

Rec-1983



デヴィッド・マレイのワンホーン・カルテット。このアーティストも結構な数の作品を残しているのですが、多くの音源を所有しているわけではないのでこの作品の聴いたなりの感想を。

マレイのイメージとしては豪快に吹くテナーとの印象を持っていますが、カルテットですと私のなかでは若干おとなしく感じられ、特に大きな編成を率いて活動したりしていた時期の印象が強いのでそういう感情を抱くのでしょうかね。でもマレイの自由度の高いテナーは相変わらずで安心します。

マレイのオリジナルはA-1,B-2,B-3の3曲で、タイトル曲のA-1はメロディの印象的なナンバー。有名なA-2はピアノとのデュオで奏されており、マレイのもう一方のムーディな面が良く表れています。ジョン・ヒックスのピアノが実に素晴らしい。このアルバムのなかでも味わい深い一品だと思います。A-3は彼らしい大胆な解釈が全面に出ています。縦横無尽に吹かれるメロディにマレイの真髄が見えます。B-1でのマレイはバスクラを使用しています。彼のバスクラを聴ける作品が手元にコレだけしかないので判断しづらいですが何とも風変わりに聴こえ興味深いです。B-2はテナーに戻り10分を超えるオリジナルの作品。独特のスウィング感がいい感じですが、後半にはレジー・ワークマンのベース・ソロとエド・ブラックウェルのドラム・ソロもあります。B-3はタイトル通りデュオですが、何とエド・ブラックウェルとのセッションです。短い曲ながらもインパクトがあります。

米Wikiで彼のリーダー作でのディスコを見ていたのですが、今年に『Sacred Ground』(Justin Time)という作品をリリースしているのですが、それ以前に遡ると約7年のブランクがありました。また例によって安直に考えるのですが何かあったのかちょっと気になりました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/26(水) 22:35:53|
  2. Tenor Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

#406 Oscar's/Oscar Peterson Plays the Academy Awards (Verve)

Oscar Peterson - Oscar’s


A
1.Something's Coming
2.It Might as Well be Spring
3.The Continental
4.Love is Here to Stay
5.Days of Wine and Roses
6.Lullaby of Broadway

B
1.Tha Rain in Spain
2.Over the Rainbow
3.The Way You Look Tonight
4.You'll Never Know
5.Swinging on a Star

A-1

Oscar Peterson (p) Ray Brown (b) Ed Thigpen (ds)

Rec-1962

A-2,A-4,A-6,B-2~B-4

Oscar Peterson (p) Ray Brown (b) Ed Thigpen (ds)

Rec-1959

A-3

Oscar Peterson (g) Barney Kessel (g) Ray Brown (b)

Rec-1953

A-5

Oscar Peterson (p) Ray Brown (b) Ed Thigpen (ds)

Rec-1964

B-1

Oscar Peterson (p) Ray Brown (b) Gene Gammage (ds)

Rec-1958

B-5

Oscar Peterson (p) Herb Ellis (g) Ray Brown (b)

Rec-1956



元来こういった事象に連動して記事を書くことをしないのですが、取り上げるものが未確定だったのと、ヘンな表現ですがジャズの聴き初めの頃に何度も世話になったアーティストであるのでこの作品で追悼します。

本日の午前中くらいからでしょうか、このニュースが流れています。オスカー・ピーターソンが、去る23日腎不全で逝去されました。享年82歳。さすがにこのクラスのアーティストの訃報はCNNやBBCはもちろん、France 2や日本の民放まで取り上げています。オスカー・ピーターソンは云うまでもなくジャズ・ジャイアンツですが、この人に対しての評価はジャズ聴きにとって様々な意見があり、素晴らしい功績者であるのにその後に尾ひれが付き易いタイプのピアニストでありました。彼の作品はモダン・ジャズの黎明期から90年代半ばくらいまで録音されているようです。

かく云う私も彼の録音を追いかけたのはMPSやPabloの初期時代くらいまでで、55歳以降の後年の作品に触れることはありませんでした。彼の膨大な記録のなかで一番フィットし、一番聴いてきたのがClefやNorgranを含めたVerve時代ということになります。

もともと複数のアルバムから寄せ集められた企画物のこの作品ですが、タイトル通りアカデミー賞の楽曲を抽出したものです。名前とプライズの「オスカー」に掛けているところがまた一興です。彼の録音の多さや人気とともにオムニバスも多く制作されたでしょうが、この作品は個人的に好きなタイプのもので、企画の良さや内容の解り易さも含めて良く聴いた作品です。基本は通常のピアノ・トリオですが、曲によりギター入りのトリオで構成されています。B-5はシェイクスピア・フェスティバルでのライブ録音からの引用です。

とにかくキャリアに比例して作品も多くコンプするのは大変なアーティストではありますが、そのスタイルは一定で、刺激を求めるには物足りないものの安心感はあります。自身の棚にもかなりの数の作品が刺さっており、久しぶりにピーターソンの安定したサウンドを浴びることにします。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/25(火) 18:09:14|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#405 Shock Value Live at Smoke/Jeremy Pelt & Wired (Maxjazz-CD)

Jeremy Pelt & Wired


1.Circular
2.Blues
3.Suspicion
4.Cause
5.Pythagorus
6.Beyond
7.Scorpio

Jeremy Pelt (tp,fl-h,effects) Frank LoCrasto (el-p,hammond B-3,effects)
Al Street (g) Becca Stevens (vo→only4) Gavin Fallow (b) Dana Hawkins (ds)

Rec-2007



取り上げるものに一切の季節感を与えない当ブログ。今日はガツン系をアップ。とにかくテンションの高さに参る作品です。ジェレミー・ペルトのエレクトリック・バンドのライブ・アルバム。ワイアードと聴いてすぐジェフ・ベックを連想してしまう自身の単純思考は相変わらず好調です。

エレピや楽器へのエフェクト効果もスパイス程度に使用されている『Identity』(Maxjazz)が素晴らしい出来だったので何回も聴いていますが、続くこの作品が前作と同様のアプローチを踏襲しつつもエクイップメントの殆どが電気であることはタイトルなどとともに取り寄せる前から確認済みでした。何でも屋の当方が、ハードに迫るエレクトリック・ジャズでライブ収録されているのを見過ごせるはずもありません。音楽に対しても皮膚に刃をあてられるような緊張感をすすんででも求めるタイプであるので大いに期待し、たがわぬそのカッコ良さに痺れています。

『Identity』で楽曲のカッコ良さにヤラれた「Suspicion」がこのライブでも再演されていて、スリリングなテーマと掛け合いにノック・アウトされ続けています。ジェレミー・ペルトのエフェクターの掛かったペットはワイルドで、激しくも冷静なリップ・コントロールが臨場感を高めます。フランク・ロクラストのエレピ&ハモンドはエネルギッシュで、24歳とは思えぬテクニックです。そして特筆すべきはドラムの激しさ。このダナ・ホーキンスという人はちょっと凄い。ファンク系サウンドにはもってこいのキレまくるテクニカルなドラムで、早く黒く強烈で粘着質なビートが迫ってきます。息をのむタムの入れ方やシンバル・ワークが絶妙で呼吸困難になります。完全なブルースの2曲目や女性ヴォーカルの入った4曲目などヴァラエティに富みメリハリのついた構成となっていますが、頭から尻までハードな楽曲で攻めてもらって窒息死したい気分にもなります。ヘンなこと言ってますな、失礼しました。

ドラムをフィーチュアしたカットで、ジェレミー・ペルトのこのセットでの演奏と思われる一分弱程度の短い映像がありましたので、おもいっきり他力本願ではありますが、ささやかなクリスマス・プレゼントということで。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/24(月) 00:08:42|
  2. Trumpet
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#404 I Hear Music/Bud Shank (Sunset)

Bud Shank - Sunset


A
1.Bag of Blues
2.Do Nothin' till You Hear From Me
3.Fluted Columns
4.All This and Heaven too
5.Paradise

B
1.Night in Tunisia
2.You Don't Know What Love is
3.Nocturne for Flute
4.A Sinner Kissed an Angel
5.I Hear Music

A-1,A-2,A-4,B-3

Bud Shank (as,fl) Claude Williamson (p) Don Prell (b) Chuck Flores (ds)

Rec-Jan.1956

A-3,A-5,B-4,B-5

Bud Shank (as,fl) Bill Perkins (as) Hampton Hawes (p) Red Mitchell (b)
Mel Lewis (ds)

Rec-1955

B-1

Bud Shank (as,fl) Claude Williamson (p) Don Prell (b) Chuck Flores (ds)

Rec-Nov.1956

B-2

Bud Shank (as) Bob Enevoldsen (tb) Stu Williamson (tb) Maynard Ferguson (tb)
Claude Williamson (p) Joe Mondragon (b) Shelly Manne (ds)

Rec-1954



長らくその内容が把握出来ず、暫らくの間保留していた作品。

当初、Sunsetというレーベルがよく判らなくて色々調べていたのですがハッキリしたことが掴めずにいました。ネットの時代になり資料的なものがネットで散見できるようになって、どうやら寄せ集めのものを新たにリリースしているような感じが見えてきました。このバド・シャンクのアルバムに関しても最初一聴した時、どこかで聴いたことある曲が出てきて首を傾げていましたが、後になって複数の寄せ集めに気がついたような状態でした。すぐ判断できないことが何時もながらの聴き込みの少なさを露呈していますが以下の数枚の作品からのセレクトであることが判りました。検証が終了したのでアップした次第です。

◎このアルバムのA-1,A-2,A-4,B-3

『Bud Shank & Bill Perkins Quintet』(Pacific Jazz-1205)「昼と夜のシャンクの夜の方」B-1,B-2,B-3,B-5に収録

Bud Shank (night)

◎このアルバムのA-3,A-5,B-4,B-5

『The Bud Shank Quartet』(Pacific Jazz-1215) A-1,A-3,B-1,B-2に収録

Bud Shank - PJ1215

◎このアルバムのB-1

『The Bud Shank Quartet』(Pacific Jazz-1230) A-1に収録

Bud Shank- PJ1230

Sunsetのアルバムはこの作品のジャケットから拝借されているようですね。

◎このアルバムのB-2

『Bud Shank Bob Brookmeyer Strings & Trombones』(Pacific Jazz-1213) B-5に収録

Bud Shank - PJ1213

『I Hear Music』はSunsetから1966年にリリースされたもので、発売時で約10年ちょっと前のものを再発したということになります。内容は表記の通りの寄せ集めでありますが、極端なセットの違いが含まれているわけではないので、統一感のある編集にはなっていると思います。且つバド・シャンクの決定打と云われる作品を中心にセレクトされているので、ウェスト・コースト・ジャズの王道を往く彼のサウンドがパッケージされています。

結局全ての音源が手元にあったわけで当方にとっては必要の無い盤ではあるのですが、変遷を辿ることを目的とすれば興味深い対象の作品にはなると思いました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/23(日) 00:09:35|
  2. Alto Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#403 Relaxin' With Horace/Horace Parlan (Stunt-CD)

Horace Parlan - Stunt


1.Like Someone in Love
2.Don't Take Your Love From Me
3.Thinking of You
4.Thme for Ernie
5.For Heavens Sake
6.Everything Happens to Me
7.Love and Peace
8.Everytime We Say Goodbye
9.Blues for HP
10.Nobody Knows You When You are Down and Out

Horace Parlan (p) Jesper Lundgaard (b) Ed Thigpen (ds)

Rec-2003



タイトル通り実にリラックスしたホレス・パーランの宅録作品。最初に触れますが個人的に思うのは、この作品に関してはテクニックであるとか演奏のキレであるとかプレイの正確さであるとか、そういったことはどうでもよく、パーランがこの時点で出来ることをコツコツと表現したことに敬意を表したい。音楽というのは技術をあからさまにするだけのものではないからね。訥弁であるけれど滋味深い作品に仕上がっていると思います。ホット・コーヒーでも飲みたくなるような気分になります。

彼は1973年よりデンマークはコペンハーゲンに居を構えているようで、それ以降デンマークのレーベルであるスティープル・チェイスやスタントなどに作品を残しています。今年の夏には『My Little Brown Book』(Stunt)が発売され、昨日の21日に国内仕様でもリリースされたようです。

パーランは一音一音を大切に紡いでおり暖炉のような温もりを感じる作りになっています。バックのリズム陣はピアノを殺さぬよう控えめであるものの最良の方法でアシストしています。

Jesper Lundgaardなるベーシスト、このアルバムでは派手さはまったくありませんが堅実で好きなタイプのアーティストです。参加している作品も多くデンマークのベーシストの名手としてその名を確立していますが、相変わらず名前の読みが難しくてネットであれやこれやと確認してみました。一番多いと思われる表記がイェスパー・ルンゴー。どうやらこの読みが定着しているらしい。他には「ロンゴー」とか。同じデンマークには、イェスパー・ボディルセンというムッチムチの豪快なリズムを発する好きなベーシストがいるのですがルンゴーもタイプは違えどお気に入りに加わりました。

そしてこちらもベテランのエド・シグペンのドラムがパーランをサポート。百戦錬磨のブラシが心地よく円熟の境地です。柔らかく擦られるスネアが徹頭徹尾聴かれます。

宅録作品とは云え音質も良く三者の対話が聴こえてくるような臨場感です。自宅でリラックスしたパーランがハッキリ記録されています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/22(土) 01:26:44|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#402 1975 : The Duets Brubeck & Desmond (Horizon)

Brubeck & Desmond


A
1.Alice in Wonderland
2.These Foolish Things
3.Blue Dove
4.Stardust

B
1.Koto Song
2.Balcony Rock
3.Summer Song
4.You Go to My Head

Dave Brubeck (p) Paul Desmond (as)

Rec-1975



ココまで変わらないと逆に安心感を与えて貰える。これはアイロニーではなく褒め言葉。テイク・ファイブが1959年。16年後の彼らもやっぱり変わらない。私自身の本音を云えば彼らには変わって欲しくないというタイプのアーティスト。何時の時代を聴いてもいつもの音で迎えてくれる。ブルーベックは健在で御年87歳、デスモンドはこの作品の2年後、77年に52歳で亡くなられました。ブルーベックの新録は81歳の時点で録音された2001年のテラーク盤以降出ていない。年齢が年齢だけに引退されたのでしょうかね?

ブルーベックの作品を聴く時、特にカルテットの場合はフロントの二人はもちろんなのですが、私の注意はかなりの比率でジョー・モレロのドラムに注がれます。悪いという意味ではなく、モレロ以外のドラマーだとちょっと大げさですが調子が狂います。ジョー・モレロの存在しないブルーベック・カルテットは気の抜けた炭酸飲料のような感覚に陥ります。そのくらい彼の叩くドラムが脳裏に刷り込まれています。

で、デュオだとどうか。それこそスカスカなのかと思いきや、案外好いではないか。二人の特性であるソフトな肌触りのような音色がデュオにはかなりマッチしています。『Dave Digs Disney』で演奏されているA-1や『Impressions of Japan』からの再演B-1など落ち着いたプレイで応じます。B-4のみライブ収録です。

デスモンドを77年に失ったブルーベックの録音が、その年の前後に極端に少なくなっていると思うのは気のせいでしょうか。このアルバム以降の作品を聴いていないので判らないのですが、逆にデスモンドを失ったこの後の彼の作品に大胆なイメージ・チェンジが存在しているのでしょうか。ちょっと気になります。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/21(金) 01:41:45|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#401 Deja Vu/The Orrin Evans Trio (Imani Records-CD)

Orrin Evans Trio


1.I Want to be Happy
2.Explain it to Me
3.5-4-94
4.When Jen Came in
5.Rhythm-a-ning
6.Dorm Life
7.Monroe
8.I Love You
9.Big Jimmy

Orrin Evans (p) Matthew Parrish (b) Byron Landham (ds)

Rec-2001



Sonnyさんのところのブログにバナーが貼ってあった「期待のピアノ」オリン・エヴァンス。品切れでなかなか届かなかったが無事落手。楽しませてもらっています。

このアルバムで感じたのは三位一体。オリンはもちろん、リズムも素晴らしい。パワフルな面とリリカルな面を併せ持つオリン・エヴァンスのピアノ。内容もヴァラエティに富んでおり聴くごとに深みを感じています。

出だしが静かな有名な1曲目、徐々に盛り上げてきて終盤には同じフレーズが繰り返され、これに参ってしまう。べース・ソロの後ろでのドラムのシャカシャカ・ブラシがいい感じです。見事編曲の勝利。2曲目も繰り返されるフレーズが堪らない。今度はアタックの強いタッチで執拗に繰り返される。ある意味麻薬的に脳内をループしハイになります。3曲目は何かの日付なのでしょうか?ソロの曲で静かな情念の篭ったピアノが心の奥底に沈みこみます。4曲目はスローな曲ですがジックリと聴かせてくれます。5曲目はモンクの有名なナンバー。6曲目は実にパワフルな曲でピアノもリズムもキレが良く拳を握ります。7曲目もなかなか深いですね。こういう明快とはいかない曲に彼の実力が窺えます。8曲目はコール・ポーターの名曲。独自の解釈に唸ります。ラストの9曲目もクールに疾走しています。いいですね。通して聴いてみて、いわゆる解り易いスタイルのピアニストとは一線を画するミュージシャンと拝見しました。

彼の作品のリーダー作を聴くのはコレが初めてなのですが、クリス・クロスにはトリオを初め、管入りのアルバムが複数あるのでさらにディグしたくなる魅力的なプレイヤーでした。



訃報:アルト・サックスの名手、フランク・モーガン(Frank Morgan)が大腸癌の為、12月14日にミネアポリスで亡くなられたそうです。73歳。リーダー作の手持ちが『Frank Morgan with Conte Candoli and Machito's Rhythm Section』(GNP)しかありませんでした。初期の頃ではサイドでは『Wardell Gray Memorial』あたりが有名な盤のようですね。そして彼は近年に作品を多くリリースしておりテラークやハイノートから出ているんですね。麻薬でのブランクが長く80年代中頃にカムバックしたそうですが、改めて最近の活動に興味を持った次第です。唯一の手持ちの作品を明日にでも聴きながら追悼します。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/20(木) 02:19:27|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#400 Ella and Louis (Verve)

Ella and Louis


A
1.Can't We be Friends
2.Isn't This a Lovely Day
3.Moonlight in Vermont
4.They Can't Take That Away From Me
5.Under a Blanket of Blue
6.Tenderly

B
1.A foggy Day
2.Stars Feel on Alabama
3.Cheek to Cheek
4.The Nearness of You
5.April in Paris

Ella Fitzgerald (vo) Louis Armstrong (tp,vo) Oscar Peterson (p) Herb Ellis (g)
Ray Brown (b) Buddy Rich (ds)

Rec-1956

C
1.Don't be That Way
2.Makin' Whoopee
3.They All Laughed
4.Comes Love
5.Autumn in New York

D
1.Let's Do it (Let's Fall in Love)
2.Stompin' at the Savoy
3.I Won't Dance
4.Gee Baby ain't I Good to You

E
1.Let's Call the Whole Thing Off
2.These Foolish Things (Remind Me of You)
3.I've Got My Love to Keep Me Warm
4.Willow Weep for Me
5.I'm Puttin' All My Eggs in One Basket

F
1.A Fine Romance
2.I'll Wind
3.Love is Here to Stay
4.I Get a Kick Out of You
5.Learnin' the Blues

Ella Fitzgerald (vo) Louis Armstrong (tp,vo) Oscar Peterson (p) Herb Ellis (g)
Ray Brown (b) Louis Bellson (ds)

Rec-1957



なんとなくではあるのですが、キリのいいところでは箱物を聴いています。で、今回の400枚目に持ってきた箱物は『Ella and Louis』の国内盤を楽しんでいます。

これはそもそも『Ella and Louis』(Verve-1956)と『Ella and Louis Again』(Verve-1957)をカップリングした特別仕様のもの。「アゲイン」はもともと2枚組ですのでこのボックスは3枚組ということになります。56年制作のアルバムがこのボックスのA,B面、57年の「アゲイン」がC~F面ということになります。検証はしていませんが、恐らくこの作品はCDの時代も含めていろんな体裁で発売されたのであろうと想像します。セットを比較するとドラマーがバディ・リッチからルイ・ベルソンに代わっただけで、サッチモのペットを含めたクインテット編成のコンボに乗せてエラとサッチモのヴォーカルが楽しめるという何ともゴージャスな作り。云ってみれば箱にしたことによってカップリングされた企画物ということになるのですが、この統一感のある流れはメンバーが最少のドラマーの変更のみということが幸いしているような感じです。

改めて聴きながら、あまりにも贅沢で極上のアルバムということを再認識します。二大ヴォーカルのスタイリストが、往時の最良のメンバーを率いて共演しているのですから悪かろう筈もありません。いかに凡庸な愚耳を持つ私でも聴く前からコレは音が判ります。至福の30曲がパッケージされており充実の約120分が堪能できます。イカレ耳で曲の紹介もおこがましいので申し訳ないですが今回は放棄します(笑)。そして今宵はコレで一杯飲ります。では、さようなら。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/19(水) 00:13:04|
  2. Vocal
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#399 For Children/Eero Koivistoinen (Otava-CD)

Eero Koivistoinen


1.Five Blue Tones
2.For Children Ⅰ
3.For Children Ⅱ
4.For Children Ⅲ
5.Bitter-Sweet
6.Folk Song arr. EK
7.Boots & Roots
8.Roots & Boots

Eero Koivistoinen (ts,ss,arr,.comp,) Mike Koskinen (tp) Attila Berger (g)
Jukka Tolonen (g) Don Bane (p,el-p) Pentti Hietanen (p,el-p) Eero Ojanen (p,el-p)
Pekka Sarmanto (b) Esko Rosnell (ds)

Rec-1970



フィンランドの巨人、イーロ・コイヴィストイネンの稀少な作品が、ちょっと前にJazzpuuというふざけた響きの名前のレーベルから復刻されていたので取り寄せてみました。

この作品と同時に『Odysseus』(Otava-1969)というジャズ・アルバムが復刻されていて、今日取り上げるコレはこのアルバムの一年後の作品にあたります。

『For Children』はひと言で云えば斬新、あるいは新鮮。この時期のジャズは様々なスタイルのものが派生していた時期で、イーロのスタイルにも『Odysseus』に比してもアプローチの違いが見られます。HMVのサイトには、「プログレッシブ」やら「スペイシー」やらの惹句がならんでいますが結構納得させられる部分と、それだけでは済まない奥の深さも感じ取れます。

ひょっとしたらフュージョン的扱いをされる作品なのかも知れませんが前述の通り一筋縄ではいかない構成になっており、自分としては異を唱えコレはジャズと断言したいです。特に1曲目などはエレピを中心としたサウンドが土台にあり、ギターのカッティングが連なり、エコーが掛かったペットやサックスが響き渡ります。この当時の感覚で近未来を表現したようなサウンドといった風情の作品で、多少の古臭さは感じますが充分楽しめるものであり、まさに「スペイシー」な音楽であるため、インパクトの強さからそのようなイメージが付きがちです。でもそれ以降の曲に関しては、組曲になっているタイトル曲の2~4曲目などはアプローチは怪しいものの、ジャズと云えるサウンドで、しかも質の高い演奏です。5曲目なども見事なジャズでコイヴィストイネンのソプラノに痺れます。

あまり先入観を抱かずに接することがこの音楽を楽しめる鍵となるような気がします。4ビート以外受け付けない方には無理なのかも知れませんが、それは勿体無いことだと思いますよ。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/18(火) 01:52:32|
  2. Tenor Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#398 Trouble Shootin'/Stefano di Battista (Blue Note EMI Music France-CD)

Stefano di Battista


1.I Will Love You
2.Midnight Blue
3.The Serpent's Charm
4.Under Her Spell
5.The Jody Grind
6.Echoes of Brazil
7.Alexanderplatz Blues
8.Essaouira
9.Weather or Not
10.This Here
11.Trouble Shootin'

Stefano di Battista (as,ss) Baptiste Trotignon (hammond B3-org)
Fabrizio Bosso (tp→only2,4,5,8,9,10) Russell Malone (g→only1,5,6,7,11)
Nicola Stilo (fl→3,6) Eric Legnini (p→only11) Eric Harland (ds)

Rec-2007



コレは実に注意を惹きつけられるアルバム。聴いていてワクワクする。全体を支配するステファノ・ディ・バティスタのアルトとソプラノ、そして音楽のベースには強烈なインパクトのバティスト・トロティニョンのハモンドが。

固定はリーダーのバティスタとトロティニョン、ドラマーのハーランドのみ。曲によって様々なゲスト(といってよいのか?)が彩を添える。しかもメンバーが豪華(個人的に!)。インパクトの高さはやはりファブリツィオ・ボッソか。闇を切り裂くようなペットが乱入してきます。そしてオルガンにマッチするラッセル・マローンのギター。ニコラ・スティロのフルートは空気感を一変させます。とにかく冒頭に述べたようにワクワクさせられる音作りに参ってしまいます。エリック・レニーニまでピアノで一曲参加。そしてエリック・ハーランドの確実に耳を捉えるドラミングが堪らない。しっかりと全ての曲で主張しています。当方にとって嬉しい一枚となりました。

しかも編成を見て予想する通りのイージーな音が出てくるわけではなく、かなり深みのある個性的なサウンドです。オルガンが効いているのでグルーヴ感が全体を支配していますが、黒人オルガニストが演るようなアーシーさではなく、やはりヨーロッパらしさが滲み出た爽やかな部分と、スピード感のあるエネルギッシュさが混在したなかなかの代物です。オススメ。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/17(月) 00:23:45|
  2. Alto Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#397 Mama too Tight/Archie Shepp (Impulse)

Archie Shepp - Mama too Tight


A
1.A Portrait of Robert Thompson (as a Young Man)
a) Prelude to a Kiss, b) The Break Strain - King Cotton, c) Dem Passes

B
1.Mama too Tight
2.Theme for Ernie
3.Basheer

Archie Shepp (ts) Tommy Turrentine (tp) Roswell Rudd (tb) Grachan Moncur III (tb)
Perry Robinson (cl) Howard Johnson (tuba) Charlie Haden (b)
William Godvin "Beaver" Harris (ds)

Rec-1966



sheppさんにコメントを頂戴しましたらアーチー・シェップが聴きたくなりました。以前は『Attica Blues Bigband』(Blue Marge)のライブ盤や、マックス・ローチとのデュオ『Force』(Uniteledis)を取り上げました。今回取り上げる『Mama too Tight』は実は同じものを2枚所有しています。厳密に云えばモノのオリジDJ盤とステレオの2ndの違いがあるのですが。

ココからはちょっと余談になります。当方がモダンを中心としたジャズを本格的に聴き始めたのは高校生の時からです。それ以前は家がスウィング&ディキシーの流れる環境であった為、しっかりとそれまでの下地が沁み込んでいます。当時神奈川県の逗子というところに住んでいて、レコードを本格的に買うようになったのがこの頃です。そこから横須賀に遠征して、ドブ板通りにあった「Waterland」という輸入盤屋でナイスプライス・シールが貼ってあるような、いわゆる名盤である米盤を中心に買い漁ることになります。土地柄米兵などが多く来ていた記憶があります。

それから大学に進学し、ユニオンや石丸、トニイやJAROなどを中心とした都内を中心としたレコ屋漁りをするようになるのですが、その時期には既に数百枚のレコードを所有するようになっていました。当時はCDが出始めの頃でしたが、CDはとにかく学生には高かったのとプレーヤーも高価だったため、安価な中古LPと国内盤新譜LPを中心に買っていました。当然ネットもないので、常にレコ屋に出向いて購入するのですが、そうなると手持ちの把握が徐々に困難になってきて、500枚を越えたあたりからダブらせる確立が多くなってきます。卒業し社会人となり、同じように継続して購入していたら、元来の注意力散漫と購入のタイミングを逃すまいとイキんだ結果、ダブりが数十枚まで膨らんできました。高校の頃からの同級生でフュージョン好きだった友人がジャズにも興味を持ち始めていたのと、叔父からマイクロのプレーヤーを貰ったとのことだったので、良いタイミングと思い30数枚だったと思いましたがダブりをプレゼントしました。

それから数十年経ち今現在はLPをほとんど買わず、買ってもネットで引くため自分の所有と照らし合わせることが出来る為ダブることはありませんが、一旦クリアにしたはずの重複分を、その後も少数ではありながらも同じ過ちを犯し続けた結果、このような形で未だに抱えています。

特にインパルス盤というのは重厚な装丁でガッチリとコーティングが掛かっているものがあり、超有名盤やレア盤を除けば比較的安価で購入することが出来た為、何気に手に取る回数が増えるレーベルでした。特にフリーは価格設定がどちらかといえば低かった為、このシェップのように重複するケースが侭ありました。気に入った作品は誤って重ね買いするようなことはないですが、自分の感覚にフィットしにくい作品などは、時間が経つにつれて購入したかどうか分からなくなることがありこんなことになってしまいました。長々と聴き込みが足りないのを露呈させるようなことを書いてしまいましたが、その分といってはなんですが現在の復習が楽しくて充実しています。

フリー全盛時には比較的大編成を率いて演奏したシェップですが、ココでもオクテット編成でダイナミックで豪快な作品です。常々シェップには愛嬌を感じているワタクシですが、この作品もA-1のように怒涛のフリー・サウンドの中に挟み込まれたマーチのような演奏が垣間見える時はこちらの顔も弛みます。A-1は組曲になっているのですがなかなか展開が読みにくくトータルで押し寄せる音塊は迫力があります。タイトル曲のB-1は楽しい演奏です。B-2もメロディをハッキリさせたサウンドで耳に残ります。B-3もシェップ独特のキュートなアンサンブルを披露しています。特にB面3曲は解り易くフリー・サウンドの中でも楽しい即興を見せており、このあたりはシェップが持つ大きな要素のような気がします。

シェップは近年も精力的に作品を出しているのですが、随分とこの当時とは違った印象を受けるラインナップで、編成の妙ともいえるような作品も見受けられ、最近はどのような感じになっているのか興味があります。なんとなく相当なイメージチェンジを図っているような、または既にかなりの変化を遂げているような気がするのですが、近作が全く手付かずな状態である為未知なる箱を開けてみたい衝動に駆られます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/16(日) 00:19:38|
  2. Tenor Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#396 Ira, George, and Joe/Joe Pass Loves Gershwin (Pablo Today)

Joe Pass - Gershwin


A
1.Bidin' My Time
2.How Long Has This been Going on
3.Soon
4.Lady be Good
5.But Not for Me
6.A Foggy Day

B
1.It's ain't Necessarily so
2.Love is Here to Stay
3.'S Wonderful
4.Nice Work if You Can Get it
5.Embraceable You

Joe Pass (g) John Pisano (rhythm-g) Jim Hughart (b) Shelly Manne (ds)

Rec-1981



ジョー・パスもこのくらいの頃になれば、デビュー時の旧作に比して変化があるかなぁと思ってみたのですが、とりわけそんなことはなくいつもの彼であることにホッとしたり、苦笑したり。

彼も1994年に亡くなるまで結構な数の作品を残しており、60年代前半から本格的にレコーディングをしています。彼の奏でる固めの音が当方はかなり好みなのですが、実はあまり作品を所有していません。今後徐々に彼の足跡を辿っていきたいと思っています。

そもそも楽器をやらない為プレイヤー的視点で音楽を聴けない当方としては、技術面に言及など出来るわけもなく専ら音やバランスに反応するのですが、ジョー・パスは前述の通り、どちらかというとソリッドな音を奏でるギタリストであると思っていて、マイルドでふくよかな音を奏でるアーティストとは一線を画しているような気がします。

コレはタイトル通りガーシュウィン集で、比較的馴染みの曲目が並んでいます。またジョン・ピサノのリズム・ギターを配していることにより、パスのソロを一段と引き立たせています。またこのカルテットではベーシストが効いており、卓越したベースは二人のギタリストを的確に導きます。またアルバム全体で見れば編成に変化をつけていて、A-2はギター&ベースのデュオであり、A-4は2ギター&ドラムスのトリオ編成、A-6は2ギターのデュオ、B-5はパスのソロになります。

ジョー・パスという人はWikiによると独学でギターを習得したそうですが、なかなか味のある独特なプレイで癖になります。やっぱりオーソドックス過ぎるものよりスタイリストのほうに当方の興味が沸くのは習性なのかもしれません。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/15(土) 17:47:07|
  2. Guitar
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#395 Folk's Songs/Tain & the Ebonix (Dark Key Music-CD)

Tain & the Ebonix


1.Samo c
2.Rotation
3.Ling's Lope
4.Seed of Blakzilla
5.Laura Elizabeth
6.Galilee
7.Blues 4 Curtis
8.Rotation Ⅱ
9.Same Page...
10.Blasphemy

Jeff "Tain" Watts (ds,perc) Marcus Strickland (ts,ss) Christian McBride (b,el-b)
David Kikoski (p) Juan Tainish (vo→only9) David Gilmore (g→only7,9)
Henry Hey (key→only6,7,10) Samuel Torres (perc→only10)

Rec-2006



来週この連中が都内でライブを行うのですが、無条件で是非見に行きたいと思っていました。が、この時期の遠出は当方にとって不可能であるのでじっと我慢の子でなければなりません。コレは悔しい。まだチケットが何とかなるというのに・・・。

ジェフ・ティン・ワッツのエボニックス名義のアルバム。今回の来日メンバーもエボニックスの面々でジェフ・ワッツ、マーカス・ストリックランド、デヴィッド・キコスキ、クリスチャン・マクブライド。

個人的にかなり反応するメンバー。ワッツの的確な超絶ドラムはもちろんのこと、マクブライドのウネりながら走るベースも見たい。キコスキはクリス・クロスで発表されている一連のアルバムが好かったし、一番に気になるのがストリックランドのサックス。

新譜とともにココ最近のジャズを遡って聴いているものにとって、ストリックランドは気に入ったアルバムにかなりの確立で顔を出しており、且つその存在感はリーダーを食う勢いの素晴らしい演奏を多く残しています。フレッシュ・サウンド・ニュー・タレント(FSNT)に残した自身のリーダー作の出来も上々で、クリス・ポッターとともにかなり気になる存在となってきました。初めて聴いたのはFSNTのロバート・グラスパー盤だと思うのですが、彼がFSNTに残した2枚にもグラスパーが参加しています。エネルギッシュなテナー、その対比のように奏される澄んだクリアな音色のソプラノも共に耳目を惹かれ、このアルバムではテナーの土臭さもこのセットの効果なのか他の作品よりも際立っているように聴こえます。

このアルバムでは数曲にゲストが参加していますが、基本のエボニックスでの4人の演奏は全く揺るぎなくティン特有のビートが放出されておりマクブライトのベースも実にテクニカルです。キコスキもサラッとせず粘り気を含んだピアノで何ともマッチしています。ギターなどのゲストが入る後半の曲では、よりワイルドになりハードな演奏になります。

何かと理由付けしてライブに向かいたい欲求を抑えるのは大変です。確実に後に自分に返ってくるためオッサンは自制するのです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/14(金) 01:22:31|
  2. Drums
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#394 Jazzxperience/Jacob Christoffersen (Stunt-CD)

Jacob Christoffesen - Jazzxperience


1.True Forest
2.Scoland
3.Ma Lumiere
4.Millenium Waltz
5.Good Fortune
6.Harrisville
7.Elvis Has Left the Building
8.Portrait of K.
9.Harry's Way Out

Jacob Christoffersen (p,org) Claus Waidtlow (ts) Jonas Westergaard Madsen (b)
Mikkel Hess (ds) Niclas Knudsen (g,tres→only1,2,6)

Rec-1999



名前絡みでもう一件、デンマークのヤコブ・クリストファーセンのアルバム。

そもそもの大前提として、外国の名前・地名等、日本語で正確に表記すること自体不可能であることを承知の上で、日本に紹介されることの少ないミュージシャンのカタカナ表記への難しさを実感します。先日ウェブで読んだ原田和典氏の「JAZZ徒然草」でのドン・ファガーキスト(Don Fagerquist)の文章でカタカナ表記のことが触れられていました。

例えば当方の手元にあるジョン・マクラフリン(John McLaughlin)の初期盤のライナーなどには、彼の表記が「ジョン・マックローリン」と記載されており、今思えば非常な違和感がありますが苦労もよく判ります。これから取り上げることとは若干意味合いは違っているものの、脳内では以下のことを連想してしまったのです。

何故こんなことを言い出すのかといえば、フランスのピアニストのクリスチャン・ジェイコブ(Christian Jacob)の存在で混乱したのですね。ベーシストのテリエ・ゲヴェルト(Terje Gewelt)と共演の多いピアニストで、今年の10月に来日していました。

彼のことをはじめて知ったとき、疑いもせず「クリスチャン・ヤコブ」だと思っていました。でもウェブ上や国内盤では「ジェイコブ」と表記されていて当方の誤りを認識しました。結局は定着していれば正答(かどうか判りませんが)として理解するのですが、初めて紹介されるミュージシャンとかの名前を出生地とかの情報のみで類推し、自分の判断でカタカナで表記するのは実に難しいと実感したのです。

では、国内盤が出ていないこの方は「ヤコブ・クリストファーセン」でよいのか悩みます。ウェブの大勢ではこの表記で正しいようです。では、Pim Jacobs(ピム・ヤコブス)やJacob Young(ヤコブ・ヤング)辺りは分かるのですが、Jacob KarlzonとかJacob Andershovはどうなのでしょうか?JacobsenやJacobsonなんて姓もありますね。例えばMichaelはマイケルやミカエル、ミハエルと読めるのですが、単純にアメリカやドイツの違いで片付けてよいのか、同様の理由で困ります。無難にカタカナ表記しなければいい話ではあるのですが変な執着ですな。

前置きが長くなりましたが、ヤコブ・クリストファーセンのこのアルバムは前回取り上げた『Facing the Sun』(Stunt)が素晴らしかったので遡って聴いてみようと思い取り寄せました。ココではピアノの他にオルガンも弾いており、前回のピアノ・トリオと違いサックスやギターも入っているので雰囲気がだいぶ違います。しかしながら電気を導入するのはピアノ7、オルガン3くらいの割合でしょうか。中でもエレクトリックなサウンドに印象が行きがちですが、いわゆるフュージョンであるとかジャズ・ロックとは若干違い、正統的なジャズにエレクトリックを導入したアプローチと表現したらよいでしょうか。中には7曲目のように、かなりヘビーでグルーヴ感の爆発した音もありますが。結論を云うと最高にカッコよくゴキゲンなサウンドで、何度も聴いています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/13(木) 00:06:04|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#393 It's a Blue World/Mel Torme (Bethlehem)

Mel Thome


A
1.I Got it Bad and That ain't Good
2.Till the Clouds Roll by
3.Isn't it Romantic
4.I Know Why
5.All This and Heaven too
6.How Long Has This been Going on

B
1.Polka Dots and Moonbeams
2.You Leave Me Breathless
3.I Found a Million Dollar Baby
4.Wonderful One
5.It's a Blue World
6.Stay as Sweet as You are

Mel Torme (vo) Al Pelleglini (cond,)

Rec-1955



最近ヴォーカルものを聴く時、敢えて男性ヴォーカルを選んで聴くようにしている。深い意味は全くなく単に気分の問題であるのですが。

多作家メル・トーメの作品の中でもジャケットが有名な一枚。波打ち際の足跡を、タイトルに掛けてブルーにコーディネイトしたゴールドブラットの手腕は秀逸と言うほかないですな。さて内容はどうでしょう。

甘いです。ストリングスをバックに唱い上げるトーメの喉は甘くて参ります。そもそもこの作品はラブ・バラード集ですので当然です。もちろん悪い意味で言っているのではなく、この上なく上質な声はヴェルヴェット・ヴォイスといわれるほどの持ち主ですのでその真意が解ろうというものです。またコレを聴く時期としては内容の関連はさておき、今は最良の季節であるなぁと感じます。湿気ジットリの真夏には合いそうもない気がします。安普請の家でも暖房に火を入れながらこういうものを聴いているとまんざらでもないなぁ、と思いつつアルコールが欲しくなります。

前から気になっていたのですが、シカゴ生まれのトーメの名前の「E」の上に点が付いています。物事を知らない人間の表現方法ですので、このような云い方になってしまい失笑ものですがご勘弁下さい。まぁ調べれば解る事なのでしょうが未だに彼のルーツ等が気になりつつ現在に至ります。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/12(水) 00:09:51|
  2. Vocal
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#392 12 !/Sonny Stitt (Muse)

Sonny Stitt - 12 !


A
1.12!
2.I Got it Bad
3.I Never Knew
4.Our Delight

B
1.The Night Has a Thousand Eyes
2.Blues at This Tempo
3.Every Tub

Sonny Stitt (as,ts) Barry Harris (p) Sam Jones (b) Louis Hayes (ds)

Rec-1972



ソニー・スティットの「12!」を聴くにあたり、このアルバムについての調べ物をいろいろとしてみたら面白い事実を知りました。

まず、「12!」はこのレーベル「ミューズ」の第一弾作品として企画されたアルバムであること。ちなみにこの作品のレコード番号は5006ですが筆頭の5001はジェームス・ムーディのようです。そしてタイトルの「12!」は録音月日(1972年12月12日)と12小節形式からきていて、プロデューサーのドン・シュリッテンが命名したとのこと。首を突っ込まなければわからない事実を知ることはとても面白いものです。

またウェブ上でミューズ・レーベルのディスコグラフィーを見つけたので、ついでにスティットが何枚このレーベルに作品を残しているのか調べてみる。彼はこの作品から亡くなる1982年までミューズから作品をリリースしています。

『12!』(5006-'72)、『The Champ』(5023-'73)(5429としても再発)、『Mellow』(5067-'75)、『My Buddy : Sonny Stitt Plays for Gene Ammons』(5091-'75)、『Blues for Duke』(5129-'75)、『Sonny's Back』(5204-'80)、『In Style』(5228-'81)、『The Last Stitt Sessions, Vol.1』(5269-'82)、『The Last Stitt Sessions, Vol.2』(5280-'82)の9枚。また番外としてコブルストーン・レーベルの作品から2枚『Constellation』(5323-'72)、『Tune Up』(5334-'72)がミューズで再発されています。吹き込みを時系列で見ていくと、途中で5年のブランクがあるのは健康状態が問題だったのでしょうか。復帰作は「ソニーズ・バック」で80年にカムバックしています。

というわけでミューズの幕開けを記録したこの作品、スティットは実に軽やかで快調です。彼はアルトを中心にココではテナーも使用しています。バックはお馴染みのメンバー、バリー・ハリス率いるトリオがバックアップ。コブルストーン盤の2枚から続けて見ていくと、ドラマーだけ変更されていることが解る。アラン・ドーソン→ロイ・ブルックス→ルイ・ヘイズという変遷です。タイトル曲のA-1とB-2がスティットのオリジナルで他は比較的メジャーな曲が演奏されています。全体にみなぎる爽快感が気持ちいい好盤です。

以前Sonnyさんにお教え戴いた、スティットの作品でのドン・シュリッテン-バリー・ハリス三部作として、コブルストーンの2枚と「12!」のうち、『Constellation』(Cobblestone)は未だに手元にありません。『Tune Up』は所有しており結構気に入って聴いているので、何とか流れで通して聴いてみたいものです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/11(火) 00:10:51|
  2. Alto Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

#391 Dark to Themselves/Cecil Taylor Unit (Enja)

Cecil Taylor Unit


A
1.Streams

B
1.Chorus of Seed

Cecil Taylor (p) Raphe Malik (tp) James Lyons (as) David S. Ware (ts)
Marc Edwards (ds)

Rec-1976



今日はセシル・テイラーな気分だったのでコレを聴く。年末なので気合を入れてもらう為に彼の洗礼を受けます。なんだかよく判らないことを言っていますなぁ。すみません。

フリーらしく、両面一曲ずつというのが潔い。と思ったらCDでは「Streams and Chorus of Seed」という一曲のみである。なるほどA-1でのとって付けたようなエンディングの拍手がわざとらしい。調べてみればなんと60分一本勝負の演奏だったようで。しかし激しい連中ですなぁ。彼の作品は結構所有していますがコレはかなりハードでガツンと来ます。当時のユーゴスラヴィアで行われたジャズ・フェスでの実況録音。実際のところこのアルバムは代表作のひとつとして扱われていることが多いようです。

このアルバムを語るのに結構触れられていることがベーシストがいないということ。指摘がないと気がつかないぐらいにエキサイティングで怒涛の攻撃。セシル・テイラーは打楽器の如くピアノを叩き、管は嘶き、ドラムが空間を埋め尽くします。時折挟み込まれるテーマに安心感を覚えつつ、一瞬の閃きに賭ける連中の咆哮に興奮します。少しずつ鍛えられてきたフリー耳も結構こなれてきました。自分で言うな、ですが。

しかしながらA面23分、B面26分、残りの10数分が削られていて便宜的に演奏を真っ二つに切り裂いてあるわけで、これをぶっ通しで聴けるCDにある意味猛烈な興味を覚えます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/10(月) 00:03:05|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#390 Together !/Philly Joe Jones & Elvin Jones (Atlantic)

Philly Joe Jones & Elvin Jones


A
1.Le Roi
2.Beau-ty

B
1.Brown Suger

Philly Joe Jones (ds) Elvin Jones (ds) Hank Mobley (ts) Blue Mitchell (tp)
Curtis Fuller (tb) Wynton Kelly (p) Paul Chambers (b)

Rec-1961



コレを初めて手に入れたとき、まずメンバーを見て何と贅沢な布陣だろうかと思った。録音は61年。モダン・ジャズの王道を引っ張った面々が集っている。そして冠に据えられたドラマー二人。大いなる期待をして聴いてみてスカシを食らい、自分の思ったようなサウンドでなかったこの作品に不満を持ち、正直言うと長い間死蔵していた状態でした。ただ、久しぶりに聴いてみると全然印象が違ってくるから面白いものだなぁと思います。

マイルスとともに活躍したフィリー・ジョーと、コルトレーンの元で存在感を示したエルヴィンが、折しもココに相まみえるのはワクワクせずには居れないというものです。そういう勝手な期待を過剰にすると反動でダメージを受けるんですね。勝手にね。

当初この作品に関しては、もう絶対にドラム・バトル物だと決め付けていたので、出てきた音にちょっと戸惑い違和感を感じていました。このあたりの事はライナーにも触れられていて、そもそもタイトルが「トゥゲザー」であり「ヴァーサス」にあらずで、「対決」ではなく「協調」であるとの解釈が正しいとの言及が。なるほど単純な思考回路を持つ人間の早合点と云えばそれまでですが、なんとも「対決」を連想させやすい組み合わせではあると思うのですが。思いませんか?

ツイン・ドラムもので、当然ドラム・ソロの比重は相当に高いです。感情的なドラムではなく計算されたドラムを交互にソロで挟み込んだと云えば解りやすいでしょうか。で、互いが「協調」したドラムとして聴いてみれば実に抑制されたクールなドラムに聴こえるから本当に単純なものです。改めて聴けばA-1のようなイカしたテーマを持つ格好よい曲の良さに何故気づかんのかと思うくらいです。

今更ながらドラムに耳目を惹かれるのではなく、トータル・サウンドを楽しむのがこのアルバムに対する健全な姿勢と悟ったのでした。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/09(日) 01:29:28|
  2. Drums
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#389 Circles/Jesse van Ruller (Criss Cross Jazz-CD)

Jesse van Ruller


1.One
2.Circles
3.Here Comes the Sun
4.Black Dahlia
5.33 Waltz
6.Zoab
7.Gone With the Wind
8.Secret Champ

Jesse van Ruller (g) Seamus Blake (ts) Sam Yahel (hammond-B3-org)
Bill Stewart (ds)

Rec-2002



大好きなアルバムで良く聴いているのですが、コレは何といってもジェシのオリジナルの8曲目が堪らない。ジェシ・ヴァン・ルーラーのオルガン入りカルテット。

まずこの編成に惹かれる。テナーがフロントを張りオルガン+ギターが絡むという当方にとっての最強の編成。ギタリストがリーダーですが役割は対等です。大方のオルガン入り作品と同様ベーシストはおらず、その分ハモンドが縦横無尽に駆け回ります。とてもソウルフルな作品で、テナー、ギター、オルガンが存分に持ち味を発揮しており、ドラムの抑揚により三者が様々な表情をみせます。

特にココでのサム・ヤヘルのオルガンを気に入っていて、全体のサウンドを見事に統率したプレイが光っており、特有のグルーヴ感は実に心地よくトータル・サウンドから鑑みても彼の発するウネリは超然と屹立しております。ジェシ・ヴァン・ルーラーのギターがそれに絡む様は快感で、シーマス・ブレイクのテナーはテクニカルとは云えなくともこの演奏に実にマッチしており最高の効果を挙げています。

全8曲中、7曲目を除く残り7曲がメンバーのオリジナルで占められており、ワイルドなものからリリカルなものまでメリハリのついた聴き応えのある内容です。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/08(土) 01:22:25|
  2. Guitar
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#388 Presenting "Cannonball"/Julian Cannonball Adderley (Savoy)

Julian Cannonball Adderley


A
1.Spontaneous Combustion
2.Still Talkin' to ya

B
1.A Little Taste
2.Caribean Cutie
3.Flamingo

Julian "Cannonball" Adderley (as) Nat Adderley (cor) Hank Jones (p)
Paul Chambers (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1955



そもそも楽しいものに目がないので、キャノンボールと云うと『Mercy, Mercy, Mercy !』(Capitol)がライブということもあって好きであり、また違う面をみせるエヴァンスとやった『Know What I Mean ?』(Riverside)などをよく聴いていました。殆どマイルスのアルバム扱いされている『Somethin' Else』(Blue Note)などの超然とした作品もありますが。

ビックネームらしく当方の棚にも沢山の作品が刺さっているのですが、他のものをあまり聴いてきませんでした。キャノンボールを初めて取り上げるにあたり、棚の前で抜き差しをやっていたらこのジャケットのインパクトに負けてコレを今日は聴いてみようと思いました。

キャノンボールの初期の録音とのことで、荒さが目立つのかと思ったがそんなことはなく流麗なアルトはハリがあり、多少の派手さも併せ持っています。颯爽と登場する弟のコルネットと相まって若々しさの漲る艶やかさは気持ちのいいものです。若干エコーがかったホーンの音色が、ハンク・ジョーンズ・トリオのしっかりとフロントを引き立てる渋いバッキングにバックアップされて好調です。

キャノンボールはこれ以外にもまだまだ沢山の復習をしなければならない盤があるのですが、好きな音楽をアレやコレやと試すのは楽しいものですね。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/07(金) 01:41:43|
  2. Alto Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#387 Mosaic Man/Henri Texier Azur Quintet (Label Bleu-CD)

Henri Texier


1.Mosaic Man
2.The Lost Kids of Nairobi
3.Mr. Freeman
4.Fertile Danse
5.Twiga and Puntamilia
6.Ape, Dog and Tiger
7.Out of the Lights
8.Cap Esperance
9.Happy Daze
10.Awa
11.Russ and Jim
12.Togo

Henri Texier (b) Sebastien Texier (as,cl) Glenn Ferris (tb)
Bojan Zulfikarpasic (p) Tony Rabeson (ds)

Rec-1998



このレーベルらしく、一筋縄ではいかない代物ですが私は好きですよ。重ためのテーマを持ったナンバーが比較的多く並んでいますがこのアプローチは悪くないなと思っています。

アンリ・テキシェ(テクシェ)のクインテット。そもそも詳しくないので心許ないのですがこの時期のテキシェの参加する作品には民族的なもの(特にアフリカ)を題材にしたものが多いような気がする。このアルバムもジャケットにはシマウマが、タイトルもアフリカを連想させるものが散見されます。

演奏はダークな曲調のものが割と多めで、その中で垣間見える正統派なアプローチがその反動で面白く感じられます。露骨な土着的奏法で演奏されたものではないので決して聴きにくいものではありません。息子のセバスチャン・テキシェが参加しており、グレン・フェリスのトロンボーンとともに一癖ある旋律を醸し出します。ボヤンZのピアノはでしゃばらず彼の色が滲み出た演奏で、リズムの二人は殆どがオーソドックスではあるのですが、アフリカを思わせるプリミティブなビートが散見されたりして興味深いところもあります。

最近クセの強いものに惹かれ気味で、このレーベルはその欲求を満たしてくれます。ただ万人にオススメできるような解りやすさは、あまり持ち合わせていない作品が多いことを付け加えておきます。



オススメ:久しぶりにGyaOを見ていたら、澤野工房の通天閣ライブが何と3本もアップされている。回し者ではございませんが、過去に何度も楽しませてもらっておりとても素晴らしいので紹介しておきます。今年のセルジュ・デラート・トリオ、昨年のジョバンニ・ミラバッシ・トリオ+フラヴィオ・ボルトロ、一昨年の北川潔トリオとココでしか見られない貴重な音源ですので楽しんでみてください。期間限定のオン・デマンドです。特にセルジュ・デラートは9日(日)正午で終了ですのでご注意を。自分の好みはミラバッシ+ボルトロで、特に「Symphomaniax」の導入でのルイ・ムタンのドラムとボルトロのペットの掛け合いは痺れます。以下パーソネルの詳細を列記しておきます。

Serge Delaite Trio (2007)
Serge Delaite (p) Pascal Combeau (b) Jean-Marc Lajudie (ds)

Giovanni Mirabassi Trio + Fravio Boltro (2006)
Giovanni Mirabassi (p) Gildas Bocle (double-b) Louis Moutin (ds) Fravio Boltro (tp)

Kiyoshi Kitagawa Trio (2005)
Kiyoshi Kitagawa (b) Kenny Barron (p) Brian Blade (ds)

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/06(木) 00:25:27|
  2. Bass
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#386 Oh Baby !/Big John Patton (Blue Note)

Big John Patton


A
1.Fat Judy
2.Oh Baby
3.Each Time

B
1.One to Twelve
2.Night Flight
3.Good Juice

Big John Patton (org) Blue Mitchell (tp) Harold Vick (ts) Grant Green (g)
Ben Dixon (ds)

Rec-1965



寒い日には気持ちだけでもホットになれればと思い、久しぶりに濃いと思われるものを摂取。

ビッグ・ジョン・パットンのコテコテ・オルガン・アルバム。のつもりでしたが思ったほど濃いとはいえないような気が個人的にはしています。ただ比較的サラッとしていてもノリの良さは一級品ですね。脇を固めるのはパットンのメンバーでは御馴染みのグラント・グリーンやベン・ディクソン、フロントにブルー・ミッチェルとハロルド・ヴィックというクインテット編成。

「品格を捨てたザ・サイド・ワインダー」とブルーノート・ブックに書かれているディクソンのオリジナルA-1を聴いてみて、「品格を捨てた」は言い過ぎでしょうが確かに似ていると思いました。時期的にヒットにあやかったのでしょうかね。

このアルバムはメンバーのオリジナルで占められており、A-1のディクソン、B-2のハロルド・ヴィック、それ以外の4曲をパットンが書いています。全体的にメロディの優れた聴後に印象の残る物が多く、ブルー・ミッチェルやハロルド・ヴィックのソロ、グラント・グリーンのシングル・トーンとともに、パットンのオルガンが軽快に飛び跳ねる様はなかなか良いものです。

ブルーノートのパットンは5枚ほどしか所有していませんが、その中では圧倒的に『Got a Good Thing Goin'』(BN-4229)が好きですね。この作品のメンバーの爆発の仕方、演奏のキレは半端ないと思います。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/05(水) 00:19:49|
  2. Organ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#385 New Era/Tigran Hamasyan Trio(Nocturne-CD)

Tigran Hamasyan


1.Part 1 : Homesick
2.Part 2 : New Era
3.Leaving Paris
4.Aparani Par (The Dance of Aparan)
5.Well, You Needn't
6.Memories from Hankavan and Now
7.Gypsyology
8.Zada es (You're an ill-fated girl)
9.Solar
10.Forgotten World

Tigran Hamasyan (p,key) Francois Moutin (b) Louis Moutin (ds)
Vardan Grigoryan (duduk→only4,8,shvi→only4,zurma→only8)

Rec-2007



発売を楽しみにしていた作品。到着して約2週間経ちましたが飽きずに繰り返し聴いています。

ジャズに新たな要素が入り込むと違和感を覚えることは無理からぬことかもしれません。当たり前のことですが自身が慣れ親しんできたスタイルというのが各々にあり、その範疇からはみ出してくるものに対して興味を示すのか不快と感じるのか様々であろうし、それにとり憑かれるのか捨て去るのかも人それぞれでしょう。そういう意味ではこの作品からはピアニストの出自が曲によってはモロに感じられる音作りになっています。相変わらず情報収集能力が大いに欠落している為このアルバムに関しても詳しいことに触れようがないのですが、いつものことですので諦めてください。

ティグラン・ハマシアンはアルメニアのピアニストで、これは2ndアルバム。日本でいう成人したばかりくらいの齢だそうな。しかしながらこんなスリリングなピアノはなかなかお目にかかれないなぁと一聴して感じました。ハマシアンはキーボードもプレイしていますが、トータルで見ればスパイス程度の使用で大方の演奏はピアノで押しまくります。基本はトリオ・フォーマットですが2曲だけリードの類と思われる民族楽器が加わっておりエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。ピアノが非常にテクニカルでダイナミックであるのはこのアーティストの持つ資質がただならぬことをハッキリ示しています。またリズムも素晴らしい。どうやらこのムタン兄弟というのは二人でユニット(Moutin Reunion Quartet)を組んで数作をリリースしているようです。

個人的にボヤン・ズルフィカルパシチなどの民族臭の強いアプローチをとる音楽も大好物であり、先日もクレズマーというユダヤ音楽にジャズやヒップポップを融合させたようなデヴィット・クラカウアーというクラリネット奏者のアルバムを聴きかなり衝撃を受けて、未知なる深みにさらに嵌まり込んだ感のある当方にとっては、ハマシアンの音はとても興味深く新鮮でかなり頻繁に聴いています。どんどん興味の裾野が広がっていって収拾がつかなくなってしまいそうです。

この作品はノクターンというフランスのレーベル(でいいのかな?)から出ているのですがこのレーベルのサイトから全曲MP3を試聴できます。かなり異質なもののように取られると本意ではないですし、しっかりとした上質且つパワフルなジャズですので是非お試しを。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/04(火) 00:04:27|
  2. Piano
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

#384 Blues for Easy Livers/Jimmy Witherspoon (Prestige)

Jimmy Witherspoon


A
1.Lotus Blossom
2.Gee Baby, ain't I Good to You?
3.Travelin' Light
4.P.S. I Love You
5.I'll Always be in Love With You
6.Don't Worry 'bout Me

B
1.Easy Living
2.Embraceable You
3.Blues in thye Night
4.Trouble in Mind
5.How Long Will it Take to be a Man?
6.I Got it Bad (and that ain't good)

Jimmy Witherspoon (vo) Pepper Adams (bs) Bill Watrous (tb) Roger Kellaway (p)
Richard Davis (b) Mel Lewis (ds)

Rec-1965,1966



ペッパー・アダムス・クインテットをバックに従えた、ジミー・ウィザースプーンのヴォーカル・アルバム。渋い喉とサウンドが魅力です。

ウィザースプーンのアルバムはこれ以外を所有しておらず例によって良く理解していません。イメージというのは困ったもので、ガナリ系の豪快なヴォーカルを想像していたのですが、スケールの大きさはありつつもシットリと聴かせる喉を持ち合わせていました。バックがコンボであるので選曲の妙が起因してそのように聴こえるのか、それともコレが彼の本質であるのか想像の域を出ませんが、甘さを含んだ伸びのある声はふくよかで、耳に障らないさり気ないフェイクも特徴かと思います。

管の二人はツボを抑えた仕事で、極端に前へは迫り出してはきません。ペッパー・アダムスのプレイはウィザースプーンのヴォーカルへの掛け合いのような効果が抜群に効いていて、ビル・ワトラスのトロンボーンは控えめながらもウィットに富んだプレイで、まさに楽器で歌うが如き奏そうは唱伴には一番シックリくる演り方なのかもしれません。

ケラウェイの唱伴は記憶ではあまり知らないのですがこれは良いですね。比較的難解なイメージを持っていたケラウェイが煌びやかで素晴らしいサポートを見せておりビックリしました。弦の震えまでリアルに聴こえるリチャード・デイヴィスのベースと、スローな曲でブラシを駆使し黒子にまわったメル・ルイスのリズムも見逃せません。

プレスティッジのヴォーカル・アルバムはあまり持っていませんが、実に好感できる渋い内容でした。この手のものをさらにディグしたくなる目からウロコの好盤です。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/03(月) 00:21:39|
  2. Vocal
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

#383 Blue Serge/Serge Chaloff (Capitol)

Serge Chaloff


A
1.A Handful of Stars
2.The Goof and I
3.Thanks for the Memory
4.All the Things You are

B
1.I've Got the World on a String
2.Susie's Blues
3.Stairway to the Stars

Serge Chaloff (bs) Sonny Clark (p) Leroy Vinnegar (b) Philly Joe Jones (ds)

Rec-1956



サージ・チャロフの代表的アルバム。名作との誉れ高い作品ではあるのですが殆ど聴いた覚えがなかったため、理解度は棚に上げて今回はしっかりと聴いてみようと思いました。

改めて見てみると豪華なメンバーですね。しかもワン・ホーンなのでチャロフのバリトンがしっかりと抑えられる、個人的には有難い編成でもあります。ソニー・クラークは日本では人気の高いピアニストですが、こんなところにも入っていたんですね。ソニ・クラはあまり作品の多いアーティストではないというような認識だったのですがそうでもないのかな。

例によって全てを聴いていない状態での発言ですので本質が見えていないと思いますが、このアルバムを聴いていてまず感じたのはチャロフの音域の広さ、バリトンで比較的高音域も出せば、地鳴りのように低域まで沈み込む音があり振り幅の広い音が楽しめます。またこの楽器にしてはマイルドな音色で流暢にメロディが溢れ出てくる様は気持ちのいいものです。

馴染みの曲を多く取り上げており、その多くが軽快なプレイで占められています。控えめながらも主張するソニ・クラのピアノ、ヴィネガーのベースの比重も多く割かれており、一聴で判るフィリー・ジョーのドラムも堅実です。メロディアスなバリトンが満喫できました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/12/02(日) 00:21:15|
  2. Soprano Sax, Baritone Sax
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

Profile


ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


Twitter

ジャズ以外のことをつぶやく機会もあると思いますが、大目に見て下さい。

Clock

Calendar & Weather



Search

Counter

Recent Entries

Recent Comments - Japanese Only

Recent Trackbacks

Monthly Archives

Categories

Link

このブログをリンクに追加する

RSS Feed

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。