イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#739 FiveLive/Mike LeDonne (Savant-CD)

Mike Ledonne - FiveLive

1.Encounter
2.You and I
3.Hands
4.Good Times
5.Manteca
6.I Got it Bad (and That ain't Good)
7.Little M
8.Bleeker Street Theme

Make Ledonne (p) Eric Alexander (ts) Jeremy Pelt (tp) John Webber (b)
Joe Farnsworth (ds)

Rec-2007



引っ張る前にどうしようなかぁ~と随分考えていたアルバム。取り敢えず聴いてみて合わなかったら次は見送るというスタンスで今回は購入してみようと取り寄せたのが3ヶ月以上前。理由は聴く前からサウンドが何となく想像出来てしまい、自分の現在の趣向によりひょっとしたら聴かなくなる可能性も感じていたので手を出しにくかったと云うのが正直なところです。ただし聴いてみるととても満足し、なおかつここのところ手にする機会すら増えてきたのがこのアルバムです。

マイク・ルドン・クインテットの「スモーク」でのライブ・アルバム。なんの形容も要らないジャズに真摯に向き合った、王道を往くキリッと引き締まった演奏です。聴いていると何故か新鮮で、現在自分が聴いているもので一番不足しているのがこう云った演奏なのではないかと気づかされるくらい、どこを切っても紛れもないディス・イズ・ジャズと云ったサウンドに嬉しくなってしまいました。最近は特に激しいものを好み、しかもジャズの中でもフリーやオルタナティブなものを吸収し続けていることを当然自覚してはいるものの、やはりかなり偏向的で逆に言えば真っ当なジャズを軽視し過ぎていたキライもあるような気がします。こうなるとこのアルバムのようなサウンドが深く沁み入ってきてホッとする安心感のようなものが甦ってきます。やはり物事に適度なバランスと云うものは大切ですね。

マイク・ルドンは9月末にベニー・ゴルソンとともに来日しており、ブルーノート東京でもステージが観られたようです。マイク・ルドンに対しての経験値も少ない当方ですが、確かにこのアルバムを聴いてもゴルソンのサウンドにはマッチするプレイである事が窺えます。これはフロントに二管を据えたクインテットですが、トランペットのジェレミー・ペルトを除いては複数のアルバムで共演する旧知のメンバーが集っているようです。そういう意味ではジェレミー・ペルトの参加は異質な感じを受けるのでしょうが、サウンドの方は至極真っ当なハード・バップでとても気持ちのよい演奏を魅せており何の違和感もありません。派手な取り回しがない分演奏に深みが増し、スローな曲ではまろやかでコクのある、ある程度寝かせた上等なカレーのようで、スピーディな曲ではスカッとサワヤカなどと云う、どこぞの飲料水の惹句を連想させてしまうような爽快さを感じさせます。ジャズに対する実直さが演奏に滲み出ており好感が持てました。
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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/30(日) 23:50:33|
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#738 Live at the Jazz Standard/Dave Douglas Quintet (Koch-CD)

Dave Douglas - Live at the Jazz Standard

Disc 1
1.Earmarks
2.Tree and Shrub
3.War Room
4.Indian Point
5.The Cornet is a Fickle Friend
6.The Next Phase (for Thomas)
7.October Surprise
8.Seth Thomas

Disc 2
1.Meaning and Mystery
2.Navigations
3.Redemption
4.Little Penn
5.Living Streams
6.Leaving Autumn
7.Magic Triangle
8.A Single Sky

Dave Douglas (cor) Donny McCaslin (ts) Uri Caine (el-p) James Genus (b)
Clarence Penn (ds)

Rec-2006



デイヴ・ダグラスは前から聴いてみたかったのだけれど、すでに沢山の作品をリリースしているのと、どのアルバムが入門するのにはベストであるのかが全く判らずに迷っていました。そんな時はいつものように自分の好きなライブ・アルバムに目を付けてみます。ユリ・ケインのエレピが入っていたことと、ドニー・マッカスリンのテナーは先日取り寄せたサックス・トリオの『Recommended Tools』(Greenleaf Music)がとても良かったのでメンバーにつられて引いたと云うことも大きな要因です。在庫があったので入手してすぐに聴くことが出来ることも有難いことですしコイツにしてみました。

なにやらこの音源はDL専用で販売されていたようで、彼のHPのディスコを見てみると実際にそのような表記を見つけることが出来ました。「ジャズ・スタンダード」というハコで行われた一週間の音源の79曲分という膨大な録音から2枚組のCDにパッケージされたのがこの作品ということになるようです。彼の他の作品に対して比較対照を持ち合わせていないため純粋にコレのみの感想になってしまいますが、結論から言えばかなり楽しむことが出来ました。これだと全ての79曲を聴いてみたくなる衝動に駆られますが、DL販売にはどうしても躊躇する自分がいます。PCのトラブルでバックアップをとっていたにも拘らず復元が出来なくて10000曲ぐらいのデータをパーにしたことがあります。アナログ人間はこういった時に自分で解決出来ないもので、何も解らない状態で慌てて事を起こすので、気がついた時にはとんでもないミスをやらかしていたりして絶望するということを繰り返してしまいます。ですので自分にとっては実体のないものと云う認識が刷り込まれてしまい、おっかなくて手を出すことが出来ません。それとMP3プレーヤーで音楽を聴く習慣がないことも関係してくるのですが。

前述の通りデイヴ・ダグラスが元来どのようなスタイルのトランぺッター(このアルバムはコルネット)であるのかすら知らない人間であるのですが、このアルバムはライブでありながらも本能的にバリバリとソロを執るというよりも感情がコントロールされた演奏のように感じられました。それはマッカスリンのテナーにも同様の感想を持ったのですが、決して冷めたプレイと云う意味ではなくホットなソロも勿論ありますし、どちらかというとトータルなサウンドを重視した演奏ぶりに感じられました。このサウンドの肝を担うのがユリ・ケインのフェンダー・ローズで実に効果的な仕事で大きく頷くものがあり、演奏を支配していると云っても過言ではないと思いました。クラレンス・ペンの気合いの入ったドラミングもカッコ良く、キュッと引き締まった演奏になっています。

彼もまた多数のバンドを率いて活動しているようなので、それぞれのスタイルを知るべく色々と聴いてみなければならなそうです。さしあたってはマーカス・ストリックランドの加わっているKeystoneという名義のグループのものを試してみたくなりました。ターンテーブルなども入っているようで斬新なエレクトリック・ジャズが聴けそうです。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/29(土) 23:37:56|
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#737 Above the Clouds/Amina Figarova (Munich-CD)

Amina Figarova - Above the Clouds

1."A" Dance
2.Ernie's Song
3.Above the Clouds
4.Sharp Corners
5.Bedtime Story
6.Nico's Dream
7.Summer Rain
8.Sailing Through the Icy Waters
9.River of Mountain (Muhheakunnuk)
10.Blue Wonder
11.Chicago Split
12.Reminiscing

Amina Figarova (p) Bart Platteau (fl,B flat-fl,native american-fl)
Ernie Hammes (tp,fl-h→only1,2,3,5,8,9,10,12)
Nico Schepers (tp,fl-h→only4,6,7,8,9,11)
Kurt van Herck (ts,ss) Tineke Postma (as→only8,9)
Louk Boudesteijn (tb→only8,9) Jeroen Vierdag (b) Chris "Buckshot" Strik (ds)

Rec-2008



先月にリリースされたアゼルバイジャン出身のピアニスト、アミーナ・フィガロワの新譜を入手してひと月以上が経ちました。彼女のアルバムに触れたのは当方にとってはこの作品が2枚目で、もう一つは『Come Escape With Me』(Munich)と云う作品で、独特な曲のアレンジとホーンの重厚なアンサンブルによって好感を持っていました。彼女のHP(音が出ます)によればリーダー作は既に10枚を数えていて、1994年にデビューとのことですからかなりのハイ・ペースで作品をリリースしていることになるようです。

この作品は基本的にセクステットで途中2曲にアルトとトロンボーンが加わってオクテットになります。他の彼女のアルバムとも共通するアーティストが沢山参加しており、彼女の世界観を表現するのに必要不可欠の不動のアーティストが沢山いることが窺えます。前述との作品との違いはそれほど感じることは無くコンセプトとしてはそれを踏襲するものがあります。ここのところは自身のセクステットを中心に活動しているようですが特にその編成で固定されているようなことはないようで、それ以前はクインテットやトリオなどでも作品を残しており、モノによってはヴォーカルも執っていたりするようです。

2枚を聴いただけでの感想なのですが、彼女の作品からはピアニストとしての素晴らしさの面はもちろんのことなのですが、それ以上にコンポーザーやアレンジャー、プロデューサーとしての才能を色濃く感じることが出来ています。全てのコンポジションが彼女のものであるのですが、曲の持つ力のみならず構成がとても面白く、ホーン・セクションの使い方が個性的で脳裏に深く刻み込まれるものがあります。特に彼女の作品にとって非常に重要であると思われるのがフルートの存在。彼女の作品の大部分には起用されており、サウンドの面からもひと際インパクトの高い演奏を繰り広げています。この辺りはバイオを良く読めばその関係性も判るのでしょうが、相変わらず英語の羅列にストレスを感じる無学さです。とは云えアンサンブルのみに終始するジャズでもなく、自身のピアノを際立たせる為のブリッジのような役割をホーンに課しているようにも感じられ、一筋縄ではいかないメロディを紡ぎ出すピアノの旋律にも注目させられます。

楽器から発せられるテクニックを求める向きよりもトータルなサウンドを重視する人に受け入れられ易い作品と感じました。聴いた2枚に関しては同一のカラーを持った作品であったので、今度は違うアプローチで録られた旧作も聴いてみたい衝動に駆られます。

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  1. 2008/11/28(金) 23:10:31|
  2. Piano
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#736 Shadow Waltz/Sonny Rollins (Jazzland)

Sonny Rollins - Shadow Waltz

A
1.Someday I'll Find You
2.Will You Still be Mine ?
3.Till There was You
4.Shadow Waltz

B
1.The Freedm Suite

Sonny Rollins (ts) Oscar Pettiford (b) Max Roach (ds)

Rec-1958



このロリンズのアルバムに見覚えのある人はどのくらいいるでしょうか。勿体ぶることも全くないですしジャズの猛者にはこんなものは先刻承知でしょうが、例えばディスコグラフィーのようなもので見ていくと場合によっては端折られて載っていなかったりするのかも知れません。なんのことはないのですがこのアルバムは『Freedom Suite』(Riverside)と同一内容です。ただしA面とB面が入れ替わっていることと、看板である筈の"Freedom Suite"を差し置いて、小品である"Shadow Waltz"を看板にした真意は計りかねます。英文ライナーでその部分に触れているのかもしれませんが英語の羅列に当方は降参です。勝手な推測をするとリバーサイドとジャズランドという同系レーベルでの単なる視点の変更ということになるのでしょうかね。それと現在出ているCDはA-3の別テイクを収録した6曲入りのようです。

Sonny Rollins - Freedom Suite

何の知識も持ち合わせず初見で遭遇すると自分のような慌て者の人間は「おっ!」ってな感じで顔が緩み、ニヤつく顔で帰宅して後にしっぺ返しを食らうこと数十回。コレクターでもないのに異ジャケ同内容のアルバムを複数抱える始末で、己の阿呆加減に何度も泣いています。聴いて気がつくのはあたり前ですが、ある程度枚数を抱え出すとだんだん自分の買ったものすら把握することが困難になり、そんな状態になってくると完全にマヒしてしまい自分の場合は聴いても気がつかなかったりしそうなので恐ろしいものがあります。そんな失敗を幾度も繰り返していますが、この作品に関してはおかげさまで表記のもののみを所有しているだけであったので助かっていますが。

ロリンズのものに限らずですがサックス・トリオが大好物です。彼のトリオものだとやっぱりブルーノートのヴィレッジ・ヴァンガードのライブにとどめを刺すのでしょうかね。このアルバムもロリンズの太い音色のテナーとペティフォードの重々しいベース、ローチの黒いドラムが三位一体となったカッコ良さの滲み出た作品です。ロリンズ作は片面を1曲で押さえたB-1のみで、この作品のA面は全てオリジナルではありません。本来ならばメッセージ性の強そうなB-1などは楽曲の背景などを吸収しておくべきところでしょうが、不勉強な男はサウンドを浴びることに専念してしまいます。テナーを一番テナーらしく吹き切る男のスピーディーなフレージングに重量級のリズムが相見えるサマはとても豪快で、このようなサウンドはジャズの醍醐味の王道ではないかと感じています。ロリンズの代名詞とまではいかないアルバムなのでしょうが、濃密な演奏を贅沢に戴くことが出来る作品です。

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  1. 2008/11/27(木) 23:04:33|
  2. Tenor Sax
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#735 Dippin'/Hank Mobley (Blue Note)

Hank Mobley - Dippin'

A
1.The Dip
2.Recado Bossa Nova
3.The Break Through

B
1.The Vamp
2.I See Your Face Before Me
3.Balin'

Hank Mobley (ts) Lee Morgan (tp) Harold Maybern Jr. (p)
Larry Ridley (b) Billy Higgins (ds)

Rec-1965



新しい音源ばかり追いかけていると、どうしてもアナログ時代の作品を聴くことが疎かになってしまいます。そもそも往年の名盤と云われるジャズに関してでさえ、自分のジャズ歴が無駄に長いわりにそれらを充分に理解しているとはとても言い難い現況があります。自分の耳の悪さと理解力の乏しさ(頭の悪さ)が如何なく発揮された結果、ン十年経っても冴えない文章しか書けないという哀れな状態を露呈し続けています。その名盤と云われるものでも何度も頻繁に聴くもの、それほどでもないもの、何時聴いたのが最後か判らないものと色々あります。個人的比率は1:2:7ぐらいでしょうか。なんと7割もの名盤を最後に聴いた時期を思い出せないと云う体たらくであるのでこのブログの中身の無さを自ら証明しているようなものです。まぁジャズに対峙する時間的な余裕もわずかながら出てきたのでこんなシロモノを始めたのですが、そういう意味では自分にとってもまたとない良い機会になっています。あくまでも理解度が伴わない情けなさは付きまとうのですが。

で、今回はハンク・モブレーの云わずと知れた作品。丸2年以上ブログを続けていますがモブレーのリーダー作は初めて取り上げます。彼の作品もなんだかんだで結構な枚数が棚に刺さっていますが、改めて各々の作品のジャケを眺めていても音を連想することが出来たのがこの作品のみという無様な状態です。しかも誉れ高いA-2のみしか浮かばず後は漠然としているという悲惨な状態なので、この際通して聴いてみることにしました。

聴いてみれば直ぐに甦るもので、出だしの統一された色合いに「そうだ、そうだ」と膝を打つ始末。軽快なリズムに乗せた6曲を久しぶりに堪能します。A-1,A-2の個性的な楽曲は記憶に刷り込まれていましたがその他の4曲は改めて認識し直した次第で、それらはストレート・アヘッドな演奏中心なのがちょっと意外だったのと、今の自分の耳ではそれらの後半の曲の方が好みかもしれないなぁと思ったりしていました。フロントの二人はもちろんなのですが、改めてハロルド・メイバーンのピアノの良さを再認識しました。ライナーではボサノバと云うよりもボサロックだと書かれていますが、まぁ確かにスタン・ゲッツの一連のボッサもの等々とは一線を画したブルーノートの作品ならではの斬新な解釈が当時の大ヒットに繋がったのでしょうね。日本のインスト・バンドのPE'ZもこのアルバムのA-2を十八番にしていたことを思い出したりしました。

もののついでにこれと同時期の1965年に当時の大物ジャズマンがどのようなアルバムを残しているかちょっと調べてみました。コルトレーンは「トランジション」や「アセンション」、マイルスは「E.S.P.」や「プラグド・ニッケル」、ビル・エヴァンスは「トリオ'65」や「ウィズ・シンフォニー・オーケストラ」辺りの作品をリリースしています。こうやって断片的に抽出しモブレーと比較するだけでもジャズの多様性を垣間見れることが面白いですねぇ。

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  1. 2008/11/26(水) 23:56:41|
  2. Tenor Sax
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#734 Sausolito/Inaki Sandoval Trio (Ayva Music-CD)

Inaki Sandoval

1.Preludio
2.Sausolito
3.Smilin' Eyes
4.?Te Imaginas...?
5.Luna Ilena
6.Regina
7.Agua
8.Las Vegas Boulevard
9.'Round Midnight
10.My One and Only Love

Inaki Sandoval (p) Horacio Fumero (b) Peer Wyboris (ds)

Rec-2005



彼の新譜が年末に出るようで注文するかどうかちょっと迷い中です。タイトルは『Usaquen』(Ayva Music)というもののようです。スペインのピアニスト、イニャキ・サンドヴァルのコレはファーストになるのでしょうか。実はこのアルバム結構良かったのです。でも個人的に現在の心境としてはピアノ・トリオは若干食傷気味です。否、フォーマット云々よりも美麗で静謐なものに対してなかなか食指が動き難くなってきました。コレが一時的なものなのか本格的なものなのかは当人は知る由もありません。そもそもどんなタイプのジャズに於いても貪欲に吸収したいと常々思っています。ただこれまではあまりにその類いのものに多く接してきてしまった、という自覚があります。バランスを欠いていたと云うか、その反動がここのところ顕著になってきていて異様にガッツのあるサウンドを欲するようになってきました。それすらも一時的なことにも感じられるのですが何せ原資に限りがあるので必然的に優先順位が付いてしまいます。かといって、いざ聴きたいと思った時には十中八九手に入れることが困難になっていることは容易に予想されます。ここらの匙加減が難しく、自分の将来の趣向まで加味しなければならないとはなんというメンドイことでありましょうか!

で、コイツを改めて聴いてみて自分の気持ちに正直に問うてみようという魂胆です。この作品の1曲目がピアノ・ソロなのですが、2分ちょっとの小品が最初に入っていることが肝で、これが後々に効いてきます。先ずは聴く側を溶かしておいて続く2曲目のトリオに流れていくという構成にヤラれます。センシティブなフレーズや愁いを帯びた旋律ばかりが止めどなく溢れてくるかと思えば8曲目のようにドライブするトラックもしっかりと披露されている辺りに彼の奥の深さを感じますし、御馴染みの9曲目の解釈も独特で印象的な仕事ぶりです。そして〆にもソロを持ってきています。聴き慣れた甘い旋律を1曲目同様短めに纏めていることが感動を増幅させ、トリオでの演奏をソロでサンドイッチするという技に降参します。いやぁ、たまにしか聴かないですがやっぱりこの作品は良いですわ。どうやら次作の購入も決定のようです。ドラマーがどうやら変更になるようですが。

ちなみに非常に似た名前のスペインのピアニスト、イニャキ・サルバドールの作品はまだ聴いたことがありません。こちらも気になってはいるのですが・・・。

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  1. 2008/11/25(火) 23:52:20|
  2. Piano
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#733 Petit Oiseau/William Parker Quartet (Aum Fidelity-CD)

William Parker - Petit Oiseau

1.Groove Sweet
2.Talaps Theme
3.Petit Oiseau
4.The Golden Bell
5.Four for Tommy
6.Malachi's Mode
7.Dust From a Mountain
8.Shorter for Alan

William Parker (b) Lewis Bernes (tp) Rob Brown (as) Hamid Drake (ds)

Rec-2007



ウィリアム・パーカーの作品はコレを聴いたのが最初ではなくて、入門したのは『Double Sunrise Over Neptune』(Aum Fidelity)でした。中東の宗教音楽のような内容に若干の違和感を覚え、元来民俗臭の漂うサウンドが好きであるはずなのに何でだろうか、呪術的なヴォーカル(ヴォイス?)のせいなのか、それとも単に音の問題なのか、編成が多いからなのかと色々考えてみたのですがイマイチ結論が出ませんでした。そんな折に新譜としてリリースされたのが本作で取り敢えず買ってみたのですが、コレが前述の作品とは違う内容で一発で好きになりました。何せ沢山ある彼の作品の中の最近の2枚を聴いただけであるのでこのベーシストのスタンスがどういう位置づけにあるのかが今のところ全く判らないのですが、このアルバムを聴く限りにおいてはフリー系にカテゴライズされるアーティストながらその要素は余り感じられず希薄に思われました。ついでにYouTubeを観にいってみたのですが、そこにはゴッツイ演奏(例えばフロントがペーター・ブロッツマンとかアンソニー・ブラクストンとか)もアップされているので、フロントに立つホーン奏者によって様々な表情をみせるプレイヤーに感じました。また編成やコンセプトも多彩でアルバムによって柔軟に変わるようなので、多数のフォーマットのグループを抱えているので一概に断定することが困難なようにも感じられます。でも色々聴いてみると新たな発見が沢山出来そうな楽しみなアーティストのように自分には映っています。

この作品はカルテットでリズムの上にアルトとトランペットが鳴るという、シンプルながらも間口の広い演奏もし易そうな編成が組まれています。フロントの二人は個人的には初めて聴くプレイヤーでしたが前述の作品にはこの作品のリズムを含めた全員が起用されており旧知の仲と云ったところでしょうか。フロントのホーンはフリーキーにはならずに重いリズムに乗せられ自由にゆったりと走り回っているような感じです。しっかりとした土台の上に創られた音楽と見受けられ、フリー・ジャズという概念においては殆ど暴走することも無いのですが、リズムは非常に強靭でパーカーの描く濃厚なリフやツボに入りまくるハミッド・ドレイクのドラミングがインパクト大でかなり堪能出来ました。まさしくウィリアム・パーカーというベーシストの作品らしくリズム好きには堪らない魅力があり、テンポが変幻自在に変わったりと聴き所満載の作品でした。丹田に響くベースとドラムが当方にとっての大変な御馳走になるのです。ごっちゃんです。

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  1. 2008/11/24(月) 21:51:05|
  2. Bass
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#732 Bounce/Terence Blanchard (Blue Note-CD)

Terence Blanchard - Bounce

1.On the Varge
2.Passionate Courage
3.Fred Brown
4.Nocturna
5.Azania
6.Footprints
7.Transform
8.Innocence
9.Bounce / Let's Go Off

Terence Blanchard (tp) Brice Winston (ts,ss→except9)
Lionel Loueke (g→except9,vo→only5) Robert Glasper (B3-org,el-p→except1,7,9)
Aaron Parks (p→except3,9) Brandon Owens (b) Eric Harland (ds)

Rec-2003



大好きなアルバムでよく聴いています。自分にとって馴染み深いメンツが揃っているのでとても感情移入し易くジャズの醍醐味の味わえる作品になっています。

個人的にはテレンス・ブランチャードと云えばアルト奏者のドナルド・ハリソン(Donald Harrison)との初期の双頭コンボを思い出します。当時二人は新伝承派と云うタームで語られていましたね。コンコード・レーベルから出た『New York Second Line』のアナログを買ったはずなのに手元から消えていて何処かにいってしまいました。80年代半ば頃まではジャズの動向もそこそこ知っていましたが、その後の変遷についてはジャズのみならず音楽との関わりが希薄になるため例によって当方の場合は完全に抜け落ちています。ジャズに戻ってきて極私的なこととは云え懐かしい名前に触れるのは嬉しいもので、やっぱり聴いてみようと云う気になるものです。この頃のプレイヤーだとラルフ・ボウエン(Ralph Bowen)やマイク・モスマン(Michael Philip Mossman)、ケニー・ギャレット(Kenny Garrett)などがいたOTB(Out of the Blue)のメンバーなどにも同様の感慨を持ってしまいます。

基本的にはフロントに2ホーンとギター、鍵盤にピアノとエレピの両方かそのどちらかが加わりバックにリズム陣と云う編成になっています。サックス奏者のブライス・ウィンストンは今回初めて聴くアーティストですが、テレンスのアルバムにはよく顔を出す名前ですね。アフリカのベナン生まれのギタリスト、リオネル・ルエケは彼のリーダー作を聴いていますが、ヴォーカルも含めて彼の出自を色濃く感じさせるサウンドに仕上がっていました。ピアノ&エレピの二人は大好きなミュージシャン。どちらの来日公演も観ることが出来たことはとても嬉しいことです。そしていわずと知れた八面六臂の活躍のベーシストとドラマーという布陣。この作品と重複するメンバーも多いのですが2005年にはテレンス・ブランチャードの一行が、アルバム『Flow』のリリース時期に来日しているようですね。ハンコックの加わった『Flow』はまだ未聴なので、こちらも今後聴くことを楽しみにしているのです。

彼のオリジナルは3曲(2,3,5)。良く透るトランペットの音色は健在で懐の深さも感じさせてくれるゆとりのあるプレイを聴くことが出来ました。ふっくらとした艶のあるラインはかなり自分の好みで、演奏にも余裕が感じられて個人的にはズッポリとのめり込むことが出来ます。アーロン・パークスのピアノが全編でいい味を出していて、ロバート・グラスパーのB3やローズ・ピアノがスパイスのような役割を果たしています。ヴォーカルは別としてルエケのギターの存在感が比較的少なかったことは残念ですが、その分ハーランドのドラムが白眉でした。そういう意味でもこのアルバムではエリック・ハーランド作の7曲目が最高で、自分好みの流れるメロディ・ラインに手数の多いハーランドのテクニカルなドラムが炸裂する痛快な展開が堪らないトラックになっています。トランペットとドラムのバトルとしては3曲目も同様の要素を持っており、硬派な部分もしっかりと示したスリリングな楽曲が満載です。

彼の最近の作品としてはコレが最初に聴いたものになるのですが、とても良かったので購入に拍車がかかりそうです。そしてわりに多作家のようなので楽しみが長続きするのはかなり嬉しいことです。ただCCCDが一部あるようなのでちょっと困りものなのですが。

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  1. 2008/11/23(日) 23:39:12|
  2. Trumpet
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#731 Junction/Satoko Fujii Trio (Ewe Records-CD)

Satoko Fujii - Junction

1.Junction
2.Go on Foot
3.He is Very Suspicious
4.Ninepin
5.Humoresqueak
6.Eel
7.Caret
8.The Future of the Past

Satoko Fujii 藤井郷子 (p) Mark Dresser (b) Jim Black (ds,pianica→only4)
Natsuki Tamura 田村夏樹 (melodica→only4)

Rec-2000



フリー系のアーティストを色々と探っています。そんな折に彼女の名前を散見していました。以前から名前は存じているのですがどのようなピアノを弾かれるのかは字面のみでは把握しかねていました。ウェブから情報を得ようと調べていたら彼女のmyspace(音が出ます)を発見、いきなり"Junction"の度肝を抜かれるサウンドが飛び出してきてひっくり返ってしまいました。うわぁカッコいいじゃあないですか。フリー云々を引っ張り出すのも憚られる強烈なインパクトに仰け反り、音楽をカテゴライズしようとする無意味さを猛省します。ごっついピアノに闇を引き裂くような夫君のトランペット、機関銃のようなリズムにヤラれ繰り返し聴いてしまいました。なんという衝撃度、お見逸れ致しました。1990年代中頃から自身のリーダー作を発表されているようで、やはり自分にとってジャズが抜け落ちている年代から活躍されているようです。

当然のようにCDを取り寄せ悶絶しながら聴いています。myspaceにアップされている"Junction"は"Vulcan"と云うアルバムのヴァージョンですが、このアルバムの約一年前に録音された作品が今日取り上げたもので、こちらはピアノ・トリオで演奏されています。リズムはマーク・ドレッサーにジム・ブラック。マーク・ドレッサーは同じく強烈な世界観を持つ女流ピアニスト、マイラ・メルフォードの作品で聴いたことがありました。ジム・ブラックに関しては当方は初体験だと思います。そしてやっぱり度肝を抜かれています。

ヴァージョンの違う"Junction"もトリオながらもなかなか凄まじい迫力です。まだまだごく一部の作品にしか接することが出来ていませんが、自分にとっての彼女のピアノは、いわゆるフリー系でのピアニストと云う意味に於いてはかなり聴き易いタイプになります。無論、聴き易いや聴き難いで音楽性を云々するつもりは毛頭ないですし、寧ろ自分にとっては好ましくて取り寄せてみた作品がことごとく当方のツボを刺激してくれて取り憑かれたように聴いています。また豪快なリズムを配することによって彼女のピアノが数倍も活きてくることは明らかで、自由度の高いベースにスケールのでかいドラムが縦横無尽に暴れまくるサマは痛快です。骨っぽいサウンドに熱くなり今後も彼女の作品の探索が続きそうです。

来月に都心及び近郊のライブ・ハウスでこのメンバーが観れるようなのですが、さすがに年末に何度も遠出をするのは難しく今回はジッと我慢のオッサンでいなければなりません。余裕のある時には是非とも観てみたいアーティストの一人になりました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/22(土) 23:51:54|
  2. Japanese
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#730 When You're There/Frank LoCrasto (Maxjazz-CD)

Frank LoCrasto - When You're There

1.Until Dusk
2.Jaded Brotherhood
3.Jordan
4.Overture / The Rathskeller / Interlude
5.The Metaphysics of Self-Deception
6.New Beginnings
7.Troubling Differences
8.Gathered Impression
9.Going Home

Frank LoCrasto (p,glockenspiel) Chris Cheek (ts,ss) Mike Moreno (g,ac-g)
Ben Street (b) Tommy Crane (ds)
Richard Boukas (ac-g→only1) Becca Stevens (vo→only8) Kerry Watson (fl,alto-fl)
Ben Kono (oboe,english-horn) Jeremy Viner (cl) Alden Banta (bassoon)
Cornelius Dufallo (vin) Zach Brock (vin) Nicole Federici (viola) Chris Hoffman (cello)
Daniel Barnage (cond.)

Rec-Unknown



今回も上京のついでにCDを物色してきました。しかしながらウェブから発注しても全然落手出来ないものや廃盤の回答があったものが平然と棚に刺さっているのは宝の山に映ってしまいますなぁ。こういうところでも地方在住者のハンディを思い知らされひがみ根性が出てきてしまいますが、思わず散在してしまって痛し痒しの状態です。

新品のCDを買い慣れている当方にとっては相変わらず新品中心で物色しましたが、多少時間があったので普段は見ない中古盤CDの方も覗いてみました。すると自分がジャズを聴けていない年代(80年代後半~2000年頃まで)で既に廃盤であるものが沢山あったので思わず唸ってしまいました。「どうだ」と云わんばかりの量に迫られると自分の場合は思考回路が停止するということが今回よーく解りました。全く選びきれんのですよ圧倒されて。こりゃ日常から絞り込みが出来ていないと太刀打ち出来ないので改めて討ち入りすることにしようと思いました。そんな中で中古に混ざって在庫がダブついているのか売れないのか理由が解らない新品未開封のものが紛れています。その類いのCDで目星を付けたのがコレ。フランク・ロクラストはジェレミー・ペルトのマックスジャズ関連の作品で聴いていて大変気に入っていました。レーベル絡みで起用されていたのかどうかは知りませんが、なるほど同じレーベルからリーダー作をリリースしていたんですね。ストリングス入りなので躊躇しそうでしたが、メンバーの軸にはクリス・チーク、マイク・モレノ、ベン・ストリートと回避する必要がないメンバーが脇を固めているので当然ピックアップです。この新品が千円でお釣りがくるのだからビックリです。東京は良いですね。

聴いてみると全てがストリングス入り(1,4,7,8のみ)ではなかったのと、全てが彼のオリジナルでロクラストと云う人はかなり自分好みの曲を書いてくれることを再確認出来ました。演奏からいかにもジャズと云った刺激を受ける要素はそれほど多くはないのですが、流れるように豊潤なメロディを聴いていると、そういう部分が些細に思えてきたりもします。1曲目のアコギをフィーチュアしたボッサ・テイスト溢れる曲や、4曲目のゴージャスな管楽器やストリングスを配備したメロウなトラックがある中で、やはりシンプルなセット(ギター&サックスをフロントに配したクインテット)で演っている2曲目、3曲目、6曲目辺りは出色ではないでしょうか。全9曲中唯一ヴォーカルの入る8曲目は、やはりジャズ的なニオイは薄めながらも耳に残るメロディが極上で旨味タップリです。

心許ない原資から色んなものを分け隔てなく接することが出来るように考えながらCDを購入しますが、下げられたハードルで目の前に開陳されると思わずアレもコレもと手を出さずにはいられないという、甘い誘惑に引っかかりっぱなしのカモでございます。都会は自分にとっては羨ましい環境ですが、自制心を働かせないと制御不能に陥り簡単に箍が外れてしまいます。

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  1. 2008/11/21(金) 23:06:27|
  2. Piano
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#729 Invisible Cinema/Aaron Parks (Blue Note-CD)

Aaron Parks - Invisible Cinema

1.Travelers
2.Peaceful Warrior
3.Nemesis
4.Riddle Me This
5.Into the Labyrinth
6.Karma
7.Roadside Distraction
8.Harvesting Dance
9.Praise
10.Afterglow

Aaron Parks (p,mellotron→only3,glockenspiel→only3,key→only3,5,6,8)
Mike Moreno (g→except1,5,10) Matt Penman (b→except5,10)
Eric Harland (ds→except5,10)

Rec-2008



迷っていたのです。ほぼ同時期にハイ・ファイヴとアーロン・パークスが来日しているのです。ハイ・ファイヴはブルーノート東京(11月16日~19日)でアーロン・パークスはコットン・クラブ(11月19日~22日)で演奏しています。田舎から時間を掛けてオノボリで出かける訳ですから二つ観ればいいのでしょうが、さすがに時間的にも経済的にも余裕がありません。何せファースト・セットを観るには当地からは午後4時過ぎには出発しなければならず、セカンドセットにすると宿泊になってしまう為どちらをセレクトしても支障が出ます。個人的には両者の数ある作品中、近作が一番好みでありとても素晴らしかったのでいずれかには是非行きたいと考えていました。そんな折、コットンクラブから甘いお誘いを受けたのでそれに飛びついてしまいました。

昨日(19日)のセカンド・セットを観てきました。個人的にはドラマー以外が新作のメンバーで来ているのがとても嬉しく、アーロン・パークスはもちろん大好きなマイク・モレノを観たいという欲求を抑えるのが大変でした。しかも新作の『Catch of the Day』(Fresh Sound New Talent)も大変気に入ったニュージーランド出身のベーシスト、マット・ペンマンを観れるというのも二重の喜びでした。エリック・ハーランドが来なかったのは少し残念でしたが余りある期待感を抱かせてくれていました。

ステージでは近作のアルバム中心で演奏してくれました。アーロン・パークスはデビュー作から聴いていくと徐々に自身の色を作品で提示してきており、今回初めて接してみるとアルバムで聴かれる演奏から特別にかけ離れるようなアドリブが炸裂したリはしませんでしたが、作品の世界観を忠実に再現してくれたような感じがして大変有意義な時間でした。この作品で重要な役割を担っているマイク・モレノはシングル・トーンで独特な浮遊感のある演奏を披露してくれ、やっぱりこの人のサウンドは自分の欲求に応えてくれる素晴らしさです。嬉しい発見はマット・ペンマンのベースの力強さ。いやぁ強靭で図太くてハコを目一杯共鳴させていました。嬉しくて顔がニヤけてしょうがない状態なのは自分でもよく判ります。そして今回来日していたドラマーのヨーヘン・ルッカートは自身のアルバムも10年前にリリースしているようなのですが知らなかったアーティストでした。植え付けられているアルバムのカラーを壊すこと無くプレイされるドラムに好感を持ちました。

久しぶりにライブを観ましたがやっぱり良いですね。生で観る機会が限定されてしまう当方にはとても充実した一日でした。田舎住まいの分CDに比重を置いてジャズと付き合っていますが、もし都心で生活出来るとなるとライブとの配分が大変なことになるなぁと、ありもしないくだらないことを思わず想像してしまいました。

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  1. 2008/11/20(木) 23:57:29|
  2. Piano
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#728 The Space Book/Booker Ervin (Prestige)

Booker Ervin - The Space Book

A
1.Number Two
2.I Can't Get Started

B
1.Mojo
2.There is No Greater Love

Booker Ervin (ts) Jaki Byard (p) Richard Davis (b) Alan Dawson (ds)

Rec-1964



今日はレコードでも聴こうと思っていつものように抜き差ししていて引っかかってきたアルバム。ブッカー・アーヴィンのブック・シリーズの中の一作。バックのメンバーも好みの人選で、この年代のプレスティッジの作品は無性に聴きたくなる時が稀にあります。今改めてアナログ盤を聴いてみると両面40分前後という収録時間の長さは実に絶妙であるなぁ、と感じますね。聴く側の緊張感が持続する程よい塩梅の長さであるように感じられ、たまにCDに対して感じる「もたれ」のような感覚はレコードに限れば少ないような気がしています。レコードをひっくり返すブレイクもアナログならではで、メタボなオッサンには丁度良い運動(?)になっていい感じです。

ブッカー・アーヴィンの「といふー」なテナーの音色に痺れるレコードです。ココでの4曲もヴァラエティに富んでいて、スピーディなものからバラードまでいろんな表情を魅せてくれます。やっぱりアーヴィンと云えば豪快な一発を期待するのは当方だけではないはず。このレコードではA-1で聴くことが出来、パワフルなテナーをおみまいされます。若干音程をハズしぎみに爆走するアーヴィンの迫力と自由度の高いバイヤードのバッキング&ソロ、特筆すべきは強靭なリチャード・デイヴィスのベース。このベースはちょっと病みつきになる目立ちっぷりで重低音好きには応えられない魅力があります。A-2は定番のバラードですがこう云う曲にもアーヴィンならではのシツコさを感じるのは自分だけではないと思うのですがどうでしょう。B-1の「モジョ」はインパクトのある導入が奇抜でこの連中ならではの不可思議感が満載です。B-2でもねちっこいテナーが炸裂しており思わず笑えてくるのは失礼にあたるのでしょうか。そしてアーヴィンのソロでフェード・アウトしていくのは何かウラがあるのでしょうか。

濃厚な蜂蜜やコンデンスミルクのようなものを連想させるアーヴィンのテナーは当方にとっては必要不可欠な存在です。ただし連続の摂取は危険なものがあるので刺激の少ないジャズの後に聴くと効果倍増であるようです。次はいつの機会になるのでしょうか。

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  1. 2008/11/19(水) 19:01:34|
  2. Tenor Sax
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#727 Modern Art Trio - Franco D'Andrea, Franco Tonani, Bruno Tommaso (Vedette-CD)

Modern Art Trio

1.URW
2.Frammento
3.Un Posto All'ombra
4.Ain't Necessarily so
5.Echi
6.Beatwitz

Franco D'Andrea (p,el-p,ss) Bruno Tommaso (b) Franco Tonani (ds,tp,songwhistle)

Rec-1970



こういうのも再発されるとは本当に有難いなぁと思ってしまいます。コレはアナログ時代から気になっていて是非聴いてみたかった作品。自分がジャズをアナログで聴いていた時期には相当探したけれどついぞ見つけられず、そのうちにジャズから離れざるを得なくなったので今では存在すら忘れていました。いつものように新譜のチェックをしていたらこの作品がリイシューされることを知り小躍りしてしまいました。Vedetteの原盤を、idea 6等の作品で御馴染みのDejaVu Recordsが紙ジャケでCD復刻したものなのですが、聴くことが出来ればフォーマットには拘らない当方には快哉を叫ぶ出来事です。嗚呼、ありがたや。

時代からも推察出来ますが美麗なピアノ・トリオが大量にリリースされるヨーロッパの現況とは違い、一癖も二癖もある辛口のジャズが展開されていることはメンバーからも明らかであることを確信していました。しかもピアニストとして著名なダンドレアがソプラノ・サックスを、同じくドラマーのフランコ・トナーニがトランペットを吹いているナンバーがあることはかなり気になっていました。どちらかと云えばフリー寄りのアプローチを執っているであろうことも、現状の自分にとってはうってつけでさらに興味深い要素となります。カミソリのようなプレイを期待してかけてみました。

いやぁ堪らないですなぁ。このシリアスさはこちらの望み通りの展開でカッコよすぎです。コレを聴いた自分の耳は、さしづめカミソリ負けしたようにヒリヒリしています。温もりを感じさせない鋼鉄の布団にくるまる感覚。ひたすら硬質に疾走するサウンドが堪らない魅力です。と云うことは必然的に聴き手を選ぶでしょうが、アブストラクトなジャズとも一線を画しており聴きにくいものではないと思います。斬新さはそこここに現れており、3曲目ではダンドレアのエレピでの導入からソプラノとトランペットによるフリー・アプローチへ展開し、ロック的なリズムになったと思えば呪術的な方向へ傾いたりと複雑な表情を魅せ、ラストの6曲目ではフランコ・トナーニの笛まで拝むことが出来ます。通常のピアノ・トリオでの演奏も猛烈なスピード感とキレまくるリズムにノック・アウトさせられます。

自分の描いていた想像が期待通りであることはとても嬉しいものです。甘めのジャズの後に聴けば一層効果が得られるような気がしています。

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  1. 2008/11/18(火) 23:59:23|
  2. Combo
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#726 Wilbur de Paris at Symphony Hall (Atlantic)

Wilbur de Paris

A
1.Introduction by Wilbur de Paris
2.Majorca
3.Juba Dance
4.Toll Game Blues
5.Wrought Iron Rag

B
1.Cielito Lindo
2.Sister Kate
3.Banjoker
4.Piano Blues
5.Farewell Blues

Wilbur de Paris (slide-tb,valve-tb) Sidney de Paris (cor) Omer Simeon (cl)
Sonny White (p) Lee Blair (banjo) Benny Moten (b) Wilbert Kirk (ds,harmonica)

Rec-1956



ジャズに垣根を作らず何でも聴いてみます。トラッドからフリー、ヴォーカルまで。それぞれの良さを的確に捉えているかは別にしてとにかく楽しんでやろうと云う魂胆です。得手不得手は当然出てきますが取り敢えずは接してみて、後に続くかどうかを見極めます。しかし専門分野を作らないことで、元々無い知識がさらに希薄になります。

ということで実に久しぶりにニュー・オーリンズ・ジャズを聴いています。でもこのジャンルは自分が聴いてきたジャズに於けるルーツになりますからやっぱりホッとひと安心するのも本音です。やはりこのジャンルすら知識に関しては相変わらずというかまるで備わっていないので、何とも言い様のない無力感を感じることも事実なのですが。

ウィルバー・ド・パリスのシンフォーニー・ホールでのライブ音源でセプテットでの演奏です。大勢のオーディエンスの前でディキシーの王道を往く演奏が展開されています。ニュー・オーリンズ・ジャズには定番のバンジョーやトロンボーンやクラリネットが演奏を盛り上げ楽しさを倍増していますが、ひとつ特徴的な部分を挙げるとすればウィルバート・カークのハーモニカとのコラボ。全曲で披露される訳ではありませんがコレ意外とマッチしています。スピーディな曲よりもゆったりとしたブルージーな曲を多めに取り上げています。しかもウィルバーとシドニーの兄弟コンビがフロントを張っていてホットなプレイを満喫出来ます。

上京のたびに行く中古屋さんではディキシーを含めたトラッド系のジャズは余程商売にならないと見え、殆ど捨て値のような値付けがされているのでその度に全てを買い占めたくなるような衝動に駆られます。都心に住んでいたらかなり頻繁にそれらの音源を漁りそうですが田舎住まいが功を奏しているのかその点は自重出来ていて、頻繁に足を運ぶことも侭ならないことによって痛し痒しの状態です。

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  1. 2008/11/17(月) 22:59:57|
  2. Dixie, Swing, Trad, New Orleans
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#725 Tamarindo/Tony Malaby (Clean Feed-CD)

Tony Malaby - Tamarindo

1.Buried Head
2.Floral and Herbacious
3.La Mariposa
4.Tamarindo
5.Mother's Love
6.Floating Head

Tony Malaby (ts,ss) William Parker (b) Nasheet Waits (ds)

Rec-2007



辛(から)い。でも激辛というほどでもありません。喉元が適度にピリピリする香辛料のようなジャズ。で、カッコいいです。ウィリアム・パーカーのベースとナシート・ウェイツのドラムによって織りなされる荒くれるビートに、冷静にのたうちまわる(?)マラビーのテナーとソプラノ。一度聴いてその怪しげなテンションとグニャグニャした世界観に思わず唸ってしまう。そしてもう一度リピート、ってなことを繰り返しています。

最近になって近年もののフリージャズも聴いてみようと云うことで色々と探りを入れている最中です。そんな中で引っかかってきたのがこの作品。大御所フリージャズ・ミュージシャンの名声のあるアルバムに関しては、昔の演奏に限定すればある程度は経験していますが、ココ十数年のものと云えばフリーに限らずジャズ全般の知識が殆どないのは折に触れ言及してきました。ですからフリー畑にいるミュージシャンを認識することすらひと苦労で、トニー・マラビーに関してもどういうアプローチをするテナー奏者か最初は判りませんでした。新しく聴いたフリーのアルバムから芋づる式にアーティストを追っかけたり、そのカラーの作品を多数リリースするレーベルから嗅ぎ回ったりと試行錯誤の状態ですが、マラビーは後者のレーベルから入ってみたアーティストです。先日既に体験してみたウィリアム・パーカーがベースだったので楽しみにしていました。

シンプルな編成のこの作品はかなりツボに入ってきます。個人的に大好きなサックス・トリオと云う編成ですがフリージャズでの場合はあまり体験したことがありません。でも違和感なく入り込め、過度にならないシリアスさが体を硬直させてくれます。マラビーの混沌としたサックスの後ろで火花を散らすウィリアム・パーカーのベースとナシート・ウェイツのドラムが特に刺激的で、三者のメラメラとした炎を感じさせてくれます。タイトルのタマリンドは現在はグループ名として通っているそうですね。コレはかなり好きです。

正直に言うとフリーの聴きどころというか核心を、未だに捉えきれていないことを大いに自覚していますが、なんとなく自分の好みのようなものは備わってきています。このアルバムのように展開が複雑ではなくシンプルな編成でリズムが強調されたサウンドには過敏に反応します。手当り次第に手を出しているのが功を奏しているのか様々なタイプのフリージャズを聴く機会を持つことが出来、それにより耳もコナレてきているような感じもして楽しいのですが、前述の通り果たして本質を掴めているのかは相変わらず闇の中なのです。

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  1. 2008/11/16(日) 23:41:41|
  2. Tenor Sax
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#724 New Groove/Peter Beets (Criss Cross Jazz-CD)

Peter Beets - New Groove

1.You're My Everything
2.I'm Old Fashioned
3.Blues for Giltay
4.In Your Own Sweet Way
5.They Say It's Wonderful
6.Nuages
7.Three Little Words
8.Easy Listening Blues
9.Parker 51
10.But Beautiful
11.Tricotism

Peter Beets (p) Joe Cohn (g→except1,5,6,9) Martijn Van Iterson (g→only1,5,6,9)
Reuben Rogers (b→except1,5,6,9) Ruud Jacobs (b→only1,5,6,9)

Rec-2007



オランダのピアニスト、ピーター・ビーツのアルバムはこれとコンセルトヘボウでのライブ盤2枚しか今のところ聴いたことがありません。最初に聴いたのはライブ盤の方ですが、この作品を後から聴いてみて印象が全く違うことにちょっとビックリしました。クラシック寄りなアプローチもふんだんに取り入れられたコンセルトヘボウのライブですが、こちらのクリスクロス盤はのっけからトラッドの香りがしたので小躍りしてしまいました。冷静に考えれば編成がよりそちら寄りの格好をしているので、なるほどと思ったものです。

ピアノ&ギター&べースのトリオが2セット収録されています。1曲目のギターのカッティングにフレディ・グリーンを感じた私はすでにオッサンです。ピーター・ビーツのピアノがめちゃくちゃ巧いことはライブ盤でハッキリと理解していたのですが、また違ったこういうアプローチも出来るという間口の広さにはさらに驚かされます。ドラムの変わりにガッガッと刻まれるギターは自分のジャズを聴くキッカケとなっているスウィングやトラッド・ジャズを彷彿とさせて自然に顔がニヤけるのが判ります。またこのトリオではベースが非常に重要になってくるのですが、しっかりと腰の据わった演奏に安心感を覚えます。個人的にはピム・ヤコブスの兄弟、ルード・ヤコブスの名前を久しぶりに見つけて嬉しくなりました。

と、ココまでかくといかにも懐古的なジャズを想像されてしまいそうですが、そんなことはなくてブルージーなものやバラッド等表情豊かな面もしっかりと持ち合わせています。

このアルバムは先日発売された「ジャズ批評」のピアノ・トリオ特集に取り上げられていましたが、編成から云えば変わり種という位置づけになるかもしれませんね。しかしながら雑誌の影響力と云うのは凄いですね。雑誌の発売当初に目ぼしいものを通販サイトのウィッシュ・リストに15枚ほど加えて後から吟味しオーダーしようとしていたのですが、半数は在庫ありだったのが2~3日経つと軒並み在庫切れになっちゃいました。一度切れると二度とお目にかかれない場合も多いので失敗したかなぁと思ったものの後のまつりです。ジャズに限らず雑誌と云う媒体が苦戦していることは承知していますが、なんのなんのまだまだ健在ではないですか。まぁジャズならではの慢性的な在庫不足は容易に想像出来るのですがね。

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  1. 2008/11/15(土) 23:54:54|
  2. Piano
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#723 This is June Christy ! (Capitol)

June Christy - This is June Christy

A
1.My Heart Belongs to Only You
2.Whee Baby
3.You Took Advantage of Me
4.Get Happy
5.Look Out Up Three

B
1.Kicks
2.Why Do You Have to Go Home
3.Bei Mir Bist du Schon
4.Until the Real Thing Comes Along
5.I'll Remember April
6.I Never Wanna Look Into Those Eyes Again

June Christy (vo) Pete Rugolo (arr.,cond.)

Rec-1958



昨日はブログをお休みしました。のっけから余談をかまして恐縮ですがお付き合い下されば幸甚です。

実は昨日が「茨城県民の日」ということで、県内のJR&私鉄の殆どが2000円で乗れる「ときわ路パス」なるキップがこの日に使えることを知り、前々から「袋田の滝」の「紅葉」を観に行きたいなぁと考えていた為この機会にと決行してみました。過去3度ほどそこへは行きましたが紅葉の時期は未経験で、NHKのローカルニュースの映像がキッカケとなって急遽やりくりしたのです。時期(春と秋)限定でしかも普段は土日のみにしか使えないキップなので、平日にユッタリと見物したいなぁという思惑とともに休みが取れるよう日にちを調整しました。

キップを有効に活用しようと始発に乗り、あまり縁のない各所を巡りながらメインの「袋田」に行く算段で通勤客にまぎれながら早朝からウロウロしていました。午前9時に水戸から目的地へ行く3両編成の汽車(電車ではない)に乗ろうとしたらスシ詰め状態。この時点で同じことを考える人間の多さに気づき愕然とします。いつもは閑古鳥が鳴くほどガラガラなのに。一時間以上を立ちっぱなしで揺られ、到着すれば接続のバスには人があふれて乗れない状態。なんとかして当地に着けば車の渋滞と駐車場がパンクしていて自分の知る袋田とは隔世の感がありました。おお、何と云う考えの甘さ。お目当てにしていた先日出来たばかりの新展望台はエレベーターのみでしか行けず乗るのに一時間待ち。当然降りるのにも同様の時間が掛かることに気づき早々に諦めます。だって帰りの汽車の時間があるのですよ。本数が限られているし1時間半~2時間位で一本ですから。ただ紅葉は完璧でしたね。素晴らしい。タップリと目に焼き付けてきましたよ。猛烈な人酔いを山奥で経験するという貴重な体験をしました。そんな状態ですから帰りのバスは30分以上遅れ、戻るのにもスシ詰めの汽車に乗らなければならず、既にクタクタになっているのに目一杯キップを有効に使って動き回りたいという卑しさから日が変わる間際まで外をウロウロしていました。で、更新出来なかったのです。説明が長いですな。

というわけで軽い疲労感を引きづりつつ、今日は女性ヴォーカルでマッタリしようと云う寸法です。ジューン・クリスティのキャピトル盤を聴いています。マッタリとした心地よい時間を過ごせています。ピート・ルゴロのアレンジによるオケがクリスティの甘いヴォーカルに相まって何とも云えない贅沢さを味わっています。神経に障らないクリスティの声に今日はひと際癒されました。この作品はあまり取り上げられることが少ないようですが、多少地味ながらもクリスティの魅力は充分パッケージされていますよ。CDはこれまたどちらかと云えばマイナーな『June Christy Recalls Those Kenton Days』(Capitol)とのカップリングで英盤が出ているようですね。お得な2in1で楽しめます。

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  1. 2008/11/14(金) 23:59:01|
  2. Vocal
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#722 Paseada Con Bruno/Gianni Cappiello (Splasc(h)-CD)

Gianni Cappiello

1.Forse
2.Con Quelle Gambe (cha cha cha)
3.E la Chiamano Estate
4.Cosa Hai Trovato in lui
5.Il Problema dei Piccoli e il piu Grande
6.Baciami per Domani
7.Martinsamba
8.Jessica
9.Feelings

Gianni Cappiello (p) Pietro Ciancaglini (b) Mauro Beggio (ds)

Rec-2001



アナログ時代からこのスプラッシュ・レーベルはイタリアの滋味深い作品を沢山リリースしていたけれど、CDの時代になっても変わらないポリシーを貫いていたようで嬉しくなりました。スプラッシュの作品をCDの時代になって今回初めて取り寄せてみたのです。

ジャンニ・カッピエロと読むのでしょうか。イタリアのピアニストでこのアルバムは彼のセカンドのようです。ピアニストであり歌手&作曲家のブルーノ・マルティーノへのトリビュート作とのことなのですが、知らない人だなぁと思っていたら「エスターテ」を作曲した方だと云うことを理解したのでした。特にペトルチアーニの「エスターテ」は大好きであるのですが作曲家までは知らず、こういうところでまたも勉強させてくれます。ものを知らんと云うことは、もの知りよりも「知る」機会が多いので案外得なことなのかもしれんなぁと考えるのですが、物覚えの悪さは天下一品でいつまで記憶の中に留めることが出来るやら、怪しいことこの上ない状態です。マルティーノの曲は6曲(1,2,3,4,6,8)で、他にジャンニ・カッピエロのオリジナルも2曲(5,7)含まれていて、ラストも映画で有名なモリス・アルバートの曲になっており全てをブルーノ・マルティーノの曲で固めたわけではありません。

それにしても美メロのオン・パレードのようなアルバムです。高音域の使い方が流れ星のように流麗に煌めきガラにもなくウットリします。最近は過激一辺倒のジャズに没入しているので尚のこと清涼感が漂います。イタリアらしい陽気な曲やメロディの髄まで抽出されたコクのある料理のようなナンバーが並んでいて壮観です。ブルーノ・マルティーノのそれらの楽曲が一層その感を強くさせ、良い曲を生み出させた才能を実感させます。それに応えるカッピエロのピアノは瑞々しく潤いのある旋律を紡ぎ出し、さも自分の作品のように披露する腕前は腕のいい料理人のようです。サイドのミュージシャンのことは全く知らず恐らく同郷のイタリア人のミュージシャンと思われますが、どの曲でも阿吽の呼吸が楽しめて聴く側を気分良くさせてくれます。

喉元を爽やかな風が吹き抜けるスペアミント・ガムのような爽快さです。岩石落しのようなピアノもワクワクしますが、たまにはこう云うピアノを摂取するのもいいものですね。

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  1. 2008/11/12(水) 23:58:01|
  2. Piano
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#721 Identity/Jeremy Pelt (Max Jazz-CD)

Jelemy Pelt - Identity

1.Re-Invention
2.Eddie's Story
3.Seek
4.Suspicion
5.Eye of the Beholder
6.Celestial
7.Angular
8.Haiku
9.Scorpio
10.Dusk

Jeremy Pelt (tp,fl-h,effects) Myron Walden (ss,b-cl)
Frank Locrasto (p,el-p,clavinet,B3-org,Jupiter-syn,effects)
Mike Moreno (g) Warren Wolf (vib) Vicente Archer (b) Eric McPherson (ds)

Rec-Unknown



ジェレミー・ペルトのMax Jazzでの録音は4枚でいいのかな。どれもがヴァラエティ豊かな内容でフレキシブルな彼の表現能力を如何なく魅せてくれます。リリース順に振り返れば、ヴァイオリンやチェロ等を使用し贅沢に仕上がっている『Close to My Eyes』、取り上げたこの作品は2作目となる『Identity』、強烈なエレクトリック・ジャズを堪能出来るライブ『Shock Value : Live at Smoke』、最新作は真摯なアコースティック・ジャズが聴ける『November』となっています。簡単な位置づけをしてみたけれど、この作品の立ち位置はアコースティックとエレクトリックが折衷した内容です。録音時期が不明ですが、2005年中頃のリリースですので04~05年頃のレコーディングと考えるのが自然なような気がします。

基本になるのはペルトと鍵盤のフランク・ロクラスト、あとはヴィセンテ・アーチャーとエリック・マクファーソンのリズム陣で、曲によって編成も変わりいろんな表情を楽しめるアルバムになっています。ペルト自身のトランペットにエフェクトが掛けられたり、またフリューゲルホーンに持ち替えたり、鍵盤がピアノやエレピやシンセになったり、マイロン・ウォルデンのリードやマイク・モレノのギター、ウォーレン・ウルフのヴァイヴが加わったりとサウンドの変化が楽しめます。ココからは思いっきり個人的な主観なので間引いて解釈してほしいのですが、それほど奇抜なエフェクト処理を行っていない為に雑多になってしまうような感じは少なく、また軸足がジャズに置かれているので演奏には統一感が保たれていると思います。というのも今現在これ以上に過激な解釈のものを多量摂取し続けている事情があるのでこんな表現方法になってしまいます。アコースティック・ジャズのみを信仰される方にはあり得ない書きようで、大いに違和感を持たれるかも知れません。ご注意下さい。

ペルトのトランペットは雄大でけれんみが無くストレートな表現方法がとても気に入っていて、このアルバムでも力強さとたおやかさを如何なく発揮しています。フランク・ロクラストはピアノでもエレピでもこのサウンドの肝を担っており存在感抜群です。ウォーレン・ウルフのヴァイヴは明らかにスパイスとして効いていて引き立っています。個人的に注目するマイク・モレノのギターは4,5,9,10曲目の4曲でしか聴けませんが、この時点で既にグッとくるプレイを披露していることに嬉しくなります。

ペルトのアルバムの中でも頻繁に取り出して聴くアルバムですが、今回改めて聴いても楽しみどころの多い内容に大変満足したのでした。

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  1. 2008/11/11(火) 23:58:36|
  2. Trumpet
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#720 Underground/Chris Potter (Sunnyside-CD)

Chris Potter - Underground

1.Next Best Western
2.Morning Bell
3.Nudnik
4.Lotus Blossom
5.Big Top
6.The Wheel
7.Celestial Nomad
8.Underground
9.Yesterday

Chris Potter (ts) Wayne Krantz (g) Adam Rogers (g→only6,9)
Craig Taborn (el-p) Nate Smith (ds)

Rec-Unknown



聴く順番を間違えたなぁ、と思うことがよくあります。特に最近ジャズに戻ってきた当方は「今あるうちに買え精神」で新譜優先で購入していく為、旧譜を遡っていきながら聴いていくことが半ば習慣づけられているので尚更です。これはジャズを過去から継続して進行形で聴いている人には太刀打ち出来ない部分であると自覚しています、当初は一般的にはあまり経験しない聴き方を逆にメリットとして考えてしまおうと云う思惑もあったのですが、筋道と云うものを考えるようになってからはやはりデメリットの方が多いような気になってきました。未知の旧譜が沢山あることは宝の山を抱えていることに等しいとは解釈しているのですが、当初は聴く順序まではあまり考えていませんでした。なんてことをこのアルバムを聴いた当初に思ったのでした。

というのも、クリス・ポッターを初めて聴いたアルバムがヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ『Lift』(Sunnyside)でその良さを実感し、それを聴いていた時期に間髪入れずに新譜でリリースされたアンダーグラウンド名義のライブ『Follow the Red Line : Live at the Village Vanguard』(Sunnyside)もすぐに後追いで取り寄せ、立て続けにライブ盤を楽しんだのです。特に後者にはとてつもないパワーとファンク色豊かな燃えるライブにノックアウトされ、取り憑かれたようにコレばかり聴いていました。必然的に遡って録音をチェックしていけばこのアルバムにも突き当たります。エネルギッシュに猛進するライブ盤に比すれば、スタジオ作はセットが同じとは云えおとなしくまとまって聴こえることはやむを得ないことなのでしょうか。どうしても対照としては物足りなさを感じてしまい結果的にライブ盤に比重を置いて聴いてしまっていました。

ほとぼりが冷めてしばらく経った今、改めてこのスタジオ盤を聴き直してみようと思いました。無理に固執せずに互いのアルバムを切り離してみれば新たな発見があるかもしれないなぁと思いつつ聴いてみたこの作品は、冷静になったからなのか以前とは違った側面が見えてきました。互いに共通する曲が収録されているわけでもないし単にライブであるか否かの違いのみが強調され、その断片的な要素である雰囲気のみで判断し敬遠したことがそもそもの間違いであったようです。

ライブのような荒々しさは少なくなっても、その分緻密に計算された構成がハッキリと見えてきます。クリス・ポッターのエモーショナルさは普遍でクレイグ・テイボーンのローズ・ピアノとの相性のよさが際立っています。前述のライブではアダム・ロジャースが全編で活躍していましたが、この作品では主にウェイン・クランツがワイルドなギター・ピッキングを披露しています。粘っこさのある泥臭いギターはネイト・スミスのファンキーでアグレッシヴなドラムと一体となり引き込まれてしまいます。

クリス・ポッターのアルバムはリーダー作やサイドも含めて多くの作品を現在までに聴くことが出来ましたが、彼は実に多彩なアプローチでその本領を発揮しており今さらながらエレクトリックな演奏はその一端でしかないことを認識したのでした。しかもどれを聴いても満足させられてしまうその力量に唸らされるのです。

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  1. 2008/11/10(月) 23:55:26|
  2. Tenor Sax
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#719 At Last/Marcus Strickland Quartet (Fresh Sound New Talent-CD)

Marcus Strickland - At Last

1.Iris
2.Three for Her
3.At Last
4.The Ninth Life
5.When in Doubt...
6.Joy Song
7.Serenity
8.February 21
9.Gar-Zone

Marcus Strickland (ts,ss) Robert Glasper (p) Brandon Owens (b)
E.J. Strickland (ds)

Rec-2000



未だにこのアルバムを良く聴いている。自分がジャズに戻ってきて、今までに所有していたアナログばかりではなくCD時代に録音された近年モノの音源にも触れていかなければならないと意識したのが約1年半ほど前になるでしょうか。それ以来かなりのペースで沢山の作品に接することが出来たけれど、この作品はその最初の頃に購入したアルバムになります。

これはマーカス・ストリックランドのファースト・アルバム。ストリックランド兄弟にロバート・グラスパー、ブランドン・オーウェンズと云う布陣。ピリッとした若々しさと新しさを感じさせる出色の内容と思っています。個人的な思い入れも大きいので冷静な判断力に欠けるかもしれないけれど、このアルバムはエネルギッシュさと云うよりも全体から醸される雰囲気が大変好きで、当方にとっては繰り返し聴かされる要素が多分に含まれています。マーカスの放射されるエネルギーは丁寧に抑制されているように感じられ、意外と云えばいいのか微妙にクールな色合いも感じさせます。敢えて熱くなりすぎないようにコントロールされているかのような表情に比して、グラスパーとE.J.のテンションが一段階上に高まって聴こえるのが肝のような内容と思っています。

1曲目はショーター作、7曲目がジョー・ヘン作、グラスパーのオリジナルが2曲(2,6)、E.J.の曲が8曲目、マーカスのオリジナルが4曲(3,4,5,9)の全9曲。取り上げられている曲の構成も絶妙で個人的には美味しいフレーズが満載です。マーカスやロバート・グラスパーのリーダー作も、そしてサイドとしてのブランドン・オーウェンズやE.J.ストリックランドの仕事も短期間で多数聴いてみたけれど、自ずと確固たるカラーが浮き出ているのはどの作品にも感じられて根底に流れる共通の美意識が堪りません。個人的には特にロバート・グラスパーの世界観が大好きなんだけれど、これは彼のペンの力に依る部分も非常に大きいと実感させてくれるのが6曲目の彼のオリジナル。ラップやヒップポップの世界にも携わるだけあって独特なフロウ感を持っており、それこそメロディで韻を踏みまくると言ってしまうと乱暴なのかもしれないけれど、そのように感じさせてしまうのが彼の凄いところと思っています。

近年ではアルバムでも、正統的なアプローチからかなり冒険をするようになったマーカスやロバート・グラスパーですが、この頃から完成された独自のパフォーマンスを見せつけているのはさすがだと言わざるを得ません。初々しさなどという表現が当て嵌まらない説得力です。

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  1. 2008/11/09(日) 21:42:43|
  2. Tenor Sax
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#718 Sketches of MD : Live at the Iridium featuring Pharoah Sanders/Kenny Garrett (Mack Avenue-CD)

Kenny Garrett - Live at the Iridium

1.The Ring
2.Intro to Africa
3.Sketches of MD
4.Wayne's Thang
5.Happy People

Kenny Garrett (as,b-cl,org,syn) Pharoah Sanders (ts,vo) Benito Gonzalez (p,el-p,syn)
Nat Reeves (b) Jamire Williams (ds)

Rec-Unknown



ケニー・ギャレットのイリジウムでのライブ。いつ収録されたのか何も表記されていないのですが、ごく最近のリリースなのでごく近い年の録音ではないかと推察します。ケニー・ギャレットの近況も知りたかったしファラオ・サンダースの名前もあるので、硬派な路線にさらに磨きがかかって迫ってくるだろうと予想がつきます。しかし聴いてみると自分の思い描いていた世界とは少し違っていました。いや、正確に云えば想像通りの部分とそうでない部分が共存したヴァラエティ豊かな内容で、自分が知らなかった一面が垣間見えてとても興味深い演奏になっています。確実にスピリチュアルな路線であると決めつけて買ってみたこのアルバムですが、ジャケットで笑顔をみせるギャレットから前述のような内容が連想出来ませんでした。

全てがギャレットのオリジナル。ライブと云うこともあって長尺の曲が5曲収録されています。出だしの"The Ring"でコルトレーンばりのサウンドが出てきて「やはり」とほくそ笑むのですが、あまりフリーキーにはならずに攻めてきます。以前は抵抗があったファラオ節も健在であることを知り嬉しくなるのですが、ギャレットもファラオも思いのほか冷静なプレイで、現在のスタイルがこのような感じであるのかそれともこのステージに限ってなのかは最近の音源を聴けていない当方には想像の域を出ません。マッコイを感じさせるベニート・ゴンザレスのピアノがテンションを高めていい感じです。続く2曲目から徐々にイメージを覆されていきます。同じリフが延々繰り返される曲ですが、実にネットリとブルージーでカッコいいのです。曲が進むにつれて幾重にも音が重なっていき、ピアノからエレピに変わっていくとさらに粘っこさが増してシビれます。タイトルにもなっている3曲目のMDは、どうやらマイルスのようですね。そういえばやはりギャレットが参加しているジェフ・ワッツのアルバム『Detained at the Blue Note』(Half Note)にも"JC is the Men"(JC=ジョン・コルトレーン)なんてのがあったことを思い出しました。エレクトリックな処理が存分に施された曲は、斬新さよりもクールな表情を魅せていて奥の深さを感じさせます。4曲目はサックス・トリオの『Triology』(Warner Bros.)で演っていた曲なので馴染みがありました。但しエレピやシンセで味付けされたこの曲は以前のトリオに比べるとやはり豊かな色合いを感じさせます。一番意外だったのがラストの5曲目。ジャズ・ファンクかと見紛うようなエネルギッシュな展開に思わず仰け反ります。いやぁカッコ良いではないですか。実にホットです。

何事も継続して確認し物事を判断しなければ本質は見えてこないものですが、やはり断片的にしか聴けていないギャレットは自分の想像以上の引き出しを持ったプレイヤーであることを再確認しました。個人的にはファラオ・サンダースの存在感がイマイチだったことが残念だったのですが、それ以上に新発見が多かったのでそのことは相殺されています。

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  1. 2008/11/08(土) 23:25:25|
  2. Alto Sax
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#717 Talisman : Live in Nagoya/PainKiller (Tzadik-CD)

PainKiller - Talisman : Live in Nagoya

1.Batrachophrenoboocosmomachia
2.Transport of Sorcerers
3.Ahamkara

-PainKiller-

John Zorn (as,vo) Bill Laswell (b) Mick Harris (ds,vo)

Rec-1994



燃える闘魂、PainKiller。Wild and Crazy Guys. なんと名古屋でのライブ収録。このライブが収録された頃の自分が名古屋市民だったので、今さらながらチャンスがあったのになぁとこの場に及んで悔やむ始末。ただ、冷静に考えれば連日の外泊で三河地方に出張していたし、毎日のように日付が変わるまで会社に缶詰になっていた為間違いなく不可能なことではあるのですが。それとジャズに限らず音楽を聴くというような心のゆとりまで全くなかったのでエア・ポケットのようにこの年代の作品が抜け落ちています。たとえジャズを聴いていたにしてもフリー系に関しては今現在の入れ込みようとはだいぶ違うのでやっぱりスルーだったでしょう。名古屋の何処のハコで演ったのか表記されていないのが気になるところ。

しかしながらこの過激さは常習性があってヤバいです。ラウド感やアブストラクト感が抜群でカオスの渦に突き落とされます。ジャズだとかジャズではないとか些細なことはどうでもよくなる圧倒的破壊力。無になってコレを聴いていると自分の中で何かがキレる感覚に陥ります。

まず最初に受けたインパクトはミック・ハリスのドラム。ズドドドドという連打にディレイが掛けられ小宇宙が出来上がります。この放射される機関銃のようなドラムに失神寸前の如きジョン・ゾーンの咆哮が響き渡るという、えも言われぬ乱暴な展開。ビル・ラズウェルのヘビーなベースは全てを歪曲しグニャグニャとした暗黒を作り出します。もはや演奏云々に言及するのがアホらしくなってくるような音塊が襲ってきます。ただただ受け止め、身を預けるのみの無抵抗な状態です。敢えてノイズと云ってしまいますが、このノイズはメチャクチャ刺激的で自分の中の何かを覚醒させるよからぬ成分を含んでいます。とは云えペインキラーの作品の中では聴き易いなんて意見も目立ち、なんだかなぁと唸ってしまいます。

面白いのはオーディエンスの反応。演奏が終わった後の動揺と興奮が手に取るように判ります。度肝を抜かれ圧倒されまくるとこんなリアクションになるのか、と思わず変な発見をしてしまう面白盤でした。

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  1. 2008/11/07(金) 22:21:48|
  2. Combo
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#716 Notes From the Village/Anat Cohen (Anzic-CD)

Anat Cohen - Notes From the Village

1.Washington Square Park
2.Until You're in the Again
3.Siboney
4.After the Rain
5.J Blues
6.Lullaby for the Naive Ones
7.A Change is Gonna Come
8.Jitterbug Waltz

Anat Cohen (cl,ts→only6,ss→only1,b-cl→only4)
Jason Lindner (p,el-p→only6,key→only1) Girad Hekselman (g→only1,2,6)
Omer Avital (b) Daniel Freedman (ds,perc)

Rec-2008



以前ココの過去ログのコメント欄においてトランペッターのアヴィシャイ・コーエンには兄弟のミュージシャンがいるということを教えて頂きました。先日その彼女の新譜がリリースされたのでこの機会に聴いてみようと取り寄せました。アナ・コーエン(アナト・コーエンとの表記もあるのですがどちらが正確であるのかは判りません)のこの作品の位置づけを彼女のHPで確認しようとディスコを見ると5枚のアルバムが出てくるのですが、CD販売サイトでリーダー作に絞って在庫を見てみると4枚のアルバムがあるようで、確認出来たものとして過去に『Place & Time』『Poetica』『Noir』(全てAnzic)と云う作品がリリースされていました。また、コーエン一家はユヴァル・コーエン(Yuval Cohen)というサックス奏者もいて、"3 Cohens"と云う兄弟グループでも2枚のアルバムをリリースしています。トランペットのアヴィシャイもつい先日『Flood』(Anzic)と云う3枚目のアルバムをリリースしましたが、聴いてみると衝撃のファーストからはかなり方向転換したアルバムになっていました。

メンバーには同じAnzicでリーダー作を発表しているジェイソン・リンドナーのピアノ&エレピに同胞のオマー・アヴィタルがベースで参加しています。そして上掲の『Flood』にパーカッショニストとして参加していたダニエル・フリードマンがドラムです。また同じくイスラエルのギタリスト、ギラッド・ヘクセルマンのギターが3曲で加わっています。

やはりというかほんのりとしたイスラエル臭の漂う曲調に刺激されてしまいます。最初はあまりピンとこなかったのですが、このアルバムは演奏のスリリングさとかエネルギッシュさなどを感じさせるような要素は少なく(最後の8曲目くらいかな)、どちらかというと滲み出てくる雰囲気を楽しむという聴き方をするとシックリくるものがあります。そもそもバスクラを含むクラリネットは大好きであるのですがあまり聴いたことのないタイプの演奏で、思い出す範囲であればデヴィッド・クラカウアーのクレズマーものを連想させます。

正直言えばオマー・アヴィタルとギラッド・ヘクセルマンの参加が購入のキッカケになったのですが、やはりアヴィタルのベースの存在感は素晴らしいものがありますね。ゴツゴツと強打されるベースはアヴィシャイ・コーエン(ベーシストのほう)とともにイスラエルのミュージシャンの専売特許のような感じを受けます。ヘクセルマンのギターの浮遊感もバッチリで、全体的なサウンドの上でも欠かせない役割をシッカリと果たしていました。

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  1. 2008/11/06(木) 20:31:55|
  2. Flute, Clarinet, Tuba, Violin, etc
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#715 Boss Bones/Wycliffe Gordon (Criss Cross Jazz-CD)

Wycliffe Gordon - Boss Bones

1.Spop
2.The Nick of Time
3.Recorda-Me
4.Another Slow One
5.Stardust
6.Wheatleigh Hall
7.Here's That Rainy Day
8.Nica's Dream
9.Anthropology

Wycliffe Gordon (tb) Andre Hayward (tb) Mike LeDonne (p)
John Webber (b) Kenny Washington (ds)

Rec-2007



トロンボーン奏者のリーダー作を聴きたいと思い、比較的新しい作品の中で取り寄せてみたアルバム。このアルバムはトロンボーンの魅力がタップリ聴けると期待した半面、2トロンボーンという駄耳人間には聴き分けるのが難関であることを容易に想像させる困った編成なので、この際細かい部分を気にせずにひたすらトロンボーンに没入し楽しんでみることにしました。

自分の場合は再三表明している通り新譜を買うというのは、殆どが初聴きのアーティストと云うことになります。既に中堅クラスのキャリアを持つプレーヤーでも10年以上のジャズを聴かなかった時期があると、名前は知っていてもどのような演奏をするのかすら知らなかったりします。ワイクリフ・ゴードンに関しては名前を認識していただけで全く知識がありませんでした。もう一人のアンドレ・ヘイワードは初めて聞きました。ゴードンのことを少し調べてみたらウィントン・マルサリスのコンボで活躍していたそうで、彼のHPのディスコを見てみたら1990年頃からサイドでの録音があって自身のアルバムも1999年からリリースが始まっており、このアルバムのレーベルであるクリスクロスやナゲルヘイヤーに作品が多くあります。またアルバムによってはトロンボーンの他にもピアノやトランペットやチューバやヴォーカルまで演奏も多岐に亘っており、懐の深さを感じさせるミュージシャンのようです。ドラマーのケニー・ワシントンは自分にとっても御馴染みですし、先日取り寄せてみたピアニストのマイク・ルドンの新譜であるライブ・アルバム『FiveLive』(Savant)は好内容で、現在繰り返し聴いている作品だったりします。

思えば過去に2トロンボーンのアルバムを聴いたことがあったか思い出せません。結構珍しい編成のような気がするのですが思い浮かばない状態です。トロンボーンと云う楽器に愛嬌さを感じてしまうクサレ耳なのですが、二本になるからと云ってそれが二倍に感じられる訳でないことはあたり前ですが聴いてみて解りました。

良く知られたナンバーの中にゴードンのオリジナルが3曲(1,2,4)含まれています。しかし初っ端からノリの良いスウィング感で楽しい演奏ですね。ゆったりとした大らかなトロンボーンが気持ちよくミュート・プレイまで披露しています。ルドンの軽快なバッキングを従え二本のトロンボーンは時にはユニゾンを執り、時には互いのソロを交え進行します。ジョン・ウェバーのベースは安定したケニー・ワシントンのドラムとともに演奏を下支えします。ジャズの美味しいところをたっぷりと抽出した演奏は万人に受け入れられる楽しさを提供してくれています。

でもやっぱり初めて聴くトロンボーンはどちらがゴードンでヘイワードなのか判りません。今度はワン・ホーンの作品があればそれを試してみたいと思います。

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  1. 2008/11/05(水) 23:32:14|
  2. Trombone
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#714 Quartet in New York/Marco di Marco (Modern Jazz Record)

Marco di Marco - Quartet in New York

A
1.Camparenda
2.Drops
3.Theme for Ginevra

B
1.Lazer's Theme
2.You Caught Me
3.Hollywood Fade

Marco di Marco (p) Dave Tofani (ts,ss,fl) Jack Six (b) Ronnie Bedford (ds)

Rec-1982



マルコ・ディ・マルコの古い作品までCD復刻されていることを、量販ウェブCDショップの検索で引っかかったのに気がつきちょっと意外でビックリしたのですが、なるほど今現在も彼は第一線で活躍しているようで、それとこれらの復刻が関連があるのかどうかよく判らないけれど何となく納得したというそんな感じです。新しい作品は例によって全く聴けていないのですが、ディスク・レビューを読んでみた範囲ではスタイルの劇的な変化はないような感じがしました。比較的古い録音でリイシューされている作品を確認出来た範囲で列挙すると『Un Autunno Aparigi』,『At the Living Room』,『Together in Paris : feat. Chris Woods』(アナログは全てModern Jazz Record)辺りが出ているようですね。『Best & Unreleased』や『Event: In Concert At The Recital Hall, Carnegie Hall, New York』なんてのもこの少し後の年代の未発表作としてCDのみで出ているようです。輸入盤だけかと思っていたら国内盤まで!うーん、失礼ながら商業的に大丈夫でしょうか。でも美しい旋律のピアノの需要は高いようなので長年探している人とともに喜ばれるリイシューになったのでしょうね。自分としてはあまり食指が動かなくなってきた部類のジャズではあるのですが。

そんなキッカケでこのアルバムを聴いています。彼のHPを見てみたら、この作品と『Marco di Marco in Concert』,『Marco di Marco, Jack Reilly』(アナログは全てModern Jazz Record)はまだCD化されていないようですね。その辺りの理由は聴いていてなんとなく判るような気がします。

このアルバムはリード奏者をフロントに配したワン・ホーン・カルテット。ディ・マルコ以外のアーティストのことを知りません。ディ・マルコの曲が4曲(A-1,A-2,A-3,B-1)でデイヴ・トファニの曲が2曲(B-2,B-3)です。デイヴ・トファニはフルート、ソプラノ、テナーと三本の管楽器を操り滔々と流れる水の如く奏しています。ディ・マルコ・トリオも緩急取り混ぜた曲に対し、フロントのリードをうまく引き立たせていますが、何となく無難に纏まったというかそれ以上の感慨を受けることが出来ませんでした。こちらの耳がタンパクになっているのかどうもシックリきません。今現在の自分の欲しているタイプのテリトリーからかなり外れていると云うのが本音なのです。

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  1. 2008/11/04(火) 23:59:13|
  2. Piano
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#713 Laurindo Almeida Quartet Featuring Bud Shank (Pacific Jazz)

Laurindo Almeida feat. Bud Shank

A
1.Atabaque
2.Amor Flamengo
3.Stairway to the Stars
4.Acertate Mas
5.Terra Seca
6.Speak Low
7.Inquietacao
8.Baa-Too-Kee

B
1.Carinoso
2.Tocata
3.Hazardous
4.Nono
5.Noctambulism
6.Blue Baiao

Laurindo Almeida (g) Bud Shank (as) Harry Babasin (b) Roy Harte (ds)

Rec-1954



ラテンとジャズの融合作品としては先駆けではないかと思うくらいに録音年代が古いですが「これが実にマッチするんだよ」と証明してくれた作品であると思っています。今でこそラテン系のジャズ・ミュージシャンも大勢活躍しその香りをタップリ含んだ作品も多数リリースされて享受出来る状況ですが、50年代中頃のこの作品の持つ意味は大きくて、根元は不確かながらも当時の流儀から云えば異質でしょうし、これらの経験が礎となり後に様々な形で伝播していくと考えればその功績も少なくないのではないかと思案します。スタン・ゲッツがボッサの作品を連発するよりもだいぶ前に、西海岸のレーベルに録音されたこの作品の存在は興味深いものがあります。

やはりバド・シャンクというソフトな音色を持ったアルト奏者をフロントに起用したことが成功しているのでしょう。バリバリと吹かれる疾走系のアルト奏者では曲調に合わないことは勿論ですし、ハードで男らしい音質を持ったアルトでもローリンド・アルメイダのアコギの良さが潰されてしまいます。あくまでもマイルドにふくよかに構成して初めてこの世界が出来上がることが聴いていると実感出来ます。3分前後の短く完結した14曲が収録されています。聴いているとジャズに思い切り擦り寄ってみたり、逆にラテンへドップリ浸かってみたりとわりと触れ幅が大きい演奏に感じます。そういう意味では揺るぎないテーマが決まっていながらもヴァラエティに富んだ部分も見受けられるように思います。個人的にはやっぱりジャズに軸足を置いた演奏のほうが好みですね。

東海岸のブルー・ノートやプレスティッジで強烈なバップが沢山生まれていた時期に、かたや西海岸ではこんな洒脱な音楽が誕生するとは、地域間の差と云うのは面白い現象をみせてくれます。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/03(月) 23:57:58|
  2. Guitar
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#712 Footprints Live !/Wayne Shorter (Verve-CD)

Wayne Shorter - Footprints Live !

1.Sanctuary
2.Masquelero
3.Valse Triste
4.Go
5.Aung San Suu Kyi
6.Footprints
7.Atlantis
8.JuJu

Wayne Shorter (ts→only1,2,3,4,6,7,8,ss→only5,6,8) Danilo Perez (p)
John Patitucci (b) Brian Blade (ds)

Rec-2001



ジャズに対して最近まで長めのブランクがあった当方には、活きの良い元気な新人を聴くことの楽しさや、それに伴って芋づる式に繋がっていく新たなミュージシャンの発見とともに、数多くの名盤を残してきたベテラン勢の消息や聴けていない近年の音源のチェックなど、継続して聴いていく上で楽しみな要素がまだまだ沢山あります。またその過程でベテランと新人の融合などが多く見られるので、今まで聴いてきた各々の作品がシンクロするような面白い感覚も味わえてとても有意義です。この作品もベテランであるショーターに最近聴き始め素晴らしさを知ったにも拘らず既に中堅のダニーロ・ペレスがどのように絡んでいるのかが興味深かったりします。リズムのパティトゥッチやブライアン・ブレイドなどは中堅と云うよりベテランの域に達しているのかも知れませんが、ここ十数年の作品の極私的発掘に勤しんでいる当方には、例えコレが当時のあたりまえのレギュラー・メンバーであろうとも新鮮な組み合わせだったりします。後追いで聴いている人間の特権のような部分ですが、あまりにも当然の知識すら備わっていない情けなさも実感しますが。

ライブ好きを自認しているのでショーターの比較的最近の音源でも、スタジオ録音よりも先にこの盤ともうひとつの2002~2004年のライブ・パフォーマンスをチョイスした『Beyond the Sound Barrier』(Verve)を真っ先に取り寄せてみました。聴く順番が違うのかも知れませんが欲求がそうさせるのでどうしようもありません。この作品はヨーロッパでのツアーを収録したライブ盤で、1,2,6曲目の3曲がスペイン、3,4,5,7曲目の4曲がフランス、8がイタリアでのライブになるようです。彼の不朽の名作「フットプリンツ」をタイトルに掲げ、その曲も6曲目に演奏されています。

さすがにショーターのライブだけあって熱を帯びたエネルギッシュな側面と、クールで理知的な部分が相まってピリッと引き締まった演奏に背筋が伸びてしまいます。安直にショーター・ワールドなんて表現していいのか判らないですが、紛れもない彼の世界観が全面に展開されており圧巻です。しかしながらイマジネイティブなプレイはさらに磨きがかかっていてカッコいいですねぇ。テナーとソプラノを使い分け、さらに曲によっては二本を交互に使用してキレのある旋律を描いていきます。ダニーロ・ペレスのピアノは最初に彼名義のピアノ・トリオでの2003年のライブ『Live at the Jazz Showcase』(ArtistShare)を聴いていたのですが、なるほどあの硬質で平易とは云えない独自の感性は、この頃から既に形になっていたのかと思わせるようなプレイぶりで大いに納得するものがありました。ペレスとショーターの化学反応がとても絶妙で惹き込まれるのですが、やはり信頼するに充分なリズムを配していることも大きく寄与しており、四人の駆け引きがスリリングで強烈です。

久しぶりに聴いたショーターはまたひとつ異次元に踏み出しているかのような充実ぶりで絶句するものがありました。一歩ずつ登りつめて行き着いた先は最早手の届かないところにあるが如く超然と屹立した姿には後光が差しています。ライブを是非体験したいと心から願います。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/02(日) 23:58:28|
  2. Tenor Sax
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#711 Music for Swinging Moderns/Dick Johnson Quartet (EmArcy)

Dick Johnson - Music for Swinging Moderns

A
1.The Belle of the Ball
2.The Lady is a Trump
3.Honey Bun
4.Why was I Born
5.Poinciana

B
1.The Things We Did Last Summer
2.Like Someone in Love
3.Stars Fell on Alabama
4.You've Changed

Dick Johnson (as) Bill Haveman (p) Chuck Sagle (b→onlyA-2,B-1)
Dave Poskonka (b→exceptA-2,B-1) Bob McKee (ds)

Rec-1956



ディック・ジョンソンのワン・ホーン・カルテット。個人的には馴染みの殆どないミュージシャンがバックを固めています。ディック・ジョンソン自体このアルバムと『Most Likely...』(Riverside)しか所有していなくて当方にとっては馴染みは薄いのですが、聴いてみたらめちゃくちゃ軽やかでワン・ホーンであるだけにその感を一層強くします。この演奏からは憂いと云ったものを微塵も感じられなくて、軽快と云う表現以外浮かばないほど良く唱います。ベーシストが入れ替わる2セットでの録音です。

A-1の飛び跳ねるように奏されるアルトは瑞々しさを含有したイキの良さで大変魅力的です。ビル・ハヴマンと云うピアニストはこう云ったアップ・テンポのナンバーは得意なのでしょう。小気味良いリズムと相まって心地よい風が吹き抜けます。A-2もテンポが若干緩むものの軽快さは持続します。ベーシストが変わっても実直に進みます。A-3も何の衒いもない明るさを振りまく演奏で最高です。コミカルなテーマがより良い印象を与えてくれます。A-4のテンポにも変更はないのですが、ジョンソンのアルトがさらに艶っぽく響いてくるのは曲調のせいでしょうか。A-5はラテン調の楽しい楽曲。導入のジョンソンのアルトにエコー処理を施しインパクト抜群です。徹頭徹尾スピーディに走るA面に対しB面ではバラードを中心に据えています。B-1でのふっくらとしたジョンソンのアルトのフレージングはタンポポの種のようにフワフワしており、柔らかな肌触りを提供してくれます。定番であるB-2の聴かせ方も巧みでアルトの特性をより良い形で引き出しています。B-3もシットリと唱い上げていますが、高音部はソプラノでの演奏かと勘違いするくらいに美しく処理されています。ラストのB-4は深みのある音色と余韻が楽しめるナンバーです。

テンポの違う曲を交互に配置せずに敢えて片面ずつに纏めて執拗に聴かせるのは彼の狙いなのでしょうが、印象度を深めると云う意味では成功しているのではないでしょうかね。どのような演奏でもヴァーサタイルにコナす能力の高さを感じさせるアルティストでした。何故知名度が低いのでしょうかね。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/11/01(土) 23:59:29|
  2. Alto Sax
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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