上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- --/--/--(--) --:--:--|
- スポンサー広告
-
-

1.The Kicker
2.In a Sentimental Mood
3.When You Wish Upon a Star
4.Nardis
5.Wish From the Heart
6.Cry Me a River
7.Come Rain or Come Shine
8.Waiting for You
9.Ellie's Night Out
10.If I Should Lose You
11.Misterioso
Theo Saunders (p) Chris Symer (b) Michael Stephans (ds)
Rec-Unknown
このアルバムについて書かれていた論評を読んで、ある程度自分の好みではないであろうというアテをつけてこの作品を引っ張ってみたのがかなり前。意に反する可能性が高いであろうシロモノに目を付けてなおかつ入手しようと行動する、今までこういうことをわりとよくやってきました。しかし到着したこの作品は相反してわりと好みのピアノ・トリオでした。それ以来手に取る機会が多い作品になっています。だいたいの目利きは無駄に長いジャズ歴である程度の見当は付くようになってきたのですが、こういう嬉しい誤解もあるので何でも手を出すクセは直りそうにありません。
テオ・サンダースと読んでいいのかな。硬軟取り混ぜた楽曲の中で自分の好みはもちろん「硬」の部分。はやく「軟」の良さも理解出来るような聴き分けの出来る良い耳になりたい。とは云ったものの大層に「硬」を強調したものではなく、このアルバムでのメリハリという意味で引用した語句であるのであまり大仰に捉えられると困ってしまう。このアルバムで云えば「硬」は1,2,4,7あたりでしょうか。テオ・サンダースのピアノはアタックの強さで押してくるものと深遠に響かせるものがうまくバランスよく配合されているように感じます。ただスタイルからくるものなのか、静かに弾かれる曲のタッチにソフトさを感じることはありませんでした。自分の趣向から特にガンガン攻めるピアノは聴いていて爽快であるのですが、この作品ではドラマーがより大変な効果を上げていると思います。この人のオカズの入れ具合とシンバル捌きは当方にとって堪らない魅力がありました。マイケル・ステファンズと読んでいいのかな。グラサンにヒゲという人相にピッタリなプレイなのかどうかはよく判らないが、絶妙なスティック・ワークとキレの良さに鼻の穴が広がります。こりゃあカッコいい。自分の中ではこの作品の主役として崇めてしまいますね。仕事の細かさとダイナミックさを兼ね備え、とにかく鳴りが大きくインパクトは抜群です。ひょっとしたら騒々しいと感じる方もおられるかもしれません。あまりにドラムが強烈なのでベーシストが霞みがちになるのですが、力強いドラムに負けじと気合いの入ったプレイを聴かせておりソロなどもなかなかの存在感でした。三位一体と云うのかタイトルが内容を証明するかのような好盤でした。
しかし日本のジャズ好きというのはとことん探究心旺盛で、めざとくこういう渋いものをよく見つけてくるなぁと改めて感心します。ビッグネームのみならず人知れず愛聴されていると思われるアーティストが大挙来日していることを見るにつけ、自らの手で発掘し育成するかのようなこの国のファンはミュージシャンにとっては有難いことなのではないかと勝手な想像を巡らせます。生で見る機会が限られている人間としては悶絶モノですが。
テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽
- 2008/09/16(火) 19:04:15|
- Piano
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0