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1.Secret World
2.Extension
3.Temps Dense
4.Voice of Angels
5.The Way
6.Suspended Time
7.Reflection
8.Patience
9.Un des Sens
-Prysm-
Pierre de Bethmann (p) Christophe Wallemme (b) Benjamin Henocq (ds)
Rec-1999,2000
何度もシツコク表明します。近年ジャズに戻ってきて長い間のブランクを埋めるようにここのところの作品を聴きまくっていますが、手に入らないものの多さに愕然とし頭を抱えています。現在も活躍しているアーティストに関しては、近年モノのCDがリリースされているのであればそれらを優先して聴いていけばいいと半ば強制的に購入するものをシフトさせるのですが、困るのは活動期間の短いグループやアーティストの作品は廃盤にされてしまうと眼に触れることもなくなり、いざ聴きたいと思ってもなかなか入手するのが困難です。存在自体に気づかずに通り過ぎてしまうのはあまりにも勿体ないし、気づいても作品を聴く手がかりを断たれるのはあまりにも悔しい。このプリズムというグループも自分の知らない時期に結成され、4枚の作品を残していつの間にか解散したようですが、ウェブ上に並ぶ激賞の賛辞を目ざとく見つけてからというもの、いずれ聴かねばならぬと意気込むも全て廃盤になっているようで往生しました。特にグループでの活動に関してはメンバー間のスリリングな対峙が大きな要素になるのは想像に難くなく、別々でリリースされた各々のリーダー作やサイドでの仕事にはない重要なものが詰まっているはず。そんな折、名盤との誉れ高いラスト・アルバムを運良く落手したので聴いているのですが、これが噂に違わぬ強烈なインパクトでした。
このアルバムは99年のニューオーリンズのライブ音源と、99年と00年のパリでのライブをセレクトした内容です。ピリッと引き締まった強烈なテンションが具現化されたシビれるピアノ・トリオでした。例によって傑作と云われるこの作品が最初の体験であり、それまでの礎を捉えているであろうスタジオ作を聴けていないのは順番が違うような気がしますが、如何せん普通に売っていない状態であるのでご勘弁を。とにかく冷たい肌触りの辛口テイストのオリジナルを実にエキサイティングに開示する連中です。ピアノのピエール・ド・ベスマンは切れ味の鋭いメロディを紡ぎ出し青い炎が立ち上ります。ベースのクリストフ・ワレムはスピード感のあるベースで2曲目のソロなどは存在感抜群です。そしてドラムのバンジャマン・エノクのアグレッシヴさは目を見張るものがあります。オカズの入れ具合に痺れ、3曲目やラストの9曲目のドラム・ソロ等カッコ良さは一級品で、尻を床に接地させておくことが難しくてウズウズしてしまうくらいに強烈なドラミングで参ります。
こうなると残りの3作品を無視することは不可能であり、是が非でも聴いてみたい衝動に駆られます。中古として比較的目にする形で出回っているようなのは後追いで聴く者にとっては幸いです。ただしこの衝撃的なライブを堪能した後に聴くスタジオ盤という部分において、もの足らなさが先行するのではないかとの若干の心配もあるのですが。
テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽
- 2008/12/28(日) 00:57:03|
- Combo
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| トラックバック:0
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| コメント:4
でも彼ら、そんなに激賞されてたんですね。解散したことすら知らず、ひとりほくそえんで聴いていました。
スタジオ録音もイイですよ。静かに慎ましく燃えあがる青白い炎と、硬質なリズムが溶け合う絶品ですね。
個人的には2作目に、際立った彼ら個性を感じます。殊にシャープなドラミングの爽快感がたまりません。
ぬどいさんは手だれの書き手でいらっしゃる。いつも読んでいて気持ちがいいですよ、まるで彼らのように。
- 2008/12/28(日) 13:36:24 |
- URL |
- ROAD TO NOWHERE #JalddpaA
- [ 編集]
ROAD TO NOWHEREさん、はじめまして。
このアルバムを発表(2001年4月)後に活動を停止したようですのでそれから7年以上経ったということのようですね。それと結成が1994年ということのようですので実質の活動期間は約7年と云うことになるのでしょうか。当方にとってはメンバーのその後の作品を相変わらず聴けていないのですが、この三人でしか出し得ない世界観に満ち溢れている作品であることには変わりなく、今さらながら彼らの一体感に唸らされています。このハイ・クォリティなグループの新たな演奏がこれから先聴くことが出来ないのは残念至極です。
ROAD TO NOWHEREさんがご推薦下さった2作目、是非とも聴いてみようと思います。いや、多分自分のことですので、いずれスタジオ盤全てを求めてしまうのでしょう(笑)。
また、こんな場末のブログを贔屓にして下さり大変恐縮です。毎日試行錯誤しながら続けていますが、舞い上がるようなお言葉を頂戴し大変嬉しく思います。知識のない分、楽しむことをモットーにしてこれからも続けて行きますので今後とも宜しくお願い致します。
- 2008/12/28(日) 15:43:19 |
- URL |
- ぬどい #-
- [ 編集]
こんにちは。
Prysmは2枚目~4枚目は比較的入手し易いと思います。1stはオリジナル版とBlueNote版があり、両方ともなかなか中古で出ないし、出ても高値だと思います。1stで既に完成の域に達しており、作品の出来という点では、「On Tour」が一番かもしれませんが、どの盤を買っても完成度は高いと思います。
Pierre de Bethmann は近年エレピを中心に活動してるので、この頃のアコピに戻ってほしいと願っています。では、また。
- 2010/07/11(日) 10:23:31 |
- URL |
- Marty #WG9/2JgE
- [ 編集]
Martyさん、コメント有難うございました。返信が遅れ失礼致しました。
おっしゃられるとおりファーストは殆ど見かけないですね。ブルーノートではないオリジナルがあることも確認してはいるのですが、当然ながらどちらも全く見かけません。後に2作目は入手し楽しんでいるのですが、ライブとは違った完成度に唸らされました。
>この頃のアコピに戻ってほしいと願っています。
個々のソロ活動もやはり追っかけているのですが、ピエール・ド・ベスマンの場合はやっぱりPrysmで聴かれたクォリティが素晴らしかったので、その後のプロジェクトのコンセプトは理解しつつも、私も物足りなさも感じてしまいました。アコースティックに立ち返ったアグレッシヴな姿ももう一度体験したいところですね。
- 2010/07/12(月) 19:24:03 |
- URL |
- ぬどい #-
- [ 編集]