イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#620 Epistrophy/Eric Dolphy (Instant Composers Pool)

Eric Dolphy - Epistrophy

A
1.Epistrophy

B
1.Instant Composition

Side-A

Eric Dolphy (b-cl) Misha Mengelberg (p) Jacques Schols (b) Han Beninnk (ds)

Rec-1964

Side-B

Misha Mengelberg (p) Eeko - Grey Red-Tail Parrot (wistling,speaking,clacking)

Rec-1972



A面はオランダのアイントフォーヘンでの1964年での録音で、B面はドルフィーの没後の1972年に、ピアノのミシャ・メンゲルベルグとオウム(!)のデュオによるオランダのアムステルダムで録音された音源です。そしてA面はドルフィーが亡くなる1ヶ月ほど前のもので、名盤『Last Date』の前日ということになっています。

前衛系のレーベルICPからのリリースで、残念ながら明らかにエアチェック・レベルの音質で音がワレぎみであまり良くないのですが、演奏はより過激で自由度を増しており実質一曲のみとも言えるこのアルバムですが興奮度の高いものです。A面に収録されている「エピストロフィー」は『Last Date』でもA-1で演奏されていますが、どちらも甲乙付け難くユッタリとしたテンポながらドルフィーの空間を埋め尽くす迷走具合が最高です。

B面が何を意味するのか判らないのですが、ミシャ・メンゲルベルグの愛嬌のあるピアノにオウムが合わせてさえずっているという或る意味ここまで斬新なトラックは記憶にありません。これがまた結構なハモリになっていて個人的にはかなり好きで興味を惹かれます。ドルフィーのアルバムにこのトラックを収録する意義はなんなのか、なにか重要な関係性があるのかは勉強不足で気になるところですが、Wジャケットの内側にミシャがハン・ベニンクに宛てたのであろう手紙が掲載され、ここにヒントがあるのではないかと勘ぐっています。これが英語に直されて掲載されていますが英語アレルギー持ちの私としてはこの時点でチャレンジ出来ない敷居の高さがあります。どこかに答えがないかウェブを徘徊する他力本願さに呆れますが、ミシャ名義のDVD『Afijn』(ICP)にはオウムとのセッションが収録されているようで、コレまた気になるところです。ココではなんと猫がピアノを弾いて(!)もいるそうな。はてさて勝手に妄想の世界で解釈する悪い癖が出て、そもそも根元から壮大な勘違いをして誤った方向に向かって想像しているやもしれませんので、その旨を含み置き下されば幸いなのですが。

昨今の復刻事情を押さえきれていないのでよく判らないのですが、この音源はどこかでCD化されたりしているのでしょうかね。
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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/31(木) 18:06:27|
  2. Flute, Clarinet, Tuba, Violin, etc
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#619 Jazz Goes to Junior College/The Dave Brubeck Quartet (Columbia)

Dave Brubeck - Jazz Goes to Junior College

A
1.Bru's Blues
2.Thses Foolish Things (Remind Me of You)

B
1.The Masquerade is Over
2.One Moment Worth Years
3.St. Louis Blues

Dave Brubeck (p) Paul Desmond (as) Norman Bates (b) Joe Morello (ds)

Rec-1957



昨日の流れに続けてリリース情報のような形になり恐縮ですが、旧譜の復刻といいますか未発表モノ(ばかりなのかな?)としてシリーズ化されているモンタレー・ジャズ・フェスの音源が近年続々と発表され続けています。当方もマイルスとモンク、サッチモの3枚を取り寄せ聴いていましたが、来月早々には新たなタイトルが発売されるようです。ラインアップを拾ってみるとアート・ブレイキー、カル・ジェイダー、ティト・プエンテ、シャーリー・ホーン、ジミー・ウィザースプーン&ロベン・フォード、そしてデイヴ・ブルーベックの6種類だけかな(他は確認出来ませんでした)。既発としては他にサラ・ヴォーンやディジーや複数を収録したオムニバスなどがあります。個人的にはブレイキーとブルーベックが気になりました。転じてブルーベック・カルテット関連に対し絞ってみると56年と59年のライブをパッケージしたニューポートの音源などが最近発売されていて、デスモンドにスポットを当てれば最後のライブ録音との触れ込みで、1976年のエドモントン・フェスの音源がリリースされたりとかなり活発な動きがあります。なので少し強引かもしれませんが今日聴くのはブルーベックにしてみました。

これはタイトル通りブルーベックのカレッジものの一つ。このアルバムに先立って53年の『Jazz at College of the Pacific』(Fantasy)や54年の『Jazz Goes to College』(Columbia)などがありますね。このカルテットはブルーベックやデスモンドが当然主役なのですが、当方にとってはジョー・モレロの存在意義がとても大切であり、録音を辿ればこのアルバムはモレロが参加して間もない時期の記録になります。その前のドラマーはジョー・ドッジですね。このアルバムのA-1の、各自がソロを執ったあとにメンバー紹介を挟むくだりが好きでマッタリとした時間を得たい時によく掛けています。

良くも悪くもブルーベックというミュージシャンはジャズの本流からは蚊帳の外で語られるきらいがあるように感じますが自分は大好きで良く聴きます。何せレナード・バーンスタインをバックに演ったレコードもあるくらいですので本国での人気が推し量れます。ただ、なんだかブルーベックの音楽を聴いているとインテリな匂いを感じ取ってしまうのです。無論この当方の思いにはネガティブな意味合いは含みません。まぁ、だいたいそういった単語を持ち出すこと自体が、己がそうでない人間であることを証明しているのですがね。

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  1. 2008/07/30(水) 23:39:51|
  2. Piano
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#618 Sugarpromise/Magnus Broo Quartet (Moserobie-CD)

Magnus Broo - Sugarpromise

1.H.B
2.Screamit
3.Cochise
4.Alla Dansar Samba Till Tyst Musik
5.Sugarpromise
6.Gatusvett
7.I Thought so

Magnus Broo (tp) Torbjorn Gulz (p) Mattias Welin (b) Jonas Holgersson (ds)

Rec-2003



ノルウェーのトランぺッター、マグヌス・ブルーの新譜『Painbody』(Moserobie)を注文したのだけれどまだ来ない。どうやらメンバーはこの作品と同様でいつものカルテットであるようなので凄く楽しみにしているのだけれどリリース情報に気づくのが若干遅かったかな。無事到着するまでとりあえずの近作を聴いて我慢している。とは云えもう5年も前の作品ということになるのでだいぶ間のあいたリリースということになるようです。しかしながらマグヌス・ブルーはこのレギュラー・カルテットとは別に「Atomic」という名義のグループを率いています。ブルー以外のメンバーは違いますが、このカルテットの編成に+テナー或いはクラリネットが加わるクインテットになります。つい最近でもライブ音源を含む3枚組の大作『Retrograde』(Jazzland)がリリースされたりしており、よりコンスタントにこちらの方で作品を発表しているようです。でも「アトミック」の作品はまだ聴くことが出来ていません。もの凄く興味があるのですが。

ブルーは北欧のミュージシャンであるのですが演奏の下地をアメリカで学んでいたようで、それが関係しているのかどうかは判りませんが比較的荒々しい男臭い演奏が特徴と思われます。そういう意味ではブルーのトランペットは美しさを全面に押し出し朗々と奏されるタイプではなく、ザラついた肌触りで若干の刺々しさも残り雑味も兼ね備えて聴き手に迫るタイプのミュージシャンかと思います。こういう硬派なものが好物な当方にとっては注目度が今ひとつなのが残念なところです。ミュート奏法にエフェクトを使用したりとその辺りも柔軟で、オーソドックスに固執せず自身のプレイを開拓しようとする精神も見受けられます。従って比較的テンションの高い演奏で、例えれば静かに燃える炎のようなプレイを生み出しているというような感覚になります。

しかしながらココのところの新譜に気になるものが多くて出費が大変です。アメリカものではMaxjazzのジェレミー・ペルト(Jeremy Pelt)、ジャリール・ショウ(Jaleel Shaw)の自主制作盤、アーロン・パークス(Aaron Parks)のブルーノートからの新譜。ヨーロッパものではE.S.T.(Esbjorn Svensson Trio)の最終作、ハイ・ファイブ(High Five)の伊ブルー・ノート盤、マリア・カンネゴール(Maria Kannegaard)、アレックス・リール(Alex Riel)のトリオにチャーリー・マリアーノが加わったものやフランスのドラマー、アンドレ・チェカレリ(Andre Ceccarelli)のライブ盤。日本では山中千尋の新作等々。まだまだ挙げればキリが無いのですがまとめて来るともうキツいキツい!最後はボヤいて終わりにします。

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  1. 2008/07/29(火) 17:19:36|
  2. Trumpet
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#617 Play it Now/Al Cohn (Xanadu)

Al Cohn - Play it Now

A
1.You're My Everything
2.Lover
3.Play it Now

B
1.Irresistible You
2.Georgia on My Mind
3.It's Sand, Man

Al Corn (ts) Barry Harris (p) Larry Ridley (b) Alan Dawson (ds)

Rec-1975



常日頃お世話になっているSonnyさんpiouhgdさんのブログで、アル・コーン関連の作品が取り上げられていたのでこちらも聴いてみようと思った。最近リリースされたそのCDは、バリー・ハリスの名義のような形で発売されている『Barry Harris Trio With Al Cohn』(Gambit)で、内容は『Al Corn's America』(Xanadu)とこの盤の2枚からのチョイスであるそうで、これらのうちでは所有しているのがこの一枚だけであったので必然的にコレを聴いてみる。アル・コーンというと当方の頭には「アル&ズート」と刷り込まれていて、手元にもこの双頭コンボの作品が結構あったりします。その中から以前にも『Body and Soul/Al Cohn & Zoot Sims』(Muse)等を取り上げたことがあります。この作品はアル・コーンのワン・ホーンにスポットを当ててあるので、この機会にじっくり聴いてみようと思いました。先のCDにはこのアルバムから5曲が収録されているようですが、タイトルを照らし合わせてみたところB-1の1曲が削られているようです。

改めて聴いてみるとアル・コーンという人は深みのあるふくよかなテナーを吹く人ですねぇ。艶もあって太い鳴りを聴かせてくれて、そして節回しも抜群で男のテナーといったところでしょうか。CDのタイトルでは主役扱いのバリー・ハリス・トリオも良いですなぁ。いつもながらのハリスの実直なプレイは期待を裏切らずコロコロと転がっています。互いの演奏が増幅していってブルージーさを漂わせているのが堪らない魅力です。中でも個人的にはカルテットを差し置いてB-2の唯一のコーンとハリスのデュオが渋くて最高です。

残念なことに当方にはアル・コーンのワン・ホーンを堪能出来るアルバムが現在のところコレ一枚しか手元にありません。コーンのワン・ホーン作がどの程度あるのか判りませんが、その未知の作品の中からチョイスしていける喜びがあると考えることにします。その前に廃盤か否かの問題がありますが、まぁそれも探す楽しみのうちということで。

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  1. 2008/07/28(月) 22:49:25|
  2. Tenor Sax
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#616 My Secret Love/Till Bronner (Minor Music-CD)

Till Bronner

1.Mer Losse D'r Dom in Kolle
2.My Secret Love
3.Caught in Love
4.Don't Take Your Love From Me
5.Give Him What He Wants
6.Manteca
7.For All We Know
8.Screwed Up
9.This Can't be Love
10.How Long Has This been Going on

Till Bronner (tp,fl-h) Walter Gauchel (ts) Hubert Nuss (p) Ingmar Heller (b)
Hans Dekker (ds) Annette Lowman (vo→only4,7)

Rec-1995



ティル・ブレナーの初期の作品を聴いてみた。いつものことながら全てを体験しているわけではないのですが、近年の彼の作品はロマンティックな演奏に加えて自身の甘いヴォーカルが堪能出来るフルーツポンチのようなアルバムが多かったような印象を持っていて、それに比べると昔はバリバリとはいかないまでもストレートに吹いているんですねぇ。スタイルからチェット・ベイカーを引き合いに出され云々される彼ですが、このアルバムを最初に体験していればそのような引用には至らないであろうという変な自信があります。適度にスリリングな場面もあって描いていた勝手なイメージを揺さぶってくれるではないですか。

このアルバムに参加しているパーソネルで知っているのはリーダーのみです。そしてこの作品では女性のゲスト・ヴォーカリストを2曲に配置しているんですね。ブレナーのトランペットは刺激の少ないマイルドに唱う音色が柔らかさを感じさせ、川の流れで云えば急流ではなく下流の朗々とした佇まいのようです。二管でフロントを張るテナーとのハーモニーは多少の甘さを漂わせながらもカチッとまとまっていていい雰囲気です。ハード・ワークとは云いにくいですがモーダルな曲も含まれていて若干緩めのテンションながらも聴かせてくれます。ヴォーカルの2トラックはナイト・クラブで聴かされているような錯覚に陥ります。

最近のティル・ブレナーの作品は、そのサウンドから夜の深い時間に聴くことが多かったのですが、違う一面をみせてくれているこのアルバムは場面を選ばずオールマイティーにこちらの欲求を満たしてくれる、そんな作品になりそうです。

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  1. 2008/07/27(日) 23:55:42|
  2. Trumpet
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#615 Money Jungle/Duke Ellington (United Artists)

Duke Ellington - Money Jungle


A
1.Money Jungle
2.Le Freurs Africaines (African Flower)
3.Very Special
4.Warm Valley

B
1.Wig Wise
2.Caravan
3.Solitude

Duke Ellington (p) Charles Mingus (b) Max Roach (ds)

Rec-1962



史上最強と言いたくなるくらい強烈なメンバーの揃ったピアノ・トリオ。ゴツく重くて繰り出されるパンチでダメージを受けます。コレだけ強い個性の三者が対峙するとどのようになるのか。単純な思考の自分にとっては反目して上手く行かないのではないかと疑ってしまったりするのですが、そこは百戦錬磨の巨人たち、えも言われぬ世界が広がっていて唸らざるを得ない強烈なインパクトがあります。

全ての曲がエリントンのオリジナル。タイトル曲のA-1のミンガスのイントロからピリピリした雰囲気が漂ってきます。ゴツゴツした岩のようなエリントンのピアノがブロック・コードを交え攻めてきます。背後に聴こえるローチのドラムはナイアガラの滝のような止めどない怒濤のリズムを刻みます。一転A-2では美しさと怪しさが同居したかのようなメロディに釘付けになります。A-3もエリントン節が炸裂しており最高です。A-4はエリントンのソロで荘厳さの漂う旋律に凍り付きます。B-1はアップテンポのナンバーで連打されるエリントンのピアノに絶句します。B-2は誰もが知っている名曲ですが、重々しいエリントンのピアノで聴くとまた格別です。ラストのB-3もエリントンのソロで、楽曲にマッチしたキュートさも含有したピアノが濃厚なこの作品の聴後を洗い流し、脳内をも癒してくれます。

改めて聴いてみて奏されるサウンドの迫力と、エリントンの生み出す楽曲の素晴らしさを思い知らされる超ド級の個性的な名盤だと思います。ピアノ・トリオというフォーマットでコレだけのものを表現出来る凄さは、やはりこの三人だからなのでしょうか。到底軽く聴き流すことの出来ない、己を主張する演奏です。

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  1. 2008/07/26(土) 23:58:59|
  2. Piano
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#614 Count's Rock Band/Steve Marcus (Vortex)

Steve Marcus

A
1.Theresa's Blues
2.Scarborough Fair
3.Drum Solo

B
1.Ooh Baby
2.C'est Ca
3.Back Street Girl
4.Piano Solo

Steve Marcus (ts,ss) Larry Coryell (g) Chris Hills (el-b,rhythm-g)
Mike Nock (p,harpsichord) Dominic Cortese (accordion)
Bob Morses (ds) Chris Swansen (perc,arr.)

Rec-1968



ちょっと刺激の強いものを摂取しようと思ったらコレに手が止まった。8ビートでギターがハウリングを起こしながら暴走するこのレコードを久しぶりに聴いてみようと思った。

しかしながらコレは尖っていますなぁ。A-1はエレベの導入から一気にロックビートのドラムが暴れ出しラリー・コリエルのディストーションの掛かったギターが縦横無人に唸りまくり、グニャグニャとした混沌とした状況に突入する辺りは、さしずめフリー・ジャズならぬフリー・ロック(って言葉は違う意味になるのかな?)的様相を呈しています。ワイルドでノイジーであるのですが、やっぱりこの時代のサウンドであるのはご愛嬌です。A-2はS&Gの定番曲ですが、マーカスのソプラノに対してマイク・ノックが応戦するハープシコードがインパクトがあり耳に憑いて離れません。A-3はタイトル通りの短いドラム・ソロです。B-1はマーカスの豪放なテナーがブロウされるロック・ビートの一品。B-2の短いマイク・ノックの導入に続いてすぐB-3に入ります。これがまたストーンズの楽曲で、ノックの強烈なピアノ・ソロに被せて歪みまくるコリエルのギターが凄いことになっています。エンディングのB-4にはマイク・ノックのアコースティック・ピアノの調べで幕を閉じます。

このアルバムの中心に据えてあるA-1,B-1はベーシストのクリス・ヒルズのオリジナルになるようです。そしてプロデューサーはハービー・マンなんですね。ところでジャケットにはスティーヴ・マーカスの楽器にエレクトリック・サックスという表記がなされているのですが、当方のイカレ耳ではコレが皆目見当がつきません。テナーとソプラノで演奏しているのは判るのですがエレクトリックとはアンプを通しているということなのでしょうかね。時代的にも音色でも明らかにリリコンのような楽器でもないですし。ウェブ上のディスコでは前述のサックスがクレジットされているのでそれに従っておきます。 

純然たるジャズのみしか受け付けなければ、コレは全く手に取られない作品になるのかもしれないですね。油井正一氏はこの作品をニュー・ロックに近いがジャズであると云われていますが、当方の駄耳の判断ではニュー・ロックに一票入れたいと思います。

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  1. 2008/07/25(金) 20:47:14|
  2. Tenor Sax
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#613 Sahib Shihab and the Danish Radio Jazz Group (Oktav-CD)

Sahib Shihab and the Danish Radio Jazz Group

1.Di-Da
2.Dance of the Fakowees
3.Not Yet
4.Tenth Lament
5.Mai Ding
6.Harvey's Tune
7.No Time for Cries
8.The Cross-eyed Cat
9.Little French Girl

1~4

Sahib Shihab (bs,fl) Palle Mikkelborg (tp,fl-h) Torolf Molgard (tb,eufonium)
Poul Hindberg (as,cl) Bent Jaedig (ts,fl) Niels Husum (ts,ss,b-cl)
Bent Nielsen (bs,fl,cl) Fritz Von Bulow (g) Bent Axen (p)
Louis Hjulmand (vib→only1,2) Niels Henning Orsted Pedersen (b) Alex Riel (ds)

5~9

Sahib Shihab (bs,cowbell,vo→only9) Palle Bolvig (tp→except6~8)
Palle Mikkelborg (tp) Allan Botschinsky (tp) Poul Kjaeldgard (tuba→except6~8)
Poul Hindberg (as,cl) Bent Jaedig (ts,fl) Niels Husum (ts) Ib Renard (bs)
Svend Age Nielsen (tb,b-cl→only6~8) Fritz Von Bulow (g)
Louis Hjulmand (vib) Bent Axen (p) Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Alex Riel (ds)

Rec-1965



おっきい編成のジャズを聴いているので続けてこんなCDを取り上げる。サヒブ・シハブのビッグバンドもの。アナログじゃあとても買えるような値段ではないだろうしそもそも見かけることもないでしょうね。といってもレコ屋をうろつくこともとうの昔にストップしてしまって現況の中古屋事情を殆ど知りません。住環境さえ良ければ未だにウロウロするのでしょうが田舎に引っ込むとコレばかりはどうしようもありませんねぇ。

バリトンのサヒブ・シハブの作品はココのところCD&アナログで大量に復刻され、喜びでウホウホ云ってしまいますがコレも良い内容で何度も楽しんでいます。彼の作品は渋くてなかなか手に入らないものが多かったので、ここぞとばかりに大量に買い込んで楽しんでいます。シハブの作品に関してはあまり縁がなく、少ないアルバムを単独で繰り返し聴いていた「点」での接し方から、全貌ではないので「線」とまでは表現出来ませんが、そこそこの枚数を体験出来たことにより「点線」ぐらいには接することが出来てきたのは当方にとっては嬉しいことです。

ゴリッとした質感が堪らない男臭さがなんとも豪放で、デカイ編成ということもあってダークに潜行するパワフルなサウンドに圧倒されています。当方にとってあまり馴染みのないメンバーが多いなかトランぺッターにアラン・ボッチンスキーの名前を見つけて小躍りしてしまいました。また大御所と云ってもいいピアノのベント・アクセンやリズムのペデルセン&アレックス・リール辺りの参加が、1965年という結構前の録音であることもあって何とも嬉しい限りです。パーカッションの使い方が印象的な5曲目や、ラストの9曲目にはシハブがヴォーカルを執っており、コレがなかなかに甘く渋くて上手いのでビックリしてしまいました。今のところこのアルバムがシハブでの一番のお気に入りになっています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/24(木) 23:08:55|
  2. Soprano Sax, Baritone Sax
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#612 Mel Torme With the Marty Paich Dek-tette (Bethlehem)

Mel Torme - with Marty Paich

A
1.Lulu's Back in Town
2.When the Sun Comes Out
3.I Love to Watch the Moonlight
4.Fascinating Rhythm
5.The Blues
6.The Carioca

B
1.The Lady is a Trump
2.I Like to Recognize the Tune
3.Keeping Myself for You
4.Lullaby of Birdland
5.When April Comes Again
6.Sing for Your Supper

Mel Torme (vo) Marty Paich (p,leader) Pete Candoli (tp) Don Fagerquist (tp)
Bob Enevoldsen (tb) Bud Shank (as) Bob Cooper (ts) Jack Montrose (ts)
Jack DuLong (bs) Vince DeRosa (fr-h) John Cave (fr-h) Albert Pollan (tuba)
Red Mitchell (b) Mel Lewis (ds)

Rec-1956



昨日のマーティ・ペイチのアルバムを聴いていたら、似たようなものがあったので今日はコレにしてみる。ペイチの率いるデクテットで録音時期も先日の作品に近く、ペッパーやラファロが参加していませんが思いのほかメンバーもあまり変動がないのでメル・トーメのヴォーカルが入るとどのような変化がつくのか気になりました。デクテットというのはテンテットと同じなのだそうですね。知らなかったです。10人以上いるのは10人編成+α(ゲストという位置づけなのかな)とのことのようです。ボブ・クーパーやジョン・ケイヴ等が「アルファ」にあたるミュージシャンになるようです。

やっぱりフロントでヴォーカルが張っていれば、演奏がバッキングにシフトすることはこのアルバムでも証明されているようです。ただフルバンのゴージャスな厚みと迫力はメル・トーメの歌唱にマッチしており全体が一体となって強烈なグルーヴ感を醸しています。いやぁコレはなかなか素晴らしいですね。ダイナミックにスウィングするバンドを従えトーメのクールに香るヴォイスが冴えまくっています。またバラッドもソツなくこなしラテンっぽい楽曲も交え、曲調が単調にならないような配列がなされており、様々な表情をみせてくれます。メル・トーメのヴォーカルはテクニックやスタイルを含め大好きなのですが、彼がヴォーカルに専念する以前はドラムをやっていたそうで、またピアノも演奏出来るなど音楽的下地がしっかりしているのですね。

ベツレヘムのこのジャケットは多種の車を顔の形に配置した有名なもので、この他にサックスを同様にレイアウトしたバド・フリーマンのアルバムなどが思い出されます。50年以上前の時代にこういう発想の出来るバート・ゴールドブラットの頭のキレ具合に凄みを感じてしまいます。良いデザインですねぇ。

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  1. 2008/07/23(水) 22:35:42|
  2. Vocal
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#611 The Broadway Bit/Marty Paich (Warner Bros.)

Marty Paich - The Broadway Bit


A
1.It's All Right With Me
2.I've Grown Accustomed to Her Face
3.I've Never Been in Love Before
4.I Love Paris

B
1.Too Close for Comfort
2.Younger Than Springtime and The Surry With the Fringe on Top
3.If I Were a Bell
4.Lazy Afternoon
5.Just in Time

Marty Paich (p,arr.) Art Pepper (as) Bill Perkins (ts) Stu Williamson (tp,vib)
Frank Beach (tp) Jimmy Giuffre (bs,cl) Bob Enevoldsen (v-tb,ts)
George Roberts (tb) Vince DeRosa (fr-h) Victor Feldman (vib,perc)
Scott LaFaro (b) Mel Lewis (ds)

Rec-1959



マーティ・ペイチのこの通称「踊り子」ともう一つの『I Get a Boot Out of You』(Warner Bros.)、いわゆる通称「お風呂」がここのところ立て続けに復刻されていて、いずれも人気盤であることは知っているので結構な売り上げになったのではないかと邪推します。これらは通称があるぐらいなので多分にジャケットの効果が絶大であったことは容易に理解出来るのですが、メンバーに目を移してみればウェストの名手が勢揃いしており、ペッパーやスコット・ラファロの参加も人気に拍車をかけているのではないかと思います。自分はコレを20年近く前に復刻された時に入手したのですが、あまり面白いジャズではないなぁと感じずっと仕舞い込んでいました。何も予備知識なしに買ったこの盤がフルバンであったことにちょっとビックリし、この頃の自分がコンボ演奏主体で聴いていたのでガッカリし遠ざかっていたことも要因になっていました。彼のアルバムは彼のアレンジ主導のデカ編成が多いことはこの時知る由もありませんでした。今はフルバンを敬遠することなく楽しんでいますし復刻に際し久しぶりに手に取ってみた次第です。

長い間当方の棚の中で熟成されていたこのレコードはとても深みのある豊穣なアンサンブル・ジャズが展開されていて、なかなか注意を惹き付けられる良盤でありました。大編成の迫力は勿論、ただアンサンブルのみに終止する訳ではなく各々のソロの交換も演奏の中心として据えられており、なるほどペッパーやビル・パーキンス、当方にはあまり覚えのなかったジミー・ジュフリーのバリトンもたっぷり割かれており、ヴィクター・フェルドマンのヴァイブがアクセントとなっていたり、スコット・ラファロのベースは埋もれず立っている事がよく解りました。

この盤の内容を殊更に絶賛し崇め奉るつもりは毛頭ないのですが、聴きどころは満載であると感じました。なにせ黒くて刺激的な演奏に今現在の当方のベクトルが向いているので。

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  1. 2008/07/22(火) 18:11:22|
  2. Piano
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#610 Alison's Uncle/Cannonball Adderley (Blue Note)

Cannonball Adderley - Alison's Uncle

A
1.Alison's Uncle

B
1.Autumn Leaves

Cannonball Adderley (as) Miles Davis (tp) Hank Jones (p) Sam Jones (b)
Art Blakey (ds)

Rec-1958



今日はこんなものを聴いてみた。コレが出たのは20年くらい前だったかな、正確な事は忘れてしまいましたがジャケットから想像出来る通りあの『Somethin' Else』の未発表曲のリリースとの触れ込みで東芝EMIから発表されたアルバム。泣く子も黙る大名盤の未発表トラックとのことで発売当時は結構話題になっていたような気がする。2曲のみで12インチ・シングルという体裁になっていて当然の如く45回転です。タイトル曲のA面と、B面には「枯葉」のモノラル・ヴァージョンが収録されています。この作品以外にもバド・パウエルの『Blue Pearl』の別テイクが同様に12インチ・シングルで発売されていましたね。後のCD事情までは知らないながら、恐らく追加されているであろうと予想して調べてみましたが、案の定CDでは『Somethin' Else』の本来の5曲にプラスしてこの曲が収録されているようですね。

改めて聴いてみると何ともキャノンボールらしい陽(ヨウ)の部分が滲み出ているナンバーで、統一感のある『Somethin' Else』の5曲とこの曲を比較すれば、悪い意味ではなくてほのかにポップな印象を受けました。アップ・テンポのこのナンバーではマイルスのキュートなプレイはもちろんのこと、キャノンボールの伸びやかなソロがたっぷりと展開されています。後半には先のアルバムでは聴けなかったブレイキーのドラム・ソロも入っており充実度は抜群です。

個人的にこの曲が何故ゆえあの作品から洩れたとかの推測に関しては、当方の持っているガサツな性質からいうと、そういう事にあまり興味を抱くことはなく単に聴き慣れていた作品に未知の曲があったという事実を嬉しく受け止めて買った覚えがあります。

このレコードでは一曲に集中して聴け、自分の習慣では今までそうやってこの曲に接し続けてきていますが、今手に入れることの出来るCDで改めて6曲を通して聴いてみればまた違う感慨が出てくるのかもしれません。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/21(月) 23:52:35|
  2. Alto Sax
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#609 117 Ditmas Avenue/Kasper Villaume (Stunt-CD)

Kasper Villaume - 117 Ditmas Avenue

1.Please Enter-Tain
2.Dansevise
3.Seven Steps to Heaven
4.Autumn Nocturne
5.Conception
6.Toys
7.Caravan
8.I Fall in Love to Easily
9.Long Ago and Far Away

Kasper Villaume (p) Jesper Bodilsen (b) Jeff Tain Watts (ds)

Rec-2004



以前にメンツがどうにもこうにも気になって仕方がなかったので取り寄せて聴いてみた。デンマークのキャスパー・ヴィヨームのピアノ・トリオ。何やらヴィヨームによるジェフ・ワッツに対しての共演願望により渡米して録音をしたとのことで、その意気込みを感じられるなかなかガッツのあるピアノで嬉しくなりました。今まで聴いたヴィヨームの作品はこのアルバムを含め3枚で、他はクリス・ポッターのテナーとソプラノが入ったカルテットの『Hands』(Stunt)と、ラーシュ・メラーのテナーが入ったカルテットの『Outrun』(Stunt)で、純粋なトリオ演奏はこの作品が初めてです。『Outrun』にはこの作品のベースも担当するイェスパー・ボディルセンが入っており、大好きなベーシストであるので比較的頻繁に聴くアルバムになっています。

ヴィヨームのオリジナルは1曲目のみ、あとはわりと良く知られた曲で固めています。絶妙のタイム感覚で煽るジェフ・ワッツのドラムはヴィヨームのピアノに焚き付けるようなスパイスを与え、ボディルセンのベースはしなりが強くて良く鳴っており、ドラムと相まって効果的な演奏です。ヴィヨームのピアノもノッており単に綺麗に纏まる事はなく力強さも感じられテンポの良いが曲が並んでいて一気に聴かせます。

こうやって聴いてみるとヨーロッパのピアニストにもスタイルが様々あって、一概に静謐であるとか叙情的であるとか透明感があるとかの固定観念でイメージを決めつけることは危険であるなぁと改めて感じます。やっぱり先入観を取り払って実際に聴いてみないと見えてこないものがあるという事を実感した次第です。

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  1. 2008/07/20(日) 23:56:50|
  2. Piano
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#608 Omnibus One/Ernst Glerum (Favorite-CD)

Ernst Glerum - Omnibus One


1.More or Less Serious
2.Omnibus
3.Make Believe Dimples on the Beach
4.Locate
5.Everlasting Soul
6.Naima
7.Fly Over
8.Engineous
9.Pippin'
10.Slam Blues
11.Cement

Ernst Glerum (p,b) Clement Van Der Feen (b) Owen Hart Jr. (ds)
Han Bennink (snare-ds)

Rec-2004



エルンスト・グレールムのこのアルバムを取り寄せた時期は続編である『Omnibus Two』(Favorite)がリリースされる約一ヶ月前ぐらいでしょうか。取り寄せてから彼のアルバムがユニオンがディストリビューターとしてプッシュしていた事を知ったのですが、当方はタワーから日本語ライナーのない輸入盤を買っていました。聴いた途端に今までにないピアノ・トリオの感覚を味わい、こりゃ凄い面白い作品だなぁとちょっとした感動がありました。後に『Omnibus Two』も聴いたのですが、こちらの作品のインパクトを先に経験しているせいなのか、好演ながらもこれほどの感動は覚えませんでした。曲の良さやアレンジの妙など新たな刺激を吹き込んでくれた大切な作品になりました。好評のようで最近アナログ盤までリリースされているようですが、8曲のみだそうでそれならやっぱりCDでしょうか。

グレールムは元来ベーシストであるようなのですが、この作品はベースは少なめでピアノで押し通しています。グレールムのピアノは割と重たいタッチでかなり好みです。ハービー・ニコルスが引き合いに出されているようですがなるほどなぁと感じました。また彼のベースはゴリっとした質感が堪らなく最高です。そのベース&スネアのみの曲がありこれらがめちゃくちゃカッコいい。スネア・ドラムで3曲参加しているハン・ベニンク以外のリズムは知らないアーティストでしたが、クレメント・ヴァン・デル・フィーンのベースは力強くこのアルバムでの敢闘賞を与えたい好演です。ドラムのオーウェン・ハート・ジュニアは派手さはないですがカチッと決まったテクニカルな演奏で聴いていて心地よく、リズム陣の好演がこの作品の価値をさらに高めている事は明白です。

没個性のピアノ・トリオには殆ど食指が動かなくなってきた当方にとってはまさに目からウロコの盤で、巷で評判であったのが間違いでなかった事を改めて感じさせられました。



訃報:ヴォーカルのジョー・スタフォードが6日に鬱血性心不全で亡くなられたそうです。享年90歳。彼女のアルバムは結構好きで沢山所有しています。惜しみながら鑑賞しようと思っています。

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  1. 2008/07/19(土) 20:14:12|
  2. Piano
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#607 Art Ensemble of Chicago Live at Mandel Hall (Delmark)

AEOC - Mandel Hall Concert


A
1.Duffvipels, Part 1

B
2.Duffvipels, Part 2
3.Check-mate

C
1.Dautalty,Part 1

D
1.Dautalty, Part 2
2.Mata Kimasu (We'll Come Again)

-Art Ensemble of Chicago-

Lester Bowie (tp,fl-h,Kelphorn,bass-drum,perc,etc.)
Malachi Favors (b,el-b,zyther,banjo,bells,gongs,log-ds,whistles,horns,ballophone,vo,etc.)
Joseph Jarman (sopranino,ss,as,ts,bs,basson,oboefl,alto-cl,piccollo,conga,ds,bells,gongs.accordion,vib,marimba,ballophone,vo,etc.)
Roscoe Mitchell (ss,as,ts,bs,fl,piccolo,oboe,cl,tambourine,ds,bells,gongs,whistles,steel-ds,bell-lyre,bike-korns,vo,etc.)
Don Moye (ds,conga,bongo,b,marimba,ballophone,bells,gongs,log-ds,brake-ds,whistle,horns,claves,maracas,vo.etc.)

Rec-1972



濃厚である。ラズウェル細木の漫画にも出てくる「アート・アンサンブル・オブ・シカゴ」AEOC(AECとも略されますが)の「マンデルホール・コンサート」。こういうワン・アンド・オンリーの表現方法を用いた連中は、凡なる小生の耳や頭では理解という部分への到達は不可能なのであるが、その根底に流れる意とするところはなんとなーく判る気はします。恥を承知で白状すれば、凡庸な感性しか持ち合わせていない当方にはAEOCと聞くと何故だか全く関係のない「渋さ知らズ」を連想したりします。実際にYouTubeで演奏している両者の映像を確認したところ当たり前ですがまるで違っているので、勝手なイメージで書き倒すことの多いこのブログの信憑性が推し量れ、我ながらなかなか恐ろしいことだと感じます。到底彼らの本質には迫れない体たらくなのですが、聴いた印象として嫌いという訳ではなく面白さはビンビンと伝わってきます。相手の言わんとしているところを受け取れているのかは甚だ疑問です。

単純にコレをフリーのカテゴリに当て嵌める事は難しいと思ってしまいます。適切な表現方法を持ち合わせていないので直接的な言葉になってしまいますが、かなりノイジーに感じられる部分とマーチのような旋律があったり完全にアフリカン・ミュージックとなったり個々の対話のように展開するところなど、意外と流れにはメリハリがあり結構パンチの効いた演奏で進んでいきます。何種ものリードやホーンとパーカッションが混じり合いカオスと化したリズムの中、ひょんに牧歌的に聴こえてしまうレスター・ボウイのトランペットが何とも言い様のない不思議な空間を作り出しています。いちおう曲名からすれば4曲として分かれているのですが何か便宜上のような感もあり、彼らの演奏を聴いていると曲の単位という概念が破壊されるようです。「また来ます」なんてタイトルの曲がラストを飾っています。

一時期には個人的に絶対に受け付けなかったであろう音楽ですが、最近では意味合いをおぼろげながら自己解釈しつつ、それに伴う面白さと不可思議さが結構すんなりと入ってくるのがいい感じで、これはフリーを聴き続けていれば感じる事の出来る領域なのかな、と思ったりなんかして。

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  1. 2008/07/18(金) 22:23:53|
  2. Combo
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#606 Kenny Drew and His Progressive Piano (Norgran)

Kenny Drew - Progressive Piano


A
1.Bluesville
2.Angie
3.I Can't Make You Love Me (If You'll Let Me)
4.My Beautiful Lady
5.Many Miles Away
6.Fifty-Second St. Theme

B
1.I'll Remember April
2.Four and Five
3.Polka Dots and Moonbeams
4.Lo Flame
5.Chartreuse
6.Kenny's Blues

A-1~A-5,B-1

Kenny Drew (p) Eugene Wright (b) Charles "Specs" Wright (ds)

Rec-1953

A-6,B-2~B-6

Kenny Drew (p) Eugene Wright (b) Lawrence Marable (ds)

Rec-1954



自分がケニー・ドリューを知った頃は、ちょうどリスナーが好きな曲を投票し抽選で選ばれたナンバーをドリューが演奏しレコード化する『by Request』(Baystate)がリリースされていた時期でした。ちょっと記憶が曖昧なので調べてみたら、85年のスウィング・ジャーナルの読者投票で募集したんですね。選ばれた曲は確か投票の多かった上位の曲であったと思いますが、改めてそれらの曲を眺めてみれば大スタンダード大会で日本人が好みそうな美メロで若干の憂いを含んだ旋律の曲がズラッと並んでいます。当時購入した「バイ・リクエスト」は特に特別な感慨も抱かず、後に処分してしまったのですが今聴くとまた違った感想が出てきそうなのでしまったなぁと思っています。コレには続編があって「バイ・リクエスト 2」と銘打ちリリースされましたがそちらには手が伸びませんでした。この頃のドリューの作品は日本サイドの企画した作品が多かったようで、印象的なイラストのジャケットの作品でジャズ・ファン以外の層にも受け入れられていたような感があります。

当方はと云えば、ドリューに対してはリバーサイドの諸作やスティープルチェイスの『Dark Beauty』辺りの方が好みでそちらの方を優先して聴いていました。生み出されたばかりの作品ではなく過去に残され評価の定まったものにばかり関心がいっていたのはビギナー故のことなのか、今振り返ればジャズを聴いていたにも拘らずその当時の作品に関しててんで疎く、且つ聴きたいと思ってもなかなか作品が手に入らないと云う悪循環で、全く後悔先に立たずと云うべき事態です。これからは同じ過ちを繰り返さないよう出来るだけ新譜に敏感になろうと戒めています。

この作品はドリューの残した記録の中でもかなり古い部類の録音になるようです。80年代に聴いたドリューよりも黒さが際立っているように感じるのは気のせいでしょうか。ドリューの作品を全て聴けてないので断定出来ないですが、自分の知る後年のスタイルよりはゴリッとした風合いが感じられ、ブルージーなピアノが美味しく頂けます。二つの時期に二つのセットで録音されており、12曲も収録されているので恐らく10インチで2枚リリースされたものをLPとしてパッケージしたものだろうと思っていたのですが、この形がオリジナルのフォーマットになるようです。発売された時期がLPの黎明期だったのでしょうかね。

関係ない話ですが、最近は歳を取ったせいか脂っこい食べ物を受け付けなくなってきました。背油チャッチャのラーメンなぞは食う前から胃もたれします。ただジャズに関してはしつこいくらいに油っこいものを欲するようになってきました。何でなのか判りません。脂っこいオヤジになるのは勘弁なのですが・・・、それこそ関係ないか。

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  1. 2008/07/17(木) 18:58:41|
  2. Piano
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#605 Pres & Sweets/Lester Young & Harry Edison (Verve)

Lester Young - Harry Edison


A
1.Mean to Me
2.Red Boy Blues
3.Pennies From Heaven

B
1.That's All
2.One O'Clock Jump
3.She's Funny That Way

Lester Young (ts) Harry Edison (tp) Oscar Peterson (p) Herb Ellis (g)
Ray Brown (b) Buddy Rich (ds)

Rec-1955



「プレス」ことレスター・ヤングと「スウィーツ」ことハリー・エディソンが相見えたヴァーヴでの録音。バックには御馴染みオスカー・ピーターソン関連のミュージシャンがサポートしており、ドラムには同じくヴァーヴのお宝ドラマーと言ってしまおうバディ・リッチが務めています。

自分の中のこのアルバムの位置づけとなると、特にこのレコードを贔屓にして何度も聴いていた訳ではありませんが、ココの主役であるフロント二人は思い入れのあるミュージシャンで、物心ついた時から自分の親父がレスター・ヤングやハリー・エディソンのレコードを頻繁にかけていたこともあり、子供の頃から家で自然に聴かされ刷り込まされたアーティストという事になります。そういう意味では如何にも50年代という音質も相まってノスタルジーを誘発されてしまっていけません。今でこそジャンルに垣根を作らずアメリカ、ヨーロッパ、日本も関係なく何でも吸収したいと節操なく手を広げていますが、こういうソフトなテナーやトランペットが自分の原点であるので、聴けば無理矢理タイムスリップさせられる威力のある作品になります。

中間派のアルバムは、言葉は悪いが何を聴いても展開が変わらないのでホッとする安心感があり、そういう部分が自分にとってはなくてはならない大事なところです。ですからアドリブ云々というよりも各々のアルバムの曲の違いを楽しむような接しかたになっています。このアルバムには大好きなB-1が入っていて、パワフルなB-2と対比すればより甘さが感じられます。全体的にメロウな雰囲気を醸すこのアルバムでもひと際没入するトラックになっています。

手元のこのアルバムはドイツの再発盤でペラジャケなんですがデザインは本家と一緒ですね。よく再発のヨーロッパ盤はジャケットを変更したりしているのでひょっとしたらそういうのもあるのかもしれません。

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  1. 2008/07/16(水) 22:39:57|
  2. Tenor Sax
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#604 One Night With Blue Note Preserved (Blue Note)

One Night With Blue Note


-Volume 1-

A
1.Canteloupe Island
2.Recorda Me

B
1.Little B's Poem
2.Bouquet
3.Hat and Beard

Side-A

Herbie Hancock (p) Freddie Hubbard (tp) Joe Henderson (ts)
Bobby Hutcherson (vib→onlyA-2) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)

B-1

Bobby Hutcherson (vib) James Newton (fl) Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b) Tony Williams (ds)

B-2

Bobby Hutcherson (vib) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b)

B-3

James Newton (fl) Bobby Hutcherson (vib) Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)

-Volume 2-

A
1.Sweet and Lovely
2.Appointment in Ghana
3.Passion Dance
4.Blues on the Corners

B
1.Pontos Cantados
a) Point One : Kiook at the Top of the Stairs, b) Point Two : Question
2.Broadside

Side-A

McCoy Tyner (p) Woody Shaw (tp) Jackie McLean (as) Cecil McBee (b)
Jack DeJohnette (ds)

B-1

Cecil Taylor (p)

B-2

Bennie Wallace (ts) Cecil McBee (b) Jack DeJohnette (ds)

-Volume 3-

A
1.Moanin'
2.A Child is Born
3.The Jumpin' Blues

B
1.Summertime
2.I'm Glad There is You
3.Medley : a) Blues Walk, b) Gettin' Sentimental Over You

A-1

Art Blakey (ds) Freddie Hubbard (tp) Johnny Griffin (ts)
Curtis Fuller (tb) Walter Davis (p) Reggie Workman (b)

A-2,A-3

Stanley Turrentine (ts) Jimmy Smith (org) Kenny Burrell (g) Grady Tate (ds)

B-1,B-2

Kenny Burrell (g) Grover Washington (ss) Reggie Workman (b) Grady Tate (ds)

B-3

Lou Donaldson (as) Jimmy Smith (org) Kenny Burrell (g) Grady Tate (ds)

-Volume 4-

A
1.The Blesshing
2.Tone Poem
3.Lady Day
4.El Encanto

B
1.How Long
2.When You Wish Apon a Star
3.Jumpin' Jack

Side-A,B-1

Charles Lloyd (ts,fl) Michel Petrucciani (p) Cecil McBee (b) Jack DeJohnette (ds)

B-2,B-3

Stanley Jordan (g)

Rec-1985



大学生の頃、何気に立ち寄った秋葉原の石丸電気のジャズ・レコード売り場に、この「ワン・ナイト・ウィズ・ブルーノート」の輸入盤4枚組BOXが新譜として陳列されていて、思わず手元にあった貰ったばかりのアルバイト代を投入して手に入れた思い出の衝動買いレコードです。当時もご多分に漏れずジャズに入れ込んでいてバイトで自由になる金を手に入れることが出来る時期であったので、レコードの購入に拍車がかかり新品でも中古でも関係なく手当り次第に買っていました。どちらかと云えば自分の中でのこの頃は、50~60年代の作品の名盤を集めている時期で、また知らないマイナーなものに興味を持ち始めたあたりでもあるので、その当時新譜としてリリースされているものにさほど関心が向きませんでした。ですのでブルーノートの復活は事象として知りつつも関心が旧譜を集めることに向いていたので、本当なら同じブルーノートでも1500番代や4000番代を購入するほうが良いと思っていました。たまたま懐があたたかかった為に思わず反応しただけだった、というのが正直なところでした。確かマウント・フジ絡みでも大きく宣伝されていましたね。今思えばコレを買っていて本当に良かったと思っています。

パーソネルを見てみれば、残念ながら既に他界されたミュージシャンのなんと多い事か、と改めて思ってしまいます。振り返ればこのメンバーがこの時期に沢山来日していた事を考えれば、聴く機会を逸している事が悔やまれます。ブルーノートの歴史を作ってきたベテランと、この当時の新鋭ミュージシャンからなるニューヨークはタウン・ホールでのライブです。

各々4枚のレコード・ジャケットはVolume 1~4のラベルが貼られた瓶の位置を入れ替えたレイアウトのものになっています。Volume 1はA面がハービー・ハンコックを中心としたセットでA-1の定番曲はクインテット、A-2はジョー・ヘンのテナーを加えたセクステットです。B面はハッチャーソンが中心のセットで、B-1はクインテット、B-2はヴァイヴ+ピアノ+ベースの変則トリオ、B-3はカルテットです。往年の息吹を感じさせるプレイぶりにジックリ耳を傾けます。Volume2のA面はマッコイ・タイナーのクインテットでマクリーンやウディ・ショウの参加が嬉しいですね。A-1のみマッコイのソロになります。B面はコレまたもう一つのブルーノートの顔であるセシル・テイラーのソロ・パフォーマンスとアウトの仕方がカッコよすぎるベニー・ウォレスのピアノレス・トリオ。Volume 3はA-1がブレイキーの代名詞とも言える曲を3管セクステットで、残りの2曲がタレンタインのテナー+オルガン+ギターのカルテット。ジミー・スミスもケニー・バレルも看板スターですね。B-1はバレルのカルテットでグローヴァー・ワシントンのソプラノが加わっています。残りの2曲はルー・ドナルドソンのカルテット。オルガン入りで渋いです。Volume 4はA面とB-1にチャールズ・ロイドのカルテット。ミシェル・ペトルチアーニがピアノです。B-2,B-3は当時鮮烈なデビューを飾ったスタンリー・ジョーダンのタッピング奏法が聴けるソロ・ギターが収録されています。この4枚目はこの当時の新鋭ミュージシャンがフィーチュアされています。

今日は早めに切り上げられたのでゆっくりとこのBOXを堪能する事が出来ました。4枚を改めて聴いてみて再びブルーノートでプレイする事が出来るミュージシャンの喜びというものが感じられ、また新たな萌芽が芽生えている事が実感出来ます。真摯にジャズと対峙するひた向きさを感じ取ることが出来、ライオンもさぞ感無量だった事でしょう。

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  1. 2008/07/15(火) 21:51:07|
  2. Omnibus
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#603 Ecoutez Moi/Sebastien Paindestre Trio (Jazzseb-CD)

Sebastien Paindestre


1.Le Tourtour
2.Le Beau Cierge
3.Jeux de Quartes
4.Stella by Starlight
5.La Java de la Luna
6.Certitude - Solitude
7.Les Brenots
8.United We Waltz

Sebastien Paindestre (p) Jean-Claude Oleksiak (b) Antoine Paganotti (ds)

Rec-2003



フランスのピアニスト、セバスチャン・パンデストルのファースト・アルバム。数ヶ月ほど前に通販サイトでプッシュしていたのと、オーダーも結構かかっていたようで便乗して聴いてみる事にしました。何やら入手困難盤だったようで復刻されていたものをオーダーした次第です。ちなみに今年リリースされているセカンドはまだ聴いていません。また彼のプロフィールやリズム陣の予備知識も全くありません。良いのか悪いのか判りませんが、当方が聴く近年の若手のジャズは全くの先入観のない無垢の状態のところから全てがはじまります。少しぐらい情報を拾った方がいいのかもしれませんが。

フランス語表記の6曲(1,2,3,5,6,7)が彼のオリジナル。演奏は結構ヴァラエティに富んだ内容だと思いました。1曲目や3曲目のモーダルな演奏から2曲目の耽美的なプレイ、定番曲の4曲目はベーシストにもソロをタップリと割いたリリカルさ、5曲目はアグレッシヴなピアノが聴かれ、6曲目は内省的なシットリとした曲、7曲目は落ち着きがありながらスリリングさも味わえるワクワクさせてくれる曲です。ラストの8曲目はパワフルで情熱的なピアノが聴く事が出来ます。全8曲の配列は動と静が交互に編まれておりメリハリ感が与えられていて良い効果を出しているようです。

このアルバムで好感触を得る事が出来たので、近作のセカンド『Parcours』も是非聴いてみたいと思いました。メンバーに変更もないようなので期待したいと思います。

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  1. 2008/07/14(月) 22:14:19|
  2. Piano
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#602 Chet Baker Introduces Johnny Pace (Riverside)

Johnny Pace


A
1.All or Nothing at All
2.Crazy, She Calls Me
3.The Way You Look Tonight
4.This is Always
5.When the Sun Comes Out

B
1.What is There to Say
2.Everything I've Got Belong's to You
3.We Could Make Such Beautiful Music
4.It Might as Well be Spring
5.Yesterdays

Johnny Pace (vo) Chet Baker (tp) Herbie Mann (fl) Joe Berle [Bill Evans] (p)
Vinnie Burke (b) Philly Joe Jones (ds→onlyA-1,A-2,B-4)
Ed Shigpen (ds→exceptA-1,A-2,B-4)

Rec-1958



チェット・ベイカーが見いだしたジョニー・ペイスというヴォーカリストのアルバム。チェットのヴォーカルよりはるかに力強い歌いまわしでゆったりとしており、またどちらかといえばテナーヴォイスであるのですが、個人的な感想として若干ヴォイス・コントロールが甘めに感じるところと、A-2,B-1,B-3,B-5などの特にバラードの歌唱においては何となく醸し出される雰囲気にチェットに似たような微かなニオイを嗅ぎ取ってしまった。スタイルや声質はまーったく違うけれどそのように感じたのは単なる先入観からくる穿った見方になってしまうのかな。よく人というのは自分に似るスタイルに共鳴したり類は友を呼ぶという言葉もあるので、あながち実際の声からの判断だけで全然違うとも言い切れんのではないか、とイカレ耳の言い訳をしてしまいます。またチェット自身がバックでトランペットを吹いている効果が無理矢理そのように結びつける要因になったのかも。相変わらず試行錯誤の暖気状態の耳に空しさを覚えます。

チェットはこのアルバムにトランぺッターとしてのみで参加しておりバックは彼のクインテットが務めます。比較的マイナーな扱いのヴォーカリストに対し、控えるミュージシャンはビッグネームが結構多いのが面白いところです。組み合わせの妙も面白く、こうなるとインストで聴きたくなってしまうのは何とも無粋な感想になってしまうのでしょうが個人的には非常に興味深いところです。歌伴であるため交換されるソロは控えめですが、チェットに関しては朗々と唱い上げひと際存在感があります。ハービー・マンのフルートもよいアクセントになっています。いつもは濃厚なプレイのリズム陣もピアノにマッチするような淑やかさが微笑ましく思います。ビル・エヴァンスが変名で参加していることでも有名な盤ですね。

ジョニー・ペイスの録音は確かコレだけだったでしょうか。ちょっと定かではないのですがコレだけのメンバーで作品を残したということは輝かしい履歴となったことでしょう。

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  1. 2008/07/13(日) 22:14:27|
  2. Vocal
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#601 Fathead/Ray Charles Presents David Newman (Atlantic)

David Newman


A
1.Hard Times
2.Weird Beard
3.Willow Weep for Me
4.Bill for Bennie

B
1.Sweet Eyes
2.Fathead
3.Mean to Me
4.Tin Tin Deo

David Newman (as,ts) Bennie Crawford (bs) Marcus Belgrave (tp)
Ray Charles (p) Edgar Willis (b) Milton Turner (ds)

Rec-1958



英語の苦手な当方は、Fatheadという単語がFool的な意味合いであることを初めて知りました。Fat+Headと分けるのではなくてFatheadなんですね。分解し直訳すれば「太った頭」になるのでしょうか、「太った頭」なる「頭」はどのような「頭」であるのか。逆に頭が悪いと頭が太るのかしらん。面白いなぁと思いつつ、いつも通り全く勉強する気にはなりません。

デヴィッド・"ファットヘッド"・ニューマンのこのアルバムは適度なユルさと滲み出る黒さがなかなか面白い。なんとなくネットリしつつもコテコテにまではならない絶妙さがこのアルバムの立ち位置でしょうか。師匠のレイ・チャールズがピアノで参加していることが関係するのか、もちろんジャズである事には疑いないのですが、いかにもそっち寄りっぽい音になっているのが興味深いところです。曲によってはソウルやブルースを聴いているかのような感覚といったらいいのでしょうか。最初ピンとこなくて殆ど聴かずじまいだったこのレコードが結構面白くて病み付きになりそうです。

アドリブでガンガン押してくるようなジャズではなく、メロディアスなテーマに歌心あふれるかのような管奏者のプレイがとても良い気分にさせてくれます。特にA-3の解釈は素晴らしく渋味がかったサックスにジックリと入り込みます。ジャズばかり聴いているとなかなか体験することがそれほど多くないレイ・チャールズのピアノはさすがにノリのよいもので粘っこく聴いていて新鮮でした。ニューマンのアルトはクリア、テナーは太くて若干の雑味がありザックリとした質感がよく出ています。

全体的にはブルージーな曲が印象的でこのグループの本質が一番よく出ていると思いました。

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  1. 2008/07/12(土) 23:52:17|
  2. Alto Sax
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#600 The Eddie Costa - Vinnie Burke Trio (Jubilee)

Eddie Costa - Vinnie Burke Trio


A
1.Fascinating Rhythm
2.Unison Blues
3.Sweet and Lovely
4.Let's Do it
5.esterdays

B
1.Pile Driver
2.It Could Happen to You
3.Get Happy
4.Jeepers Creepers

Eddie Costa (p→exceptA-3,vib→onlyA-3) Vinnie Burke (b) Nick Stabulas (ds)

Rec-1956



あれやこれやで600枚、のらりくらりと600枚、石の上にも600枚。

ピアノとヴァイヴの二刀流であるエディ・コスタは『The House of Blue Lights』(Dot)の名声が一番高いという気がしていますが今日はこのアルバムを聴いてみました。このアルバムではピアノに比重が置かれていて、ヴァイヴは一曲のみの演奏になっています。双頭名義のようになっているヴィニー・バークというベーシストに他で過去に接していたかどうか記憶になかったので、当方が持っているアルバムをちょっと調べてみたらマリアン・マクパートランド『Marian McPartland in Concert』(Savoy)とかギル・メレの『Gil's Guests』(Prestige)、タル・ファーロウの『Tal』(Verve)あたりに参加していた。ギル・メレの作品は過去に取り上げているというのに・・・。またヴィニー・バークは何やら軍需工場で指を切断したという痛々しいエピソードまであるようで、ヴァイオリンやギターという楽器から転向したということのようです。

エディ・コスタのピアノはゴリゴリとした質感がハードで低音域でガンガン責めてくる奏法が大好きなのですが、このアルバムでも彼の個性が垣間見え本領を発揮しております。重たい音のピアノといいますか重厚さが楽しめるサウンドがゴツくてカッコいいです。ヴィニー・バークのベースも比較的大きくフィーチュアされていて、粘り気のある音が重いピアノの音に相まっていい感じです。ピアノ・トリオといえるアルバムに突如出てくるヴァイヴのA-3の清涼感が何ともいえません。

エディ・コスタも夭逝したミュージシャンなんですね。交通事故で31歳で亡くなられたそうですがあまりの儚さに言葉もありません。

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  1. 2008/07/11(金) 23:14:11|
  2. Piano
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#599 Our Man in Paris/Dexter Gordon (Blue Note)

Dexter Gordon - Our Man in Paris


A
1.Scrapple From the Apple
2.Willow Weep for Me

B
1.Broadway
2.Stairway to the Stars
3.A Night in Tunisia

Dexter Gordon (ts) Bud Powell (p) Pierre Michelot (b) Kenny Clarke (ds)

Rec-1963



最近は古いブルーノートの録音を意識的に聴くようにしています。改めて過去の輝かしい作品群を復習してみようと思っていました。広い範囲で見渡してみれば実際に内容を思い出せないものも割と多かったので、この際徐々にでいいから聴いていきたいなぁと思っていました。この作品はA面はA-1のすっとぼけたイントロが印象に残っていてよく覚えていたのですが、B面があやふやな状態でしたので今一度聴いてみようとかけてみました。

デクスター・ゴードンの渡欧後初の作品。既にパリの人となっていたバド・パウエルとのワン・ホーン・セッション。以前モーリス・ヴァンダーのアルバムを取り上げた時にベースがピエール・ミシュロとドラムのケニー・クラークという、このアルバムのリズム陣と同じメンバーであったことを知り、且つその時にこのアルバムが最初のコンセプトであった完全オリジナルの楽曲での演奏から、バド・パウエルの意向によるスタンダード中心の楽曲に変更されたことも知りました。パウエルのコンディションが宜しくない状態であったのか、それとも新たに覚える気力がなかったのか、そのあたりの問答が容易く理解出来ると云う興味深い事象です。

ですので全てが馴染みのあるナンバーで占められています。全編でデックスの男らしく太いテナーが堪能でき、若干の荒々しさを併せ持つテナーがジャズを感じさせます。B面を改めて聴いてみればB-1がアップテンポでガンガン煽るようなタイプの演奏で、B-2は余韻を残すテナーが印象的なバラード、B-3は御馴染みのナンバー。ケニー・クラークの高揚感のあるリズムが引き立ちます。

デックスのアルバムとは云えバド・パウエルの参加がひと際存在感を高めています。パウエルはバッキング中心とはいえソロも執っています。さすがに鬼気迫る閃きのようなプレイではないですが、訥々と弾かれるこの時期のピアノも個人的には味わいがあって好きなのです。

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  1. 2008/07/10(木) 23:58:36|
  2. Tenor Sax
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#598 Up Up With The Jazz Convention (Schema-CD)

Up Up the Jazz Convention


1.Angento D'Africa
2.Modal Convention
3.Mira
4.Team Spirit
5.Memory of a Dream
6.Unit 7
7.Amanda
8.Mr. Kenyatta
9.That's the Way it is
10.Saluti dalla Penisola

Fabrizio Bosso (tp) Gaetano Partipilo (sax) Gianluca Petrella (tb)
Ettore Carucci (p) Stefano Bollani (p) Giuseppe Bassi (double-b)
Fabio Accardi (ds)

Rec-1997



少し前のことになりますが、Schemaの一連の旧譜復刻の中にこの作品も入っていたので聴いてみた。単純に約10年前のファブリツィオ・ボッソのプレイを聴きたかったという要因が一番大きかったのですが。エンリコ・ラヴァと演っているステファノ・ボラーニも入っていたので気になっていました。

ジャズ・コンヴェンションというグループですがファブリツィオ・ボッソの履歴の中にある一つのグループという認識しか持っていません。ボッソに関してはスキーマ・セクステットやハイ・ファイブ・クインテットなど、固有の名前を冠したコンボで活動する事が過去から多かったことも認識していました。で、このアルバムを手に入れる機会が出来たのでちょっと聴き比べてみようと思い立ったというのが入手するきっかけです。とは云え今なお現在進行形でディグしている当方としてはボッソに関しても相変わらず数枚程度の経験値しかなく、「ハイ・ファイブ」の2枚と「スキーマ・セクステット」、サウンドヒルズから出ているフラヴィオ・ボルトロと演っているものとピアノのマイク・メリロと演っているもの、それとデビュー・アルバムの『Fast Flight』(Red)ぐらいしか聴けていません。いずれも槍のように尖ったペットが堪らないもので少なからず期待も高まります。

ジャケットの表裏には6人分のメンバーのみ列記されていますがジャケットを広げるともう一人のピアニスト、エットーレ・カルッチの写真と名前がクレジットされていました。どういう形で関わっているのかライナーを読めば理解出来るのかもしれませんが、元来のモノぐさな性分、英語を暫く眺めていたら具合が悪くなってどうでもよくなってしまいました。

Schemaはクラブ・テイストのジャズをリリースしている会社との認識をされていることは当方はよく知らなかったのですが、なるほどそう言われればそんな感じもしてきます。バリバリとプレイを誇示するような感じではなく実に耳ざわりが良く、かといってふやけたサウンドとはいえない聴き所もあり、まさしくクラブ・ジャズという概念に嵌め込むに適当な音楽といえるのかもしれません。自分としては物足りなさというものよりもサウンドのカッコ良さの方が先にきて、このジャズは充分楽しめるものであり且つ満足も出来ました。個人のソロ・プレイよりも全体的なサウンドの作り方に関心が行きがちなのは否めないところではあるのですが、決して凡庸なものという意味ではありません。内面を曝け出すというよりも洒落ているという感覚が強いジャズではあると思いました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/09(水) 22:55:14|
  2. Combo
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#597 West Coast Blues !/Harold Land Sextet (Jazzland)

Harold Land


A
1.Ursula
2.Klactoveedsedstene
3.Don't Explane

B
1.West Coast Blues
2.Terrain
3.Compulsion

Harold Land (ts) Joe Gordon (tp) Wes Montgomery (g) Barry Harris (p)
Sam Jones (b) Louis Hayes (ds)

Rec-1960



ハロルド・ランド・セクステット。メンバーに惹かれて久しぶりに聴いてみた。というのもこのアルバムにウェスが入っていたことを完全に失念していた。内容も殆ど覚えていなかったのでジックリと聴いてみようと思った次第。バリー・ハリスも参加しているし。

タイトルだけで連想すれば当方の苦手ないわゆるウェスト・コースト・サウンドでも飛び出してくるのかと思いきやこのメンバーですのでそんなことはありませんでした。派手さはそんなにありませんが冷静にコントロールされるソロなどがカッチリ決まっておりなかなか楽しめました。A-1の個性的なテーマを持つサウンドに思わず反応してしまう。表現が変かも知れないけれどエキゾチックな雰囲気。A-2はアップテンポで疾走する印象的なナンバー。ジョー・ゴードンやウェス・モンゴメリーのソロが最高です。バリー・ハリスの堅実なバップ・フィーリングが曲にテンポを与えています。A-3の渋さが光るスローなナンバーもカッコいい。タイトル曲のB-1は管のユニゾンから入るブルース。B-2のテーマの複雑な展開は面白い。B-3はアップテンポでのソロ交換がハードでなかなかスリリングでした。

正直な感想をいえば、リーダーのハロルド・ランドの存在感よりも他のメンバーのプレイのほうに印象が行きがちでした。ジョー・ゴードンのミュート・プレイやウェスのソロ、バリー・ハリスのバップ・テイスト溢れるピアノなどに気を取られがちになってしまいました。コレは当方の持っている潜在的な先入観によって演奏を選り分けている部分がありそうなので、もう少し繰り返し聴いてみて印象の変化を楽しんでみようかと思っています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/08(火) 23:58:52|
  2. Tenor Sax
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#596 Speak Like a Child/Herbie Hancock (Blue Note)

Harbie Hancock - Speak Like a Child


A
1.Riot
2.Speak Like a Child
3.First Trip

B
1.Toys
2.Goodbye to Childhood
3.The Sorcerer

Herbie Hancock (p) Thad Jones (fl-h) Peter Phillips (bass-tb)
Jerry Dodgion (alto-fl) Ron Carter (b) Mickey Roker (ds)

Rec-1968



ミュージシャンのスタイルの変遷について昨日のハッチャーソンのアルバムを聴きながら考えていたのですが、そういえばハービー・ハンコックなどは強烈な七変化であったなぁと思い返しています。例によってジャズにブランクのある当方には全てを押さえている筈も無くあくまでも自分の知る範囲内でしか語れないのですが、『Head Hunters』(Columbia)に度肝を抜かれ、『Thrust』(Columbia)に違和感を感じ、V.S.O.P.に安心しながらも『Mr. Hands』(Columbia)あたりでは聴いている自分から完全にジャズの概念が消え失せており、『Future Shock』(Columbia)に至っては本当にショックで何がなんだか解らず単純に凄いことになっているなぁとニヤついていました。近作の『River』(Verve)では、何やらジャズの賞レースを独占したそうで著名ヴォーカリストを多数フューチャーしていました。あまりそういった名声に踊らされない当方としては新作はまだ聴いていませんがいずれ取り寄せることになるとは思っています。

かたや自分の変遷を顧みればいかにも貧弱であることは自明で、冷静に振り返れば自己嫌悪に陥るので考えないで逃げることにしますが、ハービー・ハンコックのアルバムを思い描いたとき、自分の中で感銘を受けたのは、それこそサケが川に戻るようにブルーノートに戻ってしまうのは何とも芸のない部分なのかも知れません。でもやっぱり何時聴いてもこの頃のハンコックには心を揺さぶられます。

その中でも一番好きなのがこの作品。彼の代名詞にもなっている『Takin' Off』(Blue Note)や『Maiden Voyage』(Blue Note)よりも頻繁に聴く作品になっています。ロン・カーターのA-3以外は全てハンコックのオリジナルで占められています。モーダルな奏法に関しては演奏家の極めて自己陶酔的な表現方法などと揶揄する論調も見かけますが、理論も解らないし楽器も出来ない当方が云々しても説得力はありませんが全くそんなことはないと思いますね。自分の趣向が技巧的なものやクールに燃えるものに触発され易いところにも表れているのかもしれませんが、研磨されたサウンドには言葉のいらない説得力があります。

A-3,B-3のみピアノ・トリオです。このアルバムの当方の聴き所は普段あまりセレクトされない管楽器を使ったサウンドの妙と、ハンコックの理知的なピアノが堪らんのです。ジェリー・ドジオンの参加も嬉しいところです。渋すぎですか?

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/07(月) 22:47:22|
  2. Piano
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#595 Dialogue/Bobby Hutcherson (Blue Note)

Bobby Hutcherson - Dialogue


A
1.Catta
2.Idle While
3.Les Noirs Marchant

B
1.Dialogue
2.Ghetto Lights

Bobby Hutcherson (vib,marimba) Freddie Hubbard (tp) Sam Rivers (ts,ss,b-cl,fl)
Andrew Hill (p) Richard Davis (b) Joe Chambers (ds)

Rec-1965



ボビー・ハッチャーソンの昨年リリースされた新作『For Sentimental Reasons』(Kind of Blue)を聴いて、角が取れて丸みを帯びた現在のプレイ・スタイルに接したことによって彼に対する固定的なイメージを揺るがされました。彼に限らず50年代、60年代から現在まで長きに亘って活躍するミュージシャンの変遷というものを捉えきれていない当方にとっては、近作を聴くことによってミュージシャンの履歴の一部を垣間見ることは大変興味深いことになっています。先日発売されていたジュニア・マンスのライブ盤『Groovin' With Junior』(Sackville)なども、そのスタイルの一途さに関心していたところです。これらのベテラン・ミュージシャン全てに関して云えることなのですが、当方の場合は70年代後半から近年までが完全に中抜け状態であるので、その変遷を把握していないというのが現実であり無念な部分であります。今後どこまでフォロー出来るのか判らないのですが、可能な限り触れていきたい願望があります。

自分の知っているボビー・ハッチャーソンはブルーノート時代に集中しているため、若干前衛的なテイストが含まれたサウンドと、その独自な世界感によって形成された演奏と云うイメージでずっと捉えてきました。久しぶりに聴いたこのアルバムでもフリー的アプローチもとりつつもA-1のようなブルーノートを代表するような名演も残すところにも彼の存在感の高さが発揮されており、ハッチャーソンに対する概念として当方の頭にはこの年代の演奏がにモロに影響を受けて固着していました。一癖も二癖もあるメンバーが織りなす世界は辛口のスパイスのように刺激的で、冷静な演奏ながらもそれ以上のテンションを感じ取ります。その中でもサム・リヴァースやアンドリュー・ヒルの効果はやっぱり絶大であることが窺え、ハッチャーソンもヴァイヴにマリンバを使用しヒリヒリするくらいの硬質なサウンドを作り出しています。

明らかに60年代のブルーノート・レーベルでの一翼を担った需要な作品であると認識しています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/06(日) 23:59:00|
  2. Vibraphone
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#594 Lovesick/Jackie and Roy (Verve)

Jackie and Roy


A
1.Lovesick
2.Samba Triste (Sad Samba)
3.Mimosa and Me
4.Corcovado (Quiet Nights of Quirt Stars)
5.Such a Lonely Girl am I
6.A Big Beautiful Ball

B
1.Let's Begin
2.I Wonder What's the Matter With Me
3.If You Could See Me Now
4.Mountain Greenery
5.You Really Started Something
6.The Wrld is Your Ballon

-Jackie and Roy-

Jackie Kain (vo) Roy Kral (p,vo)

Don Payne (el-b) Don McDonald (ds)

Rec-1966



久しぶりに趣向を変えてヴォーカルなどを楽しんでいます。このブログを始めてから男女混声のヴォーカルを取り上げるのは初めてです。正直滅多に聴きませんが何となく手に取ってしまい、手から離れなくなってしまいました。本当は今日からツール・ド・フランスが始まったのでフランス関連(フランス人とかフランス録音とか)のアルバムを聴こうと思っていたのですが、何故かこんなセレクトになってしまいました。結局こういう部分はどうでもいいと考える、いつもながらの自分のガサツさが表面化しただけでした。

ジャッキー&ロイのアルバムは50年代はABCパラマウントやコロムビア、ルーレット、ストーリーヴィル辺りに残っていますが、60年代中期のこの作品はヴァーヴに録音された2作目の小品になります。ちなみにこの二人は夫婦ですが、Wikiで調べてみたら2002年にロイ・クラール(女性)のほうは亡くなられたようで、このコンビでの作品は1999年までだったようです。

ロイ・クラールがピアノを兼任し、ピアノ・トリオをバックに二人のヴォーカルが聴けるという編成となっています。このアルバムはエレベを使用しているのですが全く違和感がなく、アコースティック感覚を阻害しないサウンドになっています。二人のヴォーカルはまさに会話のような微笑ましさで、夫婦ならではのハーモニーが聴き手にも笑みをもたらしてくれます。ヴォーカルのアルバムらしくリズムはバッキングに専念しており、二人の会話をアシストする脇役に徹しています。

ジャッキー&ロイの作品はそんなに持っていませんが、こうやって久しぶりに聴くとやっぱり楽しい気持ちになりますね。数多のメディア媒体で慣らした百戦錬磨のテクニックがタップリと旨味を含んでココにも存在しており、存分に堪能させて戴きました。

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  1. 2008/07/05(土) 23:32:59|
  2. Vocal
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#593 Last Date/Eric Dolphy (Philips)

Eric Dolphy - Last Date


A
1.Epistrophy
2.South Street Exit
3.The Madrig Speaks, The Panther Walks

B
1.Hypochristmutreefuzz
2.You Don't Know What Love is
3.Miss Ann

Eric Dolphy (as→onlyA-3,B-3,fl→onlyA-2,B-2,b-cl→onlyA-1,B-1)
Misja (Misha) Mengelberg (p) Jacques Schols (b) Han Bennink (ds)

Rec-1962



大名盤として君臨しているドルフィーの最終作。と思っていたら当方のジャズ・ブランクの間にこの作品の約10日後の音源が発表されていたのですね。全く知りませんでした。すーぐに忘れる質の悪い白子脳であるので備忘録としてココにメモしておきました。ここのところ連日のピアノ漬けの頭に縦横無尽に飛び回る管楽器の世界をおみまいしてやろうと考え、この作品を聴いてみようと思った次第。あまりに有名な盤でありクモの巣の張った耳であーだこーだ云うのも気が引ける。瞑想するが如くこのサウンドを享受しています。この作品はかなり久しぶりに聴いた感じがする。こういうものを書き出したことによって過去のアルバムを今まで経験が無いくらい、特にここ2年ほどは聴き返しているのですが大量にいろんなものを抱え込んでいるためなかなか出番が回ってきません。久しぶりに聴いた「ラスト・デイト」はやっぱりゾクゾクするサウンドでした。

この作品にはいろんなデザインのジャケットがありますが自分の手元にあるのはコレで、確か石丸電気で新譜で売っていた国内盤だと思います。ドルフィーの写真をレイアウトしたフォンタナ盤とイラストのものは当方の持っているブルーを基調にしたものと、他にブラウンを基調にしたものがあるようです。

アルト、フルート、バズ・クラリネットとドルフィー・ワールドが展開されていますが、何といっても彼のバスクラにはジャズを聴き初めた頃度肝を抜かれました。なんという怪しいサウンドを醸し出す楽器であるのか、と。そもそもクラリネットやフルートという楽器はスウィング・ジャズから入った当方は大好きであったのですが、到底同じ種類の楽器とは思えず一発で固まってしまったものです。今思えばドルフィーという人に依るマジックにかかったと受け取れるのですが、あまりに目新しく衝撃であったこの怪しさにのめり込んで貪るように彼のアルバムに手を出していきました。手に入り易いこともあって随分初期に接した作品であります。

振り返ればこの作品はオランダでの録音ということもあって、ヨーロッパ・フリーの重鎮、ミシャ・メンゲルベルグにハン・ベニングがバックなのですね。そしてジャック・スコールズも。コレを聴いた当初には全く未知であったアーティストですが、ある程度の経験値を重ねた現在ではこの組み合わせの妙に唸ってしまいます。まったくもって今更ながらの話ではありますが。しかしながらドルフィーはどの楽器を使わせてもアウトしまくりで最高です。特にフルートでのこの奏法は新鮮で凡人の到達出来うる範囲を軽く超えたところに超然と屹立するミュージシャンは違うなぁと改めて思うのです。周知の事実ですが彼はこの後同月29日にベルリンで客死します。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/04(金) 23:00:32|
  2. Alto Sax
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#592 Live at Blues Alley - Third Set/Hod O'Brien (Resarvoir-CD)

Hod O'Brien - Third Set


1.Double Talk
2.It Could Happen to You
3.Our Delight
4.The Squirrel
5.If You Could See Me Now
6.Dameronia
7.On a Misty Night
8.Easy Living

Hod O'Brien (p) Ray Drummond (b) Kenny Washington (ds)

Rec-2004



ホッド・オブライエンのブルース・アレイでのライブ第三集。基本的にこの全三集をリリース時に手に入れている訳ではないので良く判らないことではあるのですが、CD番号をみてみると連番にはなっていないので同時期ではなく別々にリリースされていたのかもしれません。じゃあまとめて3枚組というわけにはいかないですね。いや、まとめて安価にしてくれたら嬉しかったのになぁ、と懐の浅い人間はすぐにそういう発想になってしまうもので、沢山の作品に接したいあまりこちらの都合ばかり並べてしまう浅ましさです。

この第三集は全8曲のうちタッド・ダメロンの曲が5曲も演奏されているのが特徴で、同じピアニストとしてダメロンをリスペクトしていることが窺えます。オープニングはノリの良いピアノが全開のハワード・マギーのナンバー。2曲目は定番バラッドですがスローな幕開けから徐々にピアノがスウィングしていく感じがいいですね。3曲目以降にダメロンの曲が5曲連続で奏されます。3曲目はダメロンの定番曲。ホッド・オブライエンのスタイルにはダメロンの曲がぴったりで、こう云うドライブ感溢れる曲調はお手のものであることが解ります。4曲目もブロック・コードでガンガン攻めてくるプレイに惚れぼれします。5曲目はシットリと聴かせるピアノと伸びのあるベースに感心します。6曲目はダメロンの「ダメロニア」という曲。7曲目はミディアム・テンポのナンバー。メロディ・ラインにほのかな甘さを含んでいて没入してしまいます。最後の8曲目は定番の名曲が配されていました。エモーショナルに唱い上げています。

こうやって聴いてみると、タッド・ダメロンの曲というのは様々なアーティストに取り上げられていて殆どが一度は耳にしたことのある有名な曲ばかりです。しかもスウィングを誘発する印象的なナンバーばかりであるので多数のミュージシャンに愛されていることがよく解りました。3日間ホッド・オブライエンを聴き続けてみて何の衒いも無いそのプレイに清々しさが滲み出ており、自分の信じるスタイルに彼の実直さを感じました。彼をタップリ満喫したら劇物が欲しくなってきたという本音も一応表明しておきます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/03(木) 23:35:21|
  2. Piano
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#591 Live at Blues Alley - Second Set/Hod O'Brien (Resarvoir-CD)

Hod O'Brien - Second Set


1.Pent-Up House
2.Snibor
3.How About You
4.Little Niles
5.Love Letters
6.In a Sentimental Mood
7.Do Nothing Till You Her From Me / Take the A Train

Hod O'Brien (b) Ray Drummond (b) Kenny Washington (ds)

Rec-2004



ホッド・オブライエンのブルース・アレイでの第二集。全三集ともに同時期、同ステージのライブ音源であるので基本的なスタンスに変わりは全くないのですが、この第二集の7曲は第一集に比較してスローな曲と、楽しさを追求し尽くすような曲ばかりだった前回の作品よりも演奏されている曲に若干の幅広さを見いだすことが出来るようになっています。

1曲目はロリンズのアップテンポ・ナンバー。三者の阿吽の呼吸が聴かれる掛け合いが気持ちいい。2曲目はビリー・ストレイホーンの有名な曲。コードの展開がツボに嵌ります。3曲目も有名なスタンダード。どこまでもご機嫌にスウィングするピアノが楽しめます。4曲目はランディ・ウェストン作で、このアルバムの一連の流れを鑑みればマイナー調のこの曲はいっそうの際立ち方を感じさせ印象に残ります。5曲目のメロディの美しさもいいですね。ケニー・ワシントンのブラシ&スティックさばきが見事です。6曲目は定番のエリントンのナンバー。レイ・ドラモンドのベースの導入から始まり、ジックリと叙情的に仕上げています。ドラモンドが主旋律を奏で、オブライエンがサポートする流れも耳心地のよいものです。7曲目も再びエリントンの曲で、ブロックコードを多用したブルージーな粘っこいピアノが聴かれます。ベース・ソロとドラム・ソロが演奏を引き締め寛ぎの世界を演出します。一旦区切りがあってすぐに、ビリー・ストレイホーン作の「テイク・ジ・A・トレイン」になだれ込んでいきます。こういう楽曲の演奏は本当に適任であると感じ、自然に足でリズムを刻んでいることに気づき我に返ってしまいます。

オーディエンスがとことん演奏を堪能している様子の窺えるステージで、こういう環境に居ることが出来る観客が羨ましく、半分やっかみも持ちつつ身を委ねています。明日もこのステージの第三集を楽しむ予定です。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/07/02(水) 23:46:00|
  2. Piano
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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