イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#589 Brookmeyer/Bobby Brookmeyer (Vik)

Bob Brookmeyer


A
1.Oh, Jane Snavely
2.Nature Boy
3.Just You, Just Me
4.I'm Old Fashioned
5.Gone Latin

B
1.Zing went the Strings of My Heart
2.Big City Life
3.Confusion Blues
4.Open Country

A-1,A-3,B-4

Bobby Brookmeyer (v-tb) Al Derisi (tp) Joe Ferrante (tp) Bernie Glow (tp)
Erius Oles (tp) Al Cohn (ts) Al Epstein (ts) Eddie Wasserman (ts)
Sol Schlinger (bs) Hank Jones (p) Buddy Jones (b) Osie Johnson (ds)

A-2,A-4,B-2

Bobby Brookmeyer (v-tb,p) Bernie Grow (tp) Nick Travis (tp) Joe Singer (fr-h)
Don Butterfield (tuba) Al Cohn (ts,fl) Al Epstein (bs) Milt Hinton(b)
Osie Johnson (ds)

A-5,B-1,B-3

Bobby Brookmeyer (v-tb) Nick Travis (tp,v-tb) Gene Quill (as) Al Cohn (ts)
Sol Schlinger (bs) Hank Jones (p) Milt Hinton (b) Osie Johnson (ds)

Rec-1956



ボブ・ブルックマイヤーのアンサンブル・フルバン・ジャズ。殆ど内容を覚えていなかったので改めて聴いてみた。壮大なテーマに頻繁に入れ替わるソロ・パート。時には静かに潜行するクールなサウンド。ダイナミックにドライヴする演奏やゆったりしたハーモニーが美しいバラードはビッグ・バンドならではの醍醐味でした。とはいえ決して派手な演奏と云うわけではなく、一言で云えばほのかに香る品の良さがこのアルバムのテイストではないでしょうか。個人的趣向としては大編成の場合、ガンガン迫って来てバリバリ吹いてもらいたいと思っている人間ですので当然このアルバムでもその傾向のサウンドに目が行きがちですが、この作品は既に述べたように流れでみれば抑揚のある選曲と演奏がなされておりヴァラエティに富んだ内容でした。

主役のブルックマイヤーやピアノのハンク・ジョーンズ、リズム陣は知っているアーティストですが、管パートのミュージシャンに関してはアル・コーンとジーン・クィルぐらいしか知りませんでした。またクレジットされている楽器以外にもオーボエやイングリッシュ・ホルンなどもメンバー内で奏されているようで、多種な楽器により芳醇なアンサンブルを表現しておりハーモニーの妙が味わえます。曲によってはブルックマイヤーのもう一つの顔と言ってもいいピアノを聴くことが出来るのも嬉しい。ビル・エヴァンスとピアノで共演した『The Ivory Hunters-Double Barrelled Piano』(United Artists)等を思い出しますね。

ゆったりとして大らかなサウンドはジャズの楽しさを体現するに余りある活躍で、コンボ中心になっている通常の自分のチョイスを改めてみるいい機会となりました。たまには大っきなのもいいなぁと。
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  1. 2008/06/30(月) 23:50:13|
  2. Trombone
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#588 Let's Swing !/The Budd Johnson Quintet (Swingville)

Budd Johnson


A
1.Serenade in Blue
2.I Only Have Eyes for You
3.Downtown Manhattan
4.Someone to Watch Over Me

B
1.Falling in Love With Love
2.Blues by Budd
3.Uptown Manhattan

Budd Johnson (ts) Keg Johnson (tb) Tommy Flanagan (p)
George Duvivier (b) Charlie Persip (ds)

Rec-1960



鬱陶しい天気でやる気の無い状態を逆に楽しもうと思い、マッタリしたジャズを聴くことに決めたのですが、いろいろと抜き差しした結果コレにしてみた。プレスティッジの傍系レーベルであるスウィングヴィルはこのマッタリ系の宝庫であるので、こういう気分の時には否応無く手が伸びてしまう重宝するレーベルです。繰り返し摂取すると甘みが増しすぎて胃もたれしてしまいそうですが、一発でドロっとしたサウンドが吸収出来るのでここ一番と云うときには有難いですねぇ。

バド・ジョンソンの濃厚なテナーに弟のケグ・ジョンソンのもっさりしたトロンボーンという何とも糖度の高い演奏が聴けます。アマアマでスウィートです。このバド・ジョンソンというテナー奏者の作品はコレしか持っておらず、彼についても殆ど知識を持ち合わせていませんので調べてみました。ここではテナーのみの演奏ですがマルチに吹いているらしくソプラノはもちろんクラリネットなども演るようです。1910年生まれというからこの作品当時は50歳ということになるのですね。円熟の境地と言ってもよいくらいだと思います。ビッグバンド畑を渡り歩いていて1926年からテディ・ウィルソンのところにおり、以降ルイ・アームストロング、アール・ハインズ、ビリー・エクスタイン、ウディ・ハーマン等々名うてのミュージシャンとの競演歴があるようです。キャリアも長いようで1984年に亡くなられたようですがその殆どを一線での演奏活動に費やしていたようです。全く知りませんでした。

フロントが兄弟ということも影響しているのかリラックスした演奏でこの手のサウンドにもマッチするトミフラのピアノがいいですね。レスター・ヤングやコールマン・ホーキンスなどのサックスを餓鬼の頃から浴び続けてきた当方にとっては身を委ね易いサウンドで、今日はコレを聴いて腑抜けになっていました。

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  1. 2008/06/29(日) 22:00:06|
  2. Tenor Sax
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#587 The October Suite/Steve Kuhn Piano, Composed and Conducted by Gary McFarland (Impulse)

Steve Kuhn - Gary McFarland


A
1.One I Could Have Loved (Theme From the Motion Picture "13")
2.St. Tropez Shuttle
3.Remember When

B
1.Traffic Patterns
2.Childhood Dreams
3.Open Highway

Side-A

Steve Kuhn (p) Isador Cohen (vin) Matt Rimondi (vin) Charlie McCracken (viola)
Al Brown (cello) Ron Carter (b) Marty Morell (ds) Gary McFarland (comp.,cond.)

Side-B

Steve Kuhn (p) Corky Hale (harp) Joe Firrantello (woodwind)
Don Ashworth (woodwind) Irving Horowitz (woodwind) Gerald Sanfino (woodwind)
Ron Carter (b) Marty Morell (ds) Gary McFarland (comp.,cond.)

Rec-1966



20年以上前になるのでしょうか。このアルバムを買って聴いてみてどうしても面白さが見いだせず、そして再度試すこともせず購入したその日に聴いたっきりで仕舞い込んでいた、そんなレコードです。この音楽からクラシック臭を振りまくかのような楽器の存在と実験音楽のような掴みどころの無さを瞬時に嗅ぎ取ってしまい、全く良さが理解出来ずそれっきりになっていたというのが実情です。以後ジャズの経験値を積み重ねた結果スティーヴ・キューンはフェイヴァリット・ピアニストとなりましたがこの作品には再び手をつけることはありませんでした。

実に久しぶりに聴いたこのアルバムの印象は劇的に変化することは無いものの、その意図とやっていることに関して朧げながら見えてきた感じになってきました。「ヴァーチュオーソ・シリーズ」と銘打たれたインパルスのこのアルバムは、室内楽的な響きをバックに自由度の高いジャズ・イディオムを融合させたような音楽で、弦楽器や木管楽器の高尚さとともにかなり独創的なキューンのピアノが絡み合うサウンドをゲイリー・マクファーランドが監修したものです。マクファーランド自身はヴァイヴ奏者ですが、この時期辺りから作編曲に専念しているんですね。

A面はヴァイオリンやヴィオラ、チェロなどの弦楽奏を従え、B面では木管楽器がバックに控えています。聴いた当初は自分に合わないと思ったほうが先で両者の違いなどに気づかないくらいの体たらくで、今となっては情けなさも込み上げますが、改めて聴いてみると当たり前ですがかなり雰囲気が変わりますね。自由度の高さはスティーヴ・キューンのピアノそのものであり、フリー・ジャズ的アプローチというよりも、ジャズを踏襲した現代音楽的アプローチにも感じられます。以前よりも食いつく自分がおり、それはキューンの表現力とロン・カーターとマーティ・モレルのバランス感に起因するのですが、やっぱりそれ以上の感慨を抱くことはなく一段階ステップ・アップしたのみで終わりそうです。この辺りの音楽を好んで聴くことが今後あるのかどうか判りませんが、あるとしても少なからず相当後年になってからの話になるのでしょう。

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  1. 2008/06/28(土) 16:42:27|
  2. Piano
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# 586 Hub-Tones/Freddie Hubbard (Blue Note)

Freddie Hubbard


A
1.You're My Everything
2.Prophet Jennings
3.Hub-Tones

B
1.Lament for Booker
2.For Spee's Sake

Freddie Hubbard (tp) James Spaulding (as,fl) Herbie Hancock (p)
Reginald Workman (b) Clifford Jarvis (ds)

Rec-1962



昔のブルーノートを聴く機会が少なくなっているので敢えて意識してそちらの方に歩み寄ってみる。膨大な録音の中からフレディ・ハバードのトランペットにしてみようと決め、また数ある作品の中からあまり印象に残っていなかったこのレコードを聴いてみようと思ってみました。

一応予備知識を付けておこうと調べてみるとこの作品はBNでの4枚目になり、ということは自身のリーダー作からも数えて4作目ということになる。しかしながら他のアーティスト作にサイドとして重用されているので、デビュー作より2年後とはいえ既に経験値は相当高くなっているということになるのでしょうか。ジェームス・スポールディングとの二管クインテットですが、豪快にドライブするというよりも適度なコントロールがなされており、感情にまかせてというよりも曲の持つイメージを的確に再現するようなスタンスに感じられるのは、いつも通り自慢の駄耳のなせる技か。当初抱いていた劈いてくるようなイメージとは若干違ったけれど端正に吹かれるこの雰囲気はかなり好きです。

A-1を除く4曲がハバードのオリジナル。一度通して聴いてみて最高だったのがタイトル曲のA-3。相変わらず突飛なテーマを持つインパクトのある曲に食いつく自分が悲しいが、やっぱりコレは最高だと思います。ハバードのストレートに吹かれるカッコいい節回しに顔が紅潮し、特にハンコックのピアノが「いかにも」といった感じでいいじゃないですか。A-1のゆったりと吹かれるトランペットも気持ちいいし、A-2のスポールディングとのフルートのアンサンブルも面白い。B-1のブッカー・リトルに捧げたバラードはフルートとトランペットの絶妙なバランスが感情豊かに表現されており、ラストのB-2はレジー・ワークマンのベースが切れ込んでくるところに痺れてしまう。

何度も思うのですが聴いた後に、やっぱりブルーノートの音(演奏も音質も)だなぁと感じるのです。このレーベルの作品を聴いた後に毎回共通してこの感想を抱くということは、いかにカラーが確立されていたかということを認識させられる機会になっています。どうやらコレは耳にクモの巣が張っていても解ることのようです。

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  1. 2008/06/27(金) 23:51:15|
  2. Trumpet
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#585 Invitation/Al Haig Trio (Stateside)

Al Haig - Invitation

A
1.Holyland
2.Invitation
3.Enigma
4.Sawbo City Blues

B
1.If You Could See Me Now
2.Sambalhasa
3.Daydream
4.Linear Motion

Al Haig (p) Gilbert "Bibi" Rovere (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1974



アル・ヘイグの人気盤。A-1の存在がこの盤の評価を不動のものにしているのは想像に難くない。自分もシダー・ウォルトンのこの曲は大好きなトラックですから人気のほども理解出来ます。で、いつもの通りその他の曲をジックリ吟味していないので改めて聴いてみることにしました。

ヘイグのオリジナルはA-4,B-2,B-4の3曲。通して聴いてみるとアル・ヘイグのバップ・スタイルには好感が持てますし一途に弾かれるピアノから彼の実直さも感じますが、さらに一捻り加えた新たな境地も垣間見えるのが興味深い部分であります。通常のバップ・スタイルから鑑みるとA-1は超然とした異彩を放っているような感覚にも陥ります。単に曲の持つ雰囲気に惑わされているのかもしれませんがマイナー・メロディ好きの日本人に訴求するパワーは絶大であったことを思い知らされます。そういう意味ではA-2のボッサ・テイストのタイトル曲もひと味違う彼の柔軟な姿勢を感じ、メロディが琴線に触れる気になるものでした。A-3のバラードやA-4のブルースなど、静謐さや適度な粘度も併せ持つスタイルは音楽の幅を感じさせ、緩急の付け方に翻弄させられることが逆に気持ちのよい展開になっています。B面も冒頭のタッド・ダメロン作の流麗な響きから2曲目のボッサリズムを生かした曲、3曲目はシットリと奏し、続く4曲目で聴かれるベース・ラインのカッコ良さなどヴァラエティに富んだプレイを楽しむことが出来ます。

ロンドンで録音されたこの作品はアル・ヘイグの長いブランクからの復帰作ということで注目されたのですが、なかなか意図しても実現しないアタリ曲を獲得した印象的な作品になりました。完璧とは云えないまでもピアノも味わい深く弾かれており渋さの滲み出たプレイには嬉しくなってしまいます。

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  1. 2008/06/26(木) 23:14:09|
  2. Piano
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#584 Chet Baker in Milan (Music)

Chet Baker in Milan


A
1.Look for the Silver Lining
2.Lady Bird
3.My Old Flame
4.Line for Lions

B
1.Tune Up
2.Cheryl Blues
3.Indian Summer
4.Pent Up House

Chet Baker (tp) Glauco Masetti (as→exceptA-3,B-3)
Gianni Basso (ts→exceptA-3,B-3) Renato Sellani (p)
Franco Celli (b) Gene Voctory (ds)

Rec-1959



こういう表現が無礼な物言いになるのかどうか、無い頭をフル回転させても適切な言葉が見つからず結局使ってしまうのですが、とても解り易いジャズであると思います。ミュージック原盤のチェット・ベイカーのタイトル通りイタリアはミラノ録音の作品。ちなみにヴォーカルはなし。A-3,B-3だけカルテットで他はセクステット。当然イタリアのミュージシャンで全て脇を固めており、近年話題の多いジャンニ・バッソが参加しているのと渋い活躍を見せるレナト・セラーニの名前があるところが個人的に嬉しい。

若干の反響音(エコー)を伴いながらその中を泳ぐ管楽器。グラウコ・マセッティのアルトにジャンニ・バッソのテナー、そしてチェットのトランペットは小細工をせず楽器の特性を存分に発揮した澄んだ佇まいで、木蔭で感じる自然なそよ風のような肌触りに感じられ何ともいいようのない爽快さを醸しています。フランコ・セリ(チェリ)のベースとジーン・ヴォクトリーのドラムはバッキングに徹しており、フロントを気持ち良く鼓舞させる地味ながらも堅実な仕事ぶりです。マイルスやパーカー、ロリンズやマリガン等の名曲を取り上げ、滔々と流れる大河のような大らかさは何の衒いもないものです。

このころのチェットはおクスリがキマりまくってジャンキー状態だったそうで、想像の域を出ないのですがまぁ何らかの問題を抱えたのでしょうか、アメリカから離れヨーロッパに渡りこのアルバムはかの地(イタリア)で吹き込まれた最初の作品になるようです。当方の自慢のイカレ耳のせいなのかそれともジャズマンのコンディションというのは不可思議なものであるのか、この演奏からそういう部分が微塵も感じられず、ある種の清々しさまで戴くというのは全くどうなっとるんだろうかと思わざるを得ません。まぁパーカーやパウエルのように、その影響をモロに実感せざるを得ないものもありますが。

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  1. 2008/06/25(水) 23:10:17|
  2. Trumpet
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#583 Unreleased Performances/Miles Davis - Bud Powell - Art Tatum (Teppa)

M.Davis - B.Powell - A.Tatum


A
1.Tune Up
2.Royal Garden Blues (Walkin')
3.No Blues

B
1.Lullaby of Birdland
2.I've Got You Under My Skin
3.Hallelujah
4.Flying on the Piano
5.Would You Like to Take a Walk
6.You Go to My Head
7.Where or When / Blues on Down

A-1,A-2

Miles Davis (tp) John Coltrane (ts) Red Garland (p) Paul Chambers (b)
Philly Joe Jones (ds)

Rec-1956

A-3

Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)

Rec-1964

B-1~B-3

Bud Powell (p) George Duvivier (b) Art Taylor (ds)

Rec-1957

B-4~B-7

Art Tatum (p) Unknown (g→exceptB-7) Unknown (b→exceptB-7)

Rec-Unknown



こういうものを取り上げるのは良くないのかもしれませんが今日はコレを聴きました。ブートですのでアングラな位置づけですがやっぱり貴重な音源なのでしょうね。その名も「アンリリースド・パフォーマンス」。マイルスにバド・パウエル、アート・テイタムの3組が収録されたオムニバス仕様です。殆どの音源が公開収録時のものと思われます。数十年前に確かどこかのユニオンでコレを引いた覚えがあります。

マイルス・デイヴィスの3曲は新旧クインテットの二つのセットが収録されており興味深い内容です。恐らくこの作品のハイライトとなっていることは想像に難くなく、この音源の初出がこのブートになるのでしょう。以後のリリースに関しては情報を持ちませんが何らかのオムニバスや未発表作に収録されているかもしれませんね。A-1,A-2は「Bandstand USA」という番組のラジオ収録です。脂ののった時期のマイルスとコルトレーンが記録されており演奏はホットです。ガーランド、チェンバース、フィリー・ジョーという最強の布陣がバック・アップ。音質がスカスカなのが惜しいところです。変わってA-3の「No Blues」は64年の音源で、NBC-TVの「The Steve Allen Tonight Show」でのパフォーマンス。こちらのメンバーも垂涎のクインテット。ショーターが唸りハンコックが叩きトニー・ウィリアムスが暴れると云うスリリングな展開。マイルスもバリバリ吹いています。非常にテンションの高い演奏なのですが完全なエアチェック状態で音が割れギミでレコーディング・レベルが安定しない非常によろしくない音質です。もったいないところです。

バド・パウエルの3曲はバードランドの57年のライブで、イタリアのQueen Discというレーベルから同ライブの残りのテイク「Embraceable You」と「Un Poco Loco」の2曲を加えた全5曲でリリースされているようです。メンバー紹介のアナウンスから始まる3曲はパウエルの唸り声とともに奏されるなかなかパワフルな一品でノリも良くアート・テイラーの小気味良いリズムも最高なものばかりです。

アート・テイタムの4曲に関しては全く情報が得られませんでした。マイルスとパウエルではウェブでもある程度の内容を把握出来るのですが、テイタムに関しては関心が薄いのか取り上げているサイトを見つけられずお手上げ状態です。テイタム・トリオは3曲(B-4~B-6)がピアノ&ギター&ベースで構成されており、やはりナレーションからスタートします。大好きなピアニストだけにゴキゲンな演奏に嬉しくなります。テイタム特有の流麗なタッチは健在で、テクニシャン・ギタリストが応酬しており聴きごたえがあります。クサレ耳の当方にはブラインドの能力は全くないのでギターとベースのミュージシャンの特定は出来ませんでした。音質は結構マトモなものでした。ただB-7(ナレーションを挟んだ2曲構成)だけはまた違う公開録音の音源のようでテイタムのソロ・ピアノになります。この人のピアノは何時聴いても変わらない安心感があります。



※1951~53年のエアチェック音源作品にテイタム・トリオのメンバーとして、ベーシストにスラム・スチュワート(Slam Stewart)、ギタリストにエヴェレット・バークスデール(Everett Barksdale)が参加していることが判りました。この録音と同一かどうかは全く判らないのですが、一応備忘録のつもりで記しておきました。

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  1. 2008/06/24(火) 00:03:56|
  2. Omnibus
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#582 Lucky Thompson Vol.1 Featuring Oscar Pettiford (ABC-Paramount)

Lucky Thompson - Vol.1


A
1.Tom-Kattin
2.Old Reliable
3.Deep Passion
4.Translation

B
1.Tricrotism
2.Bo-Bi My Boy
3.A Lady's Vanity
4.OP Meets LT

Side-A

Lucky Thompson (ts) Jim Whatsmyname (tb→exceptA-3) Hank Jones (p)
Oscar Pettiford (b) Osie Johnson (ds)

Side-B

Lucky Thompson (ts) Skeeter Best (g) Oscar Pettiford (b)

Rec-1956



大好きなラッキー・トンプソンの二つの編成が楽しめる作品。A面はトロンボーンを加えたクインテットでB面はギターを加えたトリオになっています。トロンボーン奏者のクレジットがジム・ホワッツマイネームとなっていますがジミー・クリーヴランド(Jimmy Cleveland)のことなんだそうな。ジャケ裏の英文ライナーにはヒントが出されていたりして苦し紛れなのが窺えます。しかしながら、なんという変名・・・。

A面の4曲は全てトンプソンのオリジナル。テナーとトロンボーンのクインテットで、テーマのユニゾンが気持ちいいA-1から始まります。おおらかなクリーヴランドのトロンボーン、ふっくらとしたトンプソンのテナー、良く転がるハンク・ジョーンズのピアノが良いですね。2曲目はゆったりとしたテンポのブルース。3曲目は静かに潜行するバラッド。深みタップリのトンプソンのテナーが味わえる格好のナンバー。ライナーにもクレジットにも注記がないのですがどうやらカルテットのようで、このトラックにクリーヴランドのトロンボーンは含まれていないようです。ラストは再びクインテットでペティフォードのベース・ソロがタップリと満喫出来ます。

変わってB面はテナー&ギター&ベースのトリオ。ペティフォードをフューチャーしたと謳っているだけあって、両面参加はトンプソン以外はペティフォードだけ。ドラム・レス・トリオですがこれまた味わいがあって大変宜しい。こちらのトンプソンのオリジナルはB-2,B-3。B-1はペティフォード、B-4は両者の共作のようです。このアルバム全てが彼らのペンに依るものということになります。ペティフォードの安定感のあるベースの上にトンプソンの温もりのあるテナーが踊り、スキーター・ベストの控えめなギターが絡まるという極上の演出に感涙し、渋さが滲み出た4曲にまったりとしてしまいます。

自分の好みはトンプソンのテナーがじっくり抽出されていることと耳ざわりの良さも相まったB面の方に軍配を上げます。B面にはウィスキーが良いかなぁ、と久しぶりに洋酒を飲りたくなりました。

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  1. 2008/06/23(月) 23:00:06|
  2. Tenor Sax
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#581 Second Breath/Michel Bisceglia (Prova-CD)

Michel Bisceglia - Second Breath


1.Neena
2.Cydonia Regions (Prova 9)
3.Blue in Green
4.Casso Blues
5.Second Breath
6.Ports of Amsterdam
7.Footprints
8.Septfoile
9.Image
10.Pegasi (Work Song)
11.N'n Siata

Michel Bisceglia (p) Werner Lauscher (b) Marc Lehan (ds)

Rec-2003



ベルギーのピアニスト、ミシェル・ビセリアのアルバムは昨年『Inner You』がリリースされたあと、デビュー・アルバムや初期の稀少盤が復刻されたりと結構賑やかで、ソレに便乗して沢山取り寄せ聴いていました。最初難解で退屈だと思ったこの作品が最近徐々に染み込んできてちょっと気になりだしています。叙情的なものや内省的なもの、一筋縄でいかないものの良さを直感的に理解する能力が著しく欠落している当方には、こう云った作品を吸収するのには結構な時間を要します。コレを聴いていて一つ自覚したのは自分は苦手なものに関しても執着ししつこく聴くほうで、諦めて放置することなく何度も試すのは割と良い傾向なのかも知れません。理解度が大いに疑問なのはいつものことですが、これにより付き合いが長くなれば結構なことなのかもしれませんな。自画自賛を珍しくしてみましたが投資したものに対してケチくさいとも云えるのかもしれません。なんともはや。

とにかく最初一聴したときに全く良さが解らず、自分の理解力を超えた芸術的な演奏に耳から音符がこぼれ落ちるかのようなザル状態で、当初は少しも引っかかることすら許さない超然としたものという感覚しかありませんでした。それは当方が音楽に対してある種の解り易さとホットでエネルギッシュなものを偏愛する癖があるので、このような演奏家はタイプが違うことを充分承知しているとは云え、いざ音を前にすると戸惑いが最初に来てしまいます。ただ何度か聴いているとそんなに簡単に結論づけられるものではなく、シリアスなテンションの高さや複雑なコード進行、高尚なメロディに徐々に反応してきました。デビュー作を聴いた時のような明快さが影を潜めたこのアルバムの内容は、やはりビセリアの進化として捉えてみた方がいいのでしょうか。

この作品は当方にとって未だに即感動を呼び起こすようなことはない、決して生易しいものではないのですが、2曲目や8曲目のようなピリピリする張りつめた空気感の曲を入り口としてなんとか核心に迫るべく鋭意努力中であります。でも正解なんてあるのでしょうかね。

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  1. 2008/06/22(日) 23:43:53|
  2. Piano
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#580 Song We Like/Chris Neville (Evening Star-CD)

Chris Neville - Songs We Like


1.Solar
2.Beginning Again
3.Do Nothing Till You Hear From Me
4.All the Things You are
5.Moonlight in Brazil
6.Sunday Morning
7.Sweet & Lovely
8.Noble Accents
9.On a Spring Stroll
10.April
11.Footprints

Chris Neville (p) James Cammack (b) Marty Richards (ds→except6,10)

Rec-2000,2002



クリス・ネヴィルというピアニストの作品を聴いてみた。本などによく紹介されている彼のファースト・アルバム『Look, Stop & Listen』(Evening Star)も聴いてみたけれど今回はコッチのセカンドを取り上げてみる。前述の作品はトリオの録音とデュオ&ソロの録音時期が異なっているのですが、この作品も同様にデュオは2000年、トリオは2002年と録音時期が異なっている。録りだめた音源からセレクトしてリリースしているのかしらん。

全体的な感想として、どちらかというと結構ズッシリとしたピアノを弾くタイプのピアニストであるなぁとの印象を受けたのですが、マイルスの有名な1曲目のように同じ音をしつこく連打する手法などを考えるとスタイルに合わせたインパクトの付け方の上手さも感じさせます。かといって流麗な曲がない訳ではないのですが、やはりどちらかといえばタッチの重さを感じるので本質はハードに弾くタイプであるような感じです。この作品での聴かれるスタイルは既出のファースト・アルバムもそうなのですが、難解な解釈とは対極の楽しいピアノを聴くことが出来るので、オーソドックスなスタイルがお好きな向きにはピッタリかと思います。唯一の彼のオリジナルが9曲目にあり、他は比較的良く知られたナンバーも数曲取り上げているので彼のアレンジの妙もよく解ります。音を大きく弾くピアニストですのでリズムとの相性も良く緩急をつけたドライブ感が楽しめる佳作です。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/06/21(土) 23:56:24|
  2. Piano
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#579 Feelin' Good/Terumasa Hino and His Group (Takt)

Terumasa Hino - Feelin' Good


A
1.Mississippi Dip
2.Feeling Good
3.And Satisfy

B
1.Trust Me Now
2.The Magilla
3.Lucy in the Sky With Diamonds

A-1,A-2,B-3

Terumasa Hino 日野皓正 (tp) Masabumi Kikuchi 菊地雅章 (p,arr.)
Takeru Muraoka 村岡建 (ts) Hiroshi Suzuki 鈴木弘 (tb) Kaoru Chiba 千葉馨 (fl-h)
Jake ジェイク (as) Hiroshi Okazaki 岡崎広志 (bs) Takeshi Aoki 青木武 (b,tb)
Akira Miyazawa 宮沢昭 (fl) Toru Konishi 小西徹 (g) Yoshiaki Masuo 増尾好秋(g)
Kunimitsu Inaba 稲葉国光 (b) Motohiko Hino 日野元彦 (ds)
Humio Watanabe 渡辺文男 (perc)

A-3,B-2

Terumasa Hino 日野皓正 (tp) Masabumi Kikuchi 菊地雅章 (p,arr.)
Takeru Muraoka 村岡建 (ts) Hiroshi Suzuki 鈴木弘 (tb)
Jake ジェイク (as) Hiroshi Okazaki 岡崎広志 (bs)
Toru Konishi 小西徹 (g) Yoshiaki Masuo 増尾好秋(g)
Kunimitsu Inaba 稲葉国光 (b) Motohiko Hino 日野元彦 (ds)
Humio Watanabe 渡辺文男 (perc)

B-1

Terumasa Hino 日野皓正 (tp) Masabumi Kikuchi 菊地雅章 (p)
Takeru Muraoka 村岡建 (ts) Kunimitsu Inaba 稲葉国光 (b)
Motohiko Hino 日野元彦 (ds)

Rec-1968



菊地雅章がアレンジした日野皓正のビッグバンド作品。往時の名うてのミュージシャンが大挙参加し壮大なサウンドを創出させています。が、個人的にはスリリングさに欠けちょっと期待と違う出来に戸惑っています。

この作品は3つのセットからなっており、B-1のみ日野=菊地クインテットで、その他は12人編成、15人編成とオーケストラになっています。なんていうのかな、特に大きな編成になるとジャズというよりポピュラー・オーケストラと言ったらいいのかそんな感覚にも感じたり。フェード・アウトで終わるA-1あたりは昭和50年代のテレビ・ドラマに使われそうなそんな感じも抱いたりして。タイトル曲のA-2はかっこいい。これは演奏もさる事ながら楽曲の良さが光っています。A-3はファンキーなナンバー。テナーの村岡建のソロが満喫出来ます。ビックバンドに違和感があるという意味合いからすれば小さな編成になるB-1のクインテットが一番感情移入出来る。ダークなテーマに続いてストレートに吹かれるヒノテルのトランペット・ソロには闇に射す光のような力強さを感じます。独特のリフが印象的で一層の存在感をこの作品に与えています。B-2,B-3はオーケストラに戻っています。B-3はビートルズの曲です。うーん・・・。

思うにフルバンで奏されている曲のほとんどがR&Bテイストが強く、時代的なこともあるのかジャズ・ロック的要素を多分に含んでいるのが肌に合わないのでしょうな。でもそもそもそういう音楽に関して苦手とは云えずたまには聴いているので、ヒノテルに当方が希望しているビッグバンドでの形に乖離があったということが一番の原因になるんだと思います。もっとジャズっぽくアレンジし、トランペットをバリバリと豪快に吹き回してほしかったなぁと。ちょっと残念。

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  1. 2008/06/20(金) 23:56:24|
  2. Japanese
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#578 Cool Velvet/Stan Getz and Strings (Verve)

Stan Getz - Cool Velvet


A
1.The Thrill is Gone
2.It Never Entered My Mind
3.Early Autumn
4.A New Town is a Blue Town

B
1.'Round Midnight
2.Born to be Blue
3.Whisper Not
4.Good-Bye
5.Nature Boy

Stan Getz (ts) Blanchie Birdsong (harp) Dave Hildinger (vib) Jan Johansson (p)
Freddy Dutton (b) Sperie Karas (ds) Russell Garcia (cond.,arr.)
unidentified string

Rec-1960



何でも先入観なしで聴いてやろうと常に思っているので、あんまり得意ではないストリングス入りのアルバムも結構手元にあったりします。正直言えばストリングス入りは若干のくすぐったさのようなものを感じていて、さすがになかなか手が伸びないというのが本音です。ストリングス入りのポピュラー・ヴォーカルやジャズ・ヴォーカルものはインスト物よりは普通に聴いてはいるのですが。

スタン・ゲッツのこのアルバムはドイツのバーデン・バーデンでの録音です。従ってヤン・ヨハンソンなどのヨーロッパの有力アーティストも参加しています。このアルバムは帽子を被った女性の写真を反転させたような別のジャケットのものもありますが、手元にあるこちらの方が先に出たものになるのでしょうか。自分にはちょっとよく判りません。

クール・ヴェルヴェットとはよく云ったもので、この人のテナーの性質を良く現したような形容です。まさにビロードのようなふんわりとした毛羽立った肌触りを感じさせ、煤け具合が気持ちいいテナーは彼の真骨頂でストリングスには実にマッチすると思います。コレを聴いているとオヤジには似つかわしくないロマンティックなんて言葉まで連想されて何とも言い様のない妙な気分になります。と、一旦は持ち上げるのですが私にとってはやっぱり甘いですねぇ。ゴージャスではあるのですが練乳入りのドロッとしたコーヒーを飲んでるみたいな感じで、個人的には申し訳ないのですが胃もたれします。

今度聴くのが何時になるやら判りませんが、不思議なことに手に取らされるパワーというのは秘めているんですよねぇ。今日からどれくらいの期間が空くのかは本人でも知る由もありません。

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  1. 2008/06/19(木) 22:39:40|
  2. Tenor Sax
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#577 Somethin' Special/Tardo Hammer (Sharp Nine-CD)

Tardo Hammer - Somethin' Special


1.John's Abbey
2.Divertimento
3.If I Loved You
4.Somethin' Special
5.Take Me Out to the Ball Game
6.You're My Thrill
7.Lizard Lips
8.Blues for Philly Joe
9.Into the Fire
10.Subterranean

Tardo Hammer (p) Dennis Irwin (b) Leroy Williams (ds)

Rec-2000



ゴキゲンである。タード・ハマーのピアノ・トリオ。いつもながらピアノを弾けない人間がどうこう云うのはおこがましいのであるが、こ難しい変化球を使わないで直球勝負している。技術的に平易ということを言いたいのではなくスウィングするストレートなジャズであると言いたいだけです。変化球に狂喜乱舞する人間であることを大いに自覚しているけれど、オーソドックスなものを聴いても納得するんですよ。念のために言えば極端な好き嫌いはございませんよ。と、昨日の流れからちょっと弁明してみました。

タード・ハマーのオリジナルは4曲で2,7,9,10曲目。バド・パウエルやソニー・クラーク、ソニー・ロリンズの曲も取り上げています。通して聴いてみて高揚したグルーヴ感を持つピアノに明快なリズムが絡まりワクワクする内容でした。ハマーのピアノはキレがよくノッており湯水のように鍵盤から音符が噴き出しています。デニス・アーウィンのベースはしなりが強く粘っており、レロイ・ウィリアムスのドラムはオカズのキマり具合が爽快で実にホットであり顔が紅潮します。風呂もリズムも熱いのが好きな当方にはこの上ない喜びであります。体を揺すられるナンバーの多い中3曲目のようなジックリ聴かせるプレイも含まれていますが、思わず仰け反ったのが5曲目。MLBファンなら御馴染みの曲で解釈がまさにジャズそのものであり、アメリカの進軍歌「Dixie」のフレーズを編み込んだりとドライブ感はなかなか強烈です。

いつも暴投気味のこのブログですが、単なる感情丸出しの掃き溜めのような内容は毎度ながらボール連発押し出しと云ったところですな。こりゃ一生勝ち投手にはなれませんわな。

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  1. 2008/06/18(水) 23:20:45|
  2. Piano
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#576 Eight Little Feet/Randy Porter (Heavywood-CD)

Randy Porter


1.Jig With a Pig
2.A Little Kindness
3.Inside Your Mind
4.Cindy Lynn
5.Groove Thing
6.Do You Know What it Means to Miss New Orleans ?
7.Savor
8.Eulogy
9.Giant Stretch
10.Be Still
11.Eight Little Feet
12.First Snow

Randy Porter (p) Bob Magnusson (b) Joe Labarbera (ds)

Rec-2000



好みと云うのは千差万別で必ずしも同様の感想になるとは限らないのは承知しているのですが、実際に音楽を聴いてみると著名な方がレビューする内容に対し当方とのギャップを数多く感じ、自覚していることとはいえなんだか自分の耳の悪さを露呈しているような気がしてあまり気分のいいものではなかったりします。何も論者に反目するでもなく迎合するでもなく自分の率直な感想がそうなのであり、ただこのようなケースがあまりにも多いことにちょっとした諦めの感もあるのですが、例えばA氏がけなす作品からこちらの好みに合致するであろうニオイを感じ取るようになったり、滅多にないことですがB氏の推奨する作品は自分の好みに近いので購入を決めてみたりと嗅ぎ分ける成果も徐々に上がってきました。良いのか悪いのか判らんですが押し付けられても駄目なものは駄目であるのでこればかりはどうしようもない。自分の耳に正直に聴いていくのが精神衛生的にも良いようです。でも好奇心は人一倍旺盛であるのでジャンルや分野に拘らずところ構わず手を出す癖は直りそうにありません。ここ最近の雑感をぐぢぐぢと並べましたが。 

唐突にランディ・ポーターのピアノ・トリオ。本で結構な評価であったので聴いてみました。自虐的な前振りをしましたがグルーヴ感抜群で確かに良かったです。ただ1曲目だけがこの作品の中ではちょっと異質で後に続く曲との違いが際立っています。この冒頭の曲のテンションが素晴らしいというのが極私的感想でありどうやら少数派になるようです。もちろん続く曲を否定するものでもなく自分に対しての訴求力が一番あったと云うだけのことです。後続のナンバーのブルージーさやスウィング感にももちろん尻が浮き上がります。曲によっては仄かな泥臭さも醸すポーターのピアノ、ねちっこいマグヌッソンのベース、ラバーバラの安定したドラム。作品の後半には美しさを兼ね備えた曲も含まれるヴァラエティに富んだ楽曲。でもやっぱり自分の注目する視点はちょっと変わっているようで・・・。

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  1. 2008/06/17(火) 23:53:00|
  2. Piano
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#575 Love is Real/Ulf Wakenius Plays the Music of Esbjorn Svensson (ACT-CD)

Ulf Wakenius


1.Seven Days of Falling
2.Dodge the Dodo
3.Believe, Beleft, Below (Love is Real)
4.Tuesday Wonderland
5.Elevation of Love
6.Pavane "Thoughts of a Septuagenarian"
7.Good Morning Susie Soho
8.Eighthundred Streets by Feet
9.When God Created the Coffeebreak
10.Shining on You
11.Viaticum

Ulf Wakenius (g) Lars Danielson (double-b,cello) Lars Jansson (p)
Morten Lund (ds)
Radio. Strings. Quartet. Vienna

-Guests-

Till Bronner (tp→only1) Paolo Fresu (tp→only11)
Nils Langren (tb→only7) Eric Wakenius (el-g→only2)

Rec-2007



スウェーデンのピアニスト、エスビョルン・スヴェンソンが6月14日に亡くなったそうです。名前は知っている。E.S.T.というグループも知っている。しかしまだ作品を聴いた事が無いのです。このアルバムを聴いて奏される楽曲がとても良かったのでとっても気になっていました。その矢先の訃報なので何とも言い様のない気分になっています。ダイビング中の事故死とのことで享年44歳だったそうです。まだ当方には未知のアーティストであったのですが、このアルバムによって心に引っかかる絶妙な曲の感覚を体験し興奮していたのでこれからの活躍が叶わないと云うのはあまりにも悲しいことです。早世されたのは何とも残念でなりません。

自分のジャズ体験は殆どが芋づる式であり、あるキッカケにより聴いた作品が気に入ればどんどんそのアーティストに深入りするし、このアルバムにおける彼のように間接的な関わりであっても木の枝のように徐々に広がってくる感覚が好きでどんどん興味のある方へ追っかけていきます。全てにおいて自分の理解力が不足しているのは重々承知の上ですが、特にここ十数年に現れたアーティストに関しては皆目見当がつかないため気になる新譜や旧譜を嗅ぎ分けて引っぱり、上記のようにそこからいろいろと自然に派生していくことを楽しんだりしていたのですが、スヴェンソンに関してもそんな流れで気になっていただけに突然の訃報は寂しいものがあります。

ウルフ・ワケニウスはYouTubeの映像を見てから作品を買ってみようと思い立ち、たまたまこのスヴェンソン集がリリースされる予定だったため予約したものです。ラーシュ・ヤンソンやパオロ・フレス等気になるミュージシャンも参加していたので期待をしていました。その時に既発であったワケニウスのキース・ジャレット集も併せて購入し彼のギターを堪能していました。とりわけこの作品はワケニウスの深みのあるギターや絶妙なアレンジはもちろんのこと、特に取り上げられた楽曲に惹かれていたのでスヴェンソンの名前は自然に頭の中に刷り込まれたのでした。様々なカラーを持つこれらのナンバーを通しで繰り返し聴いていますが、一番惹かれるのは若干の憂いや哀愁を感じるティル・ブレナーのトランペットが強烈な冒頭の曲や、ギターがあまりにも印象的な8曲目に奏される曲であり、改めて曲の持つ威力というものを思い知ることになりました。また既にスヴェンソンのアルバムを体験していればどういう感想になっていたのかも自分にとっては気になるところでした。

こういうタイミングがきっかけになるのはなんとも不本意であるのですが、近々スヴェンソンの残した作品に接していくことになると思います。そして豊かな表現力を備えたワケニウスの作品にも。

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  1. 2008/06/16(月) 23:08:07|
  2. Guitar
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#574 Gypsy/Herb Geller & His All Stars (Atco)

Herb Geller - Gypsy


A
1.Everything's Coming Up Roses
2.You'll Never Get Away From Me
3.Together
4.Little Lamb

B
1.Some People
2.Mama's Talkin' Soft
3.Cow Song
4.Small World

A-1,A-3,B-2

Herb Geller (as) Thad Jones (tp) Hank Jones (p) Scott LaFaro (b)
Elvin Jones (ds) Barbara Long (vo→onlyA-1,A-3,B-2)

Rec-1959

A-2,A-4,B-1,B-3,B-4

Herb Geller (as) Thad Jones (tp) Billy Taylor (p) Scott LaFaro (b)
Elvin Jones (ds) Barbara Long (vo→onlyB-4)

Rec-1959



今日はこんなものを聴いてみた。ハーブ・ゲラーの「ジプシー」。スコット・ラファロが入っていたり、エルヴィンが叩いていたり、軽妙なホーン・アンサンブルに纏わりつくバーバラ・ロングのヴォーカルが4曲収録されていたりと、ハーブ・ゲラーはどちらかというと当方の苦手なウェスト・コーストのミュージシャンながら、この作品には興味をそそられる要素が結構あったりする。

実際に聴いてみれば各自のソロがしっかりと主張されている内容で、ゲラーのアルトがよく鳴っておりサド・ジョーンズのトランペットもミュート・プレイがキュートな響きをもたらしてくれるなかなか良い演奏です。それ以上にスコット・ラファロのベースが大きくフィーチュアされしかも豪快に録られているのが嬉しい。エヴァンス・トリオである意味神格化された感のあるラファロですが、この作品でも主格を食う勢いのある強烈なベースが聴くことができると思います。手元にあるこのレコードはショボイ当方の装置で再生させるのはもったいないくらいのピカピカのオリジナル盤で、大昔に何故か安価で購入できたものですが大事に聴いてやればいいものを、殆ど聴かずじまいで家の棚に収まっていたものです。そもそもオーディオ的なことに全く無知且つ無関心である当方にもこのような太いラインで表現されてしまうと、他のソースと比べてもいないのにもかかわらずやっぱり違うのだろうかという感情すら抱いてしまうほどクリアで強靭に録られています。ちょっとため息すら出てくる感覚がありました。ピアノはハンク・ジョーンズとビリー・テイラーという名手を起用し若干のタッチの変化などを楽しむこともできます。エルヴィンは彼の50年代スタイルで、ブラシを多用した堅実なバッキングをみせてくれます。バーバラ・ロングの歌唱は若干のふらつきを感じるところもあるのですが、その点は味わいという解釈で丸めてくるんでおきます。

あまり聴いた事の無い手元の盤に光を当てた時に期待以上の喜び&驚きを与えて貰えると嬉しいもので、なんと両面合わせて3回も繰り返し聴いてしまいました。強く刷り込まれた印象はベースを聴く盤であるなぁということでした。

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  1. 2008/06/15(日) 22:24:45|
  2. Alto Sax
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#573 Summer Night/Mike Wofford Trio (Milestone)

Mike Wofford


A
1.Summer Night
2.Nimrod
3.Sleep, Sweet Child
4.In Walked Monk
5.Slap That Bass

B
1.I Mean You
2.Make Someone Happy
3.Nosey Neighbors
4.Bird of Paradise

Mike Wofford (p) Monty Budwig (b) John Guerin (ds)

Rec-1967



自分がこの作品を知った20年以上前の頃のマイク・ウォフォードといえば殆どマイナーな扱いで知る人ぞ知るアーティストのようであったと思いますが、当方がジャズのブランクから戻って来て初めて気がついたのですが近年はコンスタントに作品をリリースしているようでちょっとビックリしました。まぁ相変わらず全く近年の作品を聴けていないのでどのような変遷を経ているのか想像もつきません。過去にはエヴァンスを連想させるということを云われていたピアニストですが今でもそのような評価なのでしょうか。このアルバムでも聴かれるリリシズムを現在も保っているのでしょうか。この作品はエヴァンスほど耽美的ではなくアタックの強いアグレッシヴなタッチも聴かれるので好んで良く聴いていました。随分久しぶりに取り出してみました。

B-4のみが彼のオリジナル。たっぷりと叙情的に浸れるA-1,A-3などの本領発揮のナンバーや、力強いピアノが聴けるA-2、モンクを表現すればこのようになるという見本のA-4、飛び跳ねる軽快さが心地よいA-5などバラエティに富んでいます。B面も変化をつけた配球が面白く、彼自身が影響を受けたと言っているモンクの曲を冒頭(B-1)に持って来ています。B-2は再びしっとりと聴かせ、B-3では個性的なメロディを持った曲を奏し、ラストの彼のオリジナルはタッチの美しさを強調します。

やはりウォフォードのスタイルは単純にエヴァンス的とは断定出来ない、かなり奥の深い要素を彼のピアノから感じ取ることが出来ます。まぁ何でもあまりに画一的に決定しないほうがよいのではないかと思うのですがね。この作品は三者のバランスが均等でベーシストのモンティ・バドウィッグにもたっぷりとソロを執らせるなど、いわゆるインタープレイが結実した好演が聴かれます。フリーが席巻していた頃の録音ですから時代的にこのような作品が埋もれてしまうのは想像に難くないのですが、決してそんな程度のアルバムであるとは思えません。まぁ泣く子も黙る大名盤というのは大げさですので、極私的に愛でるのがちょうど良いということになるようです。

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  1. 2008/06/14(土) 23:35:34|
  2. Piano
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#572 Starbright/Pat Martino (Warner Bros.)

Pat Martino - Starbright


A
1.Starbright
2.Eyes
3.Law
4.Fall
5.Deeda
6.Starbright Epilogue

B
1.Masquerada
2.Nefertiti
3.Blue Macaw
4.City Lights
5.Prelude
6.Epilogue

Pat Martino (g,syn) Gil Goldstein (key) Warren Bernhardt (syn)
Michael Mainieri (syn) Al Regni (fl) Joe D'Onofrio (vin)
Will Lee (b) Charles Collins (ds) Michael Carvin (ds) Alyrio Lima Cova (perc)
Marty Quinn (tablas)

Rec-1976



パット・マルティーノは好きなギタリストで、自身の経歴の中では健康の問題も含め波瀾万丈を経てきましたが現在は復活し活躍しているプレーヤーです。ブランクがあるとはいえ彼のキャリアは長いので吹き込まれた作品も結構ありますが、この辺りのレコードは殆ど顧みられることはないようで自分自身も持っていることを忘れていたような有様です。

ただこれはどちらかと云えばフュージョンであり、曲によってはジャズとは少し離れた内容と云わざるを得ないサウンドになっています。そもそもフュージョンを全く否定しない当方ですが、さほど楽しむことが出来ず聴き所を探すような感じになってしまいました。そういう意味では純粋にマルティーノのギター・プレイに特化して聴いてみれば意外と気にならないかなぁとも思うのですがどうでしょう。

タイトル曲のA-1はオリエンタルなムードを持つナンバーですがちょっと好みに合いません。A-3などは若干のファンクっぽさと近未来的効果を狙っているようなのですが奇を衒い過ぎではないかと思います。A-5もファンク的味付けにちょっと厳しいものがあります。ただ、A-2,A-4,A-6の間に置かれたようなブリッジ的要素もある1~2分程度の短めのナンバーが少ない装飾とともにマルティーノのギターの魅力を充分に反映しているのではないかと感じました。B面は比較的奇抜さは抜け、アコースティックな響きを持つものが多く配置されています。B-1はタブラを使用した印象的な曲、B-2はマルティーノの爪弾かれるギターがいい感じです。B-5のアコギはなかなか聴かせてくれました。この曲が当方にとってのハイライトになります。やっぱりブリッジのような役割のB-2,B-4がギターという観点から見ると滋味深さはあると思います。

この作品は当方の大好きな名盤『Exit』(Muse)と同年の録音なのですが随分対照的なアプローチだなぁと思います。彼は以後80年頃までMuseでのウィリス・ジャクソンのサイドで仕事をしているのですがその後に脳腫瘍(記憶喪失になってしまった!)でのブランクがあり、またリーダー作は76年以降は無く87年の『The Return』(Muse)で戻ってくるまでありません。最近の作品は相も変わらず後追いですが、ウェスをトリビュートした近作の『Remember』(Blue Note)は結構楽しめました。

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  1. 2008/06/13(金) 22:41:34|
  2. Guitar
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#571 Young at Heart/Grant Stewart (Sharp Nine-CD)

Grant Stewart


1.Young at Heart
2.You're My Thrill
3.Roll On
4.Shades of Jackie Mac
5.Repetition
6.Serenade to Sweden
7.Modinha
8.Jet Stream

Grant Stewart (ts) Tardo Hammer (p) Peter Washington (b) Joe Farnsworth (ds)

Rec-2007



こういう懐の深いゆったりとしたテナーは時々欲してしまうもので、その点このグラント・スチュワートは適任です。とはいえいつもの事ながらここ10数年のジャズを後追いで聴いている身の当方にとってはこの作品が恥ずかしながら初めてだったりします。世間ではもう既に中堅どころのアーティストといった認識をされているのでしょうかね。このレーベルやクリス・クロスあたりに結構なタイトル数のリーダー作を残しているので、今から過去のタイトルを聴く楽しみということがタップリ残っている事も嬉しいものです。

思うに漠然としたジャズという概念に一番近いところにおり、ジャズを聴かない一般の方が連想する「ジャズ」という音楽を具現化すると、このグラント・スチュワートのような演奏を指すのではないかという印象を抱いています。刺激物の大好きな当方には毎日がこのスタイルのものばかりでは、絶対にもの足らなくなることは否めないのですが、そもそも冒険するスタイルで演奏する奏者ではないようですし、このような王道サウンドを全く必要としないというのも寂しいものです。ホッと一息つきたい時に聴くというスタンスで彼の演奏に接すると言えば、まじめにジャズを追求する方からみれば不謹慎なのかもしれませんが、自分自身にとってはそういう位置づけのものも必要不可欠になるのでお許し頂きたいです。

ワン・ホーンの艶のある音色が、同じシャープ・ナイン・レーベルに複数のリーダー作があるタード・ハマーのよく転がるピアノの装飾によってひと際引き立ちます。あくまでもテナーをジックリと楽しむために録音されたかのような作りで、ふっくらとした低音にわずかにかすれるトーンが筋肉を弛緩させ、自分の力が抜けていくことが判ります。そしていつもの悪い癖でアルコールなんぞがあったら良いなぁ、なんて感じになるのが困りものです。

自分にとっては二週に一度ほどこのようなジャズが欲しくなります。そのような時に力を発揮してくれるテナー奏者になってもらえそうです。エリック・アレキサンダーあたりにも同様のニオイを感じ取っています。

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  1. 2008/06/12(木) 22:26:08|
  2. Tenor Sax
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#570 Another Dimension/Charles Bell and the Contemporary Jazz Quartet (Atlantic)

Charles Bell


A
1.Theme
2.Bass Line
3.Django
4.Oleo

B
1.Satan Said
2.Portrait of Aunt Mary
3.My Favorite Things

Charles Bell (p) Bill Smith (g) Ron Carter (b) Allen Blairman (ds)

Rec-1962



正直言えばジャズを聴き初めた頃にはこの辺りの作品は自分にはとっつきにくい難解なタイプのジャズでした。ちっとも楽しめなかった事を思い出します。今では何とも思わないですが少し実験的に聴こえたのかコレを楽しめる技量を当時はまだ持ち合わせていないと言ったほうがよいのかもしれません。音質があまり良くないのも印象が良くなかった原因かもしれません。聴き初めの頃にこの作品を買う事が笑えるのですが結構な長い付き合いになっていると思います。チャールズ・ベルの作品は今のところこのレコードと『The Charles Bell Trio in Concert』(Gateway)しか所有していません。そもそもどのくらいのリーダー作品があるのかすら把握していない有様なのですがそんなに多くないように感じます。ウェブで検索しても更なる著名な大勢の同姓同名異人のチャールズ・ベルに埋もれて見つける事が困難です。

コレはビル・スミスのギター入りカルテットですが、完全にひねくれた現在の当方にはこういう味付けの作品はどちらかというと好物です。まず彼のオリジナル(A-1,A-2,B-1,B-2)がありきたりのサウンドではないところから反応します。不思議な響きを持つこれらの曲に引き込まれてしまうのです。A-3にジョン・ルイスの「ジャンゴ」を持って来ていますが、オリジナルのB-2などはいかにもジョン・ルイス的だったりします。アルバムのタイトルから意味することや、自身のバンドに「コンテンポラリー・ジャズ・カルテット」と銘打つことに多分にそういう要素を感じ取ります。ジョン・ルイスの指揮するサード・ストリーム・ジャズはあまり得意ではないのですが、チャールズ・ベルのコレに関しては嫌悪感(言い過ぎかな?)より好奇心の方がくすぐられます。ただ決して一般的に受け入れられるようなものではない事は自覚しています。実験性の強い音楽は受け入れられにくいことは承知しています。コルトレーンで有名になったといっても過言ではないB-3などの解釈にそういう色合いが含まれています。

今日はちょいとマニアックな路線を聴いてみました。

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  1. 2008/06/11(水) 18:19:29|
  2. Piano
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#569 Into the Dream/Olav Kallhovd Trio (Acoustic Records-CD)

Olav Kallhovd - Into the Dream


1.Into the Dream
2.Wondering
3.The Tree
4.Transformation
5.See for Yourself
6.All Rivers Ends in the Ocean
7.Patience and Presence Part 1
8.Patience and Presence Part 2
9.Lullaby

Olav Kallhovd (p) Ole Marius Sandberg (double-b) Magnus Forsberg (ds)

Rec-2005



読めない。オラフ・カルホフト(コルホフト?)。それともカールホフトてな感じで伸ばすのかな。考えつく日本語で検索しても出てきませんでした。ノルウェーのピアニスト。このアルバムを買ったのは一年以上前なのですが、あまりに静寂なのと透明感のある綺麗さが逆に災いして退屈になってしまい、しばらくの間寝かせていました。半年ほど前、彼の新譜である『Dancing Trees』(Acoustic Music)がリリースされ、今度はサックスが入るという事で性懲りもなくまた取り寄せてみましたが、コーラスのようなヴォイスが入ったりと個人的には何とも言いようのない音楽で、またもや自分の好みに合わず閉口しました。ただ今日取り上げた作品を何度か試してみるうちに少しずつ引っかかるところが出て来てよい傾向に向かっています。自分にとっての趣向では内容に関して諸手を挙げて喜ぶ事は出来ないのですが徐々に浸透させている状態です。クラシカルな響きが好きな方にはもってこいのピアノ・トリオになると思います。そして恐らく水準が非常に高いものであろうとイカれ耳のオヤジは敢えて断言してみます。

ピアニストを初めとしてリズム陣を含めた全てのミュージシャンを全然知りません。ちなみに上記の新譜ではリズム陣を一新しています。1曲目のような美メロを持つナンバーも良いのですが、当方には2曲目や3曲目のような旋律の読めないメロディに荘厳な響きを醸すリズムが重なるナンバーの方が引っかかります。殆どの曲が静寂さと深遠さを併せ持ち、一音一音のピアノの鳴りが深く重く美しく、ベースが沈み込み時にはアルコで奥行きを与え、ドラムのシンバルが透明な凛とした空気感を作り出しています。敢えて変な表現をしておきますが洞窟の中で録られたかのような瑞々しさで、これは反響音という意味合いよりも奏でられた音に対しての奥行きの持たせ方がそういうイメージを抱かせるという事です。

これは北欧ものですが、例えばエンリコ・ピエラヌンツィやダグ・アルネセン(アーネセン)、ミシェル・ビセリア、ピーター(ペーター)・ローゼンダールあたりのピアノに共感する方には受け入れられ易そうな気がします。何せレーベルがアコースティック・レコードですから。

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  1. 2008/06/10(火) 20:00:02|
  2. Piano
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#568 Night in Fonorama/Franco Tonani (Rearward-CD)

Franco Tonani


1.Vamos
2.U-Boat
3.Drum-Ding
4.Junior's Idea
5.Stella By Starlight
6.Solar
7.Hard Mode (Take 1)
8.Hard Mode (Take 2)

Franco Tonani (ds) Franco Ambrosetti (tp) Lee "Gato" Barbieri (ts)
Franco D'Andrea (p) Giovanni Tommaso (b)

Rec-1964



単にメンバーに惹かれて取り寄せてみた作品。好きなトランぺッターのフランコ・アンブロゼッティにいぶし銀ピアニストのフランコ・ダンドレア、そしてガトー・バルビエリが非常に気になる。録音は64年でリーダーのドラマー、フランコ・トナーニ(トナニ)のことはどこかで名前を聞いた事があるくらいで当方には殆ど未知のミュージシャンになります。Juke Boxというレーベルから出たものの再発なんだそうですが何やら大層な稀少盤だそうで、最早何が復刻されるのか判らないですな。そもそも稀少性に執着のない当方としては知らなかった作品の一つという位置づけ以上のものはないのですが。この作品はイタリアのIdea 6の作品に取り上げられていたり、クラブ方面でサンプリングされたりと注目の作品だったようで、そういうところの需要からリイシューされたのかもしれませんね。Schemaレーベルがここのところヨーロッパの過去の垂涎盤をシャカリキにリリースしており、旧譜をRearwardというレーベル名で沢山出しています。クラーク=ボラーン、サヒブ・シハブ、バッソ=ヴァルダンブリーニ関連とかちょっと気になっているので出来るだけ追っかけてみようかと。サヒブ・シハブは元から気になっていた作品だったので買ってみようかな。

内容は若干の影も含有する二管クインテットによるハード・バップ。ストレートに吹かれる管とクールにキメるカッコいいリズム、往年のハード・バップと云う風情で聴いていてスリリングで嬉しい演奏です。アンブロゼッティのトランペットは感情を抑えつつも迷いのない抜けの良さがスカッとします。ガトー・バルビエリは完全にライク・ア・コルトレーン。自分自身この時期のガトーを恐らく初めて体験したと思うのですが実直でウブなガトーが聴けて新しい発見でした。フロントの快演を鼓舞するダンドレア・トリオの辛口の演奏も素晴らしい。ドラムのトナーニに派手さはないですがカチッとキマるタイム感覚が気持ちよく、ジョヴァンニ・トマッソのベースは図太く存在感抜群で特筆すべきものです。あくまでも冷静にシリアスに迫る姿勢が刺激的でピリッとした引き締まるサウンドが支配しています。

何の予備知識もなく引いてみた作品でしたがこれが大当たりで嬉しい誤算でした。イタリアのジャズはヨーロッパの中でも盛んですが、この作品を聴いても判る通り、初期の頃から水準の高さが発揮されており改めて優れたミュージシャンの宝庫である事を再認識した好アルバムでした。(アンブロゼッティはスイス人、ガトー・バルビエリはアルゼンチン人ですが。)

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  1. 2008/06/09(月) 23:58:03|
  2. Drums
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#567 Michel Petrucciani-Live (Blue Note-CD)

Michel Petrucciani Live


1.Black Magic
2.Miles Davis Licks
3.Contradictions
4.Bite
5.Rachid
6.Looking Up
7.Thank You Note
8.Estate

Michel Petrucciani (p) Adam Holzman (key) Steve Logan (b)
Victor Jones (ds) Abdou M'Boop (perc)

Rec-1991



地元フランスでのライブ。この人特有の爽やかなメロディを持つナンバーが多く披露されていて清涼感いっぱいの名ライブ。日曜の朝にピッタリなのでちょっと大きめのボリュームでかけていました。あいにくの曇天ではありましたが。アダム・ホルツマンのキーボードやパーカッショニストが入っているので、この時期の作品は結構目新しいサウンドになっていますが、うまくマッチしているので違和感は全くなく場合によっては装飾の派手なピアノ・トリオといった感じにも受け取ることが出来るかもしれません。8曲目以外は彼のオリジナルですが、ラストのこの曲もペトルチアーニの定番ナンバーであるので弾き慣れた自分の曲を全て取り上げたといっていいような気がします。

比較的大きめのホールでのライブだと思われ、オーディエンスが楽しんでいる様子がよく判る好調なパフォーマンスが聴かれます。シンセサイザーが大きく使われている2曲目やアコースティック・ピアノの華麗さが際立つ4曲目、ラストの「エスターテ」等々名演が目白押しですが、この作品で人気の6曲目の「Looking Up」がやはり白眉と云える演奏だと思います。この曲が始まると空気感が変わりそれこそ涼しい風が吹いてきます。小さな体の彼がいつも周りのメンバーを見上げていたことがタイトルの由来なんだそうです。個人的に前に配置されている美メロの5曲目とこの6曲目にこの作品のクライマックスがあります。

思えばこういう美し綺麗系のアルバムを久しぶりに聴いたような感じがします。今月は過去に未発表モノでリリースされたコルトレーンの音源を大量に取り寄せ、耳が発酵するくらいに連日濃厚なものを浴び続け堪能し尽くしたので、次に移ろうとするとなかなかそれに対抗出来るものがないのが困りもので、結局ハードに奏されるものばかり聴いていた気がします。この辺りで徐々にクールダウンさせていこうと考えています。

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  1. 2008/06/08(日) 23:22:08|
  2. Piano
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#566 Anita O'Day in Tokyo '63 (Polydor)

Anita O'Day in Tokyo


A
1.Drum Boogie
2.Trav'lin Light
3.Honeysuckle Rose
4.Avalon
5.Bewitched
6.You'd be so Nice to Come Home to
7.Night and Day

B
1.Let's Fall in Love
2.Sweet Georgia Brown
3.Tea for Two
4.Stella by Starlight
5.Love for Sale
6.Get Out of Town
7.That Old Feeling
8.Four Brothers

Anita O'Day (vo) Bob Corwin (p) Buddy Bregman (arr.)

A-1~A-4,B-4~B-8

Toshiyuki Miyama & The All-Star Orchestra 宮間利之とオール・スター・オーケストラ

A-5~A-7,B-1~B-3

Takeshi Inomata & His West Liners 猪俣猛とウェスト・ライナーズ

Rec-1963



こんな作品も復刻されていたのですね。先日ウェブを徘徊していたらCD化されていたのでビックリしました。おまけに過去にリリースされていた映像までが改めてDVDになって(リージョン1だそうですが)。アメリカのKayo Stereophonicsからこのジャケットとは違う装丁で音源と映像という上記の2種類のフォーマットで大々的に発売されていました。当方の所有は過去にLPでリリースされている国内盤で、米盤と全く同じ15曲が収録されています。

TBSのGスタジオで録音されたこの15曲は年も押し迫った1963年の12月30日に客なしで録られたもので、殆どの楽曲にバディ・ブレグマンのアレンジを施し、日本の優れたグループを二組も起用した豪華なものです。そこにピアノだけアニタとともに来日したボブ・コーウィンが担当しており、ゴージャスなサウンドに仕上げられていてこちらとしても盛り上がってしまいます。パーソネルの詳細をその他大勢とした怠慢仕様になっているのが残念なところです。A-1~A-4,B-4~B-8の9曲が宮間オーケストラで、その他のA-5~A-7,B-1~B-3の6曲をウェスト・ライナーズが担当しています。宮間はフルバンで猪俣はコンボで演っています。メンバーを判る範囲で列記しておくと宮間利之のオーケストラには西条孝之介(ts)、芦田ヤスシ(ts)、沢田駿吾(g)などが加わっているようですがボブ・コーウィンのピアノ以外ソロ等が殆どないオーケストラ・サウンドであるので認識は難しいところです。猪俣猛のグループには原田忠幸(bs)、伏見哲夫(tp)、鈴木重雄(as)、滝本達朗(b)などがプレイしているようで、こちらは各自のソロが執られております。

アニタの歌唱は実にスウィングしておりこの時期は充実していることがすぐに判ります。宮間のオーケストラは豪快なサウンドが持ち味で迫力ある伴奏を提供し、ウェスト・ライナーズはコンボでの最良のレスポンスで答えます。曲の間のブリッジではアニタとの掛け合いも聴かれジャジーな雰囲気がプンプンしているのが最高です。

個人的にはこのアルバムは日本のジャズ・グループの水準の高さも示していると思いますし、数ある「ライブ・イン・ジャパン」の中でもクォリティーの高い一品として記憶されるべき作品と思っています。

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  1. 2008/06/07(土) 22:38:41|
  2. Vocal
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#565 The Jackie Mac Attack Live/Jackie McLean (Birdlogy-CD)

Jackie McLean - The Jackie Mac Attack Live


1.Cyclical
2.Song For My Queen
3.Dance Little Mandissa
4.Minor March
5.'Round Midnight
6.Five

Jackie McLean (as) Hotep Idris Galeta (p) Nat Reeves (b) Carl Allen (ds)

Rec-1991



Birdlogyの音源をDreyfusが2002年にリマスターし、ジャケットをオリジナルからこのデザインに変更してリイシューさせた作品。

この作品を以前Sonnyさんが取り上げていて、タイトルの力強さに惹かれて即聴いてみました。全く知らなかったサイドのメンバーは、Sonnyさんの記事によればともに教鞭を執った仲間との競演とのことで気心知れたメンバーのようです。かれこれ一年近く聴き続けていますが今やマクリーンの中でも一番良く聴く作品になっています。何せジャッキー・マックがアタックするライブであるので興奮度が違います。実にホットです。彼のオリジナルは4曲目と6曲目に奏されています。

ここでのマクリーンは実にアグレッシヴで豪放磊落なアルトが疾走する堪らない勢いを感じさせます。これはベルギーでのライブなのですが冒頭の曲からものすごい飛ばしようで、まさにつかみのこの一曲でこのライブの熱気と素晴らしさを証明しています。特に煽り立てるピアノが秀逸でマクリーンとともにエンディングまでなだれ込むサマは息をのむ迫力で、終盤のドラム・ソロでトドメを刺されます。2曲目に対照的なものを持ってきていますが演奏自体はエネルギッシュでピアノが冒頭の曲に負けずに良い効果をもたらしています。3曲目は素晴らしいメロディを持つルネ・マクリーンの曲でテンポの変化を持たせた印象的な曲です。自身の曲である4曲目も吹きまくっています。モンクの5曲目だけがアルバム全体の流れから若干異質な光を放っています。ラストの6曲目はマクリーンのソロでの導入から始まり、メンバー紹介を兼ねてエンディングへと流れていきます。マクリーンの特徴のあるピッチはいつの時代を聴いても不変で、これでなければ彼ではないと逆に納得させる潔さがあるのが凄いところです。またSonnyさんも触れておられますが、本当にピアニストが大変素晴らしく、このライブの肝を握り且つ引き締めたりと八面六臂の活躍です。

ビッグ・ネームのアーティストに関して一般的に語られている、さも確定されているかのような論調や関連作のみを追っかけていけば、こういった後年の作品はその対象から洩れ易く場合によっては巡り遭えない訳で、このアルバムを聴いたとき勝手なイメージで決めつけることがいかに無益なことであるかを悟ったのでした。他のビッグ・ネームにもかなり当て嵌まりそうです。

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  1. 2008/06/06(金) 20:30:14|
  2. Alto Sax
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#564 "Live" at the Half-Note the Art Farmer Quartet Featuring Jim Hall (Atlantic)

Art Farmer - Live at the Half Note


A
1.Stompin' at the Savoy
2.Swing Spring

B
1.What's New
2.I Want to be Happy
3.I'm Gettin' Sentimental Over You

Art Farmer (fl-h) Jim Hall (g) Steve Swallow (b) Walter Perkins (ds)

Rec-1963



アート・ファーマーは名うての名手である筈なのですが、どちらかと云えば特別に持ち上げられず、かといって貶められずと微妙な位置づけをされているように当方には感じられるのです。でも私にとってはこの風貌とともに無視出来ない渋い存在であります。派手でもなく地味でもなく、なぁんとも言えない絶妙の深みが当方のツボに嵌り込みます。決して緊張を誘発するスリリングなラッパという感じではなく、ゆったりまったりと寛ぎを分けてもらうようなそんな存在です。聴く前に構える必要のない安心して付き合える、そんな奴です。付け加えればベニー・ゴルソンとの「ジャズテット」はあんまり好みではありませんが、ワン・ホーンのファーマーは大好きなのです。

コイツもジム・ホールを加えた「寛ぎのステージへようこそ」ってな塩梅のハーフ・ノートでのライブ盤です。ライブ盤好きを自負する人間ですが何もイキんで汗をかきかきするだけがライブではなく、もちろんそういうのも御馳走ですがその対極のようなこれなどもその雰囲気に呑まれるには最適な一枚になります。この盤にはよく知られた5曲が収録されており、A-1のホールのギターがゆったりと門戸を開けファーマーのフリューゲルホーンがゆらゆらと現れるサマは駄耳のオッサンから力を抜いてくれる効果覿面の破壊力(?)があります。もうこれだけで椅子に深く腰掛けられます。決してクォリティーがユルい訳ではなく顔に笑みをもたらし筋肉を弛緩させ程よい脱力感を伴うリラックスした状態にさせてくれます。繰り返すんですがここにネガティブな意味合いは全くないです。コレが良いのです。A-2のユニゾンなどもニヤリものです。クールにキメるB-1やジム・ホールのカッティングが軽快なB-2、タップリと沈殿出来るB-3など、数年前に止めたタバコをふかしそうな勢いになるのが困りものです。

本日はなにげに「上から目線」で失礼しました。以後自重します。

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  1. 2008/06/05(木) 23:27:24|
  2. Trumpet
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#563 Friends/Chick Corea (Polydor)

Chick Corea - Friends


A
1.The One Step
2.Waltse for Dave
3.Children's Song #5
4.Samba Song

B
1.Friends
2.Sicily
3.Children's Song #15
4.Cappucino

Chick Corea (p,el-p) Joe Farrell (reeds,fl) Eddie Gomez (b) Steve Gadd (ds,perc)

Rec-1978



この辺りのレコードは最近もっぱらご無沙汰であったので、たまにはよいかと復習のつもりで聴いてみることにしたのですが懐かしさでいっぱいになりました。結構よく売れたであろうと想像出来る作品ですが、中古で安価に転がっているのを見ると少し寂しくもなるのも事実です。まぁコアなジャズ・ファンから見れば箸にも棒にも掛からない盤になってしまうと思うのですが。でも自分にとってはこういうのもたまに聴くとホッと落ち着くのも正直なところです。もちろん今となってはコレばっかりじゃ困るのも頑としてあるのですが。ところで輸入盤のCDを見れば似ているデザインながらちょっと違うジャケットで発売されていたりして面白いですね。個人的には断然コッチのほうが好きですけど。

ジャズ的要素を少し多めに残したフュージョンといった作品にも感じるのですがどうでしょう。チック・コリアはスタインウェイとローズを使い分けております。でもアコースティックよりはエレクトリックにシフトしているのは否めません。自分の中ではジョー・ファレルを聴く盤でもあります。軽さが支配することはしょうがないのかもしれませんが、彼のサックスや、特にフルートは快調で抜けの良い吹きっぷりが気持ちいいです。エディ・ゴメスはアコースティック・ベースを使用し、フュージョン畑で名を挙げているスティーヴ・ガッドはドラムにパーカッションまで披露しています。

自分の中学生時代の頃にリアル体験で聴いたアルバムになるのですが、コレを聴くと青臭いノスタルジーが立ちのぼって、己の進歩のなさとともになんか変な気分になります。困ったものです。

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  1. 2008/06/04(水) 23:41:48|
  2. Piano
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#562 Think Before You Think/Bill Stewart (Evidence-CD)

Bill Stewart - Think Before You Yhink


1.Think Before You Think
2.Faces
3.Dewey Said
4.When You're Smiling
5.Goodbye
6.Processional
7.I'm Getting Sentimental Over You
8.Rain
9.Deed-Lee-Yah
10.Little Niles

Bill Stewart (ds) Joe Lovano (ts) Marc Cohen (p) Dave Holland (b)

Rec-1989



ビル・スチュワートの新譜がなかなか良かった。リーダーがドラムで他にピアノとオルガンというトリオ編成が興味深かった。曲によってはアコーディオンも使用している。組み合わせの妙なのか自分にとっては新鮮で、且つ内容も優れており非常に面白かった。ドラムもかなり凝った面白いプレイだったのでかなり興味を持った。で、改めて旧譜で手に入りやすいものを探して聴いてみた。コレにはデイヴ・ホランドがベースで参加していたので躊躇なく取り寄せてみる。最近ホランド・クインテットを繰り返し聴いていたため当方にとっては手が伸びやすい状態なのです。

コレはテナーのジョー・ロヴァーノ入りのカルテットです。後から解ったことなのだけれどこの作品はビル・スチュワートの初リーダー作なんだそうな。ジョー・ロヴァーノというテナー奏者は、故マイケル・ブレッカーやデイヴ・リーブマンと「サキソフォン・サミット」というグループを組んでいたんですね。相変わらずここ10数年のムーヴメントを勉強中です。

マーク・コーエンのピアノが抜けた、展開が読みにくいサックス・トリオの1曲目やモーダルなサウンドでドラムが決まりまくる3曲目、スローなバラードでテナーが甘美な4曲目と静寂の中から浮かび上がるテナーが渋い5曲目、荘厳な響きを持った6曲目やおなじみのナンバー7曲目、リズムの妙が堪らないラストの10曲目等々、いろんな曲調の楽曲をプレイしており変化に富んで飽きさせず、期待した通りなかなかカッコいいアルバムでした。ドラムは圧倒的パワーで押すタイプというよりも、オカズの入れかたが独特且つスリリングでコレがツボに入りまくる気持ちの良さがあります。マーク・コーエンのピアノはアグレッシヴなプレイと端正に弾かれる両面を併せ持ち、ホランドのベースもドラムの発する特有なリズムに融合し、独特のウネリを誘発します。

ドラムのカッコ良さはもちろんですが全体的なバランスも上手くとれており、一方のみが突出するような偏りのないサウンドに好感が持てます。デビュー作とは思えない水準の高さがみなぎった好盤でした。とても良かったです。

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  1. 2008/06/03(火) 23:57:29|
  2. Drums
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#561 Yusef Lateef's Detroit Latitude 42°30' - Longitude 83°(Atlantic)

Yusef Lateef's Detroit


A
1.Bishop School
2.Livingston Playground
3.Eastern Market
4.Belle Isle

B
1.Russell and Eliot
2.Raymond Winchester
3.Wooward Avenue
4.That Lucky Old Sun

A-1,A-4,B-1,B-3

Yusef Lateef (ts,fl) Thad Jones (tp) Jimmy Owens (tp) Snooky Young (tp)
Hugh Lawson (p) Eric Gale (g) Cecil McBee (b) Chuck Rainey (el-b)
Bernard Purdie (ds) Ray Barretto (conga) Albert "Tootie" Heath (perc)

-string quartet- (onlyA-1,A-4)
William Fischer (cond.) Gene Orloff (strings) Selwart Clarke (strings)
Emanuel Greene (strings) Kermit Moore (strings)

Rec-1969

A-2,A-3,B-2

Yusef Lateef (ts,fl) Danny Moore (tp) Jimmy Owens (tp) Snooky Young (tp)
Eric Gale (g) Cecil McBee (b) Chuck Rainey (el-b) Bernard Purdie (ds)
Norman Pride (conga) Albert "Tootie" Heath (perc)

-string quartet- (onlyA-3,B-2)
William Fischer (cond.) Gene Orloff (strings) Selwart Clarke (strings)
Emanuel Greene (strings) Kermit Moore (strings)

Rec-1969

B-4

Yusef Lateef (ts) Hugh Lawson (p) Cecil McBee (b) Roy Brooks Jr. (ds)

Rec-1967



ユセフ・ラティーフがここ数年で再評価されている。ような気がする。寧ろ「再評価」の「再」はいらないのかもしれない。近年ジャズに戻ってきた当方にとっては、当時マイナーであったラティーフが持ち上げられているのはなんだか不思議な感覚。予期しないムーヴメントが今後何にスポットを当てることになるのか皆目見当がつかない。手に入りにくいものが復刻されたりと恩恵も沢山あるのですが、そういうものは全く意識しないで何となく巡り合ったものを楽しむほうが踊らされるような感覚もなく純粋に音楽を楽しめるのかもしれません。外野から眺めている程度が自分には合っているような気もしてきました。

自分にとってのラティーフは言葉は悪いけれど得体の知れないミュージシャン。捉えどころがなく飄々としている印象。でもそういうのは大好きなのであまりスポットを浴びると前述したような感覚になる。

でもこのアルバムは正直好きではない。そもそもこのアルバムのコンセプトを知らないので云々するのはお門違いであるのですが、なんか70年代の安っぽいドラマに使われるようなサウンドが満載です。コレもいわゆるジャズ・ロックと云われるものに分類されるのかな。モロに時代を感じさせます。このアルバムは3つのセットでその内の最後の一曲だけ2年ほど時期を遡るカルテットでの録音。自分にとってジャズとしての聴き所が少なく、唯一まともに聴けるのが67年に録音されたB-4のカルテットのみで、一番最後に救われたような感じになります。B-4は全体の対比から生まれてくる感覚なのか、なかなかの名演で当方にはオアシスのような価値のあるものになっています。結論を言えば我慢して一通り聴いてみたような感じであるのですが。淡白に吹かれる各自のソロ、ワウの効いたペニャペニャのギター・サウンド。合いの手のように入るしょぼいヴォイス。一時期レア・グルーヴなるものが流行ったけれどコレもその範疇に入るのかしらん。名のあるそうそうたるメンバーが揃っているのに悲しくなるようなサウンド。ちょっと参りました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/06/02(月) 23:19:02|
  2. Tenor Sax
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#560 Hi-Fly/Jaki Byard (New Jazz)

Jaki Byard - Hi Fly


A
1.Hi Fly
2.Tillie Butterball
3.Excepts From Yamecraw
4.There are Many Worlds

B
1.Here to Hear
2.Lullaby of Birdland
3.Round Midnight
4.Blues in the Closet

Jaki Byard (p) Ron Carter (b) Pete La Roca (ds)

Rec-1962



ジャキ・バイアードの代表作と云われている作品。この人の個性的なプレイやスキルも聴いていると結構病みつきになる。独特の間とタッチに思わず顔がほころぶ。そして一筋縄でいかない解釈の仕方。ウーム唸ってしまうぞ。

個人的にはターンパイクのライブである『Live ! Vol.1』(Prestige)と続編の『Live ! Vol.2』(Prestige)や、そのおこぼれも収録された『On the Spot !』(Prestige)等も大好きでよく聴きます。それとソロ・ピアノ集が結構多いのもこの人の特徴です。いろんな要素を吸収した人にだけ許される一定にとどまらないスタイルはまさに七変化と云った様相で次にどんな音が飛び出してくるのか楽しみながら聴くことの出来るビックリ箱のようなピアニストです。とはいえピアノのみということでもなく、ここでは披露していませんがアルトやテナー・サックスもプレイします。

このアルバムに収められた8曲も有名どころも含まれていますが、名曲ばかりで彼の世界がうまく表現された内容です。タイトル曲A-1のキュートさを噛み締めればこのピアノの素晴らしさが実感出来ます。どちらかというとA面は音の選び方が秀逸な耳に残る4曲が揃ったという印象を受けます。B面ではB-1のようなフリーのタッチを混ぜ込むことも彼の得意とするところです。おなじみのB-2,B-3は突飛なことを演っている訳ではありませんが、フレーズの節々に彼の色が滲み出てくるのがまた愛らしいところです。またこのアルバムでは聴かれませんがトラッド的なアプローチもよく行われ、若干毛色の変わったラグ・ピアノを披露することもバイアードの持ち味です。

こういうタイプのピアニストは個性が立ちすぎるのかどうか大々的に取り上げられないのが残念ですが、バイアードに関してはあまり大仰に語らずひっそりと楽しむのが正解なのかもしれません。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/06/01(日) 22:15:59|
  2. Piano
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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