イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#626 Gently Disturbed/Avishai Cohen Trio (Razdaz-CD)

Avishai Cohen - Gently Disturbed

1Seattle
2.Chutzpan
3.Lo Baiom Velo Balyla
4.Pinzin Kinzin
5.Puncha Puncha
6.Eleven Wives
7.Gently Disturbed
8.The Ever Evolving Etude
9.Variatuins in G Minor
10.Umray
11.Structure in Emotion

Avishai Cohen (b) Shai Maestro (p) Mark Guiliana (ds)

Rec-2007



ご存知のようにアヴィシャイ・コーエンという名のジャズ・ミュージシャンは二人いて、このアルバムのベーシストともう一人トランぺッターがいます。どちらもイスラエル人で当方にとって最初に聴いたアヴィシャイ・コーエンはトランぺッターの方です。ものすごく強烈なインパクトを受けた『The Trumpet Player』(Fresh Sound New Talent)は愛聴盤になりました。ただしキャリアからすればこちらのアヴィシャイの方がはるかに長いようです。トランペットのアヴィシャイはリーダー作は2枚だけですが、ベーシストのアヴィシャイは彼のHPに由ると1998年から9枚ものリーダー作が既にあります。つい最近ベースのアヴィシャイの新譜ということでこのアルバムが出ることを知り、この機会に聴いてみようと思い予約をしておりました。そして一聴して度肝を抜かれました。こりゃ凄いなぁと。購入からだいぶ経ち何度も繰り返し聴いていたのですが、この一作だけが自分の好みだったらどうしようと思いつつ前作の『As is... Live at the Blue Note』(Razdaz)も取り寄せてみてその心配は杞憂に終わりました。インパクトは初聴のこのアルバムに軍配が上がりますがどちらも素晴らしいじゃないですか。もっと早く聴いていればよかったなぁと思いながら、気づいてよかったなぁとも安心してみたり。

このアルバムはピアノ・トリオのフォーマットになりますが、ダークに疾走するテンションの高さが最高です。自分の好みとしてミュージシャンの出自が明らかに感じられるものが特に好きなのですが、このピアノ・トリオはジャズに混ざった中東色がほのかに感じられて猛烈に刺激を受けます。この感覚はアルメニアのピアニストであるティグラン・ハマシアンの時にも同様の感覚を覚えました。

3曲目と5曲目が恐らく彼の地のトラディショナル・ナンバーのようで、4曲目と6曲目がメンバー3人の共作、それ以外がアヴィシャイ・コーエンのオリジナル。かげのある憂いを帯びたメランコリックな静かなトラックと、冷静さを漂わせながら静かに燃え上がる青紫の炎のようなホットなトラックが交互に編まれ、こちらの心を鷲掴みにして離してくれません。こういうクールに魅せながら熱さを感じさせるサウンドに当方は滅法弱く、本気で脈が速くなりどうなるかと思ってしまいました。自分は音楽で興奮すると前のめりになるのですがまさしくその状態です。静かにテイク・オフする1曲目、鞭のようにしなるベースに、滑らかさとゴツゴツしたピアノのタッチが同居し翻弄させられる2曲目、胸が締め付けられるような感傷的なメロディの3曲目、同じフレーズを何度も何度も反復させ脳裏にまで刷り込まれる4曲目、しっとり聴かせる5曲目。前のめり度抜群の6曲目、反復されるベースに沈み込む7曲目、暗号的なメロディに嵌りまくる8曲目、めまぐるしくフレーズが上下しトランス状態に陥る9曲目、エキゾチックさが堪らない10曲目、ラストの11曲目まで強烈なリフを繰り返され昇天してしまいます。呆れるほど統一されたカラーながら持ち上げられたり突き落とされたりとヤラれっぱなしです。

アヴィシャイのベースは唸りまくり、時にはウッドベースにハンマリングを食らわしているのではないかと思うくらいに強打され、ピアノは流暢に弾かれたかと思えば怪しさと儚さを全面に醸し出し、時に執拗に同じメロディを繰り返します。ドラムは大技小技が冴え渡り、壮大さが如何なく発揮され爆発しています。最早彼の作品に関しては全て聴いてみたいという欲求が抑えられません。財布と相談しながら遡って聴いてみようと思っています。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2008/08/06(水) 23:19:55|
  2. Bass
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ぬどいさん、こんばんは。

アヴィシャイ コーエンと言う名前には困らされました。当初ベースのアヴィシャイ コーエンを聴いてその素晴しさを認識しました。
その後ピアノでもアヴィシャイ コーエンと言う名前を見かけ、別人かと思いきやどうやらベースのアヴィシャイ コーエンと同一人物だと判明。
そしてその後力のあるトランペッターを聴き誰かと思えばまたまたアヴィシャイ コーエン。
おいおいトランペットまで吹くんかいなと思えばこちらは別人のアヴィシャイ コーエン(笑)。
ユダヤの名前としては結構ポピュラーだそうですね。

アヴィシャイ コーエンももちろんですが、ユダヤのミュージシャンからは強靭な物を感じます。
なんと言うか異種格闘技的な場での演奏も聴いてみたい気がします。
  1. 2008/08/07(木) 20:13:21 |
  2. URL |
  3. Sonny #zcj9HRiI
  4. [ 編集]

Sonnyさん、こんばんは。

なるほどこのアヴィシャイはピアノも弾くんですね。何せまだ記事で触れた2枚しか経験していないものですから自分では実態が掴めていません。ユダヤでポピュラーな名前であれば、ひょっとして3人目のアヴィシャイ・コーエンが人知れず活動していてもおかしくないですね(笑)。またジャズ以外にもレナード・コーエンなんて人がいますがやっぱり同様の出自なのでしょうかね。

私も両方のアヴィシャイ・コーエンには強烈なパンチを食らわされました。少なくともアメリカ、また英・仏・独・伊あたりのヨーロッパものとの共通項があまり見いだせない特有の世界を見せてもらったような気がします。Sonnyさんのおっしゃられる通りまさに強靭でした。どちらも今後の活躍が楽しみです。
  1. 2008/08/07(木) 20:38:50 |
  2. URL |
  3. ぬどい #-
  4. [ 編集]

ぬどいさん、こんばんは。

レナード コーエンは確かカナダ人のはずですがユダヤ人に関してはだからと言って血縁関係が無いとは言い切れないので困った物ですなぁ。
実はトランペットのアヴィシャイにはマルチリード奏者のお姉ちゃんでアナト コーエンと言う人がいます。ウニオンのアルバム紹介で血縁関係不明としていましたが、これは間違いが無いようです。
ジャズ界に限ってみてもAdrian CohenやらBilha CohenやらAlan Cohenやらたくさんたくさん同姓がいてお手上げです(笑)。
  1. 2008/08/07(木) 23:11:56 |
  2. URL |
  3. Sonny #zcj9HRiI
  4. [ 編集]

Sonnyさん、こんばんは。

ご丁寧にご回答下さり恐縮です。何気にレナード・コーエンが浮かんでしまって思わず書いてしまいました(笑)。tpのアヴィシャイのお姉さんはミュージシャンなんですか!アナト・コーエンも知らないミュージシャンでした。アルバムが出ているんですね。興味を持ついい機会になりました。こうやって裾野が広がっていくのはジャズを聴いていて楽しい部分ですね。後で調べてみますね。

それとコーエンにはAdrianやBilhaやAlanもいるのですか!いや~、いかにジャズという小さな枠内であるとはいえ、知らないアーティストがまだまだ沢山いることに気づかされました。自分がいかにジャズの上っ面だけしか接することが出来ていないのかということを思い知らされましたよ(笑)。あらゆるジャズを体験するというのも果てしない道のりですね(笑)。
  1. 2008/08/08(金) 01:36:14 |
  2. URL |
  3. ぬどい #-
  4. [ 編集]

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Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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