イカれた駄耳にジャズの洪水

今宵も円盤漬け・・・     since 23rd Oct. 2006

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#912 Historicity/Vijay Iyer Trio (ACT-CD)

Vijay Iyer - Historicity

1.Historicity
2.Somewhere
3.Galang (Trio Riot Version)
4.Helix
5.Smoke Stack
6.Big Brother
7.Dogon A.D.
8.Mystic Brew (Trixation Version)
9.Trident : 2010
10.Segment for Sentiment #2

Vijay Iyer (p) Stephan Crump (b) Marcus Gilmore (ds)

Rec-2008,2009



ルドレッシュ・マハンサッパのいないヴィジェイ・アイヤーのトリオということで発売前から気になっていました。管(スティーヴ・リーマン"Steve Lehman")入りのトリオである、フィールドワーク"Fieldwork"という名のコンボは既出の2枚とも聴いていますが、いわゆる純然たる(?)ピアノ・トリオは未だに体験していません。なにせマハンサッパの呪文のような濃厚なアルトに酔っている当方としては、彼が抜けることによってアルバムの印象が淡白になってしまわないかと危惧していたのです。それと発売されたレーベルがヨーロッパのACTということで、その作品群のカラーからSavoyやSunnysideのアルバムには存在する強いアクのようなものが消え去ってはいないかという点も懸念していました。ベトナムや韓国など、アジア系のアーティストも大挙して作品をリリースするACTですが、アイヤーのルーツである芳しきインドの香りは当方にとっては美味なるスパイスであるので、そこはかとない微香ぐらいは残されていると思いたい。一応このトリオもいつものメンバー3人での作品ですし。

一方ですごく楽しみだったのは、このアルバムに"Mystic Brew"が収録されていたこと。この曲はロニー・フォスター(Lonnie Foster)が1972年にブルーノートに吹き込み(収録アルバムは"Two Headed Freap" BN-4382)、それがジャズ外で火がついて、この曲のビニールがDJ用に改めてカッティングされていたりします(正確にいうと、ヒップホップ・グループのトライブ・コールド・クエスト"A Tribe Called Quest"の"Electric Relaxation"[アルバム "Midnight Marauders"(1993年)に収録]という曲でサンプリングされています)。このスウィートなナンバーをどのように料理しているのかとても期待が高まります。

聴いてみてアイヤーらしさはちっとも損なわれていなかったことに安心しました。ただ、やはりマハンサッパがいない分だけルーツ的な要素はいつもよりは感じられなかったことと、ピアノ・トリオなのでどちらかといえば落ち着いた感じの曲調が多いかなぁというのが正直な印象です。それでも相変わらず独自の世界は広がっており、聴後にしっかりと不思議な触感を残していってくれます。ただし、自分の期待していた"Mystic Brew"はコチラの想像を超えた出来で、執拗なリフが耳の中を旋回して病み付きになってしまいます。この曲と3曲目の"Galang"には、それこそヒップホップやテクノのトラック宜しく、『なんやらヴァージョン』などと云った別テイクの如き注釈まで付されていますが、明らかにこの2曲はこのアルバムの中で異質で、且つ際立っています。個人的にはこの2曲にアイヤーの新たなる一面を垣間見ました。なるほど"Galang"のほうも素材がヒップホップから来ているそうで、自分は知らないトラックだったけれどなんだか納得してしまいます。これらは出色の出来だと思いました。

ドラマーのマーカス・ギルモアは今年の3月にダニー・グリセットとともに来日し、ピットインでの演奏を実際に体験してきましたが、ヴィジェイ・アイヤーとダニー・グリセット云う、ここまでキャラクターの分かれた両者となると、さすがにマーカスのドラムのプレイ・スタイルも印象が変わってきますねぇ。色んな切り口を見せてくれる興味深いドラマーです。ステファン・クランプのベースもいつもどおりニヤリとさせられますし、思いのほか新発見があって楽しめました。ひと味違うものを好む方にはうってつけのアルバムではないでしょうか。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

  1. 2009/12/03(木) 03:16:00|
  2. Piano
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  4. | コメント:0
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ぬどい

Author:ぬどい

タイトル通りのブログです。聴くジャズに垣根をつくらずがモットーです。駄耳の持ち主ですがジャズが好きで連日湯水を浴びるが如く聴き続けています。しかし自分の耳は全く向上しません。近年ジャズに戻って来たためここ10数年のアーティスト&作品には非常に疎く探求中です。今までに所有してきたレコードの聴き直しと新たなる発見を求めて購入したCDの感想を備忘録を兼ねて更新しております。ど素人が主観のみで書いているログですので当然ココではお勉強は出来ません。検証は他所でやって戴いたほうが確実かと思いますのでその旨ご了承願います。(ただ今さぼりモード突入中)


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