イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#500 Sadao Plays Ballads/Sadao Watanabe Quartet and Strings (Takt)

Sadao Watanabe - Plays Ballads (EP)


A
1.They Say it's Wonderful
2.Once Upon a Summertime

B
1.My Foolish Heart
2.Here's That Rainy Day

Sadao Watanabe 渡辺貞夫 (as,fl) Masabumi Kikuchi 菊地雅章 (p)
Masanaga Harada 原田政長 (b) Masahiko Togashi 富樫雅彦 (ds)
and Strings

Rec-1967



奇しくも世間で云う年度末にキリのいい500枚目ということになりました。区切りには箱物を聴いていたりしたのですが今回はちょっと毛色の変わったものを。

日本のジャズを牽引した初期のレーベルとしてタクトは絶対にはずせない重要なレーベルです。タクトが精力的にリリースしこの時代の日本のジャズを沢山記録したのは大変な功績だと思います。それ以前にキングやビクター、テイチク、コロムビア、東芝などの大手からも重要な作品は出ていますが、和ジャズに特化したリリースを先駆けて行ったことは当時の貴重な記録を今に伝えたという意味においても特筆すべき仕事であったと云っても過言ではありません。個人的には「タクト」は後年にその役割を担う「スリー・ブラインド・マイス」とともに、日本のジャズにおいて思い入れのある大好きなレーベルであります。

この『サダオ・プレイズ・バラッド』は、タクトから出ていたLPの『渡辺貞夫 バラードを唄う』(Takt)から4曲を抜粋したEP盤です。オールバックに撫で付けた髪にフルートを吹くナベサダの姿は薄い髭も蓄えていて若々しい。率いるミュージシャンは日本を代表するプレイヤー。そして彼のカルテットのバックにはゴージャスなストリングスを従えています。

チョイスされた4曲はいずれも有名な曲ばかり。A-1のストリングスに乗せて奏でられるアルトは艶かしい。A-2ではこのセレクトの中で唯一フルートの楽曲。B-1はビル・エヴァンスの名演で有名なナンバー。原曲を崩さず吹かれるアルトはこの曲が持つ良さを強調します。B-2のムード満点の哀愁の漂い方も見事です。

ストリングス入りのアルバムを作るということは制作費が莫大に掛かるということを何処かで読んだ事がありますが、さすがに人気もトップクラスのアルティストですので、このあたりの事情はタクト電機という会社のマイナー・レーベルであるにも拘らず全然問題ではなかったのかもしれませんね。
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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/31(月) 00:07:58|
  2. Japanese
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#499 Inverted Image/The Chris Anderson Trio (Jazzland)

Chris Anderson


A
1.Inverted Image
2.Lullaby of the Leaves
3.My Funny Valentine
4.See You Saturday

B
1.Dancing in the Dark
2.Only One
3.I Hear a Rhapsody
4.You'd be so Niec to Come Home to

Chris Anderson (p) Bill Lee (b) Philly Joe Jones (ds)
Walter Perkins (ds→onlyA-4,B-3,B-4)

Rec-1961



先月の4日、81歳で惜しくも亡くなられたクリス・アンダーソンのアルバムを聴いてみる。アンダーソンは存命中もハンディ・キャップと戦いながら活動を続けてきたピアニストだそうで、このアルバムは彼の稀少なこの年代の記録。全盲、半身不随などの辛い言葉が並んでいる。彼自身のアルバム自体も少なかったようですが、この作品が吹き込まれた60年代前半よりは晩年のほうが精力的に作品をリリースしていたようです。遡れば1950年にはチャーリー・パーカーとも共演し作品が残っているんですね。60年代前半に数枚、その中ではアルト奏者のフランク・ストロジャーの作品でも彼のピアノが聴けるようです。76年にミューズのクリフ・ジョーダンの作品に参加、そして80年代後半から2000年に掛けてNaimというレーベルを中心に複数の作品があるようです。知る人ぞ知るといった存在であった彼が、やはり日本では復刻され陽の目を見たわけで、私もその頃にこのアルバムを購入しています。今のところ自分の手元にあるのはこの一枚のみです。

一聴して個性の塊のようなピアノが出てきて集中してしまいます。自身のハンディと対峙し我流で身に付けたプレイはハービー・ハンコックにも強い影響を与えたそうな。独特のタイムのとり方がセロニアス・モンクを感じさせ癖になってしまう。訥々としたプレイや豪快なプレイが混在しメリハリが効いている。流暢に語るピアノの対極にあり自分のありのままを曝け出した光る個性がこのアルバムの全体を支配しています。一音一音が味わい深くこのスタイリストに強い感銘を受けさせられます。

もっともっと注目されて然るべきピアニストですが、相変わらず作品に接する機会が極端に少ない状況に置かれているようです。これを機に旧譜の復刻を願うところですがかなり望み薄のようにも感じています。このまま忘れ去られるにはあまりにも惜しいプレイヤーです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/30(日) 17:08:28|
  2. Piano
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#498 Now in Vogue/Teddi King (Storyville)

Teddi King - Now in Vogue


A
1.Why Do You Suppose
2.Over the Rainbow
3.This is Always
4.Fools Fall in Love
5.I Didn't Know About You
6.I'm in the Market for You

B
1.You Hit the Spot
2.Something Live to for
3.You Can Depend on Me
4.Old Folks
5.Like a Ship Without a Sail
6.You Turned the Table on Me

Teddi King (vo) Nick Travis (tp) Bobby Brookmeyer (tb) Gene Quill (as)
Sol Schlinger (bs) Billy Taylor (p) Milt Hinton (b) Osie Johnson (ds)

Rec-1955



このアルバムも昨年でしたかCDで復刻されました。その時は同時に復刻されていたミリー・ヴァーノンの『Introducing Milli Vernon』(Storyville)がバカ売れしたそうです。インストゥルメンタル、ヴォーカル関係なく待ちさえすればいずれは手元に来るチャンスが訪れる、どんなにレアと云われているものでも後のタイミングで必ず聴くことが出来る、今はそんな感じを昨今のリリース・ラッシュを見ていて思っています。どうしても原盤でなければ駄目な方にはこんな動きは実質関係ないのかもしれませんが、聴ければどんなフォーマットでも構わない人間としては有難いことこの上ない傾向です。ただ廃盤になるのがとても早いですが。このアナログももちろん10数年前の国内盤での復刻のものですが、もともとライナーすら付いていない仕様でしたが聴ける喜びのほうが勝って雑な仕事でも文句はありませんでした。嗚呼ありがたや。

沢山あるテディ・キングの中でも特別にこのアルバムに愛着がある。自分の好きなバックがコンボであるというフォーマットの部分も大きいかもしれない。4管でアンサンブルを活かしたサウンドはゴージャスであり、ボブ・ブルックマイヤーが光っている。そして要所で出てくるビリー・テイラーの転がるピアノも滋味深い。肝心のテディは若々しく伸びやかでキュート。いい年したオッサンがキュートなどと云うのは歯の浮くような思いだが事実そう感じるので仕方が無い。優しくコントロールされた艶のある声に集中する部分と、身を委ねるが如くリラックスする部分の相反する作用を楽しんでいます。久しぶりに聴いても納得の内容でした。

なんでもヴォーカル盤は近年モノも秀作が目白押しであるようですが、聴くものに条件を付けないで漁り続ける当方としてはなかなか手が回らず指を咥えて眺めているような状態です。果たしていつになったらそれらに首を突っ込める時期が来るのか、お財布に相談を持ちかけるのですが現実はそれ以前の状態でグウの音も出ないというのが正直なところです。

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  1. 2008/03/29(土) 22:08:21|
  2. Vocal
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#497 Bass Face/The Ray Brown Trio Live at Kuumbwa (Telarc-CD)

Ray Brown - Bass Face


1.Milestones
2.Bass Face
3.In the Wee Small Hours of the Morning
4.Tin Tin Deo
5.CRS - CRAFT
6.Taking a Chance on Love
7.Remember
8.Makin' Whoopee
9.Phineas Can be

Ray Brown (b) Benny Green (p) Jeff Hamilton (ds)

Rec-1993



田舎住まいをしているとCD屋に行くことも侭なりません。考えてみればCD屋自体がこの田舎でも減っているような気もする。まぁ出向いても地方のチェーン店であるので国内盤が殆どでチャート重視の品揃え。ジャズに関しては見るも無残な状態で場所すら一発で把握できず、見つけても虚しさしか残らないくらい貧弱な内容。自分の所有している枚数のほうが多かったりする。なのでジャズに関して云えば物色するだけ無駄であると結論付けています。

で、都会に遠征しようと思えば出来ない距離でもないですが東京都心でも単純往復で約3時間掛かるのでなかなか腰が上がらない。それ以前に時間が取れないことも大きいのですが出掛けるのにエラい労力を要します。必然的にネット中心でCDを買うのですが、大方の購入判断の基準でもあろう、内容を知らない新譜や旧譜も興味が沸けば試聴出来なくてもキメ買いはするし、興味がなかった物でもMP3で試聴して思わず発注することもかなりの頻度であったりします。

このレイ・ブラウンはMP3買いです。特にコレを狙っていたわけでもなんでもなく何気なく聴いた1曲目に「おっ、コレは」と自分のアンテナが反応しました。単に「Milestones」がめちゃくちゃ好きだったりするのが主な理由ではあるのですが。しかもライブ盤ときてる。期待して取り寄せてみました。大御所レイ・ブラウンに関しても50年代あたりの録音を知っている程度で相変わらず新録を含めた近年モノに関して全くの手付かず。とはいえこの作品も既に15年も前のアルバムではあるのですが。レイ・ブラウンは90年代から2000年代にかけてこのテラークでかなりの作品を残しているようですね。

このアルバムはカリフォルニアで行われたライブで、レイ・ブラウンを中心に据えたピアノ・トリオ。大御所健在であります。ベニー・グリーンのピアノはチャーミングで歌心タップリで、絡みつく御大のベースは寛ぎを醸しだします。ジェフ・ハミルトンのドラムはリズミックなブラシがいいですね。蒸気機関車のように途切れることなく繰り出される一定のリズムに体を揺すられてしまいます。そしてオーディエンスとの一体感も嬉しい要因です。こういう雰囲気を全面に出されるとまたライブに出掛けたくなってしまいます。

田舎暮らしは案外性に合っているので不満は無いのですが、ネットでなかなか引っ張れない盤が都内のCD屋で普通に棚にささっている光景を毎度のように目撃していると、やっぱり便利な立地が羨ましくなります。でも実のところCD屋にある試聴のヘッドホンが個人的に苦手です。どうしても試し聴きが出来ない自分がおります。十数年前都内に住んでいた頃にはショップに試聴環境があるにもかかわらず、聴かずして購入し失敗したなんてことはしょっちゅうです。結局今まで一度も試聴システムを使ったことはありません。実際に音を確認するためには私の場合はネット環境がベストであるようです。でも物足りないんですよね30秒程度じゃ。

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  1. 2008/03/28(金) 23:38:28|
  2. Bass
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#496 Revelation/Cyrus Chestnut (Atlantic-CD)

Cyrus Chestnut


1.Blues for Nita
2.Elegie
3.Load, Load, Load
4.Macdaddy
5.Sweet Hour of Prayer
6.Little Ditty
7.187
8.Dilemmas
9.Revelation
10.Proverbial Lament
11.Cornbread Pudding

Cyrus Chestnut (p) Christopher J. Thomas (b) Clarence Penn (ds)

Rec-1993



何かしらの楽器をやっていれば音楽の聴き方もかなり劇的に変化していたのかもしれませんが残念ながら全くといっていいくらい経験がありません。幼少の頃エレクトーンを1~2年程やっていましたが転校の為途中で止めてしまいました。後は学校での音楽の時間での経験と社会人になってアコギを手に入れてみましたが3日坊主でそのまま眠っており、買ったギターには悪いことをしました。これからやればいいのですが、己のあまりの不器用さに辟易しておりなかなか手が伸びません。ですので音楽も理論的に聴くことが出来ません。自分の基準は繰り返し聴きたくなるような盤であるか否かの尺度でしかないので、個々についての楽理的な考察を語れないですし自身が理解することもなかなか困難です。

今までにサイラス・チェスナットのアルバムを一枚だけ持っていました。それは『Dark Before the Dawn』(Atlantic-1994)です。このアルバムを否定はしないのですが、上記のような自分の尺度からすれば特筆すべき魅力を得られず、また次の購入に続くような威力も見出せなかった為、その後サイラス自身から離れていってしまいました。そんな中今日取り上げたアルバムを、いつも拙ブログにコメントを寄せてくださるSonnyさんが以前に紹介されていました。その記事を拝読し是非とも確認せねばなるまいとイキんで取り寄せてみた次第です。

多作家であるサイラスの作品のうち未だに2枚だけしか聴けていない状態ではありますが、このアルバムの感想を結論から言えば感性の豊かさにヤラれました。いやぁコレは面白い。そして何とも印象に残るメロディ。何度も聴きたくなる後を惹く美味しさで大変満足しました。実際に彼のアルバムの中でも代表作に挙げられているようです。曲の表現方法をベストに活かしきった名盤だと思います。

2曲目と5曲目以外が彼のオリジナル。哀愁漂うフレーズが素晴らしい1曲目とアップ・テンポで耳に残る2曲目、美味しいフレーズが満載の4曲目やインパクト抜群な高音域を多用した6曲目などは最高です。ソロで奏でるタイトル曲の9曲目もいいですね。リズム陣もメロディの海の中で踊っており実に気持ちがいい。自己顕示に終止することなく楽曲の持つ個性を的確に引き出す演奏に好感が持てます。

これで次に繋がるステップを踏んだわけですがSonnyさんの記事に因ればなかなかコレを上回るアルバムを見つけるのは容易なことではないようです。果たして次のステップを踏めるのかどうか、今現在自分自身でも良く判らない状態であります。
  1. 2008/03/27(木) 23:58:55|
  2. Piano
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#495 Front and Center/Melvin Rhyne (Criss Cross Jazz-CD)

Melvin Rhyne


1.King David I
2.Yesterday's Child
3.All Blues
4.When Lights are Low
5.I Hear a Rhapsody
6.A.P.J.
7.Bamboo
8.I Want to Talk About You
9.Bones
10.Jordu
11.King David II

Melvin Rhyne (hammond B3 org) Peter Bernstein (g) Ray Appleton (ds)

Rec-2006



メルヴィン・ラインを聴いてみた。クリス・クロスから自身の作品としてはコレが10作目。多作家ですねぇ。このレーベルでは1991年からリリースしているようですね。ウェス・モンゴメリーの作品に多数参加したオルガニストですが彼のリーダー作としてはこの作品が初体験。ウェスのアルバムではMel Rhyne(メル・ライン)としてクレジットされているものが殆どですね。しかしながらこんなに精力的に活動しているとは失礼ながら思ってもみませんでした。

そしてクリスクロスの10作全てに関わっているギタリストがピーター・バーンスタイン。物事を推測で語るわけにはいかないのは承知していますが、このくらい長い期間での間柄では阿吽の呼吸でプレイ出来そうですね。実際ノリの良い演奏を展開しています。オルガン・トリオということでベーシストはおらずドラマーにレイ・アップルトンが入っています。このドラマーはメルヴィン・ラインの作品では初出になるようです。

オルガン・ジャズの王道を往くような楽しいプレイが聴けます。パワフルさだけではなく渋さを併せ持ち、ブルージーなトラックなどはベテランの味を感じさせます。ピーター・バーンスタインのギターは派手さは無いものの要所を締めておりメルヴィンのオルガンを巧くのせていく万全のサポートといったところでしょうか。レイ・アップルトンのプレイはあくまでも中心に据えられたオルガンを引き立たせる役割を担ったかのような控えめのサウンドです。

ところで楽器をやらない当方が気になっていたのが「ハモンドB3オルガン」というもの。最近のオルガニストのクレジットには良く見かける名前。70年代くらいまでのクレジットでは見かけなかった気がする。そういえば70年代は「フェンダー・ローズ」が多かったですね。ローズ・ピアノは実物を知っているけれどB3とやらはどんなものであるのか気になって調べてみたらどうやら鍵盤が2段になっており足元にも鍵盤のある見た目がエレクトーンのようなものであるらしい。ハモンド・オルガンのHPを見ればポータブル型と一体型のものがあるようで、移動させるにはなかなか難儀な代物のようですね。そういった場合にポータブルを使用するのでしょうがそれでもゴツイですねぇ。

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  1. 2008/03/26(水) 23:29:24|
  2. Organ
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#494 Hot Menu/Yosuke Yamashita Trio (Frasco)

Yosuke Yamashita - Hot Menu


A
1.Introduction - Rabbit Dance (Usagi no Dance)
2.Mina's Second Theme

B
1.Sunayama

Yosuke Yamashita 山下洋輔 (p) Akira Sakata 坂田明 (as,alto-cl)
Shota Koyama 小山彰太 (ds)

Rec-1979



何やら山下洋輔の「ミナのセカンド・テーマ」と「木喰」が来月に復刻されるようである。最初期の名盤がリイシューされるのは良いことであるので、何の影響力も無いことは承知の上であるがこの名盤の復刻も促したいので敢えて取り上げる。個人的ベスト・メンバーであるこの時期のトリオのニューポート・フェスでの79年のライブ・アルバム。鬼気迫るメンツの息吹が強烈な、圧倒的爆発ライブ。何を表現したいのか解らん文章になっているなぁ。

A-1のイントロダクションに続いて、タイトル通り日本人なら誰でも判るはずの中山晋平の童謡であるこの曲が誰も判らない勢いで解釈されていることはいつもの通り。個性的なリフが強烈で各人のキレも凄いことになっている。のっけからいつもの怒涛の攻撃で連中がワイルドに立ちはだかります。三者のテンションは高くキレまくる坂田のアルトに山下が応戦、終盤には小山彰太の強烈なドラミングに泡を噴く勢いです。アメリカ初見参の山下トリオに観客が度肝を抜かれていることが良く判る実況です。A-2は坂田のアルト・クラリネットが冴える定番曲「ミナのセカンドテーマ」が演奏されている。いつもとはちょっと異質の解釈が面白いです。B面もやはり中山晋平の童謡から「砂山」。ホーン入りの同名アルバムで蔦谷喜一のジャケットが印象的な『Sunayama』(Frasco-1978)がこのライブの前年に録音されておりこの作品に「砂山」と「うさぎのダンス」が前もって演奏されています。この作品をトリオという形で具現化したのがこのライブで聴けるということでしょう。この曲はテーマが原曲であることをハッキリ証明していますが過ぎ去ればいつもの山下節。そのパワー漲るキメ打ちはやはり鍵盤を割る勢いで、そのなだれ込み具合が凄いことになっています。何という破壊力。聴き手の止めを刺すことも忘れません。

御年66歳の山下洋輔氏はそのパフォーマンスも健在で先日も35年ぶりに炎上ピアノを演奏するなどその迫力は留まるところを知りません。いつまでも怪気炎を上げ続けて欲しい稀有なプレイヤーです。

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  1. 2008/03/25(火) 17:19:08|
  2. Japanese
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#493 Transition/John Coltrane (Impulse)

John Coltrane - Transition


A
1.Transition
2.Dear Lord

B
1.Suite
Prayer and Meditation : Day
Peace and After
Prayer and Meditation : Evening
Affirmation
Prayer and Meditation : 4 A.M.

John Coltrane (ts) McCoy Tyner (p) Jimmy Garrison (b) Elvin Jones (ds)

Rec-1965



コルトレーンやマイルスなどのジャイアントになると未発表モノや再編集モノなどがワンサカ出てきて全貌を掴むことが大変です。自分がジャズにのめり込んでいた時期にはリリースされていた大体の音源をその頃の書籍等で把握していたのですが、10数年のブランクを経て改めてジャズの世界に戻ってみれば、ジャイアントと呼ばれるミュージシャンの作品が完全に倍増しており未知の作品が増えすぎて実態を掴めずに右往左往しています。その為ディスコグラフィー代わりにその手の本を購入してみるのですが、その圧倒的な発掘の仕事量に絶句しそれらの作品をこれからトレースしていくことは最早手遅れにも感じられ完全に降参状態です。先ずは気になるものからコツコツと聴いていければと思っています。

未だ全てのスタジオ盤すら聴けていないことを前提で書いておりますが、その一昔前に当方が把握していたコルトレーンの作品の中で好きな作品がこの「トランジション」。コルトレーンの作品に対して好きな順位を付けるつもりもないけれど結構な頻度でコレを聴いていた時期があります。若い頃はテンションの高いA-1に圧倒される為にこの作品をターン・テーブルに載せていたのですが、完全にオッサンと化した今この作品を聴いてみれば、その次にくるA-2の落ち着いたサウンドにグッと来る自分がおります。張り詰めた空気感が凄いA-1の「トランジション」でひとしきりの汗をかいた後にくるA-2のコルトレーンの優しいトーンがオッサンに沁み込んできます。アナログを通して聴けばB面全体がこれまたシリアスな組曲であるのでこの挟まったA-2で人心地するような感じが何とも云えない味わいを生み出しているようです。

このブログのどこかで書きましたが中学生の頃、友達から借りたフュージョンのレコードの中にコルトレーンの『My Favorite Things』(Atlantic)と『Plays the Blues』(Atlantic)が入っており(当時の感覚では紛れ込んでいたというような感覚)、コレを聴いたのがモダン・ジャズへの入り口でした。中学生の自分には何とも表現の仕様が無い得体の知れないモノと云った感じで、ただただ衝撃だけが残り入り込めずにスルーしたのですが、それから一年も経たないうちにグリフィンの『The Little Giant』(Jazzland)の男臭いサウンドでめでたくモダンに開眼したのでした。いつも思うのですがアイドル歌手に熱を上げる年齢でコルトレーンを貸し借りする中学生というのは考えようによっては異様ですが、彼の存在なくして今の自分の趣向は確立しない可能性もあった為、有難いキッカケを作ってくれた同志に未だに感謝しています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/24(月) 17:37:31|
  2. Tenor Sax
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#492 The Philosophy of Urso/Phil Urso (Savoy)

Phil Urso


A
1.Chik-Eta
2.Stop Watch
3.Little Pres
4.Three Little Words
5.My Heart Stood Still
6.Easy Out
7.This Can't be Long

B
1.Wizzards Gizzards
2.Ozzie's Ode
3.Don't Take Your Love From Me
4.She's Funny That Way
5.Lush Tush
6.Where or When

A-1,A-2,B-1,B-2

Phil Urso (ts) Bob Brookmeyer (valve-tb) Horace Silver (p)
Percy Heath (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1954

A-3,A-4,B-3,B-4

Phil Urso (ts) Walter Bishop, Jr. (p) Clyde Lombardi (b) Sid Bulkin (ds)

Rec-1953

A-5~A-7,B-5,B-6

Phil Urso (ts) Bobby Banks (org)

Rec-1954



ジャズを本格的に聴き始めた頃は何もかもが新鮮で、自由になる時間はずっとジャズを掛けていました。最初の頃は手元にある数も少ないので、その少数のレコードをローテーションで繰り返し聴くのですが、徐々に新たなレコードが気になり当然買う量も増えていきそれなりにコレクションといっても差し支えない程度の作品が集まります。そうなってくると一枚に対して割く時間が必然的に少なくなり、特別に思い入れが出来る作品以外は印象も希薄になってくることは致し方ないことなのかもしれません。さらに「次を求めて」という欲求が続く限り好みから洩れた一枚に接する時間はさらに減り、気づけば買ったときに聴いてから数十年針を落としていない作品がゴロゴロと出てきてしまいます。私生活での時間のやりくりが出来にくくなれば音楽からも遠ざからざるを得なくなり死蔵したコレクションが完成してしまいます。

これは全て今までの自分のことであるのですが、ある程度余裕が出来た現在その眠っていたレコードを復習のつもりで一日一枚ずつ聴いていき記録に残しておこうと思い立ったのがこのブログの始まりで一年半近く続けていますが、新たに現在進行形の新しいジャズに嵌った為に聴かなければならない作品がさらに増え嬉しい悲鳴を上げています。ですので手に取る機会がさらに減る作品も必然的に出てくるのですが、逆にかなり長い期間で沢山のジャズが楽しめると肯定的に解釈して今後も気長にやってみようと思っています。

このフィル・アーソも恐らく買った時に針を落として以来棚に挿したままの状態であったと思います。そしてフィル・アーソのことも名前を知っているくらいで他の知識はありませんでした。この作品は三つのセットからなっていて、A,B面の前半4曲にブルックマイヤーのトロンボーン入りのクインテット、中盤4曲がワン・ホーンカルテット、後半5曲がオルガンとのデュオという詰め合わせのようなアルバムです。フィル・アーソのテナーは比較的ソフトな音色で前半のブルックマイヤーのバルブ・トロンボーンとのアンサンブルはマイルドな印象を与えてくれます。ワン・ホーンではウォルター・ビショップとのコンビネーションがなかなかマッチしていて好感が持てます。面白いのは各面の後半に配置されているオルガンとのデュオで、ライナーではあまり評価の宜しくないこのサウンドが、当方には目新しさも相まって耳当たりの良いサウンドを興味深く聴くことが出来ました。ディスコではドラム入りトリオとして記録されているそうですが全くドラムは聴こえません。

フィル・アーソの関連作として『Chet Baker & Crew』(Pacific Jazz)が挙げられていました。手元の盤を見るとチェットとの2管クインテットにティンパニがプラスされている。コレも殆ど聴いていなかったのでこの後楽しんでみます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/23(日) 22:55:43|
  2. Tenor Sax
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#491 Prime Time/Eric Alexander Quartet in Concert (HighNote-CD)

Eric Alexander - Prime Time


CD
1.Blues Like
2.One for Steve
3.Little Lucas
4.Pearls
5.Some Other Time
6.We All Love Eddie Harris
7.Nemesis

DVD
1.Pearls
2.One for Steve
3.Nemesis
4.Little Lucas
5.Blues Like
6.We All Love Eddie Harris
7.Yasashiku (Gently)
8.First Impression
9.Prime Time

Eric Alexander (ts) David Hazeltine (p) John Webber (b) Joe Farnsworth (ds)

Rec-2007



最近はCD+DVDというのが多くなりましたね。国内盤だと限定仕様でDVDを付けていたりするアルバムを良く目にします。このアルバムは米盤ですが通常の仕様でしょうか?商品を訴求するには限定にして付加価値を付けるのは理解しますがやっぱり何時でも同じ体裁で出してもらいたいのは消費者側の本音ではないでしょうか。この作品は新譜ですからいいとして、当方のような後追いでジャズを聴いているものにとっては過去に遡る頻度が多くそのほうが有難いのですが、まぁビジネスですから仕方ないですね。それと再三述べたのですが作品が廃盤になるサイクルの速さにもビックリです。イニシャル・プレスが少ないことも大いに関係があるのでしょうが、1年ともたない発売期間だとアクビをしているうちに機会を逃しているようなことが侭あります。ここのところオーダーしたもののうち4~5年前のものでも発注したものの3分の一程度が廃盤回答で虚しくなります。特に欧州盤はソレが顕著です。これからも新譜だ旧譜だとアチコチうろうろしながら追っかけていくことに変わりは無いのですが、予算の確保と同等に落手することも一番高いハードルになることは今後も避けられないようです。

エリック・アレキサンダーは既に沢山の作品をリリースし名声も獲得しているテナー奏者ですが、後追い男はようやっと彼に接することが出来ました。なので過去の名作を顧みながら書くなどという芸当も出来ません。このライブ・アルバムが初めて聴く演奏である為、今までの比較の対象を持ち合わせていないのでお許し下さい。ずーっと気になっておりましたがこの作品がリリースされることを知りようやくお近づきのキッカケとなりました。

冒頭で言ったCD+DVDという体裁の2枚組で、昨年(2007年)の4月に行われたライブ・パフォーマンス。取り寄せる前に何も調べないことがバレてしまうが、CDとDVDの音源は共通であり曲の編集によって長さも違うような状況になっていることが手元に来て判りました。CDのほうはドラム・ソロを端折ったりとかオリジナルを編集している跡が見えます。CDの収録時間は53分強ですので何ゆえハサミが入っているのか疑問が残ります。両方の盤で重複しないのがCDの5曲目、DVDの7,8,9曲目の3曲です。

感想ですが奇を衒わないオーソドックスなスタイルながらも実に悠然としたプレイに大変感心しました。今さらながら素晴らしいと唸っています。CDでその良さに納得しDVDでプレイを目の当たりにする。贅沢です。落ち着いたコントロールに見入ってしまいます。そして早速他の作品への興味がムクムクと湧いてきました。そしてデヴィット・ヘイゼルタインも収穫でした。他のCDであまり満足を得られなかった彼のプレイが今回触れたことによって新たな感慨を生みました。彼の演奏には下地がしっかりとした手堅さを感じていましたがそれに加えてエモーショナルであり、兎角テクニカルなプレイに反応し易い当方にとっては物足りなさも感じていたのですが、ココではテナーとリズムとのブリッジが見事で熱いスピリットも感じられ彼の本質に触れたような気がしました。ジョン・ウェバーのベースはリズミックでジョー・ファーンズワースのドラムには濃い旨味と渋さを感じました。

ライブの新譜がキッカケとは云え、もっと早く接しておくべきプレイヤーでした。当方にとっては彼の旧作は全てが新譜であるのでこれからも楽しみです。でもその前に頑張って軍資金を貯めないとね。
  1. 2008/03/22(土) 21:34:45|
  2. Tenor Sax
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#490 The Johnny Smith Foursome (Roost)

The Johnny Smith Foursome


A
1.Herro Young Lovers
2.Love for Sale
3.The Maid With the Flaxen Hair
4.Love Letters
5.Tickletoe
6.Good-Bye

B
1.Body and Soul
2.Lover
3.The Boy Next Door
4.Potter's Luck
5.Autumn Nocturne
6.Band Aid

Johnny Smith (g) Bob Pancoast (p) Knobby Totah (b) Jerry Segal (ds)

Rec-1957



ジョニー・スミスというギタリストはこの作品のレーベルであるルーストに多数の吹込みがありますが当方が所有しているのはこの盤だけです。それとこの「フォーサム」には第2弾である同年録音の「Volume 2」があるのですが当然のように同様に聴けていません。手元にあるのはこれとヴァーヴ盤が数枚のみという状況です。

というのも自分にとってジョニー・スミスはそんなに得意なほうではないようです。彼の作品の少ない体験で結論を出すのは早急なのかもしれませんが、次への食指がなかなか伸びないのが現状です。彼が放つ全体的な趣味の良さは理解しているのですが自分の中にはなかなか飛び込んできてくれません。そうは云ってもアップテンポの曲でのピッキングの速さとかには反応するのですが、スローな曲での解釈と曲調が当方にとってはイマイチで若干間延びする感覚があります。あくまでも個人的趣向による部分です。このアルバムでの12曲では指の動きが素晴らしいA-2やA-5などはテクニックの確かさを実感します。またピアノが活躍するB-2なども良い感じです。ただスローな曲でもハーモニクスで奏でられるテーマが印象に残るA-3などはどこか引っ掛かるものがあり素通りできない魅力も持っています。でもトータルで見れば決定的に引き込まれるようなものを見出すことが出来ずになかなか本格的にお近づきになれません。もうちょっと新たなものを色々と試せばいいのですが、その欲求もおきずに現在に至ります。

この所有盤はジャケットも盤もズタボロでよくぞこんな扱いが出来るなぁといった状態です。ジャケットは全辺補修で盤はキズだらけ。音飛びしないだけが救いです。自分の感覚では考えられない扱われ方を米盤ではよく見受けるのですが当事者は何とも思っちゃいないんでしょうなぁ。でもこの盤を買う方も買う方ですね。

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  1. 2008/03/21(金) 22:08:16|
  2. Guitar
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#489 Roamin' With Richardson/Jerome Richardson (New Jazz)

Jerome Richardson


A
1.Friar Tack
2.Up at Teddy's Hill
3.Warm Walley

B
1.Poinciana
2.I Never Knew
3.Candied Sweets

Jerome Richardson (bs→onlyA-2,A-3,B-2,ts→onlyA-1,fl→onlyB-1,B-3)
Richard Wyands (p) George Tucker (b) Charlie Persip (ds)

Rec-1959



マルチ・リードが楽しめるジェローム・リチャードソンのセカンド・アルバム。ワン・ホーンであるためリチャードソンの魅力がタップリ詰まっており、3種の異なった楽器が存分に味わえる贅沢な内容です。個人的にはジョージ・タッカーを楽しむ盤でもあります。名盤の誉れ高い『Us Three/Horace Parlan』(Blue Note)のA-1に収録されているタイトル曲にも負けない太いベースが楽しめる好盤で実に楽しみどころが多いのが嬉しく、忘れた頃に手に取らせてしまう威力を持ったアルバムです。

パーランの「アス・スリー」でタッカーのベースにニヤリとした方はこのA-1も同様の感慨をもたらしてくれるのではないかと考えます。この曲はタッカーの作曲でもありド頭から強靭なベースが飛び出してくる自身の魅力を最大限に生かしたベースの聴き所の多い内容です。リチャードソンはテナーで特徴のある後を引くフレーズを奏で、ワイアンズの転がるピアノも心地よいです。A-2,A-3はバリトンで。スピード感溢れるA-2とスローなA-3の対比が面白い。B-1はこのアルバムで唯一フルートで奏されるトラック。エキゾチックなメロディがフルートにマッチします。B-2は再びバリトンで。ゆったりとしたメロディにバリトンも軽やかに唱います。最後のB-3はテナーに戻ります。このブルースのチャーリー・パーシップのリム・ショットがスコーンと効いていて強力であり短い曲ながらも印象に残ります。

リチャードソンはキャリアの割にリーダー作の少ないアーティストだそうですが、当方もこのレコードが復刻された時に入手し彼のアルバムはこの一枚しか持っていません。結構このアルバムの評価は高いようですが実際に他の作品を聴いてみたいと思わせるくらい気に入っている作品です。リチャードソンのマルチ・リードが聴け、深みのあるワイアンズのピアノにドデカイ音のリズムが楽しめる当方にとっては理想的な内容です。

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  1. 2008/03/20(木) 21:03:47|
  2. Soprano Sax, Baritone Sax
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#488 Transpacifik/Bojan Z Trio (Label Bleu-CD)

Bozan Z - Transpacifik


1.Set it Up
2.The Joker
3.Flashback
4.Run Rene, Run !
5.Bulgarska
6.Z-Rays
7.Groznjan Blue
8.Sepia Sulfureux
9.Niner
10.Purple Gazelle (Angelica)

Bojan Zulfikarpasic (p,el-p) Scott Colley (b) Nasheet Waits (ds)

Rec-2003



ジャズの中でもかなり異色な位置づけの作品を連発するこのレーベルがかなり気になっており、自分にとって異様に入り込んでしまうものと全然受け付けないものが混合して存在しているラベル・ブルーという会社の作品は、なかなか内容を把握するのもおぼつかないくらいMP3等の確認音源が充分に満たされていない為、ある意味クジ引きのような感覚で懲りずに購入しています。そんな中自分のツボをエグってきたのがこのピアニストです。

ボヤンZこと、ボヤン・ズルフィカルパシチのピアノ・トリオ。近作『Xenophonia』(Label Bleu-2004,2005)の前のアルバムがコレ。『Xenophonia』は音が斬新且つ攻撃的で体験したことの無い興奮に喉が渇く思いでしたが、コイツも彼の出自が色濃く出たメロディに締め付けられる感涙の作品。いつものことながら彼の生まれであるセルビアのベオグラードに関しての知識は皆無であるのですが、この音楽を聴いていると、正しいとは云い難いでしょうが漠然としたイメージが湧き上がってきます。この作品でもフェンダー・ローズをスパイス程度に併用していますが極力抑えられており、上記近作よりはアコースティックな響きを主眼に置いた作りがされているような感じがする。そして相変わらずの鍵盤を叩きのめすが如きアタックの強いタッチにゾクゾクしてしまう。かなり無理があるかもしれないけれど、駄耳的解釈ではモンク的要素も微香で漂っているように感じました。100%のうちの3%ぐらいですが。

1曲目や2曲目は大好物であり、1曲目のメロディ・ラインと2曲目の低音の爆発は当方にはなかった発想が満載のものです。4曲目のハードな曲などはフリーの一歩手前で疾走するかのようなアグレッシブさが光る一品です。5曲目のようにブルガリアのトラッドを取り入れてみたり、8曲目のようにスローな曲でも手腕が光る。9曲目の繰り返されるリフにヤられ、10曲目はエリントンで〆る。このピアニストにはエリントン集などを制作して欲しいですね。絶対にマッチすると思うのですが。彼の表現方法は首尾一貫していますが、一辺倒の曲調のものだけではなくヴァラエティに富んだ選曲が楽しく、どちらかといえばこのレーベルの中では色がハッキリしたアーティストであると思います。

実は次作も物凄く期待しているのです。リリースの予定はあるのでしょうか・・・。

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  1. 2008/03/19(水) 22:32:35|
  2. Piano
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#487 First One Up/Darren Barrett (J Curve-CD)

Darren Barrett


1.First One Up (Take 1)
2.Word ! Dr. Byrd
3.Impossible
4.2 to 4
5.Grand Ravine
6.Up Down - Inside Outside
7.Conceta Elfreda
8.A New Day Comes
9.Reflections
10.First One Up (Take 2)
11.Dee's Theme

Darren Barrett (tp) Jimmie Greene (ts→only2,3,4,7,8,9,11,ss→only5)
Kenny Garrett (as→only1,6,10) Aaron Goldberg (p) Reuben Rogers (b)
John Lamkin (ds)

Rec-1999



ジャズにブランクがある者としては、近年出てきたアーティストは未知であるのは当然のことですが、80年代後半ぐらいからジャズから遠ざかっていたので、それらの時期に活躍していたプレイヤーも名前は知っていても殆ど聴いていないに等しく、10年以上の中堅プレイヤーとしてある程度の評価が定まっているようなミュージシャンでも全くと言っていいほど未だに聴けていません。当方にとってはそれら全てが新たなるプレイヤーの位置づけとなるので楽しみも多く嬉しいことですが、あまりにも彼らに対して無知であるため色々調べてみるのですが全く成果が上がりません。このダレン・バレットもそんなミュージシャンです。

生きのいいラッパを聴くのは気持ちがいいですね。ダレン・バレットのリーダー作としてはこれがファースト・アルバム。彼のHPで確認した範囲ではこのレーベルのJ Curveでこの作品を含めた2枚(セカンドは2001年)と、サード・アルバムとしてドイツのレーベルNagel Heyar(ナゲル・へイヤー)から2004年に作品を発表している。ナゲル・へイヤー盤では結構斬新なアプローチでも演っているようです。今までのリリースは3枚のみでいいのかな。リーダー作としてはちょっと間の開いているのが気になるところ。サイドでは結構精力的に活動しているようです。

どちらかというとケニー・ギャレットやジミー・グリーンが気になって調べていたのですが、MP3を聴いていて気合の入ったサウンドが飛び出してきたのでこれは是非にと引っ張ってみました。そしてなかなか骨のある内容に満足しています。

3曲目と9曲目以外は彼のオリジナル。ストレート・アヘッドなジャズを展開しています。ヌケの良いペットにジミー・グリーンのテナー&ソプラノとケニー・ギャレットのアルトが絡み熱いスピリットが迸ります。ハードな曲が好きな当方としては疾走感のある1曲目から全開で来られて狂喜します。この対比になる3曲目のようなメロウなナンバーもなかなか聴かせる奥行きのあるトランペッターで、このアルバムから10年近く経ってどのように変遷していくのか未だ聴けていないこの後の2作を確認したくなりました。

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  1. 2008/03/18(火) 22:33:27|
  2. Trumpet
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#486 Gerry Mulligan's Jazz Combo From "I Want to Live !" (United Artists)

Gerry Mulligan - I Want to Live !


A
1.Black Nightgown
2.Theme From I Want to Live
3.Night Watch

B
1.Frisco Club
2.Barbara's Theme
3.Life's a Funny Thing

Gerry Mulligan (bs) Art Farmer (tp) Bud Shank (as,fl) Frank Rosolino (tb)
Pete Jolly (p) Red Mitchell (b) Shelly Manne (ds)
Johnny Mandel (arr,comp)

Rec-1958



マリガンが中心となったコンボのサウンド・トラック。例によって映画を観ていないので純粋にジャズとして聴いた感想を。そもそも根本的に映画やドラマというものを観ない人間であるので、今後サントラが出てきても同様の枕を付けざるを得ません。あぁ、ジャズ絡みでは「死刑台のエレベーター」と「グレン・ミラー物語」はジャズ聴きたさに観た記憶があります。内容に関しては何も語れません。元来物覚えも悪い残念な回路の持ち主です。

「私は死にたくない」との邦題を持つこの作品は、ウェスト・コーストのミュージシャン勢揃いといった様相ですが各々のバイオを見れば殆どが移住組なのですね。編成が比較的大きいのが功を奏したのかウェストの苦手な当方が珍しく食いつける内容でした。A-1の個性的なテーマを持つナンバーからスタートするこのアルバムは自分にとってはゴージャスさを感じられる内容で、各々の掛け合いも存分に割かれておりかなり楽しめました。タイトルになっているA-2はダークな曲調で何か素通りできない印象を残す作品です。終盤のシェリー・マンのドラムが深遠さを際立たせます。個人的趣向はA-3やB-1に俄然反応します。こういうアップテンポのアンサンブルというのは悪くないなぁと感じました。B-1の走り方は爽快感抜群です。B-2はマリガンのバリトンから始まる愛嬌のある曲調が楽しいスロウなナンバー。ラストのB-3はノリの良いテンポで迫るホーンのソロ・パートの廻し具合が絶品な曲です。

年を重ねるにつれて自分の趣向も徐々に変化していくのはふとした時に実感したりしますが、苦手だったものもよい方向へ変化していけばまた新たな発見が出来て楽しくなるのになぁと考えたりします。ただ逆のケースもありですから好みというのは宣言し辛い部分でもありますね。

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  1. 2008/03/17(月) 17:36:29|
  2. Soprano Sax, Baritone Sax
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#485 Ecco !/Quartetto Moderno (Scheme-CD)

Quartetto Moderno


1.The Windmills of Your Mind
2.Mr. Bond
3.Moderns Dilemma
4.Love Theme From Spartacus
5.Theme From Ecco
6.Giovani D'oggi
7.Sconsolato
8.Il Gioco delle Parti
9.Astrogange

-Quartetto Moderno-

Pasquale Bardaro (vib) Mirko Signorile (p) Mauro Gargano (double-b) Domenico Campanale (ds)

Featuring : Nicola Stilo (fl→only4,7) Gaetano Partipilo (as→only2,6)

Rec-1998



予備知識も殆ど無く買ってみたヴァイヴ入りのイタリアのグループ、カルテット・モデルノ。洒落ているジャズが全編で楽しめます。どうやらヴァイヴ奏者のパスカル・バルダーロがリーダーのようです。ポップやらクラブやらモンドやらと、そのサウンドを連想させる言葉が並んでいたので大体のイメージが出来あがっていたのですが、予想通りの部分とそうでない部分との二面があり面白がっています。

こういう表現は体が痒くなるようで嫌いなのですが、解り易いので敢えて喩えればオシャレな音である。なのでクラブ受けもよいのだと思います。ただそんなにポップであるとは思えませんでした。ポップの定義も人それぞれであるので自分のイメージが絶対であるとは口が裂けても言えませんが。この作品のナンバーは若干の憂いを含有したメロディが殆どであるので日本人にも共感される要素が大いにあります。ただ硬派なジャズ・ファンは絶対に足を踏み入れないような領域にある音楽のような感じにも受け取れます。でも1曲目のヴィヴラフォンとピアノの旋律や、2曲目の地底から湧き上がるベース・ラインや煽り立てる擦れたアルト、4曲目のフルートの響きが哀愁を誘うトラックや、5曲目のボッサを融合させたナンバーなどを聴けば、刺激の無い緩いジャズとの認定をするのはまだまだ早そうです。

上記の通りヴィヴラフォン・カルテットにゲストとしてフルートとアルト・サックスが数曲に入っている構成なのですが、管を加える事によって彼らの狙うサウンドに一段と近づくように感じられます。テクニカルなアドリブ・プレイを期待するよりもヴァイヴを中心に据えたハーモニーを楽しむような感じで聴いたほうが良いようです。案外面白い音楽だと思います。

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  1. 2008/03/16(日) 13:56:14|
  2. Combo
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#484 Ray Bryant Plays (Signature)

Ray Bryant Plays


A
1.Delauney's Dilemma
2.Blue Monk
3.Misty
4.Sneaking Around
5.Now's the Time
6.Wheatleigh Hall

B
1.Doodlin'
2.A Hundred Dreams From Now
3.Bags Groove
4.Walkin'
5.Take the "A" Train
6.Whisper Not

Ray Bryant (p) Tommy Bryant (b) Oliver Jackson (ds)

Rec-1959



レイ・ブライアントの好ましい佳作。ピアノのよく転がる軽やかなタッチと跳ねるようなベース、小刻みなブラシや手数が気持ちよいドラム。派手さは無いがピアノ・トリオの楽しさが詰まった良盤です。

A-4のブライアントのオリジナルを除くと有名なスタンダード・ナンバーで固められており、演奏がすんなりと耳に入ってきます。でも彼のオリジナルのA-4も12曲の中に埋もれることは無く、個性的なコード選びとメロディが印象的でとても印象に残ります。意図的であるのか作曲者の重複も無いチョイスとなっていて定番の曲ばかりとはいえヴァラエティの豊かさ、質の高さを実感させられます。個人的にはレイのオリジナルのA-4とガレスピーのA-6、重厚なベースが聴かれるミルト・ジャクソンの定番B-3辺りが好みですね。

このトリオにはレイの兄貴のトミー・ブライアントが参加しており、オリバー・ジャクソンのドラムとともにリラックスした演奏を魅せています。トミーとの共演作はこのレコードの録音以降に数枚あるようで、ほぼこの年代に集中していますが64年辺りの録音にも散見されます。またジョー・ジョーンズ(Jo Jones)名義のトリオにも兄弟で参加していたりします。また昔はマイナー・レーベルゆえの稀少性で手に入れることが大変な扱いだった作品ですが、復刻によりその存在が身近になったアルバムです。CDでも簡単に入手可能であるのはありがたいことです。

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  1. 2008/03/15(土) 18:03:37|
  2. Piano
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#483 Corners/Aldo Romano (Label Bleu-CD)

Aldo Romano - Corners


1.Port au Prince
2.Petionville
3.Inside Out
4.Song for Elis
5.Brothers of Land (Camp David)
6.Bianconiglio
7.Storyville
8.Blue Bamboo Blue
9.Il Ritorno
10.Campo dei Fiori
11.Pietralata
12.Pioggia Sul' Pineto
13.Positano
14.Tompkins Square
15.Belleville

Aldo Romano (ds) Mauro Negri (cl) Ronnie Patterson (p) Tim Miller (g)
Michel Benita (b)

Rec-1998



どうやらタイトルは世界の街角を表しているらしい。取り寄せて気づいたのだけれど、ジャケットの左側のカットが銀座の夜景なんですね。今現在は吸収合併された銀行の名前まで見える。右側は当方には判らないが海外旅行の好きな人などはすぐ名前が出てきそうですね。この作品の録音された1998年の10月にラベル・ブルーのアーティストが会した来日コンサートがあったそうで、その時アンリ・テキシェ、ミシェル・ポルタル、ステファノ・ディ・バティスタ、スティーブ・キューン等が演奏しているそうです。

イタリアのベテラン・ドラマー、アルド・ロマーノのクインテット。クラリネットやフルートに過敏な当方には嬉しい構成。マウロ・ネグリのクラリネットが宙を舞う。このレーベルらしく単なるジャズを相変わらず演っていないのは予想通りでありました。自分としてはかなり楽しめた作品ですが、ジャズにもいろんな表現方法があるなぁと感心する部分を持ち併せた内容でした。

このアルバムは雰囲気が満点であります。ロマーノが感じた各地の想いを音楽に馳せるアプローチが功を奏しています。よってフォービート云々の次元のジャズというよりも、かなり多様な国の色合いが滲み出た曲がパッケージされており、短めの15曲が様々な街角の風景を映し出します。でもジャズの土台にはしっかり立っているので奇抜に受け取る必要はありません。

1曲目と10曲目は実は曲ではなく街角での人びとの会話が切り取られたものになっています。殆どがロマーノの手による曲ですが、6曲目と9曲目だけはマウロ・ネグリのオリジナルです。ロマーノはプレイはもちろんですがこのアルバムでは、より演奏のイメージに重点を置いたディレクションをしているような気がしました。それとネグリによるクラリネットがインパクトを決定付けていますが、ギターのティム・ミラーもこの演奏に強い彩りを与えています。この二人によって独特の浮遊感が演出されており、情景を想像させる大きな役割を担っています。

5曲目の「キャンプ・デヴィッド」に沖縄の米軍ベース・キャンプを連想してしまったのですが関係ないですよね?

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  1. 2008/03/14(金) 01:58:55|
  2. Drums
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#482 Jazz Perennial/The Genius of Charlie Parker #7 (Verve)

Charlie Parker - Jazz Perennial #7


A
1.The Bird
2.Star Eyes
3.Blues
4.I'm in the Mood for Love
5.Celebrity
6.Ballade
7.Repetition
8.In the Still of the Nght
9.Old Folks
10.If I Love Again

B
1.Cardboard
2.Visa
3.Segment
4.Passport
5.Diverse
6.If I Should Lose You
7.Everything Happens to Me
8.Easy to Love
9.I'll Remember April

A-1

Charlie Parker (ds) Hank Jones (p) Ray Brown (b) Shelly Manne (ds)

Rec-1948

A-2~A-6

Charlie Parker (as) Coleman Hawkins (ts→onlyA-6) Hank Jones (p)
Ray Brown (b) Buddy Rich (ds)

Rec-1950

A-7

Charlie Parker (as) Doug Mettome (tp) Al Porcino (tp) Ray Wetzel (tp)
Bill Harris (tb) Bart Varsalona (tb) Vincent Jacobs (french-horn) John LaPorta (cl)
Sonny Salad (as) Murray Williams (as) Pete Mondello (ts) Flip Phillips (ts) Manny Albam (bs)
Manny Fidler (vin) Sid Harris (vin) Sam Kaplan (vin) Harry Katzman (vin) Gene Orloff (vin)
Ziggy Smirnoff (vin) Nat Nathanson (viola) Fred Ruzilla (viola) Joe Benaventi (cello)
Tony Aless (p) Curly Russell (b) Shelly Manne (ds) Diego Iborra (conga,bongo)
Neal Hefti (arr,cond)

Rec-1948

A-8~A-10

Charlie Parker (as) Junior Collins (french-horn) Al Block (fl)
Tommy Mace (oboe) Manny Thaler (bassoon) Hal McKusick (cl)
Tony Aless (p) Charles Mingus (b) Max Roach (ds)
The Dave Lambert Singers : including Annie Ross (vo) Dave Lambert (vo,arr)
Gil Evans (arr,cond)

Rec-1953

B-1,B-2

Charlie Parker (as) Kenny Dorham (tp) Tommy Turk (tb) Al Haig (p) Tommy Potter (b)
Max Roach (ds) Carlos Vidal (bongo)

Rec-1949

B-3~B-5

Charlie Parker (as) Kenny Dorham (tp) Al Haig (p) Tommy Potter (b) Max Roach (ds)

Rec-1949

B-6,B-7

Charlie Parker (as) Mitch Miller (oboe,engrish-horn) Bronislaw Gimpel (vin)
Max Hollander (vin) Milton Lomask (vin) Frank Brieff (viola) Frank Miller (cello)
Meyer Rosen (harp) Stan Freeman (p) Ray Brown (b) Buddy Rich (ds)
Jimmy Carroll (arr,cond)

Rec-1949

B-8,B-9

Charlie Parker (as) Joseph Singer (french-horn) Edwin C. Brown (oboe)
Sam Kaplan (vin) Howard Kay (vin) Harry Melnikoff (vin) Sam Rand (vin)
Ziggy Smirnoff (vin) Isadore Zir (viola) Maurice Brown (cello) Verley Mills (harp)
Bernie Leighton (p) Ray Brown (b) Buddy Rich (ds) Joe Lippman (arr,cond)

Rec-1950



ピーター・ビーツのアルバムでチャーリー・パーカーの「Passport」が演奏されていたので、果たしてどれに入っていたかと調べてみたら、このアルバムに収録されていました。パーカーのセッションは数多く、しかも各セッションがあちこちのアルバムに編集収録されているので実態を掴むのが大変です。

ヴァーヴ関連の音源を「ジニアス・オブ・チャーリー・パーカー」としてLPサイズで8枚に纏めたもので、このアルバムはその7番目になるのですが、当方のコレは日本盤でさらに大量の音源を詰め込んだ19曲入りの再編集盤であるため、元からとは云え、もはや実態とかけ離れた代物であることは否めません。単純にお得といえばお得なのですがもともと『Jazz Perennial』としては11曲入りのものであったため、こうなると何が何だか判らない状態で、把握しようとすると当方の思考回路は停止状態になります。まぁ元から「Passport」という曲はその11曲の中に含まれてはいるのですが。ちなみにその11曲とはこのアルバムのA-2~A-4,A-8~A-10,B-1~B-5になるようです。それと録音年に関しては諸説があるようで、ここでは国内盤のライナーに倣いました。

チャーリー・パーカーのリーダー作をこのブログで取り上げたのは初めてです。例えばLPで6枚に編集された「ダイヤル・セッション」などを聴いていると息の詰まるような迫力を感じますが、このアルバムのセッションではそのような感覚にはなりません。当然の如く緩い演奏である筈はないのですが何となくホッとするのは演奏の持つ質であることに起因しているのか、パーカーのコンディションの問題であるのか当方の愚耳では説明のしようがありません。ストリングス入りのものやオーケストラを従えたもの、ヴォーカル等々のものが含まれていることが要因ということも考えられますね。

通して聴くと当たり前ですが本当にヴァラエティに富んでいますね。気になったのはA-8~A-10の3曲でデイブ・ランバート・シンガーズというヴォーカル・グループの中にアニー・ロスが参加しているとウェブ上のディスコにはクレジットされていました。コーラスであるので判断は出来ないのですがホントなんでしょうかね。ソレとB-3とB-5は異名同曲なんですね。B-4の「Passport」に関してはドーハム入りのクインテットで、流れるようなフレーズが溢れ出すパーカーのソロに納得です。この曲はアル・ヘイグがピアノなんですね。ライナーには今度は「Passport」の同名異曲が別テイクで存在するとかいう記述もあり、パーカーを掘り下げるのは何とも大変ですね。そちらのほうは聴けていませんが。

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  1. 2008/03/13(木) 00:14:53|
  2. Alto Sax
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#481 Live at the Concertgebouw Volume 2/Peter Beets Trio (Maxanter-CD)

Peter Beets - Concertgebouw Vol.2


1.For Simon
2.Prelude in E Minor
3.Is it Wrong to be Right
4.Without a Song
5.Passport

Peter Beets (p) Frans van Geest (double-b) Gijs Dijkhuizen (ds)

Rec-2005



続きを楽しんでいます。若干レイアウトを変えたジャケットが印象的なピーター・ビーツのコンセルトヘボウ第2集。ブルーのラインの上方には彼の顔のシルエットが隠れている。

無知な私はコンセルトヘボウの一連のライブ作を聴いてきて、単に歴史あるキャパの大き目のホールという印象を抱いていましたが、コンセルトヘボウのHPを見つけました。いかにもクラシック向きの建造物という感じで素晴らしいですなぁ。築120年ですか・・・、願わくば一度訪れてみたいものです。

コチラの5曲中、彼のオリジナルは1曲目と3曲目。こちらのハイライトは2曲目のショパンの曲になるのでしょうか。ソロの導入部はまさにクラシック。徐々に盛り上げリズムが切れ込んできた途端にジャズが展開されるという感じの何とも憎い演出。このショパンの「Prelude in E Minor」はクリスクロス盤である『New York Trio Page 3』(2004)にも収録されているようですが未だ聴けていません。チャンスがあれば是非比較してみたいと思っています。またチャーリー・パーカーの曲を5曲目に演っており、コレがまたノリが良いジャズが楽しめます。

ジャケ裏を眺めていてこの作品のレーベル名以外にKyoto Recordsという名前も併記されていることに気がつく。「京」の字の落款をデザインにしたようなこの会社がちょっと気になったので調べてみたら純邦楽やワールド・ミュージックをリリースしている。そしてこの会社の方がピーター・ビーツがお気に入りであるという一節も見つけた。想像の域を出ないが招聘でもされたのかディストリビューターであったのか。ちなみに当方も持っている『New Groove』(Criss Cross Jazz-2007)にはその名前はありませんでした。相変わらず目ざとくこういったことも気になります。そして何も理解することなく忘却していく日常を繰り返しています。

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  1. 2008/03/12(水) 00:21:36|
  2. Piano
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#480 Live at the Concertgebouw Volume 1/Peter Beets Trio (Maxanter-CD)

Peteer Beets - Concertgebouw Vol.1


1.Degage
2.It Has Happened
3.The Judge
4.Tristity
5.I've Gt My Love to Keep Me Warm
6.It's Happening

Peter Beets (p) Frans van Geest (double-b) Gijs Dijkhuizen (ds)

Rec-2005



ピーター・ビーツを一番最初に聴いたのは、昨年の春先に『New Groove』(Criss Cross Jazz-2007)が新譜で出た時である。フレディ・グリーン張りのジョー・コーン(Joe Cohn)のギター・カッティングが心地よく、若干のトラッドの香りまで放っていたこのアルバムが当方の好みに合致し喜んで聴いていました。

その次に聴いたのがこのアルバム。そしてコレは同じ人物であるのか惑う。物凄く多弁でテク二ック満載の豪快なアルバム。彼の地元、オランダのコンセルトヘボウでのライブ音源。この名を聞けば真っ先にオスカー・ピーターソンを思い出すのは、もはやオールドな証拠となり得るか。会場のノリと一体になったパフォーマンスで喝采の様相です。どちらが彼の本質であるのか小一時間思案するも恐らく両面とも彼の持ち味で、スタイルの幅の広いテクニシャンであると勝手に結論付ける。だってまだ3枚しか聴いてないし。

ライブ演奏なので比較的長尺の演奏6曲が収められており、5曲目のアーヴィング・バーリンの曲以外は彼のオリジナルで占められています。このお方、よい曲創られます。このライブの選曲は殆どが『New York Trio Page 2』(Criss Cross Jazz-2003)と『New York Trio Page 3』(Criss Cross Jazz-2004)からされているようです。

クリアで高尚なピアノはどこまでも澄み切っている演奏が耳に残ります。クラシックを連想させたりラテンを連想させたりと万能のテクニシャンであるように感じました。また手数の多さを感じますが、テクニックをひけらかすようには感じられず、自然と湯水のようにフレーズが湧き出すといった風に感じられました。未確認ですが名前の綴りからしてオランダ人であろうと思われるリズム陣も切れが抜群でスロー・テンポ、アップ・テンポともに堅実な仕事振りです。当方にはバリバリ弾きまくる5曲目とアップテンポのラテンの香り漂う6曲目が印象に残りました。

ヴォリューム・ワンと銘打っている通り続編があるので、次回もコレの続きを楽しみたいと思っています。

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  1. 2008/03/11(火) 17:11:11|
  2. Piano
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#479 Solar/Red Garland Quartet (Jazzland)

Red Garland - Solar


A
1.Sophisticated Swing
2.Solar
3.Where are You ?
4.Marie's Delight

B
1.This Can't be Love
2.The Very Thought of You
3.Bles for 'News
4.I Just Can't See for Looking

Red Garland (p) Les Spann (g→exceptA-3,B-2,fl→onlyA-3,B-2) Sam Jones (b) Frank Gant (ds)

Rec-1962



久し振りにレッド・ガーランドのピアノを聴きたくなり、棚を抜き差ししてコレをかけることにする。ガーランドのリーダー作は沢山在りますし当然全てではないが自分の手元にもかなりの数があるので選択し甲斐があるのですが、ちょっと変わったサウンドのものをチョイスしようということで、ギター&フルートが加わったこのカルテットを聴いてみました。

カバーを見るとガーランドのタバコは「ラッキー・ストライク」ですね。灰皿のシケモクの中に未だ火のついた一本と自分の手にももう一本。それとメモとペン。よく見えませんが、どうやらピアノの上のショットでしょうか。ジャケ裏の写真と付け合せると想像が出来ます。雰囲気を醸すには抜群のセレクトに感じます。

レス・スパンのギター&フルートが加わってガーランド・トリオの音にどのような変化をもたらすのか興味深いところですが、やはりガーランドはガーランドでしか在り得なかったのが結論です。聴き心地の違いがないわけではありませんが、ピアノの音が出てきた瞬間に彼の音楽に切り替わります。ただココでのガーランドのプレイは落ち着いており、どちらかというとアグレッシブというよりはリラックスした風情であるように感じます。スパンのギターはふくよかで軽快、A-3とB-2で使用されているフルートはリリカルに聴かせます。スパンは同じジャズランド・レーベルから『Gemini』という、ピアノがトミフラでフレンチ・ホルンを加えたクインテットの作品をリリースしていますが、コチラもギターとフルートの両刀使いです。

当方の貧弱装置からベースの音を抽出するのは至難の業ですが、このアルバムのサム・ジョーンズのベースはこちらの意図しないくらいに豪快に鳴りまくっていて、そういう体験の出来る盤が少ない為思わず小躍りします。それに呼応するかのようにフランク・ガントのドラムが擦るスネアの音も明確でリズムにも意識が集中します。

例によって、所持している作品がガーランドの場合も50~60年代前半頃までの作品が殆どであるので、70年代以降のザナドゥ、ミューズ、ギャラクシーあたりの作品も是非チェックしたいと思いました。でもこの時代のものはなかなか出てこないので探すのが大変ですねぇ。定番モノはしょっちゅうリイシューされるのですが。

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  1. 2008/03/10(月) 01:11:41|
  2. Piano
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#478 Oh Year/Charles Mingus (Atlantic)

Charles Mingus - Oh Year


A
1.Hog Callin' Blues
2.Devil Woman
3.Wham Bam Thank You Ma'am

B
1.Ecclusiastics
2.Oh Lord Don't Let Them Drop That Atomic Bomb on Me
3. Eat That Chicken
4.Passions of a Man

Charles Mingus (p,vo) Roland Kirk (ts,fl,siren,manzello,strich)
Booker Ervin (ts) Jimmy Knepper (tb) Doug Watkins (b) Dannie Richmond (ds)

Rec-1961



西原理恵子氏の著作ではないが、自分が三歩あるけばすぐに忘れる鳥頭であることを自負しているので、聴いたことのある作品でも全く知識がついていかない残念な性質の持ち主であるため、周知の事実でも理解していないことが侭あるのは当方にとっては珍しいことではなく、逆に知ることが出来る喜びを何度も味わえると良い方に解釈するお目出度い人間であります。

先日「ジャズ名盤ベスト1000」という、故 安原顕氏が編纂されたいわゆるガイド本を入手できたので読んでおりました。コレは20人のレビュアーが独自のテーマを以って50枚ずつセレクトした1000枚が紹介されているのですが、岡崎正通氏のセレクトした中にこの盤があり、「ミンガスがピアノを弾き、ダグ・ワトキンスがベースを担当した珍しい内容」と書かれていて「あれ、そうだったっけか・・・」と引っ張り出して何十年振りかに聴いてみました。確認したところまさにその通りでインパクトの強さが先行しそのような基本的なことすら理解していませんでした。というよりも理解する云々の次元ではなくただ聴いていただけということになりますなぁ。いやはや・・・。

ミンガスのピアノと云えばコレの約2年後に発表の、その名も『Mingus Plays Piano』(Impulse)ということになるのですが、ソロでプレイしたこのアルバムとは対極の位置にあるピアノがこの『Oh Year』になるのかと思うくらいにエキサイティングなサウンドに彩られています。このアルバムのタイトルの由来はA-1のミンガスの絶叫から来ているのかな。ミンガスの音の塊のようなピアノと掛け合いも凄いがローランド・カークの存在感は図抜けていますね。そして改めてベースを抽出してみれば、ダグ・ワトキンスは粘着質なベースを踏んでいて、相変わらず何だかよく判らずも納得したのでした。

ベースを弾かずともミンガスの個性が色濃く反映された、彼ならではの作品作りに改めて偉大さを感じました。

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  1. 2008/03/09(日) 01:19:18|
  2. Piano
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#477 Nina at Newport/Nina Simone (Colpix)

Nina Simone - at Newport


A
1.Trouble in Mind
2.Porgy
3.Little Liza Jane
4.You'd be so Nice to Come Home to

B
1.Flo Me la
2.Nina's Blues
3.In The Evening by the Moonlight

Nina Simone (vo,p) Al Schackman (g) Chris White (b) Bobby Hamilton (d)

Rec-1960



ニーナ・シモンをヴォーカリストのみならずピアニストとしても尊敬しています。素晴らしい才能の持ち主であるのは今さら言及する必要もないくらいの名アーティストであるのですが、この作品でも彼女の持つ唯一無二のフィーリングが見事に記録されています。ポピュラー・ヴォーカル、ジャズ・ヴォーカル、ゴスペルだ、フォークだ等々とカテゴリを分けることが虚しくなるくらいに超然としており、誰もが達し得ない境地に彼女がいることを聴くたびに痛感させられる圧倒的存在感です。

両面取り違えた曲目を表記したレーベルが貼ってある、例によって大雑把且つ大らかな米盤仕様ですが、そんなことはどうでもよいくらいに惹き付けられて離さない魅力タップリのライブ盤です。スタンダードからフォーク・ソング、アフリカン・ソング、アメリカのトラッドまでヴァラエティに富んだ選曲と巧みなピアノとアレンジ、そして個性的な低域ヴォイスによって忘れられない名唱・名演が続きます。B-2のブルースはニーナが演奏に専念したインストでソウルフルなピアノが満喫できる本物の一品です。

コルピックスからはこの作品を含めて9枚が出ていると思うのですが、当然全部を聴けていない中での意見としてこの「ニューポート」のライブと「ヴィレッジ・ゲイト」のライブの素晴らしさは当方のニーナ信仰の決定打となった戦犯であり罪深い作品です。未だ聴けてない「タウン・ホール」と「カーネギー・ホール」のライブも早く聴いてみたいものです。

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  1. 2008/03/08(土) 01:02:15|
  2. Vocal
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#476 The Brew Moore Quartet and Quintet (Fantasy)

Brew Moore


A
1.Them Three Eyes
2.Them Old Blues
3.Tea for Two
4.Rose

B
1.I Cann't Believe That You're in Love With Me
2.Fools Rush in
3.Rotation
4.I Want a Little Girl
5.Five Planets in Leo

Brew Moore (ts) Dick Milles (tp→onlyA-2,A-4,B-3) John Marabuto (p)
Max Hartstein (b) Gus Gus tofson (ds)

Rec-1955,1956



最初このジャケットを見たとき引っくり返りそうになった。何というおどろおどろしいアートワーク。この気色の悪さは一級品である。ただ豪快なテナーを表現しようとしていることは想像できるのですが、そういった意図を受け取ることが出来ているという事は成功と云えるのかもしれませんね。そしてジャケ裏には斜に構え、不貞腐れたツラでテナーを咥えるブリュー・ムーアのフォトが。白目を剥いたその風貌は、捻くれた性格のやんちゃ小僧であるかのような妄想を描いてしまいます。

Brew Moore - Back

ジャケットのように豪快に来るのかと思いきや飛び出してくる音は至ってオーソドックス。テンポのよい軽快なサウンドで、ブリブリ吹くというよりはゲッツのようなマイルドな音を出してくる。50年代半ばの王道を往くようなテイストを持った作品で地味ながらも良くスウィングした内容です。トランペッターのディック・ミルズが数曲で参加していますが彼の初レコーディングだそうで初々しさの残るプレイが聴かれます。

B-2のバラードは55年のカリフォルニア大学でのライブ録音で、比較的アップテンポが多い中ではコントラストが強く滲み出た出色の出来であると思います。

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  1. 2008/03/07(金) 01:24:31|
  2. Tenor Sax
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#475 Masabumi Kikuchi + Gil Evans (Fontana)

Masabumi Kikuchi + Gil Evans


A
1.Ictus
2.Thoroughbred
3.Pristess

B
1.Love in the Open
2.Drizzling Rain
3.Eleven #11

Gil Evans (arr,cond,p,ring-modurator) Masabumi Kikuchi 菊地雅章 (el-p)
Billy Harper (ts,fl,chime) Marvin Peterson (tp,fl-h)
Kohsuke Mine 峰厚介 (as,ss) Shigeo Suzuki 鈴木重男 (as,fl)
Ikuzoh Tado 多戸幾久三 (tuba) Tadashi Yamamoto 山本直 (french-horn)
Kiyoshige Matsubara 松原清重 (french-horn) Kunitoshi Shinohara 篠原国利 (tp,fl-h)
Takehisa Suzuki 鈴木武久 (tp,fl-h) Hiroshi Munekiyo 宗清洋 (tb)
Tadataka Nakazawa 中沢忠孝 (bass-tb) Yukio Etoh 衛藤幸雄 (piccolo,alto-fl,bass-fl)
Shouzoh Nakagawa 中川昌三 (piccolo,alto-fl,bass-fl)
Takashi Asahi 旭孝 (piccolo,alto-fl,bass-fl) Masyuki Takayanagi 高柳昌行 (el-g)
Sadayuki Nakamuta 中牟礼貞行 (el-g) Isao Etoh 江藤勲 (el-b)
Yoshio Suzuki 鈴木良雄 (b) Kohichi Yamaguchi 山口浩一 (timpani)
Michiko Takahashi 高橋みち子 (marimba,vib) Hideo Miyata 宮田英夫 (perc)
Yoshiyuki Nakamura 中村よしゆき (ds) Masahiko Togashi 富樫雅彦 (ds)

Rec-1972



ギル・エヴァンスのアルバムを結構持っているのですがなかなか手が伸びません。でもコイツだけは別格。忘れた頃に聴きたくなる存在感抜群の和洋混交ジャズ。とはいえビクタースタジオでの録音ですので、招聘は御大ギルの他はトランペッターのマーヴィン・ピーターソンとテナー&フルートのビリー・ハーパーの3人。それ以外はプロデュース、レコーディング&ミキシングも含め全て日本人。

コレが別格である要素は色々ある。A-1のマーヴィン・ピーターソンのいきなり飛び出してくるトランペット・ソロ。1分半程度の短いナンバーながら凝縮された爆発力で圧倒する。カーラ・ブレイの曲ですが、ココでは彼のための曲といっていい位の存在感。そんじょそこらに転がっている凡百のフルバン・アルバムではこの刺激は出てきません。またB-3もインパクト絶大のアレンジ。マイルス&ギルの曲。この曲も2分半の短いナンバーですが、徐々にアンサンブルが分厚く重なっていく様はスリリングで大きな編成ならではの特性を生かした強烈な仕上がりになっております。サウンド的には、アルバム全体を支配する時代を感じさせるエレクトリック・エクイップメントの導入が成功している。双頭リーダーの菊地雅章はエレピに専念し、ベースにもウッドの他にエレベも迎え入れている。それにより豪快なホーン・アンサンブルへの音圧に負けず、さらなる音の分厚さが増幅されかなりのものになっています。そしてパーカッションに2ドラムとリズムが強固。大人数のサウンドに負けない軸のしっかりとした下地によって安定感を増します。

当方の貧弱なリスナー歴においては、ビッグバンド・ジャズでのこのアプローチは結構異色ではないかと思うのですがどうなのでしょう。自分にとっては新たな発見を沢山もたらしてくれた大事な作品です。

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  1. 2008/03/06(木) 18:04:05|
  2. Modern Big Band
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#474 I Remember You/Frank Strazzeri Trio (Fresh Sound)

Frank Strazzeri


A
1.Let's Get Lost
2.This Time the Dream's on Me
3.September Song
4.Goodbye
5.Here We Go Again

B
1.Strazz-Blues
2.Nostalgia
3.Solar
4.I Want a Little Girl
5.I Remember You

Frank Strazzeri (p) Horacio Fumero (b) Peer Wyboris (ds)

Rec-1989



スペインから発信されるフレッシュサウンド・レーベルは新しいアーティストの発掘とリリースされる作品の質の高さにおいて個人的に好きな会社ですが、一昔前の日本においては垂涎盤をアナログで大量復刻していた桃源郷のような会社との認識でした。当時はいわゆるオタクがやっているのではないかと私も勘繰っていましたが、恐らく何らかの形ではそのあたりことは記事か何かで明らかになっているのでしょうね。今日までの変遷を思えばあながち見当違いではなかったような気はするのですが現実はどうなのでしょう。そんなフレッシュサウンドが、ファンが引っくり返るようなラインナップをリイシューしていた当時から、現在のように彼らの手による新録が数タイトル出ていたようで、その中の一枚が今日取り上げた作品ということになります。

フランク・ストラッゼリ(ストラッツェリ)。ジャケットにラッパの絵が描かれていますが管が入っているわけではなくコレは彼のピアノ・トリオによる作品。出自は不明でイタリアっぽい名前に感じますがアメリカのピアニスト。ニューヨーク生まれだそうで生年月日から概算すると58歳の頃の作品になるようです。手元にはこの作品しかないので経歴を拾うと、58年に活動を開始し70年にリバーサイドから初リーダー作をリリースしたとのこと。またフレッシュサウンドからこの作品のほかに数タイトルがリリースされており、Jazz Markというレーベルからも作品を出しているようです。

オーソドックスなスタイルで良く唱っており、カラッとしたサウンドと適度なブルージーな音色はなかなか好感が持て、旨味をもったピアニストといった印象です。良くスウィングしており永年のテクニックの蓄積を感じさせる堅実なプレイが持ち味として発揮されています。録音に関してもピアノの運指の動きがハッキリ捉えられたクリアなサウンドが気持ち良く、特に特筆すべきはベースの切れとドラムのシンバル・ワークが良く録れており爽やかに余韻を残す音質はフレッシュサウンドの名の通り新鮮なものでした。

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  1. 2008/03/05(水) 17:31:21|
  2. Piano
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#473 Lonely Woman/The Modern Jazz Quartet (Atlantic)

MJQ - Lonely Woman


A
1.Lonely Woman
2.Animal Dance
3.New York 19
4.Belkis

B
1.Why are You Blue
2.Fugato
3.Lamb, Leopard
4.Trieste

-The Modern Jazz Quartet-

John Lewis (p) Milt Jackson (vib) Parcy Heath (b) Connie Kay (ds)

Rec-1962



物心ついたときから家にあったジャズのレコード数十枚。その殆どはスウィング&ディキシーであったのですがモダン寄りのものは殆ど無く、その中で唯一であろうMJQが数枚ありました。とは云え2~3枚がいいところでドーナツ盤に2枚組のラスト・コンサート盤くらいだったでしょうか。そういう意味では自分が一番最初に接したモダンジャズは厳密に云うと彼らになるということでしょう。振り返ればMJQがモダンの王道であるかどうかはなんとも微妙なところではあるのですが。

アトランティック・レーベルの看板アーティスト、モダン・ジャズ・カルテット。そして彼らの代表的なナンバーといえば個人的には家にあったドーナツ盤の『Softly as in a Morning Sunrise』ということになります。ちなみにそのB面は『I'll Remember April』がカップリングされていました。

この作品はオーネット・コールマンのそれこそ看板曲を取り上げた野心作ですが、ジョン・ルイスは「ジャズ・アブストラクションズ」でオーネットやエリック・ドルフィーなどと共演していますのでこのアプローチは至極当然のことと云えるのかもしれません。この曲をMJQの解釈で聴いてみると、オーネットの演奏では見えにくかった輪郭をハッキリ捉えることが出来、本家を差し置いて「ロンリー・ウーマン」の本質が見えるようです。A-2以降はいつものMJQらしさが戻って来てホッとする感覚に陥るくらいA-1のインパクトが絶大です。オーネットの曲のほかにB-1でゲイリー・マクファーランドの曲を取り上げ、他の6曲は全てジョン・ルイスのオリジナルです。

A-1とのコントラストが効き過ぎた訳ではないでしょうが、他のナンバーが非常にポップに聴こえるのは偶然ではないような感じがします。MJQに対して多少ダークなテイストも含有したイメージを持つ当方ですが、このアルバムの他のナンバーはカラッとした雰囲気を醸し出しており、相反する彼らの表情を読み取ることが出来る、楽しみ所の多いアルバムであると思います。

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  1. 2008/03/04(火) 00:07:24|
  2. Combo
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#472 Live at the Berlin "Jazz Galerie"/Fritz Pauer (MPS)

Fritz Pauer


A
1.Albert's Waltz
2.Who'll Buy My Dreams
3.Understanding

B
1.Modal Forces : Suite in Movements a) Gratuliere, b) Gentle Eyes, c) Modal Forces

Fritz Pauer (p) Jimmy Woode (b) Billy Brooks (ds)

Rec-1970



このジャケットは何を表しているのだろうか。割れた電球から目玉が3つ。そして時計の裏側なのか。個性の塊のようなジャケとともに彼らのサウンドも同様に異彩を放っています。

オーストリアのピアニスト、フリッツ・パウアーのベルリンでのライブ音源。ヨーロッパのジャズらしく一聴して硬質な音ですが暖かみも感じられる楽曲も含まれていました。MPSのクリアな録音によって一層映える澄み切ったサウンドが堪能できます。トータルでは決して難解なものではなく瑞々しいタッチも見せる幅広い表現力を持つピアニストと感じました。

A-1はパウアーのオリジナルでタイトル通り3拍子。一瞬モンクっぽい解釈も見せながらも特徴のあるコード進行で攻めまくる。後半に出てくるドラムのインパクトも結構病みつきになります。A-2はバラッド。ゴージャスで荘厳な展開を見せる美しい楽曲です。A-3はジャズ・ロックっぽいアプローチ。この時期のMPSの作品では良くある作風ですが、ノリの良いピアノとリズムで自然に体が揺すられます。B面は組曲になっています。私にとっては組曲というのはすこし苦手な手法であるのですが、この作品は印象的なメロディを持つ3つのパートに分けられており入り込み易いものでした。タイトルにあるようにモーダルな部分も含まれたパウアーのピアノが研ぎ澄まされたリズムに絡む様は耳の奥に余韻を残していきます。

小さなクラブなのかオーディエンスが少ないのかよく判りませんが、ささやかな拍手には勿体無いクールで個の強いサウンドでした。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/03(月) 01:48:33|
  2. Piano
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#471 "Festival Internacional de Jazz 1985" Cuba/Dizzy Gillespie y Gonzalo Rubalcaba (Areito)

Dizzy Gillespie y Gonzalo Rubalcaba


A
1.Blues Walk
2.Miela and Hanay

B
1.Con Alma
2.Manteca

B-2 only Soloist

Dizzy Gillespie (tp) Gonzalo Rubalcaba (p) Lazalo Cluz Olmos (tp)
Arturo Sandoval (tp) Manuel Valera (as) Rafael Carrasco (fl)
Sayyd Abdul Al Khabyyr (bs) Hilario Duran (el-p) Walter Davis (p)
Nasier Al Khabyyr (ds)

Rec-1985



このアルバムのことがよく判らない。ウェブで色々検索したけれど当方の語学力がアレであるのと、元々ウェブ上にも情報が少ないので全く理解できない。そしてジャケ裏のライナーもキューバの公用語であるスペイン語なので読解不能というオマケ付き。コレと同デザインの色違いタイトル違いの作品を数枚見かけたので、シリーズ物の一枚と捉えればよいのかな。「Festival Jazz Latino Plaza 85 - 5」との表記もあるのでこの中の5番目の作品と云うことでよいのだろうか。殆ど勝手な予想で書いておりますが検証も不十分ですので案外簡単に聴ける音源なのかも知れませんが、それすら良く判っていません。

この作品はキューバ盤。タイトルすら良く判らない。一応ジャケットには『Gillespie en vivo』との表記と最近新譜をリリースしたゴンサロ・ルバルカバの名前が併記されている。そしてレーベルに記されていたのがタイトルにした部分。キューバでのライブ録音でディジー・ガレスピー・ビッグバンドがキューバのピアニスト、ゴンサロ・ルバルカバをフィーチュアしたものと解釈すればよいか。そしてパーソネルはB-2の、しかもソロイストのみしか判らないという何とも記事にするにはお粗末な状態で正直お手上げです。勝手に想像するに同日の音源に感じられるので上記メンバー+α(エレベやクラリネット他)という風に勘繰っています。

ゴンサロのレコーディングの記録という意味では、この作品はかなり最初期のものに位置するのではないかと思うのですが実際のところどうなんでしょうね。彼のバイオをウェブ上で拾うと、ディジーに17歳の時に見出されたとのことなので1980年頃になると思われます。ということはこの作品は22歳の頃の記録ということになるのですが合っているのかな。彼の冠で作品を残しているのは1990年以降からのようですので、いずれにしろ若き日の記録であることは間違いなさそうです。そういえばゴンサロのアルバムの中に『Diz』というのがありましたね。

ココでは4曲が収録されておりB-1を除きオーケストラ編成で、ディジーのお得意フォーマットになっています。メンバーは14~5人といったところでしょうか。サウンドは時代を感じさせるようにエレベを使用しエネルギッシュなジャズを展開しております。A-1はテーマの後ディジーのソロとゴンサロのソロがあるのですが、スリリングで疾走感溢れるカッコ良さです。クラリネット奏者がソロの応酬に加わっており、終盤にはパーカッションの連打とドラム・ソロがあるという豪快さです。ドライブ感抜群の迫力です。A-2は短いドラム・ソロの後、テーマに併せてヴォーカルが数フレーズ聴かれます。管のソロの応酬がありディジーのペット、ゴンサロのピアノの交歓が終わると、終盤にはジャズ・ファンクの様相を呈しておりチョッパーが出てくるは、リズムの乱れ打ちが聴かれるはとえらい盛り上がりようです。B-1はペットとピアノのデュオの演奏。恐らくディジーとゴンサロと判断してよさそうです。ディジーの「コン・アルマ」を演っているのですがこれは素晴らしい出来です。二人のエモーショナルな掛け合いが聴かれます。B-2は十八番の「マンテカ」をゴージャスに大勢のアンサンブルとソロを駆使して迫力ある一品に仕上げています。地鳴りがするくらいの豪快なリズムが全体を鼓舞し、その上でホーン・セクションが踊りまくるという何ともお腹一杯になる贅沢なナンバーです。

データがあまりにも心許なく記事としても信憑性に欠けることを白状しますが、肝心の演奏は素晴らしい分厚いサウンドをカマしてくれるので、そういう些細なことは考えずに単純に音楽を楽しめばいいのではないか、と勝手に逃げてしまいます。いつものことです、ごめんなさい。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/02(日) 00:08:02|
  2. Trumpet
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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