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イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

#256 Montreux Afterglow/Yosuke Yamashita Trio (Frasco)

Yosuke Yamashita - Montreux


A
1.Ghosts

B
1.Banslikana

Yosuke Yamashita 山下洋輔 (p) Akira Sakata 坂田明 (as) Shohta Koyama 小山彰太 (ds)

Rec-1976



自分の中ではこのメンバーが山下トリオの中で一番シックリきます。自分の中で山下を認識した時期にこのメンバーが活躍していたからです。皆さんお若いですなぁ。この面子は第2期のメンバーということになるのでしょうか?以前取り上げた『Mina's Second Theme』(Victor)は記念すべき山下トリオの黎明期の代表作ですが、バックに中村誠一、森山威男が強烈なサポートをしていました。

フリーで馴らしたミュージシャンらしく、このアルバムは片面一曲ずつの長尺の曲で勝負しています。処はスイスはモントルーのジャズ・フェスでの実況録音で、ここで取り上げられているのはA-1のアイラーの演奏が強烈なゴーストと、山下トリオの御馴染みの曲B-1です。A-1のゴーストはご存知の通りフリーの曲でありながらも印象的なテーマが耳に残るフリー・ジャズの代表的なナンバーですが、ここでの坂田は豪快にテーマを吹き上げ、かなりフリーキーなアプローチで攻撃します。エッセンスなのか、一瞬だけ進軍歌の「ディキシー」のフレーズを吹いてみたり、ロリンズの「セント・トーマス」を入れたり、童謡「赤とんぼ」のフレーズを混ぜ込んだりと、日本人ならば即座に反応すること請け合いです。エンディングの近くで怒涛の小山彰太のドラミングと坂田のハナモゲラ・ヴォーカルが一層のインパクトを与えます。一方B-1の山下トリオの十八番「バンスリカーナ」の哀愁のテーマは健在で聴き手の気分を盛り上げます。血管が切れる勢いの演奏です。

この時期の山下のパフォーマンスは過激でエキサイティングですが、このアルバムは連中の砕けた部分も垣間見え、当方には比較的楽しめる作品に仕上がっています。余談ですが大分昔に渋谷の「Disk Union」で、紛争中の早稲田大でバリケード封鎖の中行われたライブを収録した幻盤『ダンシング古事記』(麿レコード)のアナログを見かけたことを思い出しました。スゲエ値段が付いていました。後にCD化されましたがコレも殆ど見かけなくなっちゃいました。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2007/07/28(土) 02:03:28|
  2. Japanese
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ぬどい

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タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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